日経平均は米国市場の原油高を原因とするインフレ懸念による金利上昇と景気後退懸念による2ヶ月の下落(4月-6月)の後、一旦リバウンドして200日線まで戻し(6月)、その後、ボリンジャー・バンド下限近くまで下落し(7月中旬)、再びリバウンドしてボリンジャー・バンド上限付近まで上昇(8月)した後、25日移動平均線まで下落(8月末)、三度リバウンドしてボリンジャー・バンド上限付近まで上昇(9月初旬)し、そこから25日移動平均線を割り込んで下落している状態です。先週末のNYSEとNASDAQは上昇したものの、日経平均は先週末の上昇の反動で朝方から安く始まってじり安となり、午後の7月機械受注統計の2カ月ぶりの大幅減少報道を受けて一段安となり、結局286円安で引けました。高値更新銘柄数は若干増加したものの安値更新銘柄数優位は拡大、出来高は16億株と減少、外人は640万株の買越しでした。今日は悪材料に敏感に反応したことを見ても地合が悪いことが判ります。次の下値目処はボリンジャーバンド下限値15600前後と考えておくべきでしょう。今後は、米国市場が強い動きになれば、当面の目標であったボリンジャーバンド上限値と8月高値を簡単に抜きましたので、次の目標値を16700円に再設定しても良さそうです。しかし、OECDは5日、前回5月の予測(2.8%)後に公表されたGDP統計などを映し、2006年の日本の実質経済成長率が2.5%になるとの経済見通しを発表しましたので、伸び率は0.3ポイント下方修正となりました。この結果、中期的には、GDP考慮後のイールド・スプレッドの日米差は+0.4となり、日本市場の割安感はさほどなくなりましたので米国市場との連動性はより高まりそうです。第一四半期の業績は良かったものの年間の増益修正発表には至らずに、中間決算発表期待(10月~11月)となりました。ここからは、米国市場が強い動きになれば、日本市場も事前に年間の好業績を織り込む強い動きとなる可能性も有り、その場合、日経平均は17000円前後までの上昇も有りそうです。しかし、米国市場が弱い場合は、16000円が上限との見方が妥当でしょう。
[材料や参考銘柄、日経平均チャートについては左のLINKにある"YS総合研究所HP"も参考にしてください。]
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