昨日のNYSEとNASDAQが原油の持ち直しを好感し上昇したことを受けて、日経平均は100円ほど高く寄り付き、その後も堅調に推移し、結局98円高で引けました。出来高は26.7億株と急増し、外人も1800万株の大幅買い越しとなり、高値更新銘柄数は増加し、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差はプラス幅を拡大しました。今日で、外人は8日連続で買い越しとなり、出来高も20億株を越える日が続いています。大量の利食い売りをこなし、今日の高値は昨年4月の高値にあと10円まで迫りました。加熱感を示すテクニカルな指標は吹き飛ばす勢いを感じます。この動きは、来週から始まる第三四半期の業績発表で通期の業績予想が上方修正されることを先取りした動きと捉えるべきでしょう。つまり、業績発表が進むと、たとえ好業績でも、材料で尽くしで下げるリスクがあるということです。ここからは利食い売りが出やすい状態であることは無視できませが、外人買いと高水準出来高が続くことを前提に、基本スタンスは"買い"に変更します。チャート上からは昨年10月高値の16902円を大きく更新し、一目均衡表の雲を抜け、200日移動平均線の上で推移し、総合乖離率もプラス幅を拡大している点から、中期的上昇トレンドは維持されていると思われますので、特別な弱気材料が出てこなければ、今後下げに転じても下落幅はそれほど大きくならないのではないかと思います。企業の業績面では、中間決算は良好で経常益は今のところ前年同期比で+16%の増益と云う結果でしたが、通期予測は+2.5%(日経平均採用銘柄予測平均増益率は7.3%)の増益予想と非常に慎重です。しかし、市場は来年2月から3月にかけての第三四半期決算発表前後に今期増益率は上方修正されるとのコンセンサスになりつつあります。今後、米国市場が強い動きが続き、外人買いが継続し、決算発表により増益率が大幅改善されれば、日経平均は、18500円近辺への上昇も考えられます。しかし、下期の業績予想に変化がなく、米国市場が下落し、外人が売り越す場合は、16500円を上限としたボックス相場へ逆戻りとなるでしょう。
《材料や参考銘柄、日経平均チャートについては右のLINKにある"YS総合研究所HP"も参考にしてください。》