10日のNYSEとNASDAQは小幅上昇したことを受け、日経平均は前日比30円高く寄り付き、その後狭い範囲で上下し、結局5円高で引けました。取引内容を見ると、外人は30万株の買い越となりましたが、出来高は18.1億株と低水準で、高値更新銘柄数が減少し、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮小しました。NYダウの約4年ぶりとなる8日続伸、1Q決算の先陣を切ったアルコアの好決算といったポジティブ要因を、日本市場の機械受注発表が帳消しにしたようです。2月機械受注は前月比-5.2%となり、市場予想を下回りました。その割りには日経平均が下げなかったったことから、売りの出にくい状況とも言えます。しかし出来高の減少傾向が続けば上値も限定的と考えられます。今後も、米国市場の推移次第と思われますが、世界の各市場は戻しつつありますので、短期投資スタンスは、まだ"買い"を継続します。企業業績面では、2月決算銘柄の発表に伴い、東証一部銘柄の平均増益率は、-0.7%とマイナス予想に変化してきましたが、日経平均採用銘柄予想増益率は、8.9%と、まだ比較的好調です、国際優良株のi増益基調と小型株の業績低迷の2局化が依然として顕著です。米国市場の今期増益率は6.1%なので、日経平均が若干優位となってきましが、イールド・スプレッドの差が縮小してきたことから、引き続き米国市場と連動した動きとなると思われます。日経平均のチャートを見ると直近の株価は200日移動平均線の上で推移し、一目均衡表も、雲の上に抜けてきました。総合乖離率はプラス(11.5%)ですので、中期上昇トレンドは、青信号に戻ったと考えて良いでしょう。今日の日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、依然として同水準となり、引き続き連動性を裏付けています。当面、日米市場とも、米国の景気後退懸念と資源インフレ懸念に関する見方次第となりそうです。
《材料や参考銘柄、日経平均チャートについては右のLINKにある"YS総合研究所HP"も参考にしてください。》