日経平均の予想

Monday, December 05, 2011

[2011/12/06]日経平均の今後の見通し

[市況]
5
日のNYDowNASDAQは上昇しました。6日の日経平均先物は、前日比30円安で寄り付き、午前中は10円安から60円安の範囲で下げ幅を拡げる動きでした。午後も110円安まで下げ幅を拡げる動きとなり、最終的に100円安で取引を終わりました。日経平均は120円安で引け、出来高は15.94億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、100万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利な状況です。
5
日の米国市場は、サルコジ大統領とメルケル首相が、恒久的な金融安全網の早期設立で合意したことで、欧州の債務危機克服に向けた対策が進むとの期待感から金融株を中心に買いが優勢になりました。一方、米格付け会社S&Pがドイツやフランスの格付けを引き下げ方向で見直すと警告したと伝わったことを受け、楽観的な見方がやや後退し伸び悩みました。

6日の日本市場では、S&Pがユーロ圏15カ国の国債格付けを格下げ方向で見直すと発表したことで、売りが優勢となりました。警戒感はアジア市場にも波及し、上海株が年初来安値を下回ったため、相場の地合いが悪化し、日経平均は午後に下げ幅を拡大しました。


[
テクニカル視点]
日経平均は25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号点灯しています。総合乖離率は-9.1%でマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-8.4%でマイナス幅は拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期トレンドは赤信号が点灯しています。

また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。

NYDow200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。

NASDAQ200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。

日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.8ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は2.3ポイント拡がりしました。

[
ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、改定されたOECD2011年予想実質GDP伸び率の日米差(3.5ポイント)と金利差、予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ 3.35イント割高となっています

市場は現在、「震災復興の日本経済への影響」、「世界の景気と金・穀物・原油価格の動き」、「米国の景気、雇用状況、住宅市況と追加金融緩和の行方」、「欧州の債務問題による金融不安の再燃」、「新興国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増と速報値の2.5%から下方修正されました。7-9月期の主要企業の決算発表は好決算が勝ったようです。経済指標では、11月のISM製造業景況感指数、11月のシカゴ購買部協会景気指数、11月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、10月の景気先行指標総合指数、10月の耐久財受注、10月の鉱工業生産10月の小売売上高、11月のNY連銀製造業景気指数、11月のミシガン大学消費者態度指数、9月の個人消費支出、などは市場予想を上回りましたが、11月のISM非製造業景況感指数、10月のシカゴ連銀全米活動指数、11月のフィラデルフィア連銀指数は予想以下となりました。11月の雇用統計で就業者数は前月比12万人増で、市場予測の11万人増をわずかに上回り、失業率が前月の9.0%から8.6%に改善しました。一方、住宅関連では10月の中古住宅販売件数、10月の住宅着工件数、11月の住宅市場指数は予想以上となりました。10月の新築住宅販売件数も予想以下ながら2ヶ月連続増加となりました。9月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で0.6%低下しました。市場予想の変わらずより弱い結果でした。7月に入り景気指標は改善傾向だったものの、8-9月は陰りが出ていました。10月に入り過度の景気後退懸念は無くなりつつあります。ただ、雇用と住宅関連の回復は鈍く金融緩和継続の主な原因となっています。

ギリシャ、アイルランド、ポルトガル、イタリア、スペインなど欧州各国の財政赤字による国債の金利上昇が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。また、G202013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBは景気認識を引き下げ、短期金利を2013年半ばまでは超低金利で維持することを表明しました。これは長期的な円高要因です。一方、中国を初めとする新興国の利上げは一服し、景気減速で逆に利下げ方向です。

金融不安の気配を知る上で、金融機関間の取引金利の推移に留意することが肝要です。ちなみに、指標となるLIBORドル3ヶ月物金利の推移は1201 0.5272% 1202 0.5283% 1205 0.5339%となり上昇が継続しています。2010年の欧州財政危機直前の昨年0503日の0.346%を超えましたので、金融システム危機が再燃してもおかしくない状態が続いています。ここ2年のMAXは昨年617日の0.539%です。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PER14.4PBR0.95ROE6.6%となっています。PBR1.0以下ですので長期的には買い場と思われます。

[
今後の見通し]

日経平均は、NYDowの上昇にも関わらず下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は;-1.9%となり、日経平均は160円の割安で、割安幅は拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-170円 ~ +10円の間で推移しています。日本市場は、ドル・ベースでは米国市場に比べ弱い動きになっていますが、今日は弱い動きが加速しました。

日経平均を中長期的に米国市場と比較すると、テクニカルには割安で、ファンダメンタルには割高です。

日経平均は、ここからも、米国市場をにらみながら、為替の動向が鍵となりそうです。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は1.01に拡大したものの、ドル円は円高ぎみです。日米金利差は米国金利の上昇で拡大傾向となりましたので、この面での円高圧力は緩みそうです。

テクニカルには、米国市場は、中期もみ合いで、短期は上昇トレンドです。一方、日経平均は中期下降トレンドで、短期は上昇トレンドです。

ファンダメンタル面では、EU政府債務問題が欧米の銀行の不良債権となり金融危機が再来するか否か、世界の景気後退が米国の主要企業の業績に影響するか否かが引き続き、今後のテーマとなりそうです。LIBOR銀行間金利の上昇が続いており、金融不安への危機感は収まっていないようです。今後もLIBOR金利の動きが注目されます。また、米国の経済指標は良いものも見られますが、雇用の回復は鈍く、世界景気の減速懸念も払拭出来ていません。このような相場環境の中、今夜の米国市場では重要な経済指標の発表は無さそうですので個別材料が注目されそうです。

今日の日経平均は25日線が下値の支持線となりました。目先の上値の目安は、75日線(現在8670円近辺)で、下値の目安は、25日線(現在8540)近辺が想定されますが、25日線を下回った場合は1201日に空けた窓の窓埋めとなる8480円が下値の目途となりそうです。


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Sunday, December 04, 2011

[2011/12/05]日経平均の今後の見通し

[市況]
2
日のNYDowは小幅下落し、NASDAQは小幅上昇しました。5日の日経平均先物は、前日比50円高で寄り付き、午前中は50円高から10円高の範囲で上げ幅を縮める動きでした。午後は同レベルでもみ合う動きとなり、最終的に20円高で取引を終わりました。日経平均は52円高で引け、出来高は14.31億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、110万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利な状況です。
2
日の米国市場は、11月の雇用統計で就業者数は前月比12万人増で、市場予測の11万人増をわずかに上回り、失業率が8.6%に改善しました。雇用環境が改善しているとの見方から買いが広がりましたが、短期的な過熱感も強く、取引終了間際に利益確定売りが出ました。

5日の日本市場では、雇用統計の発表後の米国市場が比較的落ち着いていたことを受けて、銀行株や証券株など、これまで下げのきつかった銘柄が買われ、日経平均は一時8700円台に乗せる場面もありました。ただ、材料難から上値の重さも目立ちました。


[
テクニカル視点]
日経平均は25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号点灯しています。総合乖離率は-5.4%でマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-7.2%でマイナス幅は縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期トレンドは赤信号が点灯しています。

また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。

NYDow200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。

NASDAQ200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。

日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が5.5ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.6ポイント縮まりしました。

[
ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、改定されたOECD2011年予想実質GDP伸び率の日米差(3.5ポイント)と金利差、予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ 3.48イント割高となっています

市場は現在、「震災復興の日本経済への影響」、「世界の景気と金・穀物・原油価格の動き」、「米国の景気、雇用状況、住宅市況と追加金融緩和の行方」、「欧州の債務問題による金融不安の再燃」、「新興国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増と速報値の2.5%から下方修正されました。7-9月期の主要企業の決算発表は好決算が勝ったようです。経済指標では、11月のISM製造業景況感指数、11月のシカゴ購買部協会景気指数、11月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、10月の景気先行指標総合指数、10月の耐久財受注、10月の鉱工業生産10月の小売売上高、11月のNY連銀製造業景気指数、11月のミシガン大学消費者態度指数、9月の個人消費支出、などは市場予想を上回りましたが、10月のシカゴ連銀全米活動指数、11月のフィラデルフィア連銀指数、10月のISM非製造業景況感指数は予想以下となりました。11月の雇用統計で就業者数は前月比12万人増で、市場予測の11万人増をわずかに上回り、失業率が前月の9.0%から8.6%に改善しました。一方、住宅関連では10月の中古住宅販売件数、10月の住宅着工件数、11月の住宅市場指数は予想以上となりました。10月の新築住宅販売件数も予想以下ながら2ヶ月連続増加となりました。9月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で0.6%低下しました。市場予想の変わらずより弱い結果でした。7月に入り景気指標は改善傾向だったものの、8-9月は陰りが出ていました。10月に入り過度の景気後退懸念は無くなりつつあります。ただ、雇用と住宅関連の回復は鈍く金融緩和継続の主な原因となっています。

ギリシャ、アイルランド、ポルトガル、イタリア、スペインなど欧州各国の財政赤字による国債の金利上昇が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。また、G202013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBは景気認識を引き下げ、短期金利を2013年半ばまでは超低金利で維持することを表明しました。これは長期的な円高要因です。一方、中国を初めとする新興国の利上げは一服し、景気減速で逆に利下げ方向です。

金融不安の気配を知る上で、金融機関間の取引金利の推移に留意することが肝要です。ちなみに、指標となるLIBORドル3ヶ月物金利の推移は1130 0.5289% 1201 0.5272% 1202 0.5283%となり久々に下がりった後上昇しています。この下げ傾向が続くか否か要注目です。ただ、2010年の欧州財政危機直前の昨年0503日の0.346%を超えましたので、金融システム危機が再燃してもおかしくない状態が続いています。ここ2年のMAXは昨年617日の0.539%です。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PER14.6PBR0.96ROE6.6%となっています。PBR1.0以下ですので長期的には買い場と思われます。

[
今後の見通し]

日経平均は、NYDowに動きに連動して小動きでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は;-0.6%となり、日経平均は50円の割安で、割安幅は変わりませんでした。プレミアム値は、ここ一週間、-160円 ~ +40円の間で推移しています。日本市場は、ドル・ベースでは米国市場に比べ弱い動きになっていますが、今日は弱い動きが継続しました。

日経平均を中長期的に米国市場と比較すると、テクニカルには割安で、ファンダメンタルには割高です。

日経平均は、ここからも、米国市場をにらみながら、為替の動向が鍵となりそうです。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は0.99に縮小したものの、ドル円は円安ぎみです。日米金利差は米国金利の上昇で拡大傾向となりましたので、この面での円高圧力は緩みそうです。

テクニカルには、米国市場は、中期もみ合いで、短期は上昇トレンドです。一方、日経平均は中期下降トレンドで、短期は上昇トレンドです。

ファンダメンタル面では、EU政府債務問題が欧米の銀行の不良債権となり金融危機が再来するか否か、世界の景気後退が米国の主要企業の業績に影響するか否かが引き続き、今後のテーマとなりそうです。LIBOR銀行間金利の上昇が一旦止まりましたが、下降に転ずるか要注目です。いずれにせよ、今後もLIBOR金利の動きが注目されます。また、米国の経済指標は良いものも見られますが、雇用の回復は鈍く、世界景気の減速懸念も払拭出来ていません。このような相場環境の中、今夜の米国市場では11月のISM非製造業景況指数が注目されそうです。

今日の日経平均は小動きながら75日線を上回りました。目先の上値の目安は、ボリンジャーバンド+1σ(現在8790円近辺)で、下値の目安は、25日線(現在8560)近辺が想定されます。


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Saturday, December 03, 2011

[2011/12/04]今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]

先週の米国市場は、日米欧の主要6ヶ国の中央銀行がドル資金供給の拡充を発表したことをきっかけに欧州債務問題に対する過度な懸念が後退し、大幅に反発しました。一方、中長期的には、先進国の緊縮財政による消費や雇用の改善の遅れ、欧州の財政問題からの金融不安再燃による信用収縮懸念や中東の地政学的リスクが、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性が残されています。

2011年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は、日本市場が3.5ポイント割高となりました。その要因はS&P500PER13.0で、東証1部平均のPER14.8との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。これは、今の日経平均の価格には、震災の影響で日本の2011年のGDP予想値が2.6%程度になる(又は、日米のGDP伸び率差がOECD予想値より3.5ポイント縮まる)ことが織り込まれているとも解釈できます。

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇、

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大、

④日本の2011GDP予測値(現在-0.9%)の上方修正、

⑤外人の買い越し、

最近の動きを見ると、

先週のNYDowの週足は陽線となり、200日線も上回りました。今週は、EU首脳会議で欧州安定化基金に対する課題が進展するか否かが米株式相場に影響しそうですが、Nasdaq 200日線を上回れるか否か今後を占う上でカギとなりそうです。

日経225採用銘柄の今期予想増益率は7-9月期の決算発表に伴い+4%と一桁台に低下し、今期ROE予想値も7.4%から6.6%へ悪化しています。

日米とも長期金利は上昇傾向ながら、日米の金利差は0.94%から0.96%とあまり拡大しなかったものの、為替は77円台から78円台へ円安方向に動きました。日本国債の金利上昇傾向が不気味です。今週は77円台から79円台の動きとなりそうです。

OECDによる日米の2011年の実質GDP伸び率は改定され日本が-0.9%で、米国は+2.6%と予想されていますので、この面では日本市場にとって3.5ポイント分の弱気材料です。

114週は売り越しで115週は買い越ししだった可能性が高く、今週も買い越しが予想されます。

5つのポイントのうち①③⑤が強気材料でした。今週も、①②③⑤が影響すると思われます。

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、6.1ポイント割安となりました。先週比1.4ポイント割安幅は拡大しました。

日経平均は、一目均衡表の雲の下に在ります。200日移動平均線乖離率は-7.8%となり先週と比較してマイナス幅が縮小しました。総合乖離率は-7.5%となりマイナス幅が縮小しました。3つがマイナスですので中期トレンドは、赤信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の上に在りますので、短期的トレンドには"青信号"が点灯しています。

米国市場ではNY Dow200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaq200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には青信号"で中期的には"黄信号"が点灯しています。

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると、欧州の政府債務問題、アフリカ・中東政情不安、資源高、新興国の利上などのリスクはやや後退しているものの世界景気後退懸念、不動産市場の低迷、雇用指標の停滞が悪材料となっています。ただ、好材料としては、FRBによる金融緩和が2013年まで継続する見通しの中、7-9月期の企業決算は概ね好調である点と10-11月の経済指標が落ち着きてきた点が挙げられます。一方、日本市場の7-9月期の企業決算では今期業績の伸び率が鈍化してきており、日本市場が弱い一因となっています。テクニカルな面を見ると、米国市場は中期もみ合いで、短期は上昇トレンドとなっています。日本市場は中期下降トレンドで、短期は上昇トレンドとなっています

目先の状況を分析すると、EU政府債務問題による金融危機については、LIBORのドル3ヶ月物金利は上昇傾向ながら、踊り場を迎え今後を注視する必要があります。一方、先週の為替は78円台まで円安が進みました。日米金利差は縮小傾向の中の円安は日本国債売り圧力の高まりを意味しています。この傾向が今後も続くか否か要注目です。

先週の米国市場は、欧州債務問題に対する懸念後退で大幅に上昇しました。今週はNasdaq200日線を上に抜け、中期的な上昇トレンドに復帰できるか否かが注目点です。

先週の日経平均は、25日線を上回り、25日線が下値の支持線となりました。今週の日経平均も、欧州債務問題に揺れる米国市場や為替などを睨んだ動きとなりそうです。目先は、引き続きボラティリティーの高い状況が続きそうですが、今週は上値がボリンジャーバンド+1σ(現在8810近辺)で下値が25日線(現在8570近辺)が想定されます


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Friday, December 02, 2011

[2011/12/02]日経平均の今後の見通し

[市況]
1
日のNYDowは下落し、NASDAQは上昇しました。2日の日経平均先物は、前日比10円高で寄り付き、午前中は前日同値から50円高の範囲でもみ合う動きでした。午後ももみ合う動きでしたが、引けにかけて上昇し、最終的に60円高で取引を終わりました。日経平均は46円高で引け、出来高は15.67億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、80万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利な状況です。
1
日の米国市場は、新規失業保険申請件数の増加や、欧州や中国の製造業景気指数の低迷と、前日の大幅高の反動で、金融株を中心に目先の利益を確定する売りがやや優勢となりました。ただ、11月のISM製造業景況感指数が前月比で市場予想以上に上昇したこともあり、相場の下げ幅は限られました。

2日の日本市場では、前日発表の米経済指標で米国市場が底堅く推移したことや、フランスやスペインの国債入札で波乱がなかったことを背景に投資家のリスク回避姿勢が和らぎ、内需関連株が買われ、相場を支えました。ただ、今夜発表の米雇用統計の発表を控え積極的な動きは見られませんでした。


[
テクニカル視点]
日経平均は25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号点灯しています。総合乖離率は-7.5%でマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-7.8%でマイナス幅は縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期トレンドは赤信号が点灯しています。

また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。

NYDow200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。

NASDAQ200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。

日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6.1ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.3ポイント縮まりしました。

[
ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、改定されたOECD2011年予想実質GDP伸び率の日米差(3.5ポイント)と金利差、予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ 3.39イント割高となっています

市場は現在、「震災復興の日本経済への影響」、「世界の景気と金・穀物・原油価格の動き」、「米国の景気、雇用状況、住宅市況と追加金融緩和の行方」、「欧州の債務問題による金融不安の再燃」、「新興国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増と速報値の2.5%から下方修正されました。7-9月期の主要企業の決算発表は好決算が勝ったようです。経済指標では、11月のISM製造業景況感指数、11月のシカゴ購買部協会景気指数、11月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、10月の景気先行指標総合指数、10月の耐久財受注、10月の鉱工業生産10月の小売売上高、11月のNY連銀製造業景気指数、11月のミシガン大学消費者態度指数、9月の個人消費支出、などは市場予想を上回りましたが、10月のシカゴ連銀全米活動指数、11月のフィラデルフィア連銀指数、10月のISM非製造業景況感指数は予想以下となりました。10月の雇用統計は、雇用者数が8万人増となり、市場予想の95000人増を下回りましたが、失業率は9.0と前月の9.1%から、やや改善しました。一方、住宅関連では10月の中古住宅販売件数、10月の住宅着工件数、11月の住宅市場指数は予想以上となりました。10月の新築住宅販売件数も予想以下ながら2ヶ月連続増加となりました。9月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で0.6%低下しました。市場予想の変わらずより弱い結果でした。7月に入り景気指標は改善傾向だったものの、8-9月は陰りが出ていました。10月に入り過度の景気後退懸念は無くなりつつあります。ただ、雇用と住宅関連の回復は鈍く金融緩和継続の主な原因となっています。

ギリシャ、アイルランド、ポルトガル、イタリア、スペインなど欧州各国の財政赤字による国債の金利上昇が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。また、G202013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBは景気認識を引き下げ、短期金利を2013年半ばまでは超低金利で維持することを表明しました。これは長期的な円高要因です。一方、中国を初めとする新興国の利上げは一服し、景気減速で逆に利下げ方向です。

金融不安の気配を知る上で、金融機関間の取引金利の推移に留意することが肝要です。ちなみに、指標となるLIBORドル3ヶ月物金利の推移は1129 0.5269% 1130 0.5289% 1201 0.5272%となり久々に下がりました。この下げ傾向が続くか否か要注目です。ただ、2010年の欧州財政危機直前の昨年0503日の0.346%を超えましたので、金融システム危機が再燃してもおかしくない状態が続いています。ここ2年のMAXは昨年617日の0.539%です。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PER14.5PBR0.96ROE6.6%となっています。PBR1.0以下ですので長期的には買い場と思われます。

[
今後の見通し]

日経平均は、NYDowの下落にも関わらず上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は;-0.6%となり、日経平均は50円の割安で、割安幅が縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-160円 ~ +130円の間で推移しています。日本市場は、ドル・ベースでは米国市場に比べ弱い動きに転換していますが、今日は弱い動きが減速しました。

日経平均を中長期的に米国市場と比較すると、テクニカルには割安で、ファンダメンタルには割高です。

日経平均は、ここからも、米国市場をにらみながら、為替の動向が鍵となりそうです。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は1.03に拡大し、ドル円は円安ぎみです。日米金利差は米国金利の上昇で拡大傾向となりましたので、この面での円高圧力は緩みそうです。

テクニカルには、米国市場は、中期もみ合いで、短期は上昇トレンドです。一方、日経平均は中期下降トレンドで、短期は上昇トレンドです。

ファンダメンタル面では、EU政府債務問題が欧米の銀行の不良債権となり金融危機が再来するか否か、世界の景気後退が米国の主要企業の業績に影響するか否かが引き続き、今後のテーマとなりそうです。LIBOR銀行間金利の上昇が一旦止まりましたが、下降に転ずるか要注目です。いずれにせよ、今後もLIBOR金利の動きが注目されます。また、米国の経済指標は良いものも見られますが、雇用の回復は鈍く、世界景気の減速懸念も払拭出来ていません。このような相場環境の中、今夜の米国市場では11月の雇用統計が注目されそうです。

今日も日経平均は25日線が下値のサポートラインとなりました。目先の上値の目安は、ボリンジャーバンド+1σ(現在8810円近辺)で、下値の目安は、121日に空けた窓の窓埋めとなる8480円近辺が想定されます。


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