日経平均の予想

Monday, September 05, 2022

[2022/09/05]今後の日経平均の見通し

[市況]

92日、NYDowNASDAQは下落しました。95日の日経平均先物は、前日比160円安で寄付くと、午前中は160円安から10円安の間で上下し、午後は60円安から20円高の間でもみあって、結局、20円安で取引を終了しました。日経平均の終値は31円安の27619円で、出来高は8.12億株と低水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

また、空売り比率は、5日平均を2日連続で下回りましたが、個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり強い状態です。

 

92日の米国市場では、朝方に発表された8月の雇用統計で、非農業部門の雇用者数の伸びが市場予想の範囲内にとどまったことから、利上げ加速への懸念が和らぎ、買いが先行しました。しかし、金融引き締めの長期化が景気を冷やすとの見方は強く、買い一巡後は次第に売りが優勢となりました。ロシアの国営天然ガス会社ガスプロムが欧州向けガスパイプラインの停止を延長すると発表したことも、投資家心理を冷やしました。結局、NYDowは反落し、NASDAQ6日続落しました。

95日の日本市場では、前週末の米株式市場で主要3指数がそろって下落した流れを受け、運用リスク回避の動きが広がりました。一方で、前週に下げていたグロース(成長)株の一部や、値ごろ感の出た主力株の一部には買いが入りました。足元の円安が主力輸出企業の業績を支えるとの観測も支えとなりました。もっとも、5日の米国市場が休場とあって商いは薄く、積極的に持ち高を傾ける動きは限定的でした。結局、日経平均は4日続落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-1.0%と前週末よりマイナス幅を拡げ、200日線との乖離率は+0.5%と前週末よりプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素のうちプラスは2つであり、中期トレンドには黄信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下に抜けました。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の中に入りました。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+12.1ポイントと前週末よりプラス幅を拡げ、日経平均が3340円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+7.3ポイントと前週末よりプラス幅を拡げ、日経平均が2020円ほど割高であることを示しています

 

日経VI19.91VIX25.47となりました。日経VIは不安心理の高まりを示す20を下回りました。一方、VIXは不安心理がかなり高まっているとされる25を上回っています。日米市場のボラティリティーの差は拡大し、NYDowと比較して、日経平均の強さは前週末より拡大しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.7、米国-2.8と日本が4.9ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.5、米国が+4.9)1.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より3.58ポイント(日経平均換算で22740円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP改定値は前期比年率0.6%減で、速報値の0.9%減から改善されました。また、46月期の米企業の決算は、下方修正が目立ちました。

 

経済指標を見てみます。

8月のISM製造業景況指数、8月のシカゴ購買部協会景気指数、8月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、8月のミシガン大学消費者信頼感指数、8月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、7月の鉱工業生産指数、7月のISM非製造業景況指数は市場予想を上回りました。一方、7月の製造業受注、7月の小売売上高、7月の耐久財受注、8月のニューヨーク連銀製造業景況指数、7月の消費者物価指数は市場予想を下回りました。経済指標は75負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の8月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比31.5万人増で、市場予想の30万人増をやや上回りました。また、失業率は3.7%で、先月の3.5%から悪化しました。雇用は、景気面ではやや弱気材料ですが、利上げペースが落ち着くという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

7月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を上回りました。一方、7月の新築住宅販売件数数、7月の中古住宅販売件数、7月の新築住宅着工件数、8月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。6月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+18.6%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は15負で、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが落ち着くという面では強気材料です。

 

新型コロナウイルス騒動による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末まで利上げを継続すると予想されています。また、テーパリングの加速が決定しています。ECBは、7月に0.5%利上げし、マイナス金利と量的緩和策を終了しました。一方、日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、昨年3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、831 3.0997% 91 3.1441% 92 3.1581%と、ここ5年の最高値を連日で更新しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、202292日に記録した3.1581%がここ5年間の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.62PBR1.15となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.1ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+4.5%で、こちらは3か月前より4.2ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前週末のNYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.7%となり、日経平均の割安幅は490円から200円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-490円から+190円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.01ポイントから2.97ポイントに縮小しました。ドル円相場はもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均も、短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBはゼロ金利政策を続けていますが、量的緩和政策は終了に向かいつつあります

 

95日の米国はレイバーデーの祝日で、米国市場は休場です。ただ、OPECプラス会合は注目されそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを320円ほど下回り、下値は想定ラインを200円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ+200円(現在27990円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ(現在27320円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を2日連続で下回りましたが、売り圧力はかなり強い状態です。また、VIXは、不安心理がかなり高まっているとされる25を上回っています。日米とも下落基調ではありますが、当面、200日線が抵抗線となるかどうかが注目点です。



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Saturday, September 03, 2022

[2022/09/04]今週の日経平均の見通し

 [ファンダメンタルの現状認識]

先週の米国市場では、FRBの金融引き締めの長期化が景気を冷やすとの相場観測が続き、株価指数は週間で下落しました。

週間変動率 NYダウ:-2.99%, NASAQ:-4.21%, S&P500:-3.29%.

 

一方、中長期的なリスクとしてはウクライナ紛争の長期化懸念、エネルギー・コスト、サプライチェーン混乱の長期化による世界経済の減速懸念、不動産バブル崩壊と中国の景気減速懸念があります。また、このことから、スタグフレーションの到来も懸念されています。さらに、東アジア、中東の地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、改定された2023年のOECDの名目GDP予想値を考慮すると、日本市場が3.56ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER16.7に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER12.6との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

これは、現在の日経平均の価格に対して、2022年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに3.56ポイント拡大するか(日本が下方修正又は米国が上方修正される)、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER23.0程度になるか、又は、日経平均が50220円程度となると、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は22570円ほど割安です。

 

ファンダメンタルからは、日本市場は米国市場に比べ、22570円分魅力に欠けるとも言えます。先週、日本市場の弱さは縮小しました。

      

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大による一段の円安

OECDによる日本の2023GDP予測値(現在+3.5%)の上方修正

⑤外人の買い越し

 

先週の動きを見ると、

  先週のNYDowの週足は陰線となりました。日足は200日線の下に在り、一目均衡表の雲の下に在ります。NASDAQの週足は陰線となりました。日足は200日線の下に在り、一目均衡表の雲の中に在ります。今週は、NYDow25日線の上に戻れるか否かに注目したいと思います。

  四半期決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は9.1%となりました。3ヶ月前に比べて0.1ポイント改善しています。また、利益伸び率は+4.5%3ヶ月前に比べて3.7%ポイント改善しています。

  米国の長期金利は上昇し、日米間の金利差は2.83から2.96と拡大して、ドル円は137円から140円の範囲で円安方向に動きました。ドル・インデックスは週間で+0.71%上昇しました。

  OECDの日米の2023年の名目GDP伸び率は、日本が+3.54%で、米国は+4.88%と予想されていますので、この面では日本市場の方が1.34ポイント劣ります。

  84週は売り越しで、85週は売り越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、①が弱気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に12.2ポイント(日経平均に勘算すると3370円程度)割高です。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に7.4ポイント(日経平均に勘算する2050円程度)割高です。

 

週間では米国市場に対する日本市場の強さは縮小しました。米国市場のボラティリティーを示す、VIX25.47投資家の不安心理示す25を上回っているものの、先週はやや低下しました。

 

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには”赤信号”が点灯しています。

日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。総合乖離率は-0.6%となり先週と比較しマイナスに転換しました。 200日移動平均線との乖離率は+0.6%で、プラス幅は縮小しました。2つの要素がプラスですので、中期トレンドには、"黄信号"が点灯しています。

 

米国市場ではNYDowは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表の雲の下に在ります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表の雲の中に在ります。

短期的には赤信号で、中期的には黄信号が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると新型コロナウイルス感染拡大に伴う世界経済減速懸念、EU圏の銀行の信用力不足と政治情勢、米中貿易摩擦、北朝鮮の問題、などの懸念は後退しているものの、ウクライナ紛争、米国の利上げ、長期金利の上昇、原油相場の上昇、中国の不動産バブルの崩壊と信用収縮に伴う金融市場混乱、中東や東アジアの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

 

直近のLIBOR金利は上昇傾向で、引き続き注意が必要です。20203月にも、短期金利が低下しているにも関わらずLIBOR金利は上昇したことから、金融不安再燃の可能性が意識されていました。

 

一方、好材料としては日銀による金融緩和政策の維持が挙げられます

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期もみあいで、短期は下落トレンドです。日本市場も中期もみあいで、短期は下降トレンドです。

 

為替市場を分析すると、2020年は、ゆるやかに円高方向に動いていましたが、2021年に入り、円安トレンドが続いています。今週は139円台から142円台が想定されます。

 

今週は、ユーロ圏、オーストラリア、カナダの中央銀行による会議と、FRB高官によるいくつかの講演が予定されています。また、中国ではインフレ率と対外貿易統計が発表され、オーストラリア、ユーロ圏、日本、カナダではGDPが更新される予定です。投資家は、ロシアからドイツにガスを供給する重要なパイプラインが予定通り再開されないことを受けて、欧州のエネルギー市場の状況も注意深く見守ることになるでしょう。

 

先週の日経平均は、想定レンジを下ぶれしました。上値は想定ラインを500円ほど下回り、下値は想定ラインを240円ほど下回りました。今週の日経平均の想定範囲は、上値が25日線 (現在28270円近辺)で、下値がボリンジャーバンド-2σ(現在27340円近辺)の間での動きが想定されます。

 

先週の米国市場は下落したものの、ボラティリティーは週間では上昇しておらず、今週の日経平均は下げ止まりが期待できそうです。


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Friday, September 02, 2022

[2022/09/02]今後の日経平均の見通し

[市況]

91日、NYDowは上昇し、NASDAQは下落しました。92日の日経平均先物は、前日比180円高で寄付くと、午前中は190円高から50円安と下落に転じ、午後は40円安から50円高の間でもみあって、結局、30円高で取引を終了しました。日経平均の終値は10円安の27650円で、出来高は10.31億株と比較的高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

また、空売り比率は、5日平均を5日ぶりに下回りましたが、個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり強い状態です。

 

91日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数が市場予想に反して3週続けて減少したことや、8月のISM製造業景況指数が市場予想を上回ったことなどを受け、労働需給の逼迫がFRBの利上げを促すとみた売りが強まりました。ただ、前週末から急ピッチで下げた後とあって、午後は持ち高調整の買いが入り、相場の支えとなりました。結局、NYDow5営業日ぶりに反発し、NASDAQ5日続落しました。

92日の日本市場では、前日の大幅安を受けて自律反発狙いの買いが先行しましたが、買い一巡後は戻り待ちの売りが相場を押し下げました。8月の米雇用統計の発表を間近に控えて様子見ムードも強く、持ち高を一方に傾ける動きは限定的でした。外国為替市場では1ドル140円台まで円安ドル高が進みましたが、相場の押し上げ効果は限定的でした。日経平均は小幅に3日続落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-0.6%と前日よりマイナス幅を拡げ、200日線との乖離率は+0.6%と前日比横ばいでした。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素のうちプラスは2つであり、中期トレンドには黄信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の中にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+11.2ポイントと前日よりプラス幅を拡げ、日経平均が3100円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+6.5ポイントと前日よりプラス幅を縮め、日経平均が1800円ほど割高であることを示しています

 

日経VI21.01VIX25.56となりました。日経VIは不安心理の高まりを示す20を上回っており、VIXは不安心理がかなり高まっているとされる25を上回っています。日米市場のボラティリティーの差はやや拡大しましたが、NYDowと比較して、日経平均の強さは前日より縮小しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.7、米国-2.2と日本が5.5ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.5、米国が+4.9)1.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.14ポイント(日経平均換算で30340円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP改定値は前期比年率0.6%減で、速報値の0.9%減から改善されました。また、46月期の米企業の決算は、下方修正が目立ちました。

 

経済指標を見てみます。

8月のISM製造業景況指数、8月のシカゴ購買部協会景気指数、8月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、8月のミシガン大学消費者信頼感指数、8月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、7月の鉱工業生産指数、7月のISM非製造業景況指数、6月の製造業受注は市場予想を上回りました。一方、7月の小売売上高、7月の耐久財受注、8月のニューヨーク連銀製造業景況指数、7月の消費者物価指数は市場予想を下回りました。経済指標は84負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の7月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比52.8万人増で、市場予想の25万人増を上回りました。また、失業率は3.5%で、先月の3.6%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

7月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を上回りました。一方、7月の新築住宅販売件数数、7月の中古住宅販売件数、7月の新築住宅着工件数、8月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。6月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+18.6%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は15負で、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが落ち着くという面では強気材料です。

 

新型コロナウイルス騒動による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末まで利上げを継続すると予想されています。また、テーパリングの加速が決定しています。ECBは、7月に0.5%利上げし、マイナス金利と量的緩和策を終了しました。一方、日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、昨年3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、826 3.0695% 830 3.0821% 831 3.0997%と、ここ5年の最高値を連日で更新しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、2022831日に記録した3.0997%がここ5年間の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.64PBR1.15となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.1ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+4.4%で、こちらは3か月前より3.7ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowが上昇したにもかかわらず下落しました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.7%となり、日経平均の割安幅は220円から490円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-530円から+190円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、2.97ポイントから3.01ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均も、短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策の為、FRBの政策変更により金融緩和は収束方向に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBはゼロ金利政策を続けていますが、量的緩和政策は終了に向かいつつあります

 

92日の米国市場では、8月の雇用統計や、7月の製造業受注などが注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを240円ほど下回り、下値は想定ラインを230円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ+200円(現在28010円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ(現在27340円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を5日ぶりに下回りましたが、売り圧力はかなり強い状態です。また、VIXは、不安心理がかなり高まっているとされる25を上回っています。日米とも下落基調ではあるものの、売られ過ぎのサインが出るのも時間の問題で、反発は近そうです。



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Thursday, September 01, 2022

[2022/09/01]今後の日経平均の見通し

[市況]

831日、NYDowNASDAQは下落しました。91日の日経平均先物は、前日比370円安で寄付くと、午前中は300円安から520円安と下落幅を拡げ、午後は440円安から540円安の間でもみあって、結局、490円安で取引を終了しました。日経平均の終値は430円安の27661円で、出来高は11.00億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナスに転換しました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態となりました。

また、空売り比率は、5日平均を4日連続で上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、とても強い状態です。

 

831日の米国市場では、景気敏感株を中心とした幅広い銘柄に売りが膨らみました。FRB高官のタカ派的な発言が相次ぐ中、クリーブランド連銀のメスター総裁も、31日におこなわれた講演において、景気よりもインフレ抑制を優先する考えを強調したため、金融引き締めの長期化が景気後退につながるとの観測がますます強まりました。主要3指数はそろって4日続落しました。

91日の日本市場では、世界景気減速への警戒感から、景気敏感株を中心とした幅広い銘柄に運用リスク回避の売りが膨らみました。「一部製品の対中輸出を停止するよう当局に求められた」と発表した米エヌビディア株が下落したことも、半導体製造装置や電子部品など関連銘柄の重石となりました。米中対立再燃への警戒感も高まりました。一方で、ディフェンシブ株の一角は買われ、相場を支えました。日経平均は続落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-0.5%とマイナスに転換し、200日線との乖離率は+0.6%と前日よりプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素のうちプラスは2つとなり、中期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の中に入りました。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+11.1ポイントと前日よりプラス幅を縮め、日経平均が3070円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+7.0ポイントと前日よりプラス幅を縮め、日経平均が1940円ほど割高であることを示しています

 

日経VI21.55VIX25.87となりました。日経VIは不安心理の高まりを示す20を上回っており、VIXは不安心理がかなり高まっているとされる25を上回っています。日米市場のボラティリティーの差は縮小し、NYDowと比較して、日経平均の強さは前日より縮小しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.7、米国-2.3と日本が5.4ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.5、米国が+4.9)1.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.11ポイント(日経平均換算で29800円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP改定値は前期比年率0.6%減で、速報値の0.9%減から改善されました。また、46月期の米企業の決算は、下方修正が目立ちました。

 

経済指標を見てみます。

8月のシカゴ購買部協会景気指数、8月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、8月のミシガン大学消費者信頼感指数、8月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、7月の鉱工業生産指数、7月のISM非製造業景況指数、6月の製造業受注、7月のISM製造業景況指数は市場予想を上回りました。一方、7月の小売売上高、7月の耐久財受注、8月のニューヨーク連銀製造業景況指数、7月の消費者物価指数は市場予想を下回りました。経済指標は84負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の7月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比52.8万人増で、市場予想の25万人増を上回りました。また、失業率は3.5%で、先月の3.6%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

7月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を上回りました。一方、7月の新築住宅販売件数数、7月の中古住宅販売件数、7月の新築住宅着工件数、8月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。6月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+18.6%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は15負で、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが落ち着くという面では強気材料です。

 

新型コロナウイルス騒動による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末まで利上げを継続すると予想されています。また、テーパリングの加速が決定しています。ECBは、7月に0.5%利上げし、マイナス金利と量的緩和策を終了しました。一方、日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、昨年3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、825 3.0431% 826 3.0695% 830 3.0821%と、ここ5年の最高値を連日で更新しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、2022830日に記録した3.0821%がここ5年間の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.62PBR1.14となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.0%となり、これは3か月前より0.1ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+4.5%で、こちらは3か月前より4.1ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.7%となり、日経平均は190円の割高から220円の割安に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-530円から+190円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、2.89ポイントから2.97ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均も、短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策の為、FRBの政策変更により金融緩和は収束方向に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBはゼロ金利政策を続けていますが、量的緩和政策は終了に向かいつつあります

 

91日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数や、8月のISM製造業景況指数のほか、ユーロ圏のPMIおよび失業率などが注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを550円ほど下回り、下値は想定ラインを130円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ+200円(現在28020円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ(現在27360円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を4日連続で上回りました。また、VIXは、不安心理がかなり高まっているとされる25を上回っています。日米とも、売り圧力がかなり強まっており、下落基調は当面続きそうです。



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