日経平均は米国市場の原油高を原因とするインフレ懸念による金利上昇と景気後退懸念による2ヶ月の下落(4月-6月)の後、一旦リバウンドして6月に200日線まで戻し、その後、7月中旬にボリンジャー・バンド下限近くまで下落し、再びリバウンドして8月にボリンジャー・バンド上限付近まで上昇した後、8月末に25日移動平均線まで下落、三度リバウンドして9月初旬にボリンジャー・バンド上限付近まで上昇し、その後9月下旬にボリンジャー・バンド下限近くまで下落し、そこから10月上旬ボリンジャー・バンド上限付近までもどし、10月下旬に直近高値を更新して一服して25日移動平均まで下落している状態です。昨日のNYSEとNASDAQが小動きだったことを受けて、日経平均は午前中に150円ほど安くなる場面もありましたが、その後じり高となり、結局24円安で引けました。出来高は16.4億株と低水準で、外人は540万株の売り越しながら、安値更新銘柄数は減少し、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差はマイナス幅を縮小しました。エネルギーは不足ながら、日経平均は下落した割りには安値更新銘柄数が減少するなど、下げ止まりの兆候が見えます。中間決算発表が始まりましたが直近は期待に反して今期増益率は3.5%と返って下方修正気味です。大変気になります。中間決算は良好ながら通期予想には慎重な会社が多いと言う状況です。中間決算発表が業績の上方修正に転換せず、米国市場が一服することになると、次の目標となるボリンジャーバンドの下限15750円までの下落も覚悟する必要があります。しかし、日経平均は9月高値を抜きましたので、チャート的には、まだ中期的な上昇トレンドは維持していると考えられます。中間決算発表結果による今期の予想増益率の変化次第では15500~16500のボックス相場から抜け出す可能性はまだ有りますが、短期的にはさらに下落する可能性も高いと考えられます。今後の中期的な見通しについては、米国市場が強い動きが続き、外人買いが入り、決算発表により増益率が大幅改善されれば、日経平均は上昇トレンドを維持して、17000円を抜く上昇も考えられます。しかし、米国市場が弱く外人買いが入らない場合は、16500円が上限との見方が妥当でしょう。
《材料や参考銘柄、日経平均チャートについては左のLINKにある"YS総合研究所HP"も参考にしてください。》