昨日のNYSEが2週間ぶりに最高値、NASDAQも約6年ぶりの高値を更新。円相場が対ドルで1年1ヵ月ぶりに120円台に乗せたこと
を追い風に幅広い銘柄に買いが入り、日経平均は前面高となり、結局218円高で引けました。外人は140万株の売り越しでしたが、出来高は今日も20.8億株と高水準で、高値更新銘柄数は増加に転じ、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差はプラスに転換しましたが、まだ基本スタンスは"中立"です。今日の上げでなんとか急落は避けられたものの、まだ下げ止まり感が出て、上昇に転じたとまではいえません。しかし、第一目標の25日移動平均線までは下げましたし、来週から日米とも決算発表が続きますので、米国市場次第で、このまま上昇も有り得ます。一方、下落の原因は日銀の利上げ観測と商品市況の下落によるエマージング市場の株安、と東京市場への影響でしたので、商品市況次第では、下落が長引くことも有り得ます。その場合、ボトム・サイクルからは少なくとも後10営業日は下落しそうです。チャート上からは昨年10月高値の16902円を大きく更新し、一目均衡表の雲を抜け、200日移動平均線の上へ抜け、総合乖離率もプラス幅を拡大している点から、中期的上昇トレンドは維持されていると思われますので、弱気材料が継続しなければ、今回の下落幅はそれほど大きくならないのではないかと思います。下値の第一目標値の25日移動平均は短期間に割りましたので、次は第二目標の75日移動平均近辺の16500円を目安とした下値を想定しています。これも短期間に割った場合は第三目標としてボリンジャー・バンド下限の16250円前後も考えておくべきでしょう。企業の業績面では、中間決算は良好で経常益は今のところ前年同期比で+16%の増益と云う結果でしたが、通期予測は+2.7%(日経平均採用銘柄予測平均増益率は7.5%)の増益予想と非常に慎重です。しかし、市場は来年2月から3月にかけての第三四半期決算発表前後に今期増益率は上方修正されるとのコンセンサスになりつつあります。今後、米国市場が強い動きが続き、外人買いが継続し、決算発表により増益率が大幅改善されれば、日経平均は、18500円近辺への上昇も考えられます。しかし、下期の業績予想に変化がなく、米国市場が下落し、外人が売り越す場合は、16500円を上限としたボックス相場へ逆戻りとなるでしょう。
《材料や参考銘柄、日経平均チャートについては左のLINKにある"YS総合研究所HP"も参考にしてください。》