日経平均の予想: [2010/04/04]今週の日経平均の見通しと投資スタンス

Sunday, April 04, 2010

[2010/04/04]今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は、ソブリンリスクの悪材料離れや経済指標の好転で堅調な動きが続きました。一方、中長期的には、米国を中心とする先進国の消費や雇用の改善方向は弱く、EU加盟国のソブリンリスク問題や個人ローンの不良債権化と商業用不動産価格の下げによる信用収縮傾向が、今後も景気の足を引っ張る原因となる可能性が残っています。
2010年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は日本市場が2.2ポイント割高となっています。日本市場は米国市場に比べ企業利益の低迷が割高の原因です。日経平均のPERは33.6で、S&P500のPERの14.4と比べると、企業のファンダメンタルに大きな差が有ります。長期金利差でこれを埋める形ですが、それでも割高感があります。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2010年GDP予測値(現在+1.8%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週の米国市場は年初来高値を更新したものの高値もみ合い相場でした。今週は、週初は雇用統計の内容が織り込み済みと思われますので、利食い売り優勢で始まりそうですが、底堅い展開で高値もみ合いが続きそうです。
②日経225採用銘柄の今期予想増益率は前期が赤字の為、計算不能となりましたが、景気の低迷により今期ROE予想値は4.1%と多少下がり気味です。
③米国の長期金利の上昇は続き、日米の金利差は2.5%となり、為替は92から94円台の動きでした。今週は、円高ぎみで、94から92円台が想定されます。
④今年9月に、OECDによる日米の2010年の実質GDP伸び率は日本が+1.8%となり、米国は+2.5%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.7ポイント分の割高となる弱気材料です。
⑤3月4週の外人は買い越しでした。3月5週も買い越しだった可能性が高く、今週は小幅売り越しが予想されます。
5つのポイントのうち先週は①③⑤が強気材料でした。今週も①③⑤がキーポイントと思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、1.7ポイント割安となり、先週比2.8ポイント割安幅が縮小しました。
一目均衡表では、雲の上に在り、200日移動平均線乖離率は10.8%となり先週と比較してプラス幅は拡大しました。総合乖離率は+23.8%となりプラス幅が拡大しました。3つがプラスですので中期上昇トレンドは、"青信号"が点灯しています。日経平均は9日線の上に在り、25日線の下に在りますので、短期的には"青信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは200日線、25日線、9日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には"青信号"で中期的にも"青信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
先週の米国市場は、高値もみ合いでしたが、日経平均は、円安の継続で、米国市場より堅調な推移となり、年初来高値を更新し、一段高となりました。今週の米国市場は、雇用統計や住宅関連指標、消費者信頼感指数、バーナンキFRB議長講演などが株価に影響を与えそうですが、材料出尽くで、弱含む場面も有りそうです。ドル円相場は1ヶ月で3円幅で動きましたので、目先は円高反転も有りそうです、そうなれば、日経平均は先高感がある中、押し目買いのチャンスが到来しそうです。


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