日経平均の予想

Sunday, March 05, 2023

[2023/03/06]今後の日経平均の見通し

[市況]

33日、NYDowNASDAQは大幅上昇しました。36日の日経平均先物は、前日比300円高で寄り付くと、午前中は260円高から420円高と上昇幅を拡げ、午後は400円高から350円高の間でもみあって、結局、360円高で取引を終了しました。日経平均の終値は310円高の28237円で、出来高は10.91億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態ですが、買われ過ぎの水準です。

空売り比率は、5日平均を下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり低下しました。

 

33日の米国市場では、長期金利の低下を受け、相対的な割高感の薄れた高PERのハイテク株を中心に買いが広がりました。2月のISM非製造業景況指数は市場予想を上回り、景気の堅調さが確認されましたが、利上げ長期化観測を強めるほどではないと受け止められました。NYDow3日続伸し、NASDAQも続伸しました。

36日の日本市場では、前週末の米株高が投資家心理を上向かせ、グロース(成長)株を中心とした幅広い銘柄に買いが向かいました。ただ、日経平均が心理的な節目の28000円を上回ったこともあり、目先の達成感から午後は上値の重い展開となりました。日経平均は大幅に続伸しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は+9.4%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+3.4%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線と200日線の上にあり、25日線を上回りました。

 

NYDowは、25日線の下にありますが、200日線の上にあり、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQも、25日線の下にありますが、200日線の上にあり、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドは赤信号から黄信号に変わりました。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+0.8ポイントとプラス幅を縮め、日経平均が230円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+0.3ポイントとプラス幅を縮め、日経平均が80円ほど割高であることを示しています

 

日経VI16.64と上昇し、VIX18.49と低下しました。両指数とも20を下回っており、不安心理は後退しています。NYDowと比較して、日経平均は強い状態ですが、前週末より強さは縮小しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.0、米国-1.6と日本が5.4ポイント割安ですが、OECD2024年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.5、米国が+3.5)1.0ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.34ポイント(日経平均換算で39040円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の1012月期のGDP改定値は前期比年率2.7%増で、速報値の2.9%増から下方修正されました。一方、1012月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

2月のISM非製造業景況指数、2月のミシガン大学消費者信頼感指数、1月の小売売上高、2月のニューヨーク連銀製造業景況指数、1月の消費者物価指数は市場予想を上回りました。一方、2月のISM製造業景況指数、2月のシカゴ購買部協会景気指数、2月のコンファレンスボード消費者信頼感指、1月の耐久財受注、2月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数数、1月の鉱工業生産指数、12月の製造業受注は市場予想を下回りました。経済指標57負で、景気面では弱気材料ですが、利上げ停止が近付くという面では強気材料です

 

米国の1月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比51.7万人増で、市場予想の19.0万人増を大きく上回りました。また、失業率は3.4%で、先月の3.7%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利上げが続くという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

1月の中古住宅販売仮契約指数、1月の新築住宅販売件数数、2月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、1月の住宅着工件数、1月の中古住宅販売件数は市場予想を下回りました。12月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+4.6%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立で

 

新型コロナウイルス騒動に端を発する景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB20235月まで利上げを継続すると予想されています。また、量的引き締めも加速しています。ECBは、12月に0.5%の利上げを実施しました。また、資産圧縮を20233月から開始する予定です。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。ただ、2212月の金融政策決定会合で、長期金利の許容変動幅をプラスマイナス0.5%に拡大することを決めました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、31 4.9811% 32 4.9857% 33 4.9840%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、202332日に記録した4.9857%がここ5年間の最高金利です。米国債金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇してきており、警戒が必要です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER13.36PBR1.20となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.0%となり、これは3か月前と同水準です。また、今期予想利益の伸率は+3.7%で、こちらは3か月前より2.5ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

日経平均は、前週末のNYDowの上昇と連動して上げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.4%となり、日経平均の割高幅は170円から390円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-110円から+390円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.54ポイントから3.44ポイントに縮小しました。ドル円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的にもみあいです。日経平均は、短期的・中期的に上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBは量的緩和政策を終了し、量的引き締めの検討を開始しています

 

36日の株式市場では、1月の製造業受注などが注目されるでしょう。引き続き、長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを120円ほど上回り、下値は想定ラインを500円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+3σ(現在28170円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ+100円(現在27850円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は、5日平均を下回りました。日経VIVIX20を下回っており、不安心理は後退しています。日経平均は大幅に続伸しました。目先は、ボリンジャーバンド+2σを挟んだ動きが続きそうです。



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Saturday, March 04, 2023

[2023/03/05]今週の日経平均の見通し

 [ファンダメンタル視点]

先週の米国市場では、FRB利上げ幅が0.5%に拡大するとの懸念が後退し、長期金利が低下したことで、株価指数は買いが優勢となりました。

週間変動率 NYダウ:+1.75% NASAQ:+2.58% S&P500:+1.90%.

 

一方、中長期的なリスクとしてはウクライナ紛争の長期化懸念、エネルギー・コスト、金利上昇による世界経済の減速懸念、不動産バブル崩壊と中国の景気減速懸念があります。また、このことから、スタグフレーションの到来も懸念されています。さらに、東アジア、中東の地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、改定された2024年のOECDの名目GDP予想値を考慮すると、日本市場が4.42ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER18.0に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER13.2との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

これは、現在の日経平均の価格に対して、2022年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに4.42ポイント拡大するか(日本が下方修正又は米国が上方修正される)、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER31.9程度になるか、又は、日経平均が67320円程度となると、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は39390円ほど割安です。

 

ファンダメンタルからは、日本市場は米国市場に比べ、39390円分魅力に欠けるとも言えます。先週、日本市場の弱さは縮小しました。

      

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大による一段の円安

OECDによる日本の2023GDP予測値(現在+3.5%)の上方修正

⑤外人の買い越し

 

先週の動きを見ると、

  先週のNYDowの週足は陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の下に在ります。NASDAQの週足は陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。今週は、NYダウが25日線の上に戻れるか否かに注目したいと思います。

  四半期決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は9.0となりました。3ヶ月前と同水準です。また、利益伸び率は+3.73ヶ月前に比べて-2.4%ポイント悪化しています。

  米国の長期金利は上昇し、日米間の金利差は3.44から3.45に拡大したものの、ドル円は137円から135円の範囲で円高方向に動きました。ドル・インデックスは週間で-0.70%下落した。

  OECDの日米の2024年の名目GDP伸び率は、日本が+2.51%で、米国は+3.54%と予想されていますので、この面では日本市場の方が1.03ポイント劣ります。

  24週は売り越しでした。31週は売り越しだった可能性が高く、今週は買い越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、①が強気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に0.3ポイント(日経平均に勘算すると80円程度)割高です。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に0.8ポイント(日経平均に勘算する220円程度)割安です。

 

米国市場に対する日本市場の弱さは、この週に改善されました。 米国市場のボラティリティーを示す指標である VIX は、週間で 18.5 まで低下しました。 日経 VI は 週間で 16.2まで低下しました。日米国市場とも楽観的であることを示唆しています。

 

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには"信号”が点灯しています。

日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。総合乖離率は+6.1%で、200日移動平均線との乖離率は+2.3%でした。3つの要素がプラスですので、中期トレンドには、"青信号"が点灯しています。

                                                        

米国市場では、NYDowは、9日線と200日線の上にありますが、25日線の下にあります。一目均衡表の雲の下に在ります。NASDAQも、9日線と200日線の上にありますが、25日線の下にあります。一目均衡表の雲の上に在ります。

短期的には黄信号で、中期的にも黄信号が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると新型コロナウイルス感染拡大に伴う世界経済減速懸念は後退しているものの、ロシア・ウクライナ戦争によるインフレと金利上昇とEU圏のエネルギー不足と政治情勢悪化などによる景気後退、米中貿易摩擦、中国の不動産バブルの崩壊と信用収縮に伴う金融市場混乱、中東や東アジアの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

 

直近のLIBOR金利は上昇傾向で、引き続き金融不安再燃に注意が必要です。

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期もみあいで、短期ももみあいです。日本市場は中期上昇レンドで、短期も上昇レンドです。

 

為替市場を分析すると、202111月より円高方向へ転換しましたが1月中旬から円安方向で推移しています。今週は135円台から133円台が想定されます。

 

今週、米国では、2月の雇用統計、JOLTsの求人情報、貿易統計、複数のFRB高官の講演が焦点となりそうです。その他の地域では、中国のインフレと貿易データ、英国、ユーロ圏、日本のGDPが発表される予定です。また、オーストラリア、日本の中央銀行は、金融政策を決定する予定です。

 

先週の日経平均は、想定レンジを上ぶれしました。上値は想定ラインを140円ほど上回り、下値は想定ラインを90円ほど上回りました。

今週の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド+3σ(現在27980円近辺)で、下値がボリンジャーバンド+1σ(現在27670円近辺)の間での動きが想定されます。

 

今週は、米国の2月の雇用統計が注目されますが、米長期金利とVIXは低下傾向であり、成長株には支援材料となりそうです。

 

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Thursday, March 02, 2023

[2023/03/03]今後の日経平均の見通し

[市況]

32日、NYDowNASDAQは上昇しました。33日の日経平均先物は、前日比140円高で寄り付くと、午前中は120円高から400円高と上昇幅を拡げ、午後は370円高から450円高の間でもみあって、結局、380円高で取引を終了しました。日経平均の終値は428円高の27927円で、出来高は12.69億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

空売り比率は、5日平均と一致しました。個別銘柄への信用の売り圧力は、低下したものの、強い状態です。

 

32日の米国市場では、買いが優勢となりました。タカ派とされるアトランタ連銀のボスティック総裁が、今月のFOMCで「0.25%利上げに断固賛成する」と述べたと伝わり、利上げ幅拡大への警戒感が後退しました。また、業績見通しが市場予想を上回ったセールスフォースが大幅高となり、相場を押し上げました。結局、NYDowは続伸し、NASDAQ3日ぶりに反発しました。

33日の日本市場では、前日の米株高が投資家心理を上向かせ、幅広い銘柄に買いが膨らみました。中国景気回復への期待から機械や資源関連株が目立って買われたほか、指数寄与度の高いファストリが大幅高となり、指数を押し上げました。日経平均は大幅に反発しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は+6.1%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+2.3%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線の下にありますが、200日線の上にあり、9日線を上回りました。

 

NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQは、9日線と25日線の下にありますが、200日線を上回りました。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+1.7ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が470円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+0.4ポイントとプラスに転換し、日経平均が110円ほど割高であることを示しています

 

日経VI16.19と上昇し、VIX19.59と低下しました。VIX20を下回り、米国市場の不安心理は後退しました。NYDowと比較して、日経平均は強い状態に転換しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.1、米国-1.5と日本が5.6ポイント割安ですが、OECD2024年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.5、米国が+3.5)1.0ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.48ポイント(日経平均換算で40760円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の1012月期のGDP改定値は前期比年率2.7%増で、速報値の2.9%増から下方修正されました。一方、1012月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

2月のミシガン大学消費者信頼感指数、1月の小売売上高、2月のニューヨーク連銀製造業景況指数、1月の消費者物価指数、1月のISM非製造業景況指数は市場予想を上回りました。一方、2月のISM製造業景況指数、2月のシカゴ購買部協会景気指数、2月のコンファレンスボード消費者信頼感指、1月の耐久財受注、2月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数数、1月の鉱工業生産指数、12月の製造業受注は市場予想を下回りました。経済指標57負で、景気面では弱気材料ですが、利上げ停止が近付くという面では強気材料です

 

米国の1月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比51.7万人増で、市場予想の19.0万人増を大きく上回りました。また、失業率は3.4%で、先月の3.7%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利上げが続くという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

1月の中古住宅販売仮契約指数、1月の新築住宅販売件数数、2月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、1月の住宅着工件数、1月の中古住宅販売件数は市場予想を下回りました。12月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+4.6%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立で

 

新型コロナウイルス騒動に端を発する景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB20235月まで利上げを継続すると予想されています。また、量的引き締めも加速しています。ECBは、12月に0.5%の利上げを実施しました。また、資産圧縮を20233月から開始する予定です。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。ただ、2212月の金融政策決定会合で、長期金利の許容変動幅をプラスマイナス0.5%に拡大することを決めました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、227 4.9624% 228 4.9710% 31 4.9811%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、202331日に記録した4.9811%がここ5年間の最高金利です。米国債金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇してきており、警戒が必要です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER13.24PBR1.20となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.0%となり、これは3か月前と同水準です。また、今期予想利益の伸率は+4.3%で、こちらは3か月前より2.4ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇と連動して上げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.6%となり、日経平均の割高幅は90円から170円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-130円から+170円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.52ポイントから3.54ポイントに拡大しました。ドル円相場はもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的・中期的に上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBは量的緩和政策を終了し、量的引き締めの検討を開始しています

 

33日の株式市場では、2月のISM非製造業景況指数が注目されるでしょう。引き続き、長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを140円ほど上回り、下値は想定ラインを460円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+3σ(現在27980円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ-100円(現在27570円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は、5日平均と一致しました。VIX20を下回り、米国市場の不安心理は後退しました。日経平均は大幅に反発しました。ようやく膠着状態を脱したので、目先は、ボリンジャーバンド+2σを挟んだ動きとなりそうです。



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Wednesday, March 01, 2023

[2023/03/02]今後の日経平均の見通し

[市況]

31日、NYDowは小幅上昇し、NASDAQは下落しました。32日の日経平均先物は、前日比40円安で寄り付くと、午前中は80円高から130円安の間で上下し、午後は70円安から0円安と下落幅を縮めて、結局、10円安で取引を終了しました。日経平均の終値は17円安の27498円で、出来高は11.16億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

空売り比率は5日平均を2日連続で上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり強い状態です。

 

31日の米国市場では、2月のISM製造業景況指数が市場予想を上回ったことから、FRBの利上げが長期化するとの観測が強まり、買い手控えムードが広がりました。長期金利が上昇し、4%台に乗せたことも重石となりました。一方、キャタピラーやセールスフォースなど個別に買い材料が出た銘柄が買われ、相場を押し上げました。結局、NYDowは小幅に反発し、NASDAQは続落しました。

32日の日本市場では、前日の米ハイテク株安や米長期金利の上昇が重石となり、グロース(成長)株を中心に売りが優勢となりました。一方で、バリュー(割安)株が物色され、相場の支えとなりました。相場全体を動かすような材料に乏しく、始終方向感を欠いた展開が続きました。日経平均は3日ぶりに小反落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は+1.6%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率は+0.8%と前日比横ばいでした。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。

 

NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQは、9日線と25日線の下にあり、200日線を下回りました。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+0.9ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が250円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は-0.1ポイントで、日経平均が30円ほど割安であることを示しています

 

日経VI15.89とやや上昇し、VIX20.58と低下しました。VIX20を上回っており、米国市場では不安心理が高まっていることを示しています。NYDowと比較して、日経平均は弱い状態であり、弱さは前日比で横ばいでした。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.2、米国-1.6と日本が5.6ポイント割安ですが、OECD2024年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.5、米国が+3.5)1.0ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.57ポイント(日経平均換算で40680円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の1012月期のGDP改定値は前期比年率2.7%増で、速報値の2.9%増から下方修正されました。一方、1012月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

2月のミシガン大学消費者信頼感指数、1月の小売売上高、2月のニューヨーク連銀製造業景況指数、1月の消費者物価指数、1月のISM非製造業景況指数は市場予想を上回りました。一方、2月のISM製造業景況指数、2月のシカゴ購買部協会景気指数、2月のコンファレンスボード消費者信頼感指、1月の耐久財受注、2月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数数、1月の鉱工業生産指数、12月の製造業受注は市場予想を下回りました。経済指標57負で、景気面では弱気材料ですが、利上げ停止が近付くという面では強気材料です

 

米国の1月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比51.7万人増で、市場予想の19.0万人増を大きく上回りました。また、失業率は3.4%で、先月の3.7%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利上げが続くという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

1月の中古住宅販売仮契約指数、1月の新築住宅販売件数数、2月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、1月の住宅着工件数、1月の中古住宅販売件数は市場予想を下回りました。12月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+4.6%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立で

 

新型コロナウイルス騒動に端を発する景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB20235月まで利上げを継続すると予想されています。また、量的引き締めも加速しています。ECBは、12月に0.5%の利上げを実施しました。また、資産圧縮を20233月から開始する予定です。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。ただ、2212月の金融政策決定会合で、長期金利の許容変動幅をプラスマイナス0.5%に拡大することを決めました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、224 4.9534% 227 4.9624% 228 4.9710%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、2023228日に記録した4.9710%がここ5年間の最高金利です。米国債金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇してきており、警戒が必要です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER13.05PBR1.18となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.0%となり、これは3か月前と同水準です。また、今期予想利益の伸率は+4.1%で、こちらは3か月前より1.9ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowが上昇したにもかかわらず下落しました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.4%となり、日経平均の割高幅は130円から90円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-130円から+130円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.45ポイントから3.52ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的・中期的に上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBは量的緩和政策を終了し、量的引き締めの検討を開始しています

 

32日の株式市場では、週間の新規失業保険申請件数のほか、ベスト・バイ、コストコ・ホールセール、メーシーズなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを240円ほど下回り、下値は想定ラインを290円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ(現在27750円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ(現在27220円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は、5日平均を2日連続で上回りました。VIX20を上回っており、米国市場では不安心理が高まっています。日経平均は相変わらず膠着ぎみに推移しています。ボリンジャーバンドが狭まってきており、そろそろ上下どちらかに大きく動いてもよさそうですが、目立った材料が必要なようです。



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