[市況]
24日のNYSEとNASDAQが大幅下落したことを受けて、日経平均は前日比150円ほど安く寄りつき、前場はその水準で軟調に推移しましたが、後場は一段安となり、結局268円安で引けました。出来高は17.7億株と低水準で、寄付き前の外人は240万株の売り越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラス幅が縮小したものの、個別銘柄は"買い"が有利な状況です。
24日の米国株式市場では、中古住宅販売件数が発表され、前月比2.6%減の年率換算486万戸で市場予想の495万戸に届かず、週間新規失業保険申請件数も大きく増加し、米景気の不透明感や金融機関の業績懸念が改めて意識されて大幅安につながったようです。
25日の日本市場では、米市場が雇用や景気の先行き懸念から急落したことや、円相場が106円台後半まで上昇したことで、輸出関連株や大手銀行株といった主力株を中心に利益確定の売りが幅広く出ました。
[テクニカル視点]
日経平均は、75日線と一目均衡表の雲の下ですが、9日線と、25日線は割らずに終了しました。総合乖離率は-3.5%とマイナス幅が縮小し、200日線との乖離率も-4.8%とマイナス幅が縮小しましたが、3つともマイナスですので、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は2.2ポイントと増加したものの、テクニカルから見た割安・割高度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が1.2ポイント上回わるレベルで、若干割高が続いています。
NY Dowは、一目均衡表の雲と、75日線の下で、9日線と25日線を共に割り込みました。Nasdaqは一目均衡表の雲と75日線の下に在り、25日線を割り込みましたが、9日線はかろうじて割らずにいます。米国市場は短期下降トレンド入りが危惧されます。
[ファンダメンタル視点]
米国市場は住宅不振と雇用減懸念で下げました。まだ短期上昇余地はあると思われますが、今後もしばらく不動産下落も続きそうですので、中長期的に見ると、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響は根深そうです。反転するには公的資金を活用した破綻懸念の払拭が必須と思われます。第二弾の対策が出ましたので市場の評価を見守る必要がありそうです。ここからも、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティー グループの株価は、24日は急落しました。(7月安値14.0ドルに対して現在19.0ドル)一方、日本企業の、今日現在の日経平均の今期予想増益率は-2.3%で、予想PERは15.8となりました。
[今後の見通し]
日本市場は1.9%の下げ、米国市場は-2.4%の下げでした。その結果、ドルベースの終値でのNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは+0.8%(+100円)となり若干割高となりました。ドル換算チャートでは25日線を割りましたが、9日線は割っていませんので短期的な上昇は続くと見て良いと思います。ボリンジャーバンドの+2σ(数日後には13800円近辺)までの上値余地はまだありそうです。
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