昨日のNYSEとNASDAQが上昇したことを受けて、日経平均は50円ほど高く寄り付き、その後も上昇し、ザラ場では年初来高値を更新しましたが、後場、利益確定の売りで下げ、結局27円高で引けました。外人は800万株の売り越しとなりましたが、出来高は23.6億株と高水準を維持し、高値更新銘柄数は連続増加し、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差はプラス幅を拡大しました。ここのところ外人が売り越で国際優良株は売られているにも関わらず、日経平均は上昇しています。物色対象が不動産、電鉄、などの含み資産関連に移ったことが原因です。今日も終値では昨年4月の高値を抜けませんでしたし、国際優良株主導の上昇ではない点が多少気がかりですので、短期投資スタンスは、"中立"を維持します。ここ2ヶ月の上昇相場は、今週から始まる第三四半期の業績発表で通期の業績予想が上方修正されることを前提とした動きと思われますので、業績発表が進むと、たとえ好業績でも、材料で尽くしで下げるリスクもあります。しかし、チャート上からは昨年10月高値の16902円を大きく更新し、一目均衡表の雲を抜け、200日移動平均線の上で推移し、総合乖離率もプラス幅を拡大している点から、中期的上昇トレンドは維持されていると思われますので、特別な弱気材料が出てこなければ、今後下げに転じても下落幅はそれほど大きくならないのではないかと思います。企業の業績面では、中間決算は良好でしたが、第三四半期決算発表による東証一部銘柄の増益率は、今のところ+2.1%(日経平均採用銘柄予想増益率は+7.9%)と、2局化が顕著となってきました。今後、米国市場が強い動きが続き、外人買いが継続し、決算発表により増益率が大幅改善されれば、日経平均は、18500円近辺への上昇も考えられます。しかし、下期の業績予想に変化がなく、米国市場が下落し、外人が売り越す場合は、16500円を上限としたボックス相場へ逆戻りとなるでしょう。
《材料や参考銘柄、日経平均チャートについては右のLINKにある"YS総合研究所HP"も参考にしてください。》