Wednesday, August 16, 2006
日経平均の今後の見通し
日経平均は米国市場の原油高を原因とするインフレ懸念による金利上昇予測と景気後退懸念による急落に伴い、外人が売越になったことで予想以上に下げ続け(4月-6月)、一旦リバウンドして200日線まで戻し(6月)、その後、25日線を割り込んでボリンジャー・バンド下限近くまで下落した(7月中旬)後、再びリバウンドしてボリンジャー・バンド上限付近まで上昇している状態です。昨夜のNYSEとNASDAQは大幅上昇したこと受けて、日経平均は終日高値で推移し結局255円高く引けました。高値更新銘柄は連続増加し、高値更新銘柄数の優位度も拡大、出来高も18.2億株と増加、外人も1260万株の買い越しと内容的にも強気が優勢です。注目点の7月高値15710円を大きく越え、200日移動平均線の2%上となり、一目均衡表の雲の上+421となり、日経平均は、完全に上昇トレンド復帰を確認したと考えて良いと思います。しかし、目先のピークを示す弱気材料もいくつか有ります。まずは、ボリンジャー・バンドの上限に到達した点、NASDAQがまだ200日移動平均線のかなり下で、6月安値を更新して下降トレンドが依然鮮明な点、サイコロジカルラインが一旦75%に達した点です。ここで数日もたつくと、一旦下落する可能性が大きくなります。そこが、買い場となるはずです。その後を考察すると、日本のGDPの今年の伸び率が6月12日に上方修正されたことで、GDP考慮後のイールド・スプレッドの日米差がプラスに転じて日本市場の割安感が出てきたと云う好材料もありますので、米国市場よりは下落率は小さいと思われます。米国市場も企業業績や経済指標の好転と地政学的リスク緩和で上昇に転じそうな動きですし、日本市場は予想通り、より上昇しそうです。当面の関心事である7月末から始まった第一四半期の業績修正発表は今のところ上下まちまちです。今後しばらく企業業績予想の修正によって上下する相場と思われます。日本市場が中期的に上昇トレンドとなるには今期の増益率が10%以上になるような増益修正発表が必要ですが、8月中旬で4.7%増に留まってると言うことは、中間決算発表まで持ち越しと考えた方が良さそうです。つまり、日経平均は16000円近辺が直近ピーク予想値ですので、今の環境下では16000以上は上げすぎと思われますので、そろそろ売りも考える段階です。(左のLINKにある"YS総合研究所HP"も参考にしてください。)
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