日経平均の予想

Sunday, November 05, 2023

[2023/11/06]今後の日経平均の見通し

[市況]

113日、NYDowNASDAQは大幅上昇しました。116日の日経平均先物は、前日比780円高で寄り付くと、午前中は670円高から890円高と上昇幅を拡げ、午後は880円高から770円高の間でもみあって、結局、790円高で取引を終了しました。日経平均の終値は758円高の32708円で、出来高は20.45億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

空売り比率は5日平均を4日連続で下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり弱い状態です。

 

112日の米国市場では、10月の雇用統計で非農業部門の雇用者数が市場予想を下回ったことから、金融引き締め長期化への警戒感が和らぎ、長期金利の低下も手伝って、幅広い銘柄に買いが優勢となりました。NYDow5日続伸し、NASDAQ6日続伸しました。

11月6日の日本市場では、米長期金利の低下を背景に前週末の米株式相場が大幅に上昇した流れが引き継がれ、値がさの半導体関連株を中心に買いが優勢となりました。国内長期金利の低下も追い風となりました。一方で、金利上昇局面で買われてきた銀行株や、業績の先行き懸念が意識された海運株には売りが向かいました。日経平均は大幅に4日続伸しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は+13.0%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+7.4%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上に出ました。3つの要素すべてがプラスとなり、中期トレンドも黄信号から青信号に変りました。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線と25日線の上にあり、200日線を上回りました。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の中に入りました。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の中に入りました。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+2.8ポイントとプラス幅を縮め、日経平均が920円ほど割高であることを示しています。一方、NYDowとの差は+6.7ポイントで、日経平均が2190円ほど割高であることを示しています

 

日経VI20.16と上昇し、VIX14.91と低下しました。日経VIは、変動率の高まりを示す20をまだ上回っています。NYDowと比べて、日経平均は強い状態であり、前日比で強さは横ばいでした。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.7、米国0.6と日本が5.1ポイント割安ですが、OECD2024年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.0、米国が+3.4)0.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.70ポイント(日経平均換算で80870円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP速報値は前期比年率4.9%増で、市場予想の4.5%増を上回りました。また、79月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

10月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、10月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月の耐久財受注、9月の鉱工業生産指数、9月の小売売上高、10月のニューヨーク連銀製造業景況指数、9月の消費者物価指数、8月の製造業受注は市場予想を上回りました。一方、10月のISM非製造業景況指数、10月のISM製造業景況指数、10月のシカゴ購買部協会景気指数、10月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は84負で、景気面では強気材料ですが、利上げ圧力が強まるという面では弱気材料です

 

米国の10月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比15.0万人増で、市場予想の17.0万人増を下回りました。一方、失業率は3.9%で、前月の3.8%から悪化しました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、利上げ圧力が弱まるという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

9月の中古住宅販売仮契約指数、9月の新築住宅販売件数、9月の中古住宅販売件数、9月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、10月の住宅市場指数は予想を下回りました。8月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+2.2%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は51負で、景気面では強気材料ですが、利上げ圧力が強まるという面では弱気材料です

 

新型コロナウイルス騒動に端を発する景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2023年内にまだ利上げをする可能性は低いと市場は予想しています。ECBは、6月の理事会で、8会合連続でインフレ抑制に向けた金融引き締めを示唆しました。一方、日銀は、植田新総裁の体制下でも、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。ただ、長期金利の許容変動幅は、0.5%に据え置きつつも、1%までは柔軟に対応するという政策に変更されました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、111 5.6535% 112 5.6543% 113 5.6417%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20231010日に記録した5.6873%がここ5年間の最高金利です。米国債金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇してきており、警戒が必要です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER15.16PBR1.33となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.8%となり、これは3か月前と同水準です。また、今期予想利益の伸率は+6.7%で、こちらは3か月前より2.3ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

日経平均は、前週末のNYDowの上昇と連動して上げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.9%となり、日経平均の割高幅は330円から580円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-320円から+580円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.81ポイントから3.73ポイントに縮小しました。ドル円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的・中期的に上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。欧米の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。不動産企業の破綻と地方政府の財政問題が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBもインフレ対策を重視して利上げを続けています

 

116日の米国市場では、重要な経済指標の発表は予定されていません。個別の材料が注目されるでしょう。引き続き、中東情勢や長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを300円ほど上回り、下値は想定ラインを810円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ+200円(現在32850円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ+200円(現在32270円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

日経VIは、まだ20を上回っています。一方、信用の売り圧力は、かなり弱い状態です。日経平均は大幅に4日続伸し、1013日の高値(32533円)を上回りました。ボリンジャーバンド+3σ(現在33235円)に達するかどうかが、次の注目点です。



ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。

右のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら世界の市場のリアルチャート

Saturday, November 04, 2023

[2023/11/05]今週の日経平均の見通し

 [ファンダメンタル視点]

先週の米国市場では、FOMC後、追加の金融引き締めがないとの読みが多くなり、長期金利が低下して、株価指数は週間では大幅上昇しました。

週間変動率 NYダウ:+5.07% NASDAQ:+6.61% S&P500:+5.85%.

 

一方、中長期的なリスクとしてはウクライナ紛争の長期化懸念、エネルギー・コスト、金利上昇による金融不安と世界経済の減速懸念、不動産バブル崩壊と中国の景気減速懸念があります。また、このことから、スタグフレーションの到来も懸念されています。さらに、東アジア、中東の地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、改定された2024年のOECDの名目GDP予想値を考慮すると、日本市場が4.53ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER19.3に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER15.4との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

これは、現在の日経平均の価格に対して、2022年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに4.53ポイント拡大するか(日本が下方修正又は米国が上方修正される)、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER50.8程度になるか、又は、日経平均が105,500円程度となると、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は73,550円ほど割安です。

 

ファンダメンタルからは、日本市場は米国市場に比べ、73,550円ほど魅力に欠けるとも言えます。先週、日本市場の弱さは縮小しました。

      

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大による一段の円安

OECDによる日本の2023GDP予測値(現在+3.5%)の上方修正

⑤外人の買い越し

 

先週の動きを見ると、

  先週のNYDowの週足は陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の中に在ります。NASDAQの週足は陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の中に在ります。今週は、NYダウが25日線の上を維持できるか否かに注目。

  四半期決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は+8.8%となりました。3ヶ月前に比べて0.2ポイント悪化しました。また、利益伸び率は+6.7%となりました。3ヶ月前に比べて+4.0%ポイント改善しています。

  米国の長期金利は低下し、日米間の金利差は3.96から3.66に縮小して、ドル円は151円から148円の範囲でやや円高方向に動きました。ドル・インデックスは週間で-1.42%下落しました。

  OECDの日米の2024年の名目GDP伸び率は、日本が+2.96%で、米国は+3.40%と予想されていますので、この面では日本市場の方が0.44ポイント劣ります。

  10月第4週は買い越しでした。11月第1週は買い越しだった可能性が高く、今週は買い越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、①②⑤が強気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に0.5ポイント(日経平均に勘算すると160円程度)割高です。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に4.4ポイント(日経平均に勘算する1410円程度)割高です。

 

NYダウ対する日本市場の強さは、この週に縮小しました。米国市場のボラティリティーを示す指標である VIX は、週間で 14.9 と低下しました。 日経 VI は 週間で 20.0と低下しました。米国市場は楽観的心理に変化しました。

 

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには"信号”が点灯しています。

日経平均は、一目均衡表の雲の下に在ります。日経平均の総合乖離率は+6.0%で、200日移動平均線との乖離率は+5.1%でした。1つの要素がプラスですので、中期トレンドには、"黄信号"が点灯しています。

                                                        

米国市場では、NYDow9日線・25日線・200日線の上にあります。また、一目均衡表の雲の中に在ります。

NASDAQは、9日線・25日線・200日線の上にあります。また、一目均衡表の雲の中に在ります。

短期的には"信号”で、中期的には"信号”が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると目先、世界経済減速懸念は後退しているものの、ロシア・ウクライナ戦争によるインフレと金利上昇とEU圏のエネルギー不足と政治情勢悪化などによる景気後退、米中貿易摩擦、中国の不動産バブルの崩壊と信用収縮に伴う金融市場混乱、中東や東アジアの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

 

直近のLIBOR金利は上昇傾向で、引き続き金融不安再燃に注意が必要です。

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期もみあいで、短期は上昇トレンドです。

日本市場は中期もみあいで、短期は上昇トレンです。

 

為替市場を分析すると、20231月より円安方向へ転換しています。今週は148円台から150円台が想定されます。

 

今週の米国市場では、FRB高官の講演、ミシガン大学費者信頼感指数の発表、貿易統計などが予定されています。また、バークシャー・ハサウェイ、ギリアド・サイエンシズ、ウーバー、ウォルト・ディズニーなどの決算発表も注目されます。国際的には、中国のインフレ率、新規融資、貿易データが注目されます。また、オーストラリア準備銀行は金利決定を行い、英国は第3四半期のGDP成長率を発表します。

 

先週の日経平均は、想定レンジ内を上振れしました。上値は想定ラインを640円ほど上回り、下値は想定ラインを190円ほど上回りました。

今週の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド+3σ (現在33050円近辺)で、下値がボリンジャーバンド+1σ(現在31990円近辺)の間での動きが想定されます。

 

今週は、中東情勢、米長期金利の動き影響される週となりそうです。日米市場ともボラティリティーは低下傾向で、日経平均は一段高も期待できそうです。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。

右のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら世界の市場のリアルチャート

Thursday, November 02, 2023

[2023/11/02]今後の日経平均の見通し

[市況]

111日、NYDowNASDAQは上昇しました。112日の日経平均先物は、前日比430円高で寄り付くと、午前中は490円高から320円高と上昇幅を縮め、午後は270円高から390円高の間でもみあって、結局、280円高で取引を終了しました。日経平均の終値は348円高の31949円で、出来高は17.70億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

空売り比率は5日平均を3日連続で下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり弱い状態です。

 

111日の米国市場では、FRBFOMCで政策金利の据え置きを決定したことから、金融引き締め長期化への懸念が和らぎ、買いが優勢となりました。パウエル議長は慎重姿勢を強調しましたが、市場の受け止めは楽観的でした。長期金利の低下も株買いを誘いました。NYDow3日続伸し、NASDAQ4日続伸しました。

112日の日本市場では、前日の米株高が安心感につながり、半導体関連銘柄など主力株を中心に買いが優勢となりました。国内では当面、緩和的な金融政策が続く、との見方も支えとなりました。もっとも、足元の急伸の反動で、利益確定の売りや戻り待ちの売りも出て、相場の上値を抑えました。日経平均は3日続伸しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は+6.0%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+5.1%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素のうち2つがプラスであり、中期トレンドには黄信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の下にありますが、9日線の上にあり、25日線を上回りました。

 

NYDowは、25日線と200日線の下にありますが、9日線の上にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQは、25日線の下にありますが、9日線と200日線を上回りました。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドも赤信号から黄信号に変わりました。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+3.6ポイントとプラス幅を縮め、日経平均が1150円ほど割高であることを示しています。一方、NYDowとの差は、+6.7ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が2140円ほど割高であることを示しています

 

日経VI20.01と低下し、VIX16.87と低下しました。日経VIは、不安心理の高まりを示す20をまだ上回っています。NYDowと比べて、日経平均は強い状態であり、前日比で強さは拡大しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.6、米国0.7と日本が4.9ポイント割安ですが、OECD2024年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.0、米国が+3.4)0.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.48ポイント(日経平均換算で70860円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP速報値は前期比年率4.9%増で、市場予想の4.5%増を上回りました。また、79月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

10月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、10月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月の耐久財受注、9月の鉱工業生産指数、9月の小売売上高、10月のニューヨーク連銀製造業景況指数、9月の消費者物価指数、8月の製造業受注は市場予想を上回りました。また、9月のISM非製造業景況指数は市場予想と一致しました。一方、10月のISM製造業景況指数、10月のシカゴ購買部協会景気指数、10月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は93負で、景気面では強気材料ですが、利上げ圧力が強まるという面では弱気材料です

 

米国の9月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比33.6万人増で、市場予想の16.6万人増を大きく上回りました。一方、失業率は3.8%で、前月の3.8%から横ばいでした。雇用は、景気面では強気材料ですが、利上げ圧力が強まるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

9月の中古住宅販売仮契約指数、9月の新築住宅販売件数、9月の中古住宅販売件数、9月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、10月の住宅市場指数は予想を下回りました。8月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+2.2%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は51負で、景気面では強気材料ですが、利上げ圧力が強まるという面では弱気材料です

 

新型コロナウイルス騒動に端を発する景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2023年内にまだ利上げをする可能性があると市場は予想しています。ECBは、6月の理事会で、8会合連続でインフレ抑制に向けた金融引き締めを示唆しました。一方、日銀は、植田新総裁の体制下でも、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。ただ、長期金利の許容変動幅は、0.5%に据え置きつつも、1%までは柔軟に対応するという政策に変更されました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、1027 5.6448% 1030 5.6387% 1031 5.6443%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20231010日に記録した5.6873%がここ5年間の最高金利です。米国債金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇してきており、警戒が必要です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER15.38PBR1.31となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.5%となり、これは3か月前より0.2ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は+3.2%で、こちらは3か月前より0.6ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇と連動して上げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.1%となり、日経平均の割高幅は100円から330円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-320円から+330円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.96ポイントから3.81ポイントに縮小しました。ドル円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的にもみあいです。日経平均は、短期的には上昇トレンドで、中期的にはもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。欧米の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。不動産企業の破綻と地方政府の財政問題が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBもインフレ対策を重視して利上げを続けています

 

112日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数や、9月の製造業受注、英中銀の金融政策発表のはか、アップル、スターバックス、マリオット・インターナショナル、モデルナなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、中東情勢や長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを100円ほど上回り、下値は想定ラインを630円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ+400円(現在32390円近辺)が上値の目安に、25日線+100円(現在31550円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

日経VIは、まだ20を上回っていますが、低下傾向にあります。また、信用の売り圧力は、かなり弱い状態です。日経平均は3日続伸しました。引き続き、1013日の高値(32533円)を上回れるかどうかが、次の注目点です。



ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。

右のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら世界の市場のリアルチャート

Wednesday, November 01, 2023

[2023/11/01]今後の日経平均の見通し

[市況]

1031日、NYDowNASDAQは上昇しました。111日の日経平均先物は、前日比490円高で寄り付くと、午前中は470円高から710円高の間で上下し、午後は580円高から790円高と上昇幅を拡げて、結局、750円高で取引を終了しました。日経平均の終値は742円高の31601円で、出来高は19.44億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラスに転換しました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態となりました。

空売り比率は5日平均を2日連続で下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり弱まりました。

 

1031日の米国市場では、FOMCの結果公表を控え、政策金利は据え置かれるとの観測から、売り持ち高を減らす目的の買いが入り、指数を押し上げました。原油先物相場が下落したことも追い風となりました。ただ、12月以降に再利上げがあるとの見方は根強く、指数の上値は限定的でした。NYDowは続伸し、NASDAQ3日続伸しました。

111日の日本市場では、前日の米株式市場で主要な株価指数がそろって上昇した流れが引き継がれ、運用リスクをとる動きが優勢となりました。日銀の金融政策決定会合を無難に通過し、円買い介入への過度な警戒感が後退したことも支援材料となりました。また、業績を上方修正したトヨタが買われたことも好感されました。日経平均は大幅に続伸しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線を上回りました。短期トレンドは赤信号から青信号に変りました。

総合乖離率は+2.7%とプラスに転換し、200日線との乖離率は+4.0%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素のうち2つがプラスであり、中期トレンドには黄信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線と200日線の下にありますが、9日線を上回りました。

 

NYDowは、25日線と200日線の下にありますが、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドは赤信号から黄信号に変わりました。中期トレンドには赤信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+4.1ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が1300円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+6.2ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が1960円ほど割高であることを示しています

 

日経VI20.94と低下し、VIX18.14と低下しました。日経VIは、不安心理の高まりを示す20を上回っています。NYDowと比べて、日経平均は強い状態であり、前日比で強さは拡大しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.6、米国0.5と日本が5.1ポイント割安ですが、OECD2024年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.0、米国が+3.4)0.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.69ポイント(日経平均換算で79180円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP速報値は前期比年率4.9%増で、市場予想の4.5%増を上回りました。また、79月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

10月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、10月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月の耐久財受注、9月の鉱工業生産指数、9月の小売売上高、10月のニューヨーク連銀製造業景況指数、9月の消費者物価指数、8月の製造業受注、9月のISM製造業景況指数は市場予想を上回りました。また、9月のISM非製造業景況指数は市場予想と一致しました。一方、10月のシカゴ購買部協会景気指数、10月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は102負で、景気面では強気材料ですが、利上げ圧力が強まるという面では弱気材料です

 

米国の9月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比33.6万人増で、市場予想の16.6万人増を大きく上回りました。一方、失業率は3.8%で、前月の3.8%から横ばいでした。雇用は、景気面では強気材料ですが、利上げ圧力が強まるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

9月の中古住宅販売仮契約指数、9月の新築住宅販売件数、9月の中古住宅販売件数、9月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、10月の住宅市場指数は予想を下回りました。一方、8月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+2.2%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は51負で、景気面では強気材料ですが、利上げ圧力が強まるという面では弱気材料です

 

新型コロナウイルス騒動に端を発する景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2023年内にまだ利上げをする可能性があると市場は予想しています。ECBは、6月の理事会で、8会合連続でインフレ抑制に向けた金融引き締めを示唆しました。一方、日銀は、植田新総裁の体制下でも、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。ただ、長期金利の許容変動幅は、0.5%に据え置きつつも、1%までは柔軟に対応するという政策に変更されました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、1026 5.6515% 1027 5.6448% 1030 5.6387%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20231010日に記録した5.6873%がここ5年間の最高金利です。米国債金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇してきており、警戒が必要です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER15.25PBR1.30となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.5%となり、これは3か月前より0.3ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は+2.8%で、こちらは3か月前より0.2ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇と連動して上げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.3%となり、日経平均は320円の割安から100円の割高に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-810円から+110円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.94ポイントから3.96ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的には下降トレンドです。日経平均は、短期的には上昇トレンドで、中期的にはもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。欧米の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。不動産企業の破綻と地方政府の財政問題が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBもインフレ対策を重視して利上げを続けています

 

111日の米国市場では、FOMCおよびパウエルFRB議長の会見、10月のADP全米雇用リポート、9月のJOLTS求人件数、10月のISM製造業景況指数のほか、クアルコムなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、中東情勢や長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを390円ほど上回り、下値は想定ラインを850円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ(現在32020円近辺)が上値の目安に、25日線-200円(現在31270円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

日経VIは、不安心理を反映して20を上回って推移しています。一方、信用の売り圧力は、かなり弱まりました。きょうの日経平均は大幅に続伸、25日線を上回りました。よって、1013日の高値(32533円)を上回れるかどうかが、次の注目点です。



ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。

右のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら世界の市場のリアルチャート