日経平均の予想

Saturday, November 05, 2011

[2011/11/06]今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]

先週の米国市場は、ギリシャの債務問題に対する国民投票を実施するか、しないかの混乱で下落しました。一方、中長期的には、先進国の緊縮財政による消費や雇用の改善の遅れ、欧州の財政問題からの金融不安再燃による信用収縮懸念や中東の地政学的リスクが、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性が残されています。

2011年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は、日本市場が3.90ポイント割高となりました。その要因はS&P500PER12.0で、東証1部平均のPER14.5との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。これは、今の日経平均の価格には、震災の影響で日本の2011年のGDP予想値が3.0%程度になる(又は、日米のGDP伸び率差がOECD予想値より0.4ポイント拡がる)ことが織り込まれているとも解釈できます。

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇、

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大、

④日本の2011GDP予測値(現在-0.9%)の上方修正、

⑤外人の買い越し、

最近の動きを見ると、

先週のNYDowの週足は陰線となり、日足は200日線近辺まで戻されました。今週は、ギリシャやイタリアの政治情勢が株式相場に影響しそうですが、200日線の上で推移出来るかどうかが今後を占う上でカギとなりそうです。

日経225採用銘柄の今期予想増益率は7-9月期の決算発表に伴い+7%に減少中で、今期ROE予想値は7.4%から6.8%へ悪化しています。

日米とも長期金利は下降傾向で、日米の金利差は1.28%から1.05%に縮小しましたが、為替は政府介入により75円台から79円台で推移しました。今週は78円台から77円台でもみ合う動きとなりそうです。

④ OECDによる日米の2011年の実質GDP伸び率は改定され日本が-0.9%で、米国は+2.6%と予想されていますので、この面では日本市場にとって3.5ポイント分の弱気材料です。

 104週は買い越しで111週は売り越ししだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。

5つのポイントのうち③が強気材料でが①②弱気材料でした。今週も、①②③⑤が影響すると思われます。

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、7.8ポイント割安となりました。先週比0.4ポイント割安幅は拡大しました。

日経平均は、一目均衡表の雲の中に在ります。200日移動平均線乖離率は-8.0%となり先週と比較してマイナス幅が拡大しました。総合乖離率は-9.2%となりマイナス幅が拡大しました。2つがマイナスですので中期トレンドは、黄信号"が点灯しています。日経平均は25日線の上に在りますが、9日線の下に在りますので、短期的トレンドには"黄信号"が点灯しています。

米国市場ではNY Dow200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaq25日線、9日線の上に在りますが、200日線の下に在ります、。一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には青信号"で中期的には"黄信号"が点灯しています。

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると、アフリカ・中東政情不安、資源高、新興国の利上などのリスクはやや後退しているものの欧州の政府債務問題、不動産市場の低迷、雇用指標の停滞、世界景気後退懸念が悪材料となっています。ただ、好材料としては、FRBによる金融緩和が2013年まで継続する見通しの中、7-9月期の企業決算は概ね好調である点と10月に入り経済指標が落ち着きてきた点が挙げられます。一方、日本市場の7-9月期の企業決算では今期業績の伸び率が鈍化してきており、下振れに要注意です。テクニカルな面を見ると、米国市場は中期もみ合いで、短期は上昇トレンドとなっています。日本市場は中期もみ合いで、短期ももみ合いとなっています

目先の状況を分析すると、EU政府債務問題による金融危機については、LIBORのドル3ヶ月物金利は上昇傾向が続いており要警戒状態が続いています。一方、先週の為替は政府介入で79円台まで円安が進みましたが、米国債金利は下降して、日米金利差は縮小しており、円は介入後は円高傾向です。中期的な円高リスクは払しょく出来ていません。

先週の米国市場は、欧州債務問題に対する混乱で下落しました。今週も200日線を上回って推移できるかどうかが注目点です。

今週の日経平均も、米国市場や為替などを睨んだ動きとなりそうです。今週もギリシャ、イタリアの政治状況やEU加盟国の動きに一喜一憂すると思われ、目先はボラティリティーの高い状況が続きそうです。先週の日経平均は、一時、ボリンジャーバンド+2σを上回る動きとなった後、25日線を下回るなど、乱高下しました。今週は上値がボリンジャーバンド+1σ(現在8890近辺)で下値がボリンジャーバンド-1σ(現在8580近辺)の間で25日線(現在8730近辺)を挟んだ動きが想定されます。


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Friday, November 04, 2011

[2011/11/04]日経平均の今後の見通し

[市況]
3
日のNYDowNASDAQは大幅上昇しました。4日の日経平均先物は、前日比100円高で寄り付き、午前中は110円高から40円高の範囲で上げ幅を縮める動きでした。午後は同じレンジ内の動きから、引けにかけて上げ幅を130円高まで拡大し、最終的に110円高で取引を終わりました。日経平均は160円高で引け、出来高は16.71億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、870万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利な状況です。
3
日の米国市場では、ECBによる予想外の0.25%の利下げに加え、ギリシャが財政赤字削減策を問う国民投票を実施しない見通しとの報道などを手掛かりに買いが膨らみました。ただ、ECBのマリオ・ドラギ新総裁が理事会後の記者会見で欧州景気が緩やかな後退局面に入るとの見通しを示したことで、株価指数は一時下げに転じる場面もありました。

4日の日本市場では、FRBが追加金融緩和に前向きな姿勢を示したことや、ギリシャの国民投票が見送られるとの報道で、米国市場が続伸したことを受けて、投資家心理が改善し、主力の輸出株が買われました。アジア株の堅調さや対ドルで円相場が円安に振れたことで、大引けにかけて一段高となりました。


[
テクニカル視点]
日経平均は9日線の下に在りますが、25日線を上回りました。短期トレンドは赤信号から黄信号に変わりました。総合乖離率は-9.2%でマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-8.0%でマイナス幅は縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の中に入りました。2つの要素がマイナスですので、中期トレンドは赤信号から黄信号に変わりました。

また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は200日線、25日線、9日線の下に在ります。

NYDow25日線の上に在り、200日線、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。

NASDAQ25日線の上に在り、200日線、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。中期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。

日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.3ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場は1.6ポイント割安幅が拡大しました。

[
ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、改定されたOECD2011年予想実質GDP伸び率の日米差(3.5ポイント)と金利差、予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ 3.86イント割高となっています

市場は現在、「震災復興の日本経済への影響」、「世界の景気と金・穀物・原油価格の動き」、「米国の景気、雇用状況、住宅市況と追加金融緩和の行方」、「欧州の債務問題による金融不安の再燃」、「新興国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の7-9月期のGDPは年率で2.5%増と市場予想並みだったものの、個人消費は大幅増となりました。7-9月期の主要企業の決算発表は好決算が勝っているようです。経済指標では9月の鉱工業生産指数は市場予想並みで、9月の個人消費支出、10月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月の耐久財受注、10月のフィラデルフィア連銀指数、9月の小売売上高などは市場予想を上回りましたが、10月のISM非製造業景況感指数、10月のISM製造業景況感指数、10月のシカゴ購買部協会景気指数、10月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、9月のシカゴ連銀全米活動指数、9月の景気先行指標総合指数、10月のNY連銀製造業景気指数は予想以下となりました。9月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103千人増加し、6万人程度の増加を見込んだ市場予想を大幅に上回りました。ただ、失業率は9.1%と前月と同水準で高止まり状態です。一方、住宅関連では9月の住宅着工件数10月の住宅市場指数が予想以上となりましたが、9月の中古住宅販売件数が予想以下となりました。8月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で3.8%低下しました。市場予想の3.5%低下より弱い結果でした。7月に入り景気指標は改善傾向だったものの、8-9月は陰りが出ていました。10月に入り過度の景気後退懸念は無くなりつつあります。ただ、雇用と住宅関連の回復は鈍く金融緩和継続の主な原因となっています。

ギリシャ、アイルランド、ポルトガル、イタリア、スペインなど欧州各国の財政赤字による国債の金利上昇が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。また、G202013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBは景気認識を引き下げ、短期金利を2013年半ばまでは超低金利で維持することを表明しました。これは長期的な円高要因です。一方、中国を初めとする新興国の利上げは景気減速で一服しています。

金融不安の気配を知る上で、金融機関間の取引金利の推移に留意することが肝要です。ちなみに、指標となるLIBORドル3ヶ月物金利の推移は1101 0.4317% 1102 0.4331% 1103 0.4350%となり上昇は継続しています。2010年の欧州財政危機直前の昨年0503日の0.346%を超えましたので、金融システム危機が再燃してもおかしくない状態が続いています。ここ2年のMAXは昨年617日の0.539%です。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PER14.2PBR0.97ROE6.8%となっています。PBR1.0以下ですので長期的には買い場と思われますが、決算発表が進むに連れ業績予想の下方修正が増えてきています。

[
今後の見通し]

日経平均は、NYDowの上昇率ほどは上げませんでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-4.8%となり、日経平均は430円の割安で、割安幅が拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-690円 ~ -160円の間で推移しています。日本市場は、ドル・ベースでは米国市場に比べ弱い動きとなっていますが、今日は弱い動きが加速しました。

日経平均を中長期的に米国市場と比較すると、テクニカルには割安で、ファンダメンタルには割高です。

日経平均は、ここからも、米国市場をにらみながら、為替の動向が鍵となりそうです。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は1.09と拡大したものの、為替はもみ合いです。ここ数日、日米金利差は縮小ぎみに変化し、円高圧力となっています。

テクニカルには、米国市場は、中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンドです。一方、日経平均は中期もみ合いで、短期ももみ合いです。

ファンダメンタル面では、EU政府債務問題が欧米の銀行の不良債権となり金融危機が再来するか否か、世界の景気後退が米国の主要企業の業績に影響するか否かが引き続き、今後のテーマとなりそうです。LIBOR銀行間金利は上昇が続いており、警戒感が後退する気配は見えません。欧州財政問題が金融危機に発展する要警戒状態が続いています。今後も金利の動きが注目されます。また、雇用・景気の減速懸念は払拭出来ていません。このような、相場環境の中、今夜の米国市場では10月の雇用統計、G20首脳会議が注目されそうです。

今日の日経平均は25日線を上回り、3日に空けた窓の窓埋めとなる8830円に接近しました。目先の上値の目安は、ボリンジャーバンド+2σ(現在9040円近辺)で、下値の目安は25日線(現在8730円近辺)が想定されます。


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Wednesday, November 02, 2011

[2011/11/02]日経平均の今後の見通し

[市況]
1
日のNYDowNASDAQは大幅下落しました。2日の日経平均先物は、前日比150円安で寄り付き、午前中は140円安から210円安の範囲で下げ幅を拡げる動きでした。午後も同じレンジ内の動きとなり、最終的に160円安で取引を終わりました。日経平均は195円安で引け、出来高は17.67億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、100万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利な状況です。
1
日の米国市場では、ギリシャ首相がEUなどにょる金融支援の条件として求める財政赤字削減策について、受け入れの可否を国民投票に諮るとの考えを示したことを嫌気して大幅安となりました。また、午前に発表された10月のISM製造業景況感指数が市場予想に反して悪化したことも悪材料となりました。

2日の日本市場では、米国市場の連日の大幅安を受けて、リスク回避売りが広がりました。発表が続いている主要企業の4-9月期決算は、タイの洪水被害や円高などで業績下振れが目立つことも重荷となりました。今夜のFOMCの結果を見極めたいとの思惑から押し目買いも入りづらかった面もありました。


[
テクニカル視点]
日経平均は25日線、9日線を下回りました。短期トレンドは青信号から赤信号に変わりました。総合乖離率は-14.7%でマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-9.8%でマイナス幅は拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に出ました。3つの要素がマイナスですので、中期トレンドは黄信号から赤信号に変わりました。

また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は200日線、25日線、9日線の下に在ります。

NYDow25日線の上に在りますが、200日線の下に在り、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の中に入りました。

NASDAQ25日線の上に在りますが、200日線の下に在り、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。中期トレンドは黄信号が点灯しています。

日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6.7ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場は1.3ポイント割安幅が縮小しました。

[
ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、改定されたOECD2011年予想実質GDP伸び率の日米差(3.5ポイント)と金利差、予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ 3.83イント割高となっています

市場は現在、「震災復興の日本経済への影響」、「世界の景気と金・穀物・原油価格の動き」、「米国の景気、雇用状況、住宅市況と追加金融緩和の行方」、「欧州の債務問題による金融不安の再燃」、「新興国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の7-9月期のGDPは年率で2.5%増と市場予想並みだったものの、個人消費は大幅増となりました。7-9月期の主要企業の決算発表は好決算が勝っているようです。経済指標では9月の鉱工業生産指数は市場予想並みで、9月の個人消費支出、10月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月の耐久財受注、10月のフィラデルフィア連銀指数、9月の小売売上高、9月のISM非製造業景況感指数などは市場予想を上回りましたが、10月のISM製造業景況感指数、10月のシカゴ購買部協会景気指数、10月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、9月のシカゴ連銀全米活動指数、9月の景気先行指標総合指数、10月のNY連銀製造業景気指数は予想以下となりました。9月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103千人増加し、6万人程度の増加を見込んだ市場予想を大幅に上回りました。ただ、失業率は9.1%と前月と同水準で高止まり状態です。一方、住宅関連では9月の住宅着工件数10月の住宅市場指数が予想以上となりましたが、9月の中古住宅販売件数が予想以下となりました。8月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で3.8%低下しました。市場予想の3.5%低下より弱い結果でした。7月に入り景気指標は改善傾向だったものの、8-9月は陰りが出ていました。10月に入り過度の景気後退懸念は無くなりつつあります。ただ、雇用と住宅関連の回復は鈍く金融緩和継続の主な原因となっています。

ギリシャ、アイルランド、ポルトガル、イタリア、スペインなど欧州各国の財政赤字による国債の金利上昇が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。また、G202013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBは景気認識を引き下げ、短期金利を2013年半ばまでは超低金利で維持することを表明しました。これは長期的な円高要因です。一方、中国を初めとする新興国の利上げは景気減速で一服しています。

金融不安の気配を知る上で、金融機関間の取引金利の推移に留意することが肝要です。ちなみに、指標となるLIBORドル3ヶ月物金利の推移は1028 0.4294% 1031 0.4294% 1101 0.4317%となり上昇は継続しています。2010年の欧州財政危機直前の昨年0503日の0.346%を超えましたので、金融システム危機が再燃してもおかしくない状態が続いています。ここ2年のMAXは昨年617日の0.539%です。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PER13.9PBR0.95ROE6.8%となっています。PBR1.0以下ですので長期的には買い場と思われます。

[
今後の見通し]

日経平均は、NYDowの下落率ほどは下げませんでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-3.7%となり、日経平均は340円の割安で、割安幅が縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-690円 ~ -100円の間で推移しています。日本市場は、ドル・ベースでは米国市場に比べ弱い動きとなっていますが、今日は弱い動きが減速しました。

日経平均を中長期的に米国市場と比較すると、テクニカルには割安で、ファンダメンタルには割高です。

日経平均は、ここからも、米国市場をにらみながら、為替の動向が鍵となりそうです。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は1.00と縮小し、為替は円高方向です。ここ数日、日米金利差は縮小ぎみに変化しています。さらに、FRBによる追加金融緩和観測もあり、円高圧力となっています。

テクニカルには、米国市場は、中期もみ合いで、短期ももみ合いです。一方、日経平均は中期もみ合いで、短期は下降トレンドです。

ファンダメンタル面では、EU政府債務問題が欧米の銀行の不良債権となり金融危機が再来するか否か、世界の景気後退が米国の主要企業の業績に影響するか否かが今後のテーマとなりそうです。LIBOR銀行間金利は上昇が続いいます。欧州財政問題が金融危機に発展する要警戒状態が続いています。今後も金利の動きが注目されます。また、雇用・景気の減速懸念は払拭出来ていません。このような、相場環境の中、今夜の米国市場では10月のADP雇用統計、バーナンキFRB議長FOMC記者会見が注目されそうです。

今日の日経平均は想定以上に下げ25日線を下回りました。目先の上値の目安は、今日空けた窓の窓埋めとなる8830円近辺で、下値の目安はボリンジャーバンド-2σ(現在8420円近辺)が想定されます。


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Tuesday, November 01, 2011

[2011/11/01]日経平均の今後の見通し

[市況]
31
日のNYDowNASDAQは大幅下落しました。1日の日経平均先物は、前日比90円安で寄り付き、午前中は90円安から10円安の範囲で下げ幅を縮める動きでした。午後は徐々に下げ幅を拡げる展開となり、最終的に110円安で取引を終わりました。日経平均は152円安で引け、出来高は14.67億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、830万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス転換しました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利な状況です。
31
日の米国市場では、欧州株安を受け、欧州債務問題への懸念が再燃したことや、欧州国債への投資が不安視されていた米金融大手MFグローバル・ホールディングスが経営破綻したことが投資家心理を冷やしました。株式相場が前週まで上昇基調を続けた反動も出て株価指数は大幅下落しました。

1日の日本市場では、米国市場の大幅安を受けて、朝方は安く始まりました。午前中は下げ渋る動きも見られましたが、午後に入ると、円相場が対ドル、対ユーロで上昇したことで輸出関連株を中心に下げ幅を広げ、この日の安値圏で終えました。


[
テクニカル視点]
日経平均は25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は-8.5%でマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-7.8%でマイナス幅は拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の中に在ります。2つの要素がマイナスですので、中期トレンドは黄信号が点灯しています。

また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は200日線、25日線、9日線の下に在ります。

NYDow25日線、9日線の上に在りますが200日線を下回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。

NASDAQ25日線、9日線の上に在りますが200日線を下回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。

日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.0ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場は0.6ポイント割安幅が拡大しました。

[
ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、改定されたOECD2011年予想実質GDP伸び率の日米差(3.5ポイント)と金利差、予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ 2.89イント割高となっています

市場は現在、「震災復興の日本経済への影響」、「世界の景気と金・穀物・原油価格の動き」、「米国の景気、雇用状況、住宅市況と追加金融緩和の行方」、「欧州の債務問題による金融不安の再燃」、「新興国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の7-9月期のGDPは年率で2.5%増と市場予想並みだったものの、個人消費は大幅増となりました。7-9月期の主要企業の決算発表は好決算が勝っているようです。経済指標では9月の鉱工業生産指数は市場予想並みで、9月の個人消費支出、10月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月の耐久財受注、10月のフィラデルフィア連銀指数、9月の小売売上高、9月のISM非製造業景況感指数、9月のISM製造業景況感指数などは市場予想を上回りましたが、10月のシカゴ購買部協会景気指数、10月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、9月のシカゴ連銀全米活動指数、9月の景気先行指標総合指数、10月のNY連銀製造業景気指数は予想以下となりました。9月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103千人増加し、6万人程度の増加を見込んだ市場予想を大幅に上回りました。ただ、失業率は9.1%と前月と同水準で高止まり状態です。一方、住宅関連では9月の住宅着工件数10月の住宅市場指数が予想以上となりましたが、9月の中古住宅販売件数が予想以下となりました。8月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で3.8%低下しました。市場予想の3.5%低下より弱い結果でした。7月に入り景気指標は改善傾向だったものの、8-9月は陰りが出ていました。10月に入り過度の景気後退懸念は無くなりつつあります。ただ、雇用と住宅関連の回復は鈍く金融緩和継続の主な原因となっています。

ギリシャ、アイルランド、ポルトガル、イタリア、スペインなど欧州各国の財政赤字による国債の金利上昇が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。また、G202013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBは景気認識を引き下げ、短期金利を2013年半ばまでは超低金利で維持することを表明しました。これは長期的な円高要因です。一方、中国を初めとする新興国の利上げは景気減速で一服しています。

金融不安の気配を知る上で、金融機関間の取引金利の推移に留意することが肝要です。ちなみに、指標となるLIBORドル3ヶ月物金利の推移は1027 0.4281% 1028 0.4294% 1031 0.4294%となり上昇が止まりました。ただ、2010年の欧州財政危機直前の昨年0503日の0.346%を超えましたので、金融システム危機が再燃してもおかしくない状態が続いています。ここ2年のMAXは昨年617日の0.539%です。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PER13.2PBR0.97ROE7.4%となっています。PBR1.0以下ですので長期的には買い場と思われます。

[
今後の見通し]

日経平均は、円高にも関わらずNYDowの下落率ほどは下げませんでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-4.7%となり、日経平均は430円の割安で、割安幅が縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-690円 ~ -100円の間で推移しています。日本市場は、ドル・ベースでは米国市場に比べ弱い動きとなっていますが、今日は弱い動きが減速しました。

日経平均を中長期的に米国市場と比較すると、テクニカルには割安で、ファンダメンタルには割高です。

日経平均は、ここからも、米国市場をにらみながら、為替の動向が鍵となりそうです。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は1.09と縮小し、為替は円高方向です。日米金利差は縮小ぎみに変化していますが、FRBによる追加金融緩和観測と政府による円売り介入で円は乱高下しています。

テクニカルには、米国市場は、中期もみ合いで、短期は上昇トレンドです。一方、日経平均は中期もみ合いで、短期は上昇トレンドです。

ファンダメンタル面では、EU政府債務問題が欧米の銀行の不良債権となり金融危機が再来するか否か、世界の景気後退が米国の主要企業の業績に影響するか否かが今後のテーマとなりそうです。LIBOR銀行間金利は上昇が止まりました。欧州財政問題が金融危機に発展する要警戒状態は落ち着くか否か、今後も金利の動きが注目されます。ただ、雇用・景気の減速懸念は払拭出来ていません。このような、相場環境の中、今夜の米国市場では10月のISM製造業景況指数が注目されそうです。

今日の日経平均はボリンジャーバンド+1σを挟んだ動きとなりました。目先の上値の目安は、上昇中のボリンジャーバンド+2σ(現在9030円近辺)で、下値の目安は25日線(現在8730円近辺)が想定されます。


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