昨日のNYSEとNASDAQが下落したことを受けて、日経平均は30円ほど安く寄り付き一時130円安も有りましたが、その後は前日終値近辺までもどしましたが、結局60円安で引けました。出来高は19.0億株と高水準で、外人は1210万株の買い越しとなりましたが、高値更新銘柄数は減少し、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差はプラス幅を縮小しました。米国市場ではインテル、アップルなどの業績に市場はネガティブな反応となり、日本市場でもハイテク株には影響しだしたようです。しかし、代わりに内需小型株が上昇し、全体としては、日本市場には今のところ軽微な影響となっています。この傾向は日本企業の第四四半期の業績発表までは続く可能性が高いように思います。少し弱気材料が出てきましたので、テクニカルな加熱感から利食い売りが出やすい状態は無視できません。基本スタンスは"中立"に変更です。ここからは、米国市場に悪材料が出ると日本にも影響するリスクは大きくなると捉えるべきでしょう。これから、日米とも決算発表が続きますので要注意です。しかし、チャート上からは昨年10月高値の16902円を大きく更新し、一目均衡表の雲を抜け、200日移動平均線の上へ抜け、総合乖離率もプラス幅を拡大している点から、中期的上昇トレンドは維持されていると思われますので、特別な弱気材料が出てこなければ、今後も下落幅はそれほど大きくならないのではないかと思います。企業の業績面では、中間決算は良好で経常益は今のところ前年同期比で+16%の増益と云う結果でしたが、通期予測は+2.7%(日経平均採用銘柄予測平均増益率は7.5%)の増益予想と非常に慎重です。しかし、市場は来年2月から3月にかけての第三四半期決算発表前後に今期増益率は上方修正されるとのコンセンサスになりつつあります。今後、米国市場が強い動きが続き、外人買いが継続し、決算発表により増益率が大幅改善されれば、日経平均は、18500円近辺への上昇も考えられます。しかし、下期の業績予想に変化がなく、米国市場が下落し、外人が売り越す場合は、16500円を上限としたボックス相場へ逆戻りとなるでしょう。
《材料や参考銘柄、日経平均チャートについては左のLINKにある"YS総合研究所HP"も参考にしてください。》