日経平均の予想

Thursday, October 13, 2022

[2022/10/13]今後の日経平均の見通し

[市況]

1012日、NYDowNASDAQは下落しました。1013日の日経平均先物は、前日比10円高で寄付くと、午前中は40円高から160円安と下落に転じ、午後は90円安から180円安の間でもみあって、結局、170円安で取引を終了しました。日経平均の終値は159円安の26237円で、出来高は10.43億株と比較的高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

また、空売り比率は、5日平均を上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は強まりました。

 

1012日の米国市場では、9月の消費者物価指数(CPI)の発表を間近に控えて様子見ムードが強まる中、朝方発表の9月の生産者物価指数(PPI)が市場予想を上回ったことから、インフレの高止まりへの警戒感が強まり、売りがやや優勢となりました。長期金利が低下した局面では高PER銘柄が買い直されましたが、買いは続きませんでした。NYDowは小反落し、NASDAQは小幅に6日続落しました。

1013日の日本市場では、米金融引き締めが加速するとの警戒感から、リスク回避の売りが優勢となりました。足元で堅調だった、経済再開の恩恵を受けやすい銘柄にも利益確定の売りが出ました。米消費者物価指数の発表を間近に控え、午後は様子見ムードが強まりました。日経平均は4日続落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-11.7%と前日よりマイナス幅を拡げ、200日線との乖離率も-3.8%と前日よりマイナス幅を拡げました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+13.3ポイントと前日よりプラス幅を縮め、日経平均が3490円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+7.3ポイントと前日よりプラス幅を縮め、日経平均が1920円ほど割高であることを示しています

 

日経VI26.50と上昇し、VIX33.57と低下しました。VIXは、不安心理が極めて高いとされる30を上回っています。日米市場のボラティリティーの差は縮小し、NYDowと比較して、日経平均の強さは縮小しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-8.0、米国-2.2と日本が5.8ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.5、米国が+4.9)1.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.39ポイント(日経平均換算で30260円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP確定値は前期比年率0.6%減で、改定値の0.6%減から変化しませんでした。また、46月期の米企業の決算は、下方修正が目立ちました。

 

経済指標を見てみます。

9月のISM非製造業景況指数、9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、8月の耐久財受注、8月の小売売上高、9月のニューヨーク連銀製造業景況指数、8月の消費者物価指数は市場予想を上回りました。また、8月の製造業受注は市場予想と一致しました。一方、9月のISM製造業景況指数、9月のシカゴ購買部協会景気指数、9月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、8月の鉱工業生産指数は市場予想を下回りました。経済指標は75負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の9月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比26.3万人増で、市場予想の27万人増をやや下回りました。また、失業率は3.5%で、先月の3.7%から改善されました。雇用は、景気面ではやや強気材料ですが、利上げペースが早まるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

8月の新築住宅販売件数数、8月の中古住宅販売件数、8月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、8月の中古住宅販売仮契約指数、9月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。7月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+16.1%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立材料です。

 

新型コロナウイルス騒動による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末まで利上げを継続すると予想されています。また、量的引き締めも加速しています。ECBは、9月に0.75%と大幅利上げし、量的引き締めの検討を開始しています。一方、日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、107 3.9087% 1010 3.9191% 1011 3.9407%と、ここ5年の最高値を連日で更新しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20221011日に記録した3.9407%がここ5年間の最高金利です。ただ、市場金利と比べ、今のところ、金融不安を示唆するほど上昇しているとは言えません。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.21PBR1.12となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.2%となり、これは3か月前より0.2ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+5.0%で、こちらは3か月前より4.3ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.3%となり、日経平均の割安幅は100円から360円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-360円から+210円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.69ポイントから3.67ポイントに縮小しましたが、ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に下降トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBはゼロ金利政策を続けていますが、量的緩和政策は終了に向かいつつあります

 

1013日の米国市場では、9月の消費者物価指数のほか、G20財務相・中央銀行総裁会議などが注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向も株式市場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを300円ほど下回り、下値は想定ラインを190円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ+200円(現在26610円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ+400円(現在26050円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を上回りました。日経VIは、不安心理がかなり高いとされる25を上回っています。日経平均は、今夜発表される米CPI次第で、二番底のタイミングが決まりそうです。



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Wednesday, October 12, 2022

[2022/10/12]今後の日経平均の見通し

[市況]

1011日、NYDowは上昇し、NASDAQは下落しました。1012日の日経平均先物は、前日比80円安で寄付くと、午前中は130円安から70円高の間で上下し、午後は100円安から10円高の間で上下して、結局、40円安で取引を終了しました。日経平均の終値は4円安の26396円で、出来高は11.65億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

また、空売り比率は、5日平均を下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は弱まりました。

 

1011日の米国市場では、9月の生産者物価指数(PPI)や9月の消費者物価指数(CPI)など、重要な経済指標の発表を間近に控えていることもあり、投資家の様子見姿勢が強まりました。また、長期金利の上昇も重石となりました。短期的な戻りを期待した買いが入り、NYDow400ドル強上げる場面もありましたが、取引終了にかけて急速に伸び悩みました。結局、NYDow5営業日ぶりに反発し、NASDAQ5日続落しました。

1012日の日本市場では、前日の米ハイテク株安が重石となり、値がさの半導体関連株を中心に売りが広がりました。米株価指数先物の上昇や円安ドル高が追い風となり、日経平均は上昇に転じる場面もありましたが、結局は小幅に3日続落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-10.2%と前日よりマイナス幅を縮め、200日線との乖離率は-3.3%と前日比で横ばいでした。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+13.9ポイントと前日よりプラス幅を拡げ、日経平均が3670円ほど割高であることを示しています。一方、NYDowとの差は、+7.9ポイントと前日よりプラス幅を縮め、日経平均が2090円ほど割高であることを示しています

 

日経VI26.17と上昇し、VIX33.63と上昇しました。VIXは、不安心理が極めて高いとされる30を上回っています。日米市場のボラティリティーの差は拡大しましたが、NYDowと比較して、日経平均の強さは縮小しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.9、米国-2.2と日本が5.7ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.5、米国が+4.9)1.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.35ポイント(日経平均換算で30360円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP確定値は前期比年率0.6%減で、改定値の0.6%減から変化しませんでした。また、46月期の米企業の決算は、下方修正が目立ちました。

 

経済指標を見てみます。

9月のISM非製造業景況指数、9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、8月の耐久財受注、8月の小売売上高、9月のニューヨーク連銀製造業景況指数、8月の消費者物価指数は市場予想を上回りました。また、8月の製造業受注は市場予想と一致しました。一方、9月のISM製造業景況指数、9月のシカゴ購買部協会景気指数、9月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、8月の鉱工業生産指数は市場予想を下回りました。経済指標は75負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の9月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比26.3万人増で、市場予想の27万人増をやや下回りました。また、失業率は3.5%で、先月の3.7%から改善されました。雇用は、景気面ではやや強気材料ですが、利上げペースが早まるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

8月の新築住宅販売件数数、8月の中古住宅販売件数、8月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、8月の中古住宅販売仮契約指数、9月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。7月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+16.1%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立材料です。

 

新型コロナウイルス騒動による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末まで利上げを継続すると予想されています。また、量的引き締めも加速しています。ECBは、9月に0.75%と大幅利上げし、量的引き締めの検討を開始しています。一方、日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、106 3.8257% 107 3.9087% 1010 3.9191%と、ここ5年の最高値を連日で更新しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20221010日に記録した3.9191%がここ5年間の最高金利です。ただ、市場金利と比べ、今のところ、金融不安を示唆するほど上昇しているとは言えません。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.29PBR1.13となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.2%となり、これは3か月前より0.2ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+5.0%で、こちらは3か月前より4.2ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowが上昇したにもかかわらず下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.3%となり、日経平均は60円の割高から100円の割安に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-100円から+210円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.75ポイントから3.69ポイントに縮小しましたが、ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に下降トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBはゼロ金利政策を続けていますが、量的緩和政策は終了に向かいつつあります

 

1012日の米国市場では、9月の生産者物価指数(PPI)や、FOMC議事録などが注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向も株式市場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを290円ほど下回り、下値は想定ラインを270円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ+300円(現在26780円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ+400円(現在26140円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を下回りました。日経VIは、不安心理がかなり高いとされる25を上回っています。きょうの日経平均は小動きでした。米PPIや米CPIなど、今夜以降発表される重要な経済指標次第ですが、この先も二番底を探る展開が続きそうです。



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Tuesday, October 11, 2022

[2022/10/11]今後の日経平均の見通し

[市況]

1010日、NYDowNASDAQは下落しました。1011日の日経平均先物は、前週末比400円安で寄付くと、午前中は380円安から670円安と下落幅を拡げ、午後は620円安から740円安の間でもみあって、結局、670円安で取引を終了しました。日経平均の終値は714円安の26401円で、出来高は12.96億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

また、空売り比率は、5日平均を8日ぶりに上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり強まりました。

 

1010日の米国市場では、前週末の下落の反動で、短期的な戻りを期待した買いが優勢となる場面もありましたが、金融引き締めへの警戒感は根強く、結局は売りが勝りました。景気が減速し企業収益が悪化するとの懸念も投資家心理の重石となりました。9月の消費者物価指数(CPI)など重要な経済指標や主要企業の決算発表を間近に控え、様子見ムードも広がりやすい環境でした。NYDow4日続落しました。NASDAQ4日続落し、年初来安値を更新しました。

1011日の日本市場では、米金融引き締めが世界景気を冷やすとの見方から、売りが優勢となりました。米政権による中国への半導体輸出の規制強化を受け、半導体関連株が目立って売られました。アジア株安も投資家心理の重石となりました。経済再開の恩恵を受けやすい銘柄は買われましたが、インバウンド需要の回復は不透明であり、上値では利益確定の売りに押されました。日経平均は大幅に続落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の下にあり、9日線を下回りました。短期トレンドは黄信号から赤信号に変わりました。

総合乖離率は-10.3%と前週末よりマイナス幅を拡げ、200日線との乖離率も-3.3%と前週末よりマイナス幅を拡げました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+13.1ポイントと前週末よりプラス幅を拡げ、日経平均が3460円ほど割高であることを示しています。一方、NYDowとの差は、+8.1ポイントと前週末よりプラス幅を縮め、日経平均が2140円ほど割高であることを示しています

 

日経VI25.97と上昇し、VIX32.45と上昇しました。日経VIは、不安心理がかなり高まっているとされる25を上回りました。日米市場のボラティリティーの差は縮小し、NYDowと比較して、日経平均の強さは縮小しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-8.0、米国-2.1と日本が5.9ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.5、米国が+4.9)1.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.47ポイント(日経平均換算で31700円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP確定値は前期比年率0.6%減で、改定値の0.6%減から変化しませんでした。また、46月期の米企業の決算は、下方修正が目立ちました。

 

経済指標を見てみます。

9月のISM非製造業景況指数、9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、8月の耐久財受注、8月の小売売上高、9月のニューヨーク連銀製造業景況指数、8月の消費者物価指数は市場予想を上回りました。また、8月の製造業受注は市場予想と一致しました。一方、9月のISM製造業景況指数、9月のシカゴ購買部協会景気指数、9月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、8月の鉱工業生産指数は市場予想を下回りました。経済指標は75負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の9月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比26.3万人増で、市場予想の27万人増をやや下回りました。また、失業率は3.5%で、先月の3.7%から改善されました。雇用は、景気面ではやや強気材料ですが、利上げペースが早まるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

8月の新築住宅販売件数数、8月の中古住宅販売件数、8月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、8月の中古住宅販売仮契約指数、9月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。7月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+16.1%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立材料です。

 

新型コロナウイルス騒動による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末まで利上げを継続すると予想されています。また、量的引き締めも加速しています。ECBは、9月に0.75%と大幅利上げし、量的引き締めの検討を開始しています。一方、日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、105 3.7840% 106 3.8257% 107 3.9087%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、2022107日に記録した3.9087%がここ5年間の最高金利です。ただ、市場金利と比べ、今のところ、金融不安を示唆するほど上昇しているとは言えません。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.20PBR1.12となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.2%となり、これは3か月前より0.2ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+4.5%で、こちらは3か月前より3.8ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.2%となり、日経平均の割高幅は210円から60円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+0円から+210円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.60ポイントから3.75ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に下降トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBはゼロ金利政策を続けていますが、量的緩和政策は終了に向かいつつあります

 

1011日の米国市場では、重要な経済指標の発表は予定されていません。個別の材料が注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向も株式市場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを720円ほど下回り、下値は想定ラインを380円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ+300円(現在26850円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ+300円(現在26120円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を8日ぶりに上回りました。また、日経VIは、不安心理がかなり高いとされる25を上回りました。きょうの日経平均は大幅に続落しました。米PPIや米CPIなど、週内に発表される重要な経済指標次第ですが、当面は二番底を探る展開となりそうです。



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Saturday, October 08, 2022

[2022/10/09]今週の日経平均の見通し

 [ファンダメンタルの現状認識]

先週の米国市場では、FRBがハト派的に方向転換することへの期待感から、一旦、買い戻されて、株価指数は、一時的にリバウンドしました。

週間変動率 NYダウ:+1.99% NASAQ:+0.73% S&P500:+1.51%.

 

一方、中長期的なリスクとしてはウクライナ紛争の長期化懸念、エネルギー・コスト、サプライチェーン混乱の長期化による世界経済の減速懸念、不動産バブル崩壊と中国の景気減速懸念があります。また、このことから、スタグフレーションの到来も懸念されています。さらに、東アジア、中東の地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、改定された2023年のOECDの名目GDP予想値を考慮すると、日本市場が4.13ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER16.3に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER12.6との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

これは、現在の日経平均の価格に対して、2022年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに4.13ポイント拡大するか(日本が下方修正又は米国が上方修正される)、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER26.1程度になるか、又は、日経平均が56340円程度となると、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は29230円ほど割安です。

 

ファンダメンタルからは、日本市場は米国市場に比べ、29230円分魅力に欠けるとも言えます。先週、日本市場の弱さは縮小しました。

      

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大による一段の円安

OECDによる日本の2023GDP予測値(現在+3.5%)の上方修正

⑤外人の買い越し

 

先週の動きを見ると、

  先週のNYDowの週足は陽線となりました。日足は200日線の下に在り、一目均衡表の雲の下に在ります。NASDAQの週足は陽線となりました。日足は200日線の下に在り、一目均衡表の雲の下に在ります。今週は、NYDow9日線の上に戻れるか否かに注目したいと思います。

  四半期決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は9.2%となりました。3ヶ月前に比べて0.2ポイント改善しています。また、利益伸び率は+4.5%3ヶ月前に比べて4.4%ポイント改善しています。

  米国の長期金利は上昇し、日米間の金利差は3.60から3.64と拡大して、ドル円は143円から145円の範囲で円安方向に動きました。ドル・インデックスは週間で+0.91%上昇しました。

  OECDの日米の2023年の名目GDP伸び率は、日本が+3.54%で、米国は+4.88%と予想されていますので、この面では日本市場の方が1.34ポイント劣ります。

  94週は売り越しで、101週も売り越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、①と③が強気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に15.0ポイント(日経平均に勘算すると4070円程度)割高です。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に10.5ポイント(日経平均に勘算する2850円程度)割高です。

 

週間では米国市場に対する日本市場の強さは増大しました。米国市場のボラティリティーを示す、VIX31.4投資家の強い不安心理示す30を上回っていますが、やや低下しました。

 

日経平均は、9日線の上にありますが、25日線の下にあります。短期トレンドには"信号”が点灯しています。

日経平均は、一目均衡表の雲の下に在ります。総合乖離率は-2.7%となり先週と比較しマイナス幅が縮小しました。 200日移動平均線との乖離率は-0.7%で、マイナス幅が縮小しました。3つの要素がマイナスですので、中期トレンドには、"赤信号"が点灯しています。

 

米国市場では、NYDowは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表の雲の下に在ります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表の雲の下に在ります。

短期的には赤信号で、中期的にも赤信号が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると新型コロナウイルス感染拡大に伴う世界経済減速懸念、EU圏の銀行の信用力不足と政治情勢、米中貿易摩擦、北朝鮮の問題、などの懸念は後退しているものの、ウクライナ紛争、米国の利上げ、長期金利の上昇、原油相場の上昇、中国の不動産バブルの崩壊と信用収縮に伴う金融市場混乱、中東や東アジアの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

 

直近のLIBOR金利は上昇傾向で、引き続き注意が必要です。20203月にも、短期金利が低下しているにも関わらずLIBOR金利は上昇したことから、金融不安再燃の可能性が意識されていました。

 

一方、好材料としては日銀による金融緩和政策の維持が挙げられます

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期下落トレンドで、短期も下落トレンドです。日本市場も中期下降トレンドで、短期はもみあいです。

 

為替市場を分析すると、2020年は、ゆるやかに円高方向に動いていましたが、2021年から円安トレンドが続いています。今週は144円台から146円台が想定されます。

 

今週、米国では決算シーズンが始まり、FOMC議事録、複数のFRB高官の講演、9月のインフレ率と小売売上高のデータなど、非常に忙しい1週間となりそうです。英国では、失業率、鉱工業生産、GDPのデータが発表され、中国ではインフレ率と貿易統計が発表される予定です。その他、インドのインフレ率と韓国銀行の利上げ決定も注目されるでしょう。

 

先週の日経平均は、想定レンジを上振れしました。上値は想定ラインを760円ほど上回り、下値は想定ラインを450円ほど上回りました。今週の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド+1σ(現在28030円近辺)で、下値がボリンジャーバンド-1σ(現在26620円近辺)の間での動きが想定されます。

 

先週の米国市場は上昇し、ボラティリティーは週間では低下しました。日米とも売り方の買戻しで、一時的にリバウンドしました。今週は2番底を探す週となりそうです。


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Friday, October 07, 2022

[2022/10/07]今後の日経平均の見通し

[市況]

106日、NYDowNASDAQは下落しました。107日の日経平均先物は、前日比330円安で寄付くと、午前中は380円安から100円安と下落幅を縮め、午後は150円安から220円安の間でもみあって、結局、190円安で取引を終了しました。日経平均の終値は195円安の27116円で、出来高は11.12億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

また、空売り比率は、5日平均を7日連続で下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、弱まりました。

 

106日の米国市場では、9月の雇用統計の発表を間近に控え、持ち高調整の売りが優勢となりました。長期金利の上昇も重石となりました。雇用市場の冷え込みを示す指標が散見されることから、投資家の間ではFRBがハト派に方針転換するとの期待が高まっていましたが、最近の複数の政策立案者によるタカ派的な発言は、その見方を覆すようであり、投資家は疑心暗鬼に陥っているようです。

107日の日本市場では、前日の米株安を受け、運用リスクを回避する動きが優勢となりました。日本株は前日までに大幅に上昇しており、利益確定の売りも出やすい環境でした。ただ、売り一巡後は、値がさ株や主力銘柄を中心に買い直され、相場の下値を支えました。鉄道や空運など、経済再開による恩恵が大きい銘柄も買われました。日経平均は5営業日ぶりに反落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の下にありますが、9日線の上にあります。短期トレンドには黄信号が点灯しています。

総合乖離率は-2.7%と前日よりマイナス幅を拡げ、200日線との乖離率も-0.7%と前日よりマイナス幅を拡げました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドには赤信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線と200日線の下にありますが、9日線の上にあります。

 

NYDowは、25日線と200日線の下にありますが、9日線の上にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQも、25日線と200日線の下にありますが、9日線の上にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドには赤信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+11.9ポイントと前日よりプラス幅を縮め、日経平均が3230円ほど割高であることを示しています。一方、NYDowとの差は、+8.7ポイントと前日よりプラス幅を拡げ、日経平均が2360円ほど割高であることを示しています

 

日経VI23.37と上昇し、VIX30.52と上昇しました。VIXは、不安心理が極めて高いとされる30を上回りました。日米市場のボラティリティーの差は拡大し、NYDowと比較して、日経平均の強さは拡大しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.7、米国-2.3と日本が5.4ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.5、米国が+4.9)1.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.11ポイント(日経平均換算で28920円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP確定値は前期比年率0.6%減で、改定値の0.6%減から変化しませんでした。また、46月期の米企業の決算は、下方修正が目立ちました。

 

経済指標を見てみます。

9月のISM非製造業景況指数、9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、8月の耐久財受注、8月の小売売上高、9月のニューヨーク連銀製造業景況指数、8月の消費者物価指数は市場予想を上回りました。また、8月の製造業受注は市場予想と一致しました。一方、9月のISM製造業景況指数、9月のシカゴ購買部協会景気指数、9月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、8月の鉱工業生産指数は市場予想を下回りました。経済指標は75負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の8月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比31.5万人増で、市場予想の30万人増をやや上回りました。また、失業率は3.7%で、先月の3.5%から悪化しました。雇用は、景気面ではやや弱気材料ですが、利上げペースが落ち着くという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

8月の新築住宅販売件数数、8月の中古住宅販売件数、8月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、8月の中古住宅販売仮契約指数、9月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。7月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+16.1%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立材料です。

 

新型コロナウイルス騒動による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末まで利上げを継続すると予想されています。また、テーパリングの加速が決定しています。ECBは、7月に0.5%利上げし、マイナス金利と量的緩和策を終了しました。一方、日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、103 3.7482% 104 3.7407% 105 3.7840%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、2022105日に記録した3.7840%がここ5年間の最高金利です。ただ、市場金利と比べ、今のところ、金融不安を示唆するほど上昇しているとは言えません。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.55PBR1.15となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.2%となり、これは3か月前より0.2ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+5.2%で、こちらは3か月前より4.4ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.8%となり、日経平均の割高幅は190円から210円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、+0円から+410円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.50ポイントから3.60ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的には下降トレンドです。日経平均も、短期的にはもみあいで、中期的には下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBはゼロ金利政策を続けていますが、量的緩和政策は終了に向かいつつあります

 

107日の米国市場では、9月の雇用統計や、ノーベル平和賞の発表などが注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向も株式市場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを430円ほど下回り、下値は想定ラインを100円ほど下回りました。目先は、25日線+200円(現在27530円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ+200円(現在26820円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を7日連続で下回りました。一方、VIXは、不安心理が極めて高いとされる30を上回りました。日経平均は200日線で跳ね返される形となりましたが、9月の米雇用統計次第では、まだ上昇の余地はありそうです。



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