日経平均は米国市場の原油高を原因とするインフレ懸念による金利上昇と景気後退懸念による2ヶ月の下落(4月-6月)の後、一旦リバウンドして6月に200日線まで戻し、その後、7月中旬にボリンジャー・バンド下限近くまで下落し、再びリバウンドして8月にボリンジャー・バンド上限付近まで上昇した後、8月末に25日移動平均線まで下落、三度リバウンドして9月初旬にボリンジャー・バンド上限付近まで上昇し、その後9月下旬にボリンジャー・バンド下限近くまで下落し、そこから10月上旬ボリンジャー・バンド上限付近までもどし、10月下旬に直近高値を更新して一服して25日移動平均まで下落している状態です。昨日のNYSEとNASDAQの大幅上昇したことを受けて、日経平均は150円ほど高く寄り付きましたが、その後徐々に下落し、結局28円高で引けました。出来高は15.0億株と低水準でしたが、外人は1860万株の買い越しとなり、安値更新銘柄数は減少し、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差はマイナス幅を縮小するなど改善されつつありますが、今週末にSQも控えていることもあり、エネルギーは不足から米国高の割りには弱い動きです。中間決算発表が半分終わりましたが期待に反して今期の増益率は3.4%と返って下方修正気味です。大変気になります。しかし、中間決算は良好で経常益は今のところ前年同期比で+16%の増益のようです。どうも通期予想に慎重な会社が多すぎます。下期がそんなに悪いようにも思えません。実際の今期増益率はいずれ+10%程度に修正される可能性が有ることも念頭に置く必要がありそうです。当面、米国市場の上昇が本物かどうか見極める必要があります。日経平均が次の下値目標となるボリンジャーバンドの下限値16100円位までの下落が有るかどうかも米国市場に影響されそうです。しかし、日経平均は9月高値を抜きましたので、チャート的には、まだ中期的な上昇トレンドは維持していると考えられます。中間決算発表結果による今期の予想増益率の変化次第では15500~16500のボックス相場から抜け出す可能性はまだ有りますが、短期的にはもう少し下落する可能性も有ると考えられます。今後の中期的な見通しについては、米国市場が強い動きが続き、外人買いが入り、決算発表により増益率が大幅改善されれば、日経平均は上昇トレンドを維持して、17000円を抜く上昇も考えられます。しかし、米国市場が弱く外人買いが入らない場合は、16500円が上限との見方が妥当でしょう。
《材料や参考銘柄、日経平均チャートについては左のLINKにある"YS総合研究所HP"も参考にしてください。》