日経平均の予想

Saturday, August 26, 2023

[2023/08/27]今週の日経平均の見通し

 [ファンダメンタル視点]

先週の米国市場では、中国景気悪化や米地銀の格下げの影響と明暗の分かれる企業決算で、株価指数は週間ではまちまちでした。

週間変動率 NYダウ:-0.45% NASDAQ:+2.26% S&P500:+1.37%.

 

一方、中長期的なリスクとしてはウクライナ紛争の長期化懸念、エネルギー・コスト、金利上昇による金融不安と世界経済の減速懸念、不動産バブル崩壊と中国の景気減速懸念があります。また、このことから、スタグフレーションの到来も懸念されています。さらに、東アジア、中東の地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、改定された2024年のOECDの名目GDP予想値を考慮すると、日本市場が4.93ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER20.0に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER14.7との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

これは、現在の日経平均の価格に対して、2022年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに4.93ポイント拡大するか(日本が下方修正又は米国が上方修正される)、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER54.0程度になるか、又は、日経平均が115,810円程度となると、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は84,180円ほど割安です。

 

ファンダメンタルからは、日本市場は米国市場に比べ、84,180円ほど魅力に欠けるとも言えます。先週、日本市場の弱さは縮小しました。

      

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大による一段の円安

OECDによる日本の2023GDP予測値(現在+3.5%)の上方修正

⑤外人の買い越し

 

先週の動きを見ると、

  先週のNYDowの週足は陰線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の中に在ります。NASDAQの週足は陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の中に在ります。今週は、NYダウが25日線の上に戻れるか否かに注目。

  四半期決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は+8.6%となりました。3ヶ月前に比べて0.4ポイント悪化しました。また、利益伸び率は+2.8%となりました。3ヶ月前に比べて+0.2%ポイント改善しています。

  米国の長期金利は低下し、日米間の金利差は3.63から3.59に縮小したものの、ドル円は144円から146円の範囲で円安方向に動きました。ドル・インデックスは週間で+0.73%上昇しました。

  OECDの日米の2024年の名目GDP伸び率は、日本が+2.96%で、米国は+3.40%と予想されていますので、この面では日本市場の方が0.44ポイント劣ります。

  8月第3週は売り越しでした。8月第4週は買い越しだった可能性が高く、今週は買い越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、③が強気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に2.9ポイント(日経平均に勘算すると920円程度)割安です。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に6.1ポイント(日経平均に勘算する1930円程度)割高です。

 

NYダウ対する日本市場の強さは、この週に拡大しました。米国市場のボラティリティーを示す指標である VIX は、週間で 15,7 と低下しました。 日経 VI は 週間で 18.9と低下しました。日米市場とも、不安心理が弱くなりました。

 

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには"信号”が点灯しています。

日経平均は、一目均衡表の雲の中に在ります。日経平均の総合乖離率は+4.2%で、200日移動平均線との乖離率は+7.9%でした。2つの要素がプラスですので、中期トレンドには、"黄信号"が点灯しています。

                                                        

米国市場では、NYDow9日線と25日線の下にありますが、200日線の上にあります。また、一目均衡表の雲の中に在ります。

NASDAQは、25日線の下にありますが、9日線と200日線の上にあります。また、一目均衡表の雲の中に在ります。

短期的には"信号”で、中期的にも"信号”が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると新型コロナウイルス感染拡大に伴う世界経済減速懸念は後退しているものの、ロシア・ウクライナ戦争によるインフレと金利上昇とEU圏のエネルギー不足と政治情勢悪化などによる景気後退、米中貿易摩擦、中国の不動産バブルの崩壊と信用収縮に伴う金融市場混乱、中東や東アジアの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

 

直近のLIBOR金利は上昇傾向で、引き続き金融不安再燃に注意が必要です。

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期もみあいで、短期ももみあいです。

日本市場は中期もみあいで、短期は下降トレンドです。

 

為替市場を分析すると、20231月より円安方向へ転換しています。今週は145円台から147円台が想定されます。

 

今週の米国では、8月の雇用統計の結果で、9月のFOMCの金融政策に関する新たな見解を探るでしょう。また、CB消費者信頼感指数、JOLTS求人件数、個人所得・個人消費支出、ISM製造業景気指数も注目されます。そのほか、中国のPMIやユーロ圏のCPIなど、重要な経済指標の発表があります。

 

先週の日経平均は、想定レンジを上ぶれしました。上値は想定ラインを440円ほど上回り、下値は想定ラインを440円ほど上回りました。

今週の日経平均の想定範囲は、上値が25日線(現在32300円近辺)で、下値がボリンジャーバンド-2σ(現在31310円近辺)の間での動きが想定されます。

 

今週は8月の米雇用統計に影響される週となりそうです。日本市場のボラティリティーは低下傾向で、日経平均の変動幅は減少傾向ですが、25日線に頭を抑えられる展開が続きそうです。


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Friday, August 25, 2023

[2023/08/25]今後の日経平均の見通し

[市況]

824日、NYDowNASDAQは大幅下落しました。825日の日経平均先物は、前日比470円安で寄り付くと、午前中は390円安から610円安と下落幅を拡げ、午後は550円安から680円安の間でもみあって、結局、590円安で取引を終了しました。日経平均の終値は662円安の31624円で、出来高は10.22億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

空売り比率は5日平均を4日ぶりに上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり強まりました。

 

824日の米国市場では、ジャクソンホール会議におけるパウエルFRB議長の講演で、金融引き締めの長期化を示唆するような発言があるとの見方から、持ち高調整の売りが出て相場を押し下げました。前日に急低下した長期金利が上昇し、株式の相対的な割高感が意識されたことも重石となりました。NYDowは反落し、NASDAQ4営業日ぶりに反落しました。

825日の日本市場では、金融引き締め長期化への警戒感を背景に、前日の米株式市場で主要な株価指数がそろって下落した流れが引き継がれ、運用リスクを回避する動きが優勢となりました。わけても、半導体関連株への売りがきつく、指数の重石となりました。香港ハンセン指数などアジア株が軟調に推移したことも投資家心理を冷やしました。日経平均は5営業日ぶりに大幅に反落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の下にあり、9日線を下回りました。短期トレンドは黄信号から赤信号に変わりました。

総合乖離率は+4.2%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+7.9%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の中にあります。3つの要素のうちプラスは2つであり、中期トレンドには黄信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上にありますが、25日線の下にあり、9日線を下回りました。

 

NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線下にあります。一目均衡表では雲の中にあります。NASDAQは、200日線の上にありますが、25日線の下にあり、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の中にあります。米国市場の短期トレンドは黄信号から赤信号に変わりました。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、-2.0ポイントとマイナス幅を拡げ、日経平均が630円ほど割安であることを示しています。また、NYDowとの差は、+6.9ポイントとプラス幅を縮め、日経平均が2180円ほど割高であることを示しています

 

日経VI19.00と上昇し、VIX17.20と上昇しました。両指数ともに、不安心理の高まりを示す20をまだ下回っています。NYDowと比べて、日経平均は強い状態ですが、前日比で強さは縮小しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-6.1、米国0.7と日本が5.4ポイント割安ですが、OECD2024年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.0、米国が+3.4)0.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.99ポイント(日経平均換算で88040円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP速報値は前期比年率2.4%増で、予想値の1.8%増を上回りました。また、46月期の米企業の決算は、おおむね好調です。

 

経済指標を見てみます。

8月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、7月の鉱工業生産指数、7月の小売売上高、8月のミシガン大学消費者信頼感指数、6月の製造業受注、7月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。一方、7月の耐久財受注、8月のニューヨーク連銀製造業景況指数、7月の消費者物価指数、7月のISM非製造業景況指数、7月のISM製造業景況指数、7月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を下回りました。経済指標は66負で、景気・金利の両面で中立です

 

米国の7月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比18.7万人増で、市場予想の20.0万人増を下回りました。一方、失業率は3.5%で、前月の3.6%から改善されました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、利上げ圧力が弱まるという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

7月の新築住宅販売件数数、7月の住宅着工件数、6月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を上回りました。一方、7月の中古住宅販売件数、8月の住宅市場指数は予想を下回りました。5月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比-1.7%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は42負で、景気面では強気材料ですが、利上げ圧力が強まるという面では弱気材料です

 

新型コロナウイルス騒動に端を発する景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2023年内にまだ利上げをする可能性があると市場は予想しています。ECBは、6月の理事会で、8会合連続でインフレ抑制に向けた金融引き締めを示唆しました。一方、日銀は、植田新総裁の体制下でも、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。ただ、長期金利の許容変動幅は、0.5%に据え置きつつも、1%までは柔軟に対応するという政策に変更されました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、821 5.6389% 822 5.6446% 823 5.6526%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、2023823日に記録した5.6526%が、ここ5年間の最高金利です。米国債金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇してきており、警戒が必要です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER14.74PBR1.26となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.6%となり、これは3か月前より0.4ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は+2.3%で、こちらは3か月前より0.2ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.0%となり、日経平均は60円の割高から340円の割安に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-930円から+60円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.53ポイントから3.61ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均も、短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。欧米の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。不動産企業の破綻と地方政府の財政問題が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBもインフレ対策を重視して利上げを続けています

 

825日の米国市場では、ジャクソンホール会議のほか、8月の独Ifo景況感指数などが注目されるでしょう。引き続き、長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを710円ほど下回り、下値は想定ラインを330円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ+200円(現在32000円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ+100円(現在31410円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

日経VIは上昇し、不安心理は高まりつつあります。また、信用の売り圧力は、かなり強まりました。日経平均は25日線で跳ね返されました。818日の安値(31275円)を下回るかどうかが、次の注目点となります。下回れば、下降トレンド継続と判断せざるをえません。



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Thursday, August 24, 2023

[2023/08/24]今後の日経平均の見通し

[市況]

823日、NYDowNASDAQは上昇しました。824日の日経平均先物は、前日比180円高で寄り付くと、午前中は220円高から70円高の間でもみあい、午後は150円高から320円高と上昇幅を拡げて、結局、250円高で取引を終了しました。日経平均の終値は276円高の32287円で、出来高は11.11億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

空売り比率は5日平均を3日連続で下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、弱い状態です。

 

823日の米国市場では、長期金利の急上昇が一服したことが好感され、高PERのハイテク株が全般的に買われました。また、足元の株安で値ごろ感が高まっていた景気敏感株や、製薬などディフェンシブ株の一角が買われました。8月の購買担当者景気指数(PMI)が低調で、金融引き締めが長引くとの過度の懸念が和らいだことや、四半期決算への期待感からエヌビディアが買われたことなども投資家心理を支えました。NYDow3営業日ぶりに反発し、NASDAQ3日続伸しました。

824日の日本市場では、米エヌビディアの好決算を受けて値がさの半導体関連株が買われ、相場を押し上げました。欧米景気の先行きに対する懸念は根強く、午前中は上値の重い時間が続きましたが、午後に入ると、米株価指数先物やアジア株の上昇が追い風となり、指数は上昇幅を拡げました。結局、日経平均は4日続伸しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線の上にありますが、25日線の下にあります。短期トレンドには黄信号が点灯しています。

総合乖離率は+10.7%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+10.3%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の中にあります。3つの要素のうちプラスは2つであり、中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線の下にありますが、9日線と200日線の上にあります。

 

NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線下にあります。一目均衡表では雲の中にあります。NASDAQは、25日線の下にありますが、200日線の上にあり、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の中にあります。米国市場の短期トレンドは赤信号から黄信号に変わりました。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、-1.8ポイントとマイナス幅を拡げ、日経平均が580円ほど割安であることを示しています。一方、NYDowとの差は、+8.1ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が2620円ほど割高であることを示しています

 

日経VI17.89と低下し、VIX15.98と低下しました。両指数ともに、不安心理の高まりを示す20を下回っています。NYDowと比べて、日経平均は強い状態であり、前日比で強さは拡大しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-6.0、米国0.8と日本が5.2ポイント割安ですが、OECD2024年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.0、米国が+3.4)0.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.75ポイント(日経平均換算で81810円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP速報値は前期比年率2.4%増で、予想値の1.8%増を上回りました。また、46月期の米企業の決算は、おおむね好調です。

 

経済指標を見てみます。

8月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、7月の鉱工業生産指数、7月の小売売上高、8月のミシガン大学消費者信頼感指数、6月の製造業受注、6月の耐久財受注、7月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。一方、8月のニューヨーク連銀製造業景況指数、7月の消費者物価指数、7月のISM非製造業景況指数、7月のISM製造業景況指数、7月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を下回りました。経済指標は75負で、景気面では強気材料ですが、利上げ圧力が強まるという面では弱気材料です

 

米国の7月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比18.7万人増で、市場予想の20.0万人増を下回りました。一方、失業率は3.5%で、前月の3.6%から改善されました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、利上げ圧力が弱まるという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

7月の新築住宅販売件数数、7月の住宅着工件数、6月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を上回りました。一方、7月の中古住宅販売件数、8月の住宅市場指数は予想を下回りました。5月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比-1.7%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は42負で、景気面では強気材料ですが、利上げ圧力が強まるという面では弱気材料です

 

新型コロナウイルス騒動に端を発する景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2023年内にまだ利上げをする可能性があると市場は予想しています。ECBは、6月の理事会で、8会合連続でインフレ抑制に向けた金融引き締めを示唆しました。一方、日銀は、植田新総裁の体制下でも、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。ただ、長期金利の許容変動幅は、0.5%に据え置きつつも、1%までは柔軟に対応するという政策に変更されました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、818 5.6447% 821 5.6389% 822 5.6446%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、2023818日に記録した5.6447%が、ここ5年間の最高金利です。米国債金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇してきており、警戒が必要です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER15.11PBR1.29となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.5%となり、これは3か月前より0.4ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は+2.8%で、こちらは3か月前より1.2ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇と連動して上げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.2%となり、日経平均は170円の割安から60円の割高に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-1040円から+60円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.63ポイントから3.53ポイントに縮小しました。円相場は前日比で円高ですが、日中は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的にもみあいです。日経平均も、短期的・中期的にもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。欧米の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。不動産企業の破綻と地方政府の財政問題が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBもインフレ対策を重視して利上げを続けています

 

824日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数や、7月の耐久財受注、ジャクソンホール会議のほか、ダラー・ツリーなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを40円ほど下回り、下値は想定ラインを410円ほど上回りました。目先は、25日線+300円(現在32640円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ+100円(現在31960円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

日経VIは低下し、不安心理は緩和されつつあります。また、信用の売り圧力は弱い状態です。日経平均は4日続伸し、抵抗ラインの32000円を大きく上回りました。ジャクソンホール会議でのFRB議長の講演内容次第で、25日線を越えられるかどうかどうかが決まりそうです。



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Wednesday, August 23, 2023

[2023/08/23]今後の日経平均の見通し

[市況]

822日、NYDowは下落し、NASDAQは上昇しました。823日の日経平均先物は、前日比200円安で寄り付くと、午前中は230円安から60円高と上昇に転じ、午後は70円安から110円高と上昇幅を拡げて、結局、50円高で取引を終了しました。日経平均の終値は153円高の32010円で、出来高は10.07億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラスに転換しました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態となりました。

空売り比率は5日平均を2日連続で下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり弱まりました。

 

822日の米国市場では、金融株への売りが目立ちました。大手格付け会社S&Pグローバル・レーティングスが、資金調達コスト上昇による収益力低下などを理由に地銀5行を格下げしたことから、金融機関の経営環境の厳しさが改めて意識されました。また、百貨店大手メーシーズの業績見通しが市場予想を下回ったことが重石となり、消費関連株が売られました。NYDowは続落し、NASDAQは小幅に続伸しました。

823日の日本市場では、前日のNYDowの下落が嫌気されて売りが先行しましたが、売り一巡後は米長期金利の上昇一服や米株価指数先物の上昇が追い風となり、薄商いの中で買いが優勢となりました。午後は様子見ムードが強まりましたが、引けにかけては押し目買いが指数に弾みをつけました。結局、日経平均は3日続伸し、終値で32000円台を回復しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の下にありますが、9日線を上回りました。短期トレンドは赤信号から黄信号に変わりました。

総合乖離率は+8.2%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+9.4%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の中にあります。3つの要素のうちプラスは2つであり、中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線の下にありますが、200日線の上にあり、9日線を上回りました。

 

NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線下にあります。一目均衡表では雲の中に入りました。NASDAQも、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の中にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、-1.0ポイントとマイナス幅を縮め、日経平均が320円ほど割安であることを示しています。また、NYDowとの差は、+7.8ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が2500円ほど割高であることを示しています

 

日経VI18.40と低下し、VIX16.97と低下しました。両指数ともに、不安心理の高まりを示す20を下回っています。NYDowと比べて、日経平均は強い状態であり、前日比で強さは拡大しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-6.0、米国0.7と日本が5.3ポイント割安ですが、OECD2024年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.0、米国が+3.4)0.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.90ポイント(日経平均換算で88510円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP速報値は前期比年率2.4%増で、予想値の1.8%増を上回りました。また、46月期の米企業の決算は、おおむね好調です。

 

経済指標を見てみます。

8月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、7月の鉱工業生産指数、7月の小売売上高、8月のミシガン大学消費者信頼感指数、6月の製造業受注、6月の耐久財受注、7月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。一方、8月のニューヨーク連銀製造業景況指数、7月の消費者物価指数、7月のISM非製造業景況指数、7月のISM製造業景況指数、7月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を下回りました。経済指標は75負で、景気面では強気材料ですが、利上げ圧力が強まるという面では弱気材料です

 

米国の7月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比18.7万人増で、市場予想の20.0万人増を下回りました。一方、失業率は3.5%で、前月の3.6%から改善されました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、利上げ圧力が弱まるという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

7月の住宅着工件数、6月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を上回りました。一方、7月の中古住宅販売件数、8月の住宅市場指数、6月の新築住宅販売件数数は予想を下回りました。5月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比-1.7%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立です

 

新型コロナウイルス騒動に端を発する景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2023年内にまだ利上げをする可能性があると市場は予想しています。ECBは、6月の理事会で、8会合連続でインフレ抑制に向けた金融引き締めを示唆しました。一方、日銀は、植田新総裁の体制下でも、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。ただ、長期金利の許容変動幅は、0.5%に据え置きつつも、1%までは柔軟に対応するという政策に変更されました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、817 5.6413% 818 5.6447% 821 5.6389%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、2023818日に記録した5.6447%が、ここ5年間の最高金利です。米国債金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇してきており、警戒が必要です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER14.98PBR1.29となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.6%となり、これは3か月前より0.4ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は+2.6%で、こちらは3か月前より0.8ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowが下落したにもかかわらず上昇しました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.5%となり、日経平均の割安幅は550円から170円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-1420円から-170円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.68ポイントから3.63ポイントに縮小しました。円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的・中期的にもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。欧米の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。不動産企業の破綻と地方政府の財政問題が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBもインフレ対策を重視して利上げを続けています

 

823日の米国市場では、8月のSPグローバル製造業PMIや、7月の新築住宅販売件数のほか、エヌビディアなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを130円ほど下回り、下値は想定ラインを140円ほど上回りました。目先は、25日線(現在32360円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ-200円(現在31670円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

日経VIは低下し、不安心理はやや緩和されました。また、信用の売り圧力は、かなり弱まりました。日経平均は3日続伸し、抵抗ラインの32000円に到達しました。ここからさらに上昇できるかどうか、正念場となっています。



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