日経平均の予想

Tuesday, May 25, 2021

[2021/05/26]今後の日経平均の見通し

[市況]

525日、NYDowNASDAQは下落しました。526日の日経平均先物は、前日比170円安で寄り付くと、午前中は220円安から120円高と一時上昇に転じ、午後は90円高から20円安の間でもみあって、結局10円高で取引を終えました。日経平均の終値は88円高の28642円で、出来高は10.97億株と比較的高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナスに転換しました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

 

525日の米国市場では、短期的な過熱感が意識され、このところ値持ちのよかった景気敏感株を中心に利益確定の売りが出ました。5月のコンファレンスボード消費者信頼感指数や4月の新築住宅販売件数が市場予想を下回ったことも投資家心理の重石となりました。ただ、景気回復への期待感は根強く、相場の下値は限定的でした。NYDow4営業日ぶりに反落し、NASDAQも反落しました。

526日の日本市場では、前日の米株式相場で主要3指数が下落した流れが引き継がれて売りが先行しましたが、売り一巡後は成長期待の高い一部の銘柄が買われ、相場を押し上げました。米長期金利の上昇に一服感が出たことや、アジアの主要な株価指数が堅調に推移したこと、ビットコインの値動きが落ち着いていることなども安心感につながりました。日経平均は5日続伸しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の下にありますが、9日線の上にあります。短期トレンドには黄信号が点灯しています。

総合乖離率は+5.4%と前日よりプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+7.7%と前日よりプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素のうち2つがプラスであり、中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線の下にありますが、9日線と200日線の上にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の中にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より0.3ポイント縮小して-0.5となり、中長期的には日経平均が140円ほど割安であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較では、日経平均が4.4ポイント(日経平均換算で1260円)割安となっています

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.1、米国-2.9と日本が4.2ポイント割安ですが、OECD2021年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.72、米国が+4.35)1.63ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より2.60ポイント(日経平均換算で16240円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の13月期のGDP速報値は前期比年率6.4%増で、市場予想を上回りました。また、13月期の米企業の決算は、概ね好調です。

 

経済指標を見てみます。

5月のニューヨーク連銀製造業景況指数、3月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を上回りました。一方、5月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、5月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、5月のミシガン大学消費者信頼感指数、4月の小売売上高、4月の鉱工業生産指数、4月のISM非製造業景況指数、3の製造業受注4月のISM製造業景況指数、3月の耐久財受注は市場予想を下回りました。経済指標は29負で、景気面では弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面では強気材料です。

 

米国の4月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比26.6万人増で、市場予想の97.8万人増を大きく下回りました。また、失業率は6.1%で、先月の6.0%から悪化しました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

5月の住宅市場指数は市場予想と一致しました。一方、4月の新築住宅販売件数、4月の中古住宅販売件数、4月の住宅着工件数、3月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を下回りました。3月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+13.3%で、市場予想の+12.3%を上回りました。住宅関連の指標は24負で、景気面では弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面では強気材料です

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。このところ、長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこれに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20223月末までに18500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れると変更しています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、3月に急上昇しましたが、ここ8か月は低下しています。直近は、520 0.1501 521 0.1470 524 0.1408と落ち着いており、金融不安の気配はありません。なお、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER13.9PBR1.22なっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.8%となり、これは3か月前より3.0ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+27.4%で、こちらは3か月前より22.5ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowが下落したにもかかわらず上昇しました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.7%となり、日経平均の割安幅は250円から200円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-600円から-200円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.53ポイントから1.51ポイントに縮小しました。ドル円相場はもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的・中期的にもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。国有企業や地方政府の不良債権問題の深刻化も経済成長の足かせになりつつあり、注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうですが、銀行の資本規制緩和終了などの影響で、このところ長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続しています。

 

525日の米国市場では、重要な経済指標の発表は予定されていません。エヌビディアなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、仮想通貨の値動きや長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを110円ほど下回り、下値は想定ラインを170円ほど上回りました。目先は、25日線+200円(現在28920円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ+200円(現在28330円近辺)が下値の目安になりそうです。



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[2021/05/25]今後の日経平均の見通し

[市況]

524日、NYDowNASDAQは上昇しました。525日の日経平均先物は、前日比210円高で寄り付くと、午前中は280円高から100円高の間でもみあい、午後は150円高から260円高の間で上下して、結局260円高で取引を終えました。日経平均の終値は189円高の28553円で、出来高は9.93億株と比較的低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

 

524日の米国市場では、長期金利が落ち着いた値動きを見せていることが安心感を呼び、ハイテク株が買い直されました。また、経済活動正常化への期待から、景気敏感株にも買いが入りました。前日に急落していたビットコイン価格が反発したことも、投資家心理を上向かせました。NYDow3日続伸し、NASDAQは反発しました。

525日の日本市場では、前日の米株式相場でハイテク株を中心に買われた流れが引き継がれ、半導体関連などハイテク株の一角に買いが優勢となりました。ただ、日経平均が心理的節目の28500円に接近する場面では戻り待ちの売りや利益確定の売りが出て、相場の重石となりました。日経平均は4日続伸しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の下にありますが、9日線の上にあります。短期トレンドには黄信号が点灯しています。

総合乖離率は+4.5%と前日よりプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+7.5%と前日よりプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素のうち2つがプラスであり、中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線の下にありますが、9日線と200日線の上にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線と200日線の上にあり、25日線を上回りました。一目均衡表では雲の中にあります。米国市場の短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、-0.8ポイントとマイナスに転換し、中長期的には日経平均が230円ほど割安であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較では、日経平均が5.0ポイント(日経平均換算で130円)割安となっています

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.1、米国-2.9と日本が4.2ポイント割安ですが、OECD2021年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.72、米国が+4.35)1.63ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より2.62ポイント(日経平均換算で16420円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の13月期のGDP速報値は前期比年率6.4%増で、市場予想を上回りました。また、13月期の米企業の決算は、概ね好調です。

 

経済指標を見てみます。

5月のニューヨーク連銀製造業景況指数、4月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、3月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を上回りました。一方、5月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、5月のミシガン大学消費者信頼感指数、4月の小売売上高、4月の鉱工業生産指数、4月のISM非製造業景況指数、3の製造業受注4月のISM製造業景況指数、3月の耐久財受注は市場予想を下回りました。経済指標は38負で、景気面では弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面では強気材料です。

 

米国の4月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比26.6万人増で、市場予想の97.8万人増を大きく下回りました。また、失業率は6.1%で、先月の6.0%から悪化しました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

3月の新築住宅販売件数は市場予想を上回りました。また5月の住宅市場指数は市場予想と一致しました。一方、4月の中古住宅販売件数、4月の住宅着工件数、3月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を下回りました。2月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+11.9%で、市場予想の+11.8%を上回りました。住宅関連の指標は33負で、景気と金融緩和の両面を勘案すると中立材料です

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。このところ、長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこれに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20223月末までに18500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れると変更しています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、3月に急上昇しましたが、ここ8か月は低下しています。直近は、519 0.1492 520 0.1501 521 0.1470と落ち着いており、金融不安の気配はありません。なお、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER13.9PBR1.22なっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.7%となり、これは3か月前より2.9ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+27.3%で、こちらは3か月前より22.7ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.9%となり、日経平均の割安幅は420円から250円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-870円から-250円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.54ポイントから1.53ポイントに縮小しました。ドル円相場はやや円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的・中期的にもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。国有企業や地方政府の不良債権問題の深刻化も経済成長の足かせになりつつあり、注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうですが、銀行の資本規制緩和終了などの影響で、このところ長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続しています。

 

524日の米国市場では、3月のS&Pケース・シラー住宅価格指数や、5月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、4月の新築住宅販売件数などが注目されるでしょう。引き続き、新型コロナウイルスの感染状況や長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを80円ほど下回り、下値は想定ラインを400円ほど上回りました。目先は、25日線+100円(現在28860円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ+100円(現在28250円近辺)が下値の目安になりそうです。



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Monday, May 24, 2021

[2021/05/24]今後の日経平均の見通し

[市況]

521日、NYDowは上昇し、NASDAQは下落しました。524日の日経平均先物は、前日比70円安で寄り付くと、午前中は150円安から250円高の間で上下し、午後は130円高から10円安と下落に転じて、結局10円安で取引を終えました。日経平均の終値は46円高の28364円で、出来高は9.94億株と比較的低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

 

521日の米国市場では、欧州と米国の5月のPMI速報値がともに前月比で上昇したことから、欧米経済の回復観測が強まり、景気敏感株に買いが集まりました。一方、ビットコインの価格が下落すると市場心理が悪化し、ハイテク株は売りが優勢となりました。結局、NYDowは続伸し、NASDAQは反落しました。

524日の日本市場では、欧米企業の景況感の回復を背景に、自動車や海運、鉄鋼など景気敏感株の一角に買いが集まりました。米長期金利の上昇に一服感が出ていることも、投資家心理の支えとなりました。一方で、戻り待ちの売りや利益確定の売りが相場の上値を抑えました。日経平均は3日続伸しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の下にありますが、9日線の上にあります。短期トレンドには黄信号が点灯しています。

総合乖離率は+2.5%と前週よりプラス幅を拡げ、200日線との乖離率は+6.9%と前週末比で横ばいでした。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素のうち2つがプラスであり、中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線の下にありますが、9日線と200日線の上にあります。

 

NYDowは、200日線の上にあり、9日線と25日線を上回りました。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線と200日線の上にありますが、25日線の下にあります。一目均衡表では雲の中にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は+0.0ポイントで、両指数がほぼ均衡していることを示しています。一方、日経平均とNYDowとの比較では、日経平均が5.1ポイント(日経平均換算で1450円)割安となっています

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.2、米国-2.9と日本が4.3ポイント割安ですが、OECD2021年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.72、米国が+4.35)1.63ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より2.69ポイント(日経平均換算で16760円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の13月期のGDP速報値は前期比年率6.4%増で、市場予想を上回りました。また、13月期の米企業の決算は、概ね好調です。

 

経済指標を見てみます。

5月のニューヨーク連銀製造業景況指数、4月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、3月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を上回りました。一方、5月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、5月のミシガン大学消費者信頼感指数、4月の小売売上高、4月の鉱工業生産指数、4月のISM非製造業景況指数、3の製造業受注4月のISM製造業景況指数、3月の耐久財受注は市場予想を下回りました。経済指標は38負で、景気面では弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面では強気材料です。

 

米国の4月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比26.6万人増で、市場予想の97.8万人増を大きく下回りました。また、失業率は6.1%で、先月の6.0%から悪化しました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

3月の新築住宅販売件数は市場予想を上回りました。また5月の住宅市場指数は市場予想と一致しました。一方、4月の中古住宅販売件数、4月の住宅着工件数、3月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を下回りました。2月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+11.9%で、市場予想の+11.8%を上回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金融緩和の両面から見て中立材料です

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。このところ、長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこれに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20223月末までに18500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れると変更しています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、3月に急上昇しましたが、ここ8か月は低下しています。直近は、519 0.1492 520 0.1501 521 0.1470と落ち着いており、金融不安の気配はありません。なお、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER13.8PBR1.21なっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.8%となり、これは3か月前より3.0ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+26.9%で、こちらは3か月前より22.4ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前週末のNYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.4%となり、日経平均の割安幅は340円から420円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-870円から-340円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.56ポイントから1.54ポイントに縮小しました。ドル円相場はもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的にもみあいです。日経平均も、短期的・中期的にもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。国有企業や地方政府の不良債権問題の深刻化も経済成長の足かせになりつつあり、注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうですが、銀行の資本規制緩和終了などの影響で、このところ長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続しています。

 

524日の米国市場では、重要な経済指標の発表は予定されていません。仮想通貨の動きが注目されるでしょう。引き続き、新型コロナウイルスの感染状況や長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを120円ほど下回り、下値は想定ラインを250円ほど上回りました。目先は、25日線-100円(現在28700円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ-100円(現在28070円近辺)が下値の目安になりそうです。



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Saturday, May 22, 2021

[2021/05/23]今週の日経平均の見通し

 [ファンダメンタルの現状認識]

先週の米国市場は、仮想通貨ビットコインの乱高下が影響して、株価指数もまちまちの動きとなりました。一方、中長期的には、過剰流動の副作用によるインフレ懸念、ファンドなどのディフォルトによる銀行の信用力不足と信用収縮懸念があります。また、中国の不動産バブル崩壊懸念と景気減速、貿易戦争などによる世界経済の減速懸念もあります。さらに、東アジア、中東、ウクライナの地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、発表された2021年のOECDの名目GDP予想値を考慮すると、日本市場が2.59ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER22.4に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER14.0との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

これは、現在の日経平均の価格に対して、2021年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに2.59ポイント拡大するか(日本が下方修正又は米国が上方修正される)、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER22.0程度になるか、又は、日経平均が44460円程度となると、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は16140円ほど割安です。

 

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇、

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大と一段の円安、

OECDによる日本の2021GDP予測値(現在+2.72%)の上方修正、

⑤外人の買い越し、

 

最近の動きを見ると、

  先週のNYDowの週足は陰線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQの週足は陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の中に在ります。NYDow25日線の上を維持できるか否かに注目したいと思います。

  四半期決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は8.8%となりました。3ヶ月前に比べて2.8ポイント改善しています。また、利益伸び率は+26.9%3ヶ月前に比べて21.7ポイント改善しています。

  米国の長期金利は低下したものの、日米の金利差は 1.55から1.55と変わらず、為替は109円台から108円台で円高方向に動きました。

  OECDの日米の2021年の名目GDP伸び率予測が改定されて、日本が+2.72%で、米国は+4.35%と予想されていますので、この面では日本市場の方が1.63ポイント劣ります。

  5月第2週は売り越しで、5月第3週は買い越しだった可能性が高く、今週は買い越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、①が強気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に0.0ポイント(日経平均に勘算すると0円程度)割安で、均衡しています。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に5.1ポイント(日経平均に勘算する1440円程度)割安となっています。

 

日経平均は、一目均衡表の雲の下に在ります。総合乖離率は+1.9%となり先週と比較してプラスに転換しました。200日移動平均線乖離率は+6.9%でプラス幅は拡大しました。2つの要素がプラスですので、中期トレンドは、"黄信号"が点灯しています。

日経平均は、9日線の上にあり、25日線の下にありますので、短期トレンドは、"黄信号"が点灯しています。

 

米国市場ではNYDowは、200日線・25日線・9日線の上にあります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは、200日線・9日線の上にありますが、25日線の下にあります。一目均衡表の雲の中に在ります。

短期的には黄信号"で、中期的には黄信号"が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると米国の利上げ、米中貿易摩擦、北朝鮮の問題、などの懸念は後退しているものの、長期金利の上昇傾向、原油相場の上昇、ハイ・イールド債市場の下落、信用収縮に伴う金融市場混乱、EU圏の銀行の信用力不足と政治情勢、貿易戦争に伴う世界経済減速懸念、中東や東アジアの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

 

直近のLIBOR金利は落ち着いており、金融不安の兆候はありません。20203月には、短期金利が低下しているにも関わらずLIBOR金利は上昇したことから、金融不安再燃の可能性が意識されていました。

 

一方、好材料としては米国のゼロ金利政策とジャンク債購入を含むFRBによる企業への直接的金融支援や2兆ドルの経済対策。日銀による2%のインフレターゲットの設定やマイナス金利導入と無制限の国債や0から12兆円のETF購入などの金融緩和措置に加え、日本政府によるリーマンショック時を超える経済対策やEUによる92兆円のコロナ復興基金設立とECBによるマイナス金利の深堀と量的緩和の拡大表明などが揚げられます。

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期もみあいで、短期ももみあいです。日本市場は中期もみあいで、短期ももみあいです。

 

為替市場を分析すると、2020年は、ゆるやかに円高方向に動いていましたが、2021年に入り、急速に円安方向に反転していましたが、ここ6週はもみあっています。今週は108円台から109円台が想定されます。

 

今週は、米国では、第1四半期GDPの改定値のほか、耐久財受注、個人所得・支出、PCE価格指数などが発表され、バイデン大統領の2022年度予算案も注目されています。その他、韓国、インドネシア、ニュージーランドの中央銀行が金融政策を決定するほか、ドイツ、フランスのGDPの発表が予定されています。また、ユーロ圏景況感調査、中国の鉱工業利益、日本の失業率の発表にも注目が集まっています。

 

先週の日経平均は、想定レンジを一時下回りました。上値は想定ラインを1100円ほど下回り、下値は想定ラインを170円ほど下回りました。今週の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド +1σ(現在29510円近辺)で、下値がボリンジャーバンド -1σ(現在28200円近辺)の間での動きが想定されます。


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Friday, May 21, 2021

[2021/05/21]今後の日経平均の見通し

[市況]

520日、NYDowNASDAQは上昇しました。521日の日経平均先物は、前日比210円高で寄り付くと、午前中は320円高から100円高の間で上下し、午後は120円高から270円高と上昇幅を拡げて、結局260円高で取引を終えました。日経平均の終値は219円高の28317円で、出来高は10.38億株と比較的高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

 

520日の米国市場では、長期金利の低下を受けて高PERのハイテク株が買われました。前日に急落したビットコインが反発したことで、投資家の過度なリスク回避姿勢が和らいだ面もありました。週間の新規失業保険申請件数が前週比で減少したことも追い風となりました。NYDowNASDAQ4営業日ぶりに反発しました。

521日の日本市場では、前日の米株式相場で主要3指数がそろって上昇した流れが引き継がれ、値がさの成長株を中心に買いが優勢となりました。一方で、東京や大阪で発出されている緊急事態宣言の期間が延長されるとの観測から、景気敏感株の一角には売りが出ました。日経平均は続伸しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の下にありますが、9日線を上回りました。短期トレンドは赤信号から黄信号に変わりました。

総合乖離率は+1.9%とプラスに転換し、200日線との乖離率は+6.9%と前日よりプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素のうち2つがプラスであり、中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線の下にありますが、200日線の上にあり、9日線を上回りました。

 

NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、25日線の下にありますが、200日線の上にあり、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の中にあります。米国市場の短期トレンドは赤信号から黄信号に変わりました。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、-0.6ポイントとマイナスに転換し、中長期的には日経平均が170円ほど割安であることを示しています。一方、日経平均とNYDowとの比較では、日経平均が4.8ポイント(日経平均換算で1360円)割安となっています

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.1、米国-2.8と日本が4.3ポイント割安ですが、OECD2021年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.72、米国が+4.35)1.63ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より2.63ポイント(日経平均換算で16530円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の13月期のGDP速報値は前期比年率6.4%増で、市場予想を上回りました。また、13月期の米企業の決算は、概ね好調です。

 

経済指標を見てみます。

5月のニューヨーク連銀製造業景況指数、4月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、3月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を上回りました。一方、5月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、5月のミシガン大学消費者信頼感指数、4月の小売売上高、4月の鉱工業生産指数、4月のISM非製造業景況指数、3の製造業受注4月のISM製造業景況指数、3月の耐久財受注は市場予想を下回りました。経済指標は38負で、景気面では弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面では強気材料です。

 

米国の4月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比26.6万人増で、市場予想の97.8万人増を大きく下回りました。また、失業率は6.1%で、先月の6.0%から悪化しました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

3月の新築住宅販売件数は市場予想を上回りました。また5月の住宅市場指数は市場予想と一致しました。一方、4月の住宅着工件数、3月の中古住宅販売仮契約指数、3月の中古住宅販売件数は市場予想を下回りました。2月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+11.9%で、市場予想の+11.8%を上回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金融緩和の両面から見て中立材料です

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。このところ、長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこれに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20223月末までに18500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れると変更しています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、3月に急上昇しましたが、ここ8か月は低下しています。直近は、517 0.1496 518 0.15526 519 0.1492と落ち着いており、金融不安の気配はありません。なお、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER14.0PBR1.21なっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.6%となり、これは3か月前より2.8ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+25.0%で、こちらは3か月前より21.7ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.2%となり、日経平均の割安幅は600円から340円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-1600円から-340円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.60ポイントから1.56ポイントに縮小しました。ドル円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的にもみあいです。日経平均も、短期的・中期的にもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。国有企業や地方政府の不良債権問題の深刻化も経済成長の足かせになりつつあり、注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうですが、銀行の資本規制緩和終了などの影響で、このところ長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続しています。

 

521日の米国市場では、4月の中古住宅販売件数などが注目されるでしょう。引き続き、新型コロナウイルスの感染状況や長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインとほぼ一致し、下値は想定ラインを450円ほど上回りました。目先は、25日線-100円(現在28760円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ-200円(現在28000円近辺)が下値の目安になりそうです。



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