昨日のNYSEとNASDAQが大幅安した流れを受けて、日経平均は70円ほど安く寄り付き、その後も利益確定売りが優勢となり、一時100円超下落する場面もありましたが、次第高となり結局15円安で引けました。出来高は23.6億株と急増し、外人も690万株の買い越しとなりましたが、高値更新銘柄数は減少し、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差はプラス幅を縮小しました。今日はさすがに値がさハイテク株中心に利食い売りが先行しましたが、米国市場の大幅安の割には日本市場は強い動きでした。第四四半期の業績発表で通期の業績予想が上方修正されることを先取りした動きで上昇しているようです。しかし、米国市場では少し弱気材料が出てきた点と、テクニカルにはすでに上げ過ぎを示していますので、利食い売りが出やすい状態は無視できません。基本スタンスは"中立"を継続です。ここからは、米国市場に悪材料が出ると日本の優良株に対する影響が大きくなります。これから、日米とも決算発表が続きますので要注意です。しかし、チャート上からは昨年10月高値の16902円を大きく更新し、一目均衡表の雲を抜け、200日移動平均線の上で推移し、総合乖離率もプラス幅を拡大している点から、中期的上昇トレンドは維持されていると思われますので、特別な弱気材料が出てこなければ、今後下げに転じても下落幅はそれほど大きくならないのではないかと思います。企業の業績面では、中間決算は良好で経常益は今のところ前年同期比で+16%の増益と云う結果でしたが、通期予測は+2.6%(日経平均採用銘柄予測平均増益率は7.3%)の増益予想と非常に慎重です。しかし、市場は来年2月から3月にかけての第四四半期決算発表前後に今期増益率は上方修正されるとのコンセンサスになりつつあります。今後、米国市場が強い動きが続き、外人買いが継続し、決算発表により増益率が大幅改善されれば、日経平均は、18500円近辺への上昇も考えられます。しかし、下期の業績予想に変化がなく、米国市場が下落し、外人が売り越す場合は、16500円を上限としたボックス相場へ逆戻りとなるでしょう。
《材料や参考銘柄、日経平均チャートについては左のLINKにある"YS総合研究所HP"も参考にしてください。》