日経平均の予想: September 2025

Tuesday, September 30, 2025

[2025/09/30]今後の日経平均の見通し

[市況]

929日、NYDowNASDAQは上昇しました930日の日経平均先物は、前日比10円安で寄り付くと、午前中は10円高から350円安の間で上下し、午後は50円高から220円安の間で上下して、結局、200円安で取引を終えました。日経平均の終値は111円安の44932円で、出来高は22.20億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

空売り比率は、5日平均を3日連続で上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、やや強い状態です。

 

929日の米国市場では、FRBの利下げが続くとの期待が引き続き投資家心理を支えました。足元で軟調だったAI関連銘柄に押し目買いが入ったことも、相場の支えとなりました。一方、30日の会計年度末までに「つなぎ予算」が成立しなければ連邦政府機関の一部が閉鎖されるとの懸念は重石となりました。NYDowNASDAQは続伸しました。

930日の日本市場では、9月期末とあって、持ち高調整の売りが強まりました。日経平均が最高値圏にあるなか、10月の期初の益出しは例年より大規模になるとの観測も重石となりました。もっとも、日本株の先高観は根強く、下値では押し目を狙う動きも活発でした。また、銀行や保険株には日銀の利上げ再開を意識した買いが入りました。日経平均はプラス圏に浮上する場面もありましたが、結局、3日続落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の上にありますが、9日線の下にあります。短期トレンドには黄信号が点灯しています。

総合乖離率は+25.1%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+14.8%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドには青信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線と200日線の上にありますが、9日線の下にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドにも青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均乖離率の差は、-0.6ポイントとマイナスに転じ、日平均が270円ほど割安であることを示しています。また、NYDowとの差は、+7.7ポイントとプラス幅を縮め、日経平均3460円ほど割高であることを示しています

 

日経VI25.24と前日より低下し、VIX16.50と前日より上昇しました。日経VIは、投資家が不安心理を強めているとされる20を依然として上回っています。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-3.96、米国-0.13と日本が3.83ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.5、米国が+4.3)1.8ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より2.03ポイント(日経平均換算で25550円)割安となっています。

 

市場は現在、「米関税政策が世界経済に与える影響」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナをめぐる地政学的リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP確定値は前期比年率3.8%増で、改定値の3.3%増を上回りました。また、46月期の米企業の決算は、概ね好調です。

 

米国の経済指標は:

8月の耐久財受注、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、8月の小売売上高、8月のISM非製造業景況指数、7月の製造業受注、8月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。また、8月の消費者物価指数は市場予想と一致しました。一方、9月のミシガン大学消費者信頼感指数、8月の鉱工業生産指数、9月のニューヨーク連銀製造業景況指数、8月のシカゴ購買部協会景気指数、8月のISM製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は75負で、景気面では強気材料ですが、利下げペースが緩やかになるという面では弱気材料です

 

米国の8月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比2.2万人増で、市場予想の7.5万人増を下回りました。また、失業率は4.3%で、前月の4.2%から悪化しました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、利下げペースが上がるという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標は:

8月の新築住宅販売件数、8月の中古住宅販売件数、7月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、9月の住宅市場指数、7月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を下回りました。6月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+2.1%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立です

 

欧米日の金融政策は:

FRBは利下げに慎重な姿勢を崩していませんが、9月のFOMCで利下げの再開を決定し、さらに年内に2回の利下げを見込んでいます。ECBは、9月の会合でも利下げを見送り、中銀預金金利を2.00%に据え置きました。日銀は、9月の金融政策決定会合でも0.5%の金利水準を維持しました。一方で、保有している上場投資信託(ETF)や不動産投資信託(REIT)を段階的に売却していく方針を示しました。


日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER17.89PBR1.59となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.9%となり、これは3か月前より0.2ポイント悪化しています。一方、今期予想利益の伸率は-6.3%で、こちらは3か月前より3.3ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowが上昇したにもかかわらず下落しました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.6%となり、日経平均の割高幅は420円から250円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+250円~+1090円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、2.52ポイントから2.50ポイントに縮小しました。ドル円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。日経平均は、短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。

 

930日の米国市場では、8月の雇用動態調査(JOLTS)求人件数や、9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数のほか、ナイキ、ペイチェックス、ラム・ウェストン・ホールディングスなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、関税政策や長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを440円ほど下回り、下値は想定ラインを230円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ+200円(現在45360円近辺)が上値の目安に、25日線+400円(現在44310円近辺)が下値の目安となります。

 

日経VIは、依然として20を上回る高水準にあります。また、信用の売り圧力は、強い状態です。日経平均は、米国市場が上昇したにもかかわらず3日続落しました。25日線を下回らずに反転できるかどうかが、次の注目点です。



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Monday, September 29, 2025

[2025/09/29]今後の日経平均の見通し

[市況]

926日、NYDowNASDAQは上昇しました929日の日経平均先物は、前日比170円高で寄り付くと、午前中は200円高から120円安と下落に転じ、午後は100円安から80円高の間でもみあって、結局、80円高で取引を終えました。日経平均の終値は311円安の45043円で、出来高は23.41億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナスに転換しました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態となりました。

空売り比率は、5日平均を上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、強まりました。

 

926日の米国市場では、8月の個人消費支出(PCE)物価指数が市場予想と一致する内容だったことから、「インフレ圧力は想定の範囲内であり、FRBによる追加利下げ観測を揺るがすものではない」との見方が強まり、主力株に買いが向かいました。米政権の関税政策の不透明感が嫌気されて売られる場面もありましたが、影響は限定的でした。NYDowNASDAQ4日ぶりに反発しました。

929日の日本市場では、9月末の配当権利落ち分が株価を下押しするなか、足元の株価上昇が急ピッチだっただけに、配当取り後の手じまい売りや持ち高調整の売りがかさみました。外国為替市場で円相場が円高ドル安方向に推移したことも重石となりました。ただ、下値では押し目買いが入り、配当落ち分の300円を考慮すると、日経平均の下げは小幅にとどまりました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の上にありますが、9日線を下回りました。短期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。

総合乖離率は+26.5%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+15.1%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドには青信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線と200日線の上にありますが、9日線の下にあります。

 

NYDowは、25日線と200日線の上にあり、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、25日線と200日線の上にあり、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。中期トレンドにも青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均乖離率の差は、+0.2ポイントとプラス幅を縮め、日平均が90円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+8.1ポイントとプラス幅を縮め、日経平均3650円ほど割高であることを示しています

 

日経VI25.58と前日より低下し、VIX15.75と前日より低下しました。日経VIは、投資家が不安心理を強めているとされる20を依然として上回っています。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-3.9、米国-0.1と日本が3.8ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.5、米国が+4.3)1.8ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より1.97ポイント(日経平均換算で25000円)割安となっています。

 

市場は現在、「米関税政策が世界経済に与える影響」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナをめぐる地政学的リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP確定値は前期比年率3.8%増で、改定値の3.3%増を上回りました。また、46月期の米企業の決算は、概ね好調です。

 

米国の経済指標は:

8月の耐久財受注、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、8月の小売売上高、8月のISM非製造業景況指数、7月の製造業受注、8月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。また、8月の消費者物価指数は市場予想と一致しました。一方、9月のミシガン大学消費者信頼感指数、8月の鉱工業生産指数、9月のニューヨーク連銀製造業景況指数、8月のシカゴ購買部協会景気指数、8月のISM製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は75負で、景気面では強気材料ですが、利下げペースが緩やかになるという面では弱気材料です

 

米国の8月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比2.2万人増で、市場予想の7.5万人増を下回りました。また、失業率は4.3%で、前月の4.2%から悪化しました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、利下げペースが上がるという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標は:

8月の新築住宅販売件数、8月の中古住宅販売件数、7月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、9月の住宅市場指数、7月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を下回りました。6月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+2.1%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立です

 

欧米日の金融政策は:

FRBは利下げに慎重な姿勢を崩していませんが、9月のFOMCで利下げの再開を決定し、さらに年内に2回の利下げを見込んでいます。ECBは、9月の会合でも利下げを見送り、中銀預金金利を2.00%に据え置きました。日銀は、9月の金融政策決定会合でも0.5%の金利水準を維持しました。一方で、保有している上場投資信託(ETF)や不動産投資信託(REIT)を段階的に売却していく方針を示しました。


日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER18.14PBR1.61となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.9%となり、これは3か月前より0.2ポイント悪化しています。一方、今期予想利益の伸率は-6.4%で、こちらは3か月前より3.4ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前週末のNYDowが上昇したにもかかわらず下落しました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.0%となり、日経平均の割高幅は970円から420円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+420円~+1240円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、2.55ポイントから2.52ポイントに縮小しました。ドル円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。日経平均は、短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。

 

929日の米国市場では、重要な経済指標の発表は予定されていません。カーニバルやジェフリーズ・フィナンシャルなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、関税政策や長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを690円ほど下回り、下値は想定ラインとほぼ一致しました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ+400円(現在45480円近辺)が上値の目安に、25日線+600円(現在44410円近辺)が下値の目安となります。

 

日経VIは、依然として20を上回る高水準にあります。また、信用の売り圧力は、強い状態です。日経平均は2日続落しました。目先、ピークアウトしたようなので、25日線を下回らずに反転できるかどうかが、次の注目点です。



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Saturday, September 27, 2025

[2025/09/28]今週の日経平均の見通し

 [ファンダメンタル視点]

先週の米国市場では、AI投資の過熱感や、発表された経済指標が景気の底堅さを示し、FRBが利下げを急ぐ必要はないとの観測から、株価指数は週間では下落しました。

週間変動率 NYダウ:-0.15%, NASDAQ:-0.65%, S&P500:-0.31%.

 

一方、中長期的なリスクとしてはウクライナ紛争の長期化懸念、米政権の関税政策、金利上昇による金融不安と世界経済の減速懸念、不動産バブル崩壊と中国の景気減速懸念があります。また、このことから、スタグフレーションの到来も懸念されています。さらに、東アジア、中東の地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、2026年のOECDの名目GDP予想値を考慮すると、日本市場が1.99ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER23.5対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER18.1との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

日米市場が均衡するためには、次の条件が必要です。

現在の日経平均の価格に対して、2026年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに1.99ポイント拡大する。(日本が下方修正又は米国が上方修正される)。又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER28.4程度になる。又は、日経平均が70,940円程度となる。

結果的に、中長期的に日本市場は25,59円ほど割安です。

 

ファンダメンタルからは、日本市場は米国市場に比べ、25,590円ほど魅力に欠けるとも言えます。先週、日本市場の弱さは、やや縮小しました。

      

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大による一段の円安

OECDによる日本の2025GDP予測値(現在+3.3%)の上方修正

⑤外人の買い越し

 

先週の動きを見ると、

  先週のNYDowの週足は陰線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQの週足は陰線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。今週は、NYダウが25日線の上を維持できるか否かに注目。

  決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は+8.9%となりました。3ヶ月前に比べて-0.2%ポイント悪化しています。利益伸び率は-6.4%となりました。3ヶ月前に比べて-2.8%ポイント悪化しています。

  米国の長期金利は上昇し、日米間の金利差は2. 50から2. 54と拡大して、ドル円は147円台から149円台の範囲でやや円安方向に動きました。ドル・インデックスは週間で+0.55%上昇しました。

  OECDの日米の2026年の名目GDP伸び率は、日本が+2.5%で、米国は+4.3%と予想されていますので、この面では日本市場の方が1.8ポイント劣ります。

  9月第3週は売り越しで、9月第4週は売り越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、①が弱気材料で③が強気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に1.1ポイント(日経平均に勘算すると500円程度)割高です。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に9.0ポイント(日経平均に勘算すると4080円程度)割高です。

 

日本市場はNYダウとNASDAQより強い状態です。米国市場のボラティリティーを示す指標である VIX は、週間で 15.3と低下しました。 日経 VI は 週間で 26.0と上昇しました。米国市場は楽観的で、日本市場は疑心暗鬼状態です。

 

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには"信号”が点灯しています。

日経平均は一目均衡表の雲の上にあります。総合乖離率は+29.3%となり、200日移動平均線乖離率は+16.0%となりました。3つの要因がプラスですので、中期トレンドには"信号“が点灯しています。

                                                        

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。

米国市場は、短期的には"信号”で、中期的には"信号”が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると目先、景気後退懸念は残っています。また、ロシア・ウクライナ戦争によるインフレと金利上昇、EU圏のエネルギー不足と政治情勢悪化などによる景気後退、米中貿易摩擦、中国の不動産バブルの崩壊と信用収縮に伴う金融市場混乱、中東の地政学的リスク拡大などもリスク要因として存在します。

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンドです。

日本市場は中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンドです。

 

為替市場を分析すると、20251月につけた156円をトップに円高方向に転換しています。今週は148円台から151円台が想定されます。

 

今週の米国市場では、米雇用統計が最大の注目点となります。その他、主要な経済指標としては、ADP雇用統計、JOLTS求人統計、9月のISM製造業景況指数、ISM非製造業景況指数などが発表されます。世界的には、ユーロ圏のインフレデータ、中国のPMI、オーストラリアの政策金利の決定が予定されています。

 

先週の日経平均は想定範囲内を上振れしました。上値は190円上回り、下値は1640円上回りました。

今週の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド+2σ(現在46230円近辺)で、下値が25日線(現在43720円近辺)の間での動きが想定されます。

                       

今週の日経平均は、AI関連銘柄の過熱感と発表される米国の経済指標が利下げペースに与える影響次第で、乱高下する展開が継続されそうです。


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Friday, September 26, 2025

[2025/09/26]今後の日経平均の見通し

[市況]

925日、NYDowNASDAQは下落しました926日の日経平均先物は、前日比90円安で寄り付くと、午前中は280円安から60円高の間で上下し、午後は30円安から410円安と下落幅を拡げて、結局、410円安で取引を終えました。日経平均の終値は399円安の45354円で、出来高は22.02億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

空売り比率は、5日平均を上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、強まりました。

 

925日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数が市場予想を下回り、46月期のGDP確定値が改定値から上方修正され、8月の耐久財受注が市場予想に反して前月比で増加するなど、この日発表された経済指標がいずれも景気の底堅さを示す内容だったことから、FRBが利下げに消極的になるとの観測が強まり、株売りが優勢となりました。過熱感のあるAI関連銘柄に売りが出たことも相場の重石となりました。NYDowNASDAQ3日続落しました。

926日の日本市場では、前日の米株式市場で主要3指数がそろって下落した流れを受け、半導体関連株を中心に売りが優勢となりました。トランプ大統領が101日から輸入医薬品に100%の追加関税をかけると表明したことも、関連株の重石となりました。外国為替市場の円安ドル高進行を手がかりとした買いや、中間配当の権利取りの買いが相場を押し上げる場面もありましたが、勢いは続きませんでした。日経平均は4営業日ぶりに反落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は+29.3%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+16.0%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線と200日線の上にありますが、9日線を下回りました。

 

NYDowは、25日線と200日線の上にありますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、25日線と200日線の上にありますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。中期トレンドには青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均乖離率の差は、+1.5ポイントとプラス幅を縮め、日平均が680円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+9.6ポイントとプラス幅を縮め、日経平均4350円ほど割高であることを示しています

 

日経VI25.99と前日より上昇し、VIX16.74と前日より上昇しました。日経VIは、投資家が不安心理を強めているとされる20を依然として上回っています。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-3.87、米国-0.04と日本が3.83ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.5、米国が+4.3)1.8ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より2.04ポイント(日経平均換算で26560円)割安となっています。

 

市場は現在、「米関税政策が世界経済に与える影響」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナをめぐる地政学的リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP確定値は前期比年率3.8%増で、改定値の3.3%増を上回りました。また、46月期の米企業の決算は、概ね好調です。

 

米国の経済指標は:

8月の耐久財受注、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、8月の小売売上高、8月のISM非製造業景況指数、7月の製造業受注、8月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。また、8月の消費者物価指数は市場予想に一致しました。一方、8月の鉱工業生産指数、9月のニューヨーク連銀製造業景況指数、8月のシカゴ購買部協会景気指数、9月のミシガン大学消費者信頼感指数、8月のISM製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は75負で、景気面では強気材料ですが、利下げペースが緩やかになるという面では弱気材料です

 

米国の8月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比2.2万人増で、市場予想の7.5万人増を下回りました。また、失業率は4.3%で、前月の4.2%から悪化しました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、利下げペースが上がるという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標は:

8月の新築住宅販売件数、8月の中古住宅販売件数、7月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、9月の住宅市場指数、7月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を下回りました。6月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+2.1%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立です

 

欧米日の金融政策は:

FRBは利下げに慎重な姿勢を崩していませんが、9月のFOMCで利下げの再開を決定し、さらに年内に2回の利下げを見込んでいます。ECBは、9月の会合でも利下げを見送り、中銀預金金利を2.00%に据え置きました。日銀は、9月の金融政策決定会合でも0.5%の金利水準を維持しました。一方で、保有している上場投資信託(ETF)や不動産投資信託(REIT)を段階的に売却していく方針を示しました。


日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER18.14PBR1.61となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.9%となり、これは3か月前より0.2ポイント悪化しています。一方、今期予想利益の伸率は-6.6%で、こちらは3か月前より3.7ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.0%となり、日経平均の割高幅は970円から420円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+420円~+1240円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、2.52ポイントから2.55ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。日経平均は、短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。

 

926日の米国市場では、8月の個人所得、8月の個人消費支出(PCE)、8月のPCE価格指数などが注目されるでしょう。引き続き、関税政策や長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを370円ほど下回り、下値は想定ラインを180円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ-500円(現在45730円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ-200円(現在44770円近辺)が下値の目安となります。

 

日経VIは、依然として20を上回る高水準にあります。また、信用の売り圧力は、強まりました。日経平均は4日ぶりに反落しました。米国のAI関連銘柄の値動き次第ですが、配当の権利落ちも考慮すると、目先は一服せざるをえないようです。



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Thursday, September 25, 2025

[2025/09/25]今後の日経平均の見通し

[市況]

924日、NYDowNASDAQは下落しました925日の日経平均先物は、前日比50円安で寄り付くと、午前中は160円安から160円高の間で上下し、午後は130円高から50円安の間でもみあって、結局、40円高で取引を終えました。日経平均の終値は124円高の45754円で、出来高は19.29億株でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

空売り比率は、5日平均を4日ぶりに下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、弱まりました。

 

924日の米国市場では、足元の株高を受けて高値警戒感が強まるなか、過熱感のあったハイテク株の一角に利益確定の売りが出て、相場の重石となりました。26日に公表される8月の個人消費支出(PCE)物価指数を見極めたいとして、買いが手控えられた面もありました。連邦議会が930日までにつなぎ予算案を可決できるかどうか不透明なことも警戒されたようです。NYDowNASDAQは続落しました。

925日の日本市場では、足元の上昇相場を受けて短期的な過熱感を意識した売りが出た一方、外国為替市場の円安ドル高進行を好感した買いや、中間配当の権利取りの買いが入り、相場の支えとなりました。午後にはソフトバンクグループが上昇に転じ、指数を押し上げました。結局、日経平均は3日続伸し、連日で最高値を更新しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は+32.8%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+17.2%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドにも青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均乖離率の差は、+2.0ポイントとプラス幅を拡げ、日平均が920円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+10.4ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均4760円ほど割高であることを示しています

 

日経VI24.10と前日より低下し、VIX16.18と前日より低下しました。日経VIは、投資家が不安心理を強めているとされる20を依然として上回っています。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-3.84、米国-0.08と日本が3.76ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.5、米国が+4.3)1.8ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より1.96ポイント(日経平均換算で25630円)割安となっています。

 

市場は現在、「米関税政策が世界経済に与える影響」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナをめぐる地政学的リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP改定値は前期比年率3.3%増で、速報値の3.0%増を上回りました。また、46月期の米企業の決算は、概ね好調です。

 

米国の経済指標は:

9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、8月の小売売上高、8月のISM非製造業景況指数、7月の製造業受注、8月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、7月の耐久財受注は市場予想を上回りました。また、8月の消費者物価指数は市場予想に一致しました。一方、8月の鉱工業生産指数、9月のニューヨーク連銀製造業景況指数、8月のシカゴ購買部協会景気指数、9月のミシガン大学消費者信頼感指数、8月のISM製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は75負で、景気面では強気材料ですが、利下げペースが緩やかになるという面では弱気材料です

 

米国の8月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比2.2万人増で、市場予想の7.5万人増を下回りました。また、失業率は4.3%で、前月の4.2%から悪化しました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、利下げペースが上がるという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標は:

7月の新築住宅販売件数、7月の中古住宅販売件数、7月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、9月の住宅市場指数、7月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を下回りました。6月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+2.1%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立です

 

欧米日の金融政策は:

FRBは利下げに慎重な姿勢を崩していませんが、9月のFOMCで利下げの再開を決定し、さらに年内に2回の利下げを見込んでいます。ECBは、9月の会合でも利下げを見送り、中銀預金金利を2.00%に据え置きました。日銀は、9月の金融政策決定会合でも0.5%の金利水準を維持しました。一方で、保有している上場投資信託(ETF)や不動産投資信託(REIT)を段階的に売却していく方針を示しました。


日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER18.28PBR1.61となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.8%となり、これは3か月前より0.3ポイント悪化しています。一方、今期予想利益の伸率は-6.7%で、こちらは3か月前より4.2ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowが下落したにもかかわらず上昇しました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+2.2%となり、日経平均の割高幅は1090円から970円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+730円~+1240円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、2.47ポイントから2.52ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。日経平均も同様に、短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。

 

925日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数、4-6月期のGDP確定値、8月の耐久財受注のほか、アクセンチュア、コストコ・ホールセール、カーマックスなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、関税政策や長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを340円ほど下回り、下値は想定ラインを360円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ-100円(現在45960円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ+200円(現在45040円近辺)が下値の目安となります。

 

日経VIは、依然として20を上回る高水準にあります。一方、信用の売り圧力は、弱まりました。米国市場が下落したにもかかわらず、日経平均は3日続伸しました。上昇傾向はまだ続きそうです。



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