Monday, August 07, 2006
日経平均の今後の見通し
日経平均は米国市場の原油高を原因とするインフレ懸念による金利上昇予測と景気後退懸念による急落に伴い、外人が売越になったことで予想以上に下げ続け(4月-6月)、一旦リバウンドして200日線まで戻し(6月)、その後、25日線を割り込んでボリンジャー・バンド下限近くまで下落した(7月中旬)後、再びリバウンドしている状態です。先週末発表された米国雇用統計が雇用の減少を明らかにしたことでNYSEとNASDAQが下落したことを受けて、日経平均は50円安で寄り付いたものの結局思いのほか安くなって345円安で引けました。外人は980万株の買い越となりましたが、出来高は13.7億株と低水準でした。高値更新銘柄は大幅に減少しましたが、高値更新銘柄数の若干優位は継続しています。日経225平均は米国市場の下げに比べ下げ過ぎですが、ここ数日のボリューム不足と上値の重さが先物主導の下げを誘ったと考えられます。次の注目点の7月高値15710円の更新(あと560円)は直ぐには困難となりました。この結果上昇トレンド復帰は遠くなりましたし、新たな下落リスクも生まれました。次なる注目点は8日の米国FOMCの結果で利上げが見送られるかどうかです。中東情勢緊迫は、株価に折込済と考えてもよさそうですので、その後は、景気後退の有無を占う第一四半期の業績発表内容次第で上下することになりそうです。テクニカル面から見ると、NASDAQはまだ200日移動平均線の下に有り、6月安値を更新して下降トレンドが依然鮮明です。日経平均も今日の下げで総合乖離率と200日移動平均乖離率はマイナスが鮮明になり、25日線も下回りましたので、危険な状態です。ボリンジャー・バンド下限付近までの下げは覚悟が必要です。一方、日本のGDPの今年の伸び率が6月12日に上方修正されたことで、GDP考慮後のイールド・スプレッドの日米差がプラスに転じて日本市場の割安感が出てきたと云う好材料もありますので、米国市場よりは下落率は小さいと思われますし、米国市場が企業業績や経済指標の好転と地政学的リスク緩和などで上昇に転ずれば、日本市場はより上昇しそうです。事実、NASDAQは6月安値を下回ってきましたが、日本市場はそこまでは下落していません。7月末から始まった第一四半期の業績修正発表は今のところ上下まちまちです。今後しばらく企業業績予想の修正によって上下する相場と思われます。日本市場が中期的に上昇トレンドとなるには今期の増益率が10%以上になるような増益修正発表が必要ですが、今のところは4.6%増に留まっています。(銘柄のスクリーニングなど、詳しくは左のLINKにある"YS総合研究所"をクリックしてください。)
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