[市況]
26日のNYDowとNASDAQは下落しました。27日の日経平均先物は、前日比10円安で寄り付き、午前中は20円安から40円高の範囲で徐々に上昇する動きでした。午後は一転して、一時50円安まで値を下げる場面もありましたが、最終的に前日比20円安で取引を終わりました。日経平均は8円安の8841円で取引を終わりました。出来高は19.38億株と比較的高水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は450万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利な状況です。
26日の米国市場では、買いが先行し、一時は昨年4月29日に付けたリーマンショック後の高値を上回りましが、12月の新築住宅販売件数が市場予想に反して減少したことや12月の景気先行指標総合指数が予想ほど伸びなかったことで、景気に対する楽観的な見方がやや後退して、下げに転じて終了しました。
26日のNYDowとNASDAQは下落しました。27日の日経平均先物は、前日比10円安で寄り付き、午前中は20円安から40円高の範囲で徐々に上昇する動きでした。午後は一転して、一時50円安まで値を下げる場面もありましたが、最終的に前日比20円安で取引を終わりました。日経平均は8円安の8841円で取引を終わりました。出来高は19.38億株と比較的高水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は450万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利な状況です。
26日の米国市場では、買いが先行し、一時は昨年4月29日に付けたリーマンショック後の高値を上回りましが、12月の新築住宅販売件数が市場予想に反して減少したことや12月の景気先行指標総合指数が予想ほど伸びなかったことで、景気に対する楽観的な見方がやや後退して、下げに転じて終了しました。
27日の日本市場では、米国市場の動きを受け小安く始まりましたが、商品市場の上昇を背景に商社など資源関連株が買われ、相場を支えしました。後場に、円相場が急上昇すると、日経平均先物主導で売られ、売りが主力株に波及する場面がありました。
[テクニカル視点]
日経平均は25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+3.7%でプラス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-2.8%でマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。2つの要素がプラスですので、中期トレンドは黄信号が点灯しています。
また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。
NYDowは200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.4ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.4ポイント縮まりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、改定されたOECDの2012年予想実質GDP伸び率の日米差(+2.0ポイント)と金利差、予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ 0.77ポイント割高となりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、改定されたOECDの2012年予想実質GDP伸び率の日米差(+2.0ポイント)と金利差、予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ 0.77ポイント割高となりました。
市場は現在、「震災復興の日本経済への影響」、「世界の景気と金・穀物・原油価格の動き」、「米国の景気、雇用状況、住宅市況と追加金融緩和の行方」、「欧州の債務問題による金融不安の再燃」、「新興国の景気と金利動向」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の7-9月期のGDPは年率で1.8%増と改定値の2.0%から下方修正されました。10-12月期の米主要企業の決算発表は今のところ概ね好調のようです。経済指標では、12月の鉱工業生産が予想をやや下回ったもののプラスとなり、12月のシカゴ連銀全米活動指数、1月のNY連銀製造業景気指数、1月のミシガン大学消費者態度指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のシカゴ購買部協会景気指数、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注などは市場予想を上回りましたが、12月の景気先行指標総合指数、12月のフィラデルフィア連銀指数、12月の小売売上高、12月のISM非製造業景況感指数、11月の個人支出は予想以下となりました。12月の雇用統計は就業者数が前月比20万人増で、市場予測の15万人増を上回り、失業率が前月の8.7%から8.5%に改善しました。一方、住宅関連では1月の住宅市場指数は予想以上となりましたが、12月の中古住宅販売件数は3ヶ月連続で増加したものの。予想ほど伸びず、12月の新築住宅販売件数、12月の住宅着工件数は予想以下でした。10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で1.2%低下しました。市場予想の0.5%より弱い結果でした。昨年10月以降は過度の景気後退懸念は無くなりつつあります。ただ、雇用と住宅関連は回復しつつあるものの、低水準で金融緩和継続の主な原因となっています。
ギリシャ、ポルトガル、イタリア、スペインなど欧州各国の財政赤字による国債の金利上昇が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。また、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBは不動産と雇用の回復の鈍さから、短期金利を2014年後半までは超低金利で維持する政策を継続することを発表しました。これは長期的な円高要因です。一方、中国を初めとする新興国の利上げは一服し、景気減速で逆に利下げ方向です。
金融不安の気配を知る上で、金融機関間の取引金利の推移に留意することが肝要です。ちなみに、指標となるLIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月24日 0.5591% →
01月25日 0.5566% → 01月26日
0.5531%となり上昇が止まり、低下が続いています。2010年のギリシャ財政危機直前の一昨年05月03日の0.346%を超えていますが、ECBによる3年物オペで金融システム危機懸念は落ち着く兆しが出てきました。ここ2年の最高金利は2012年1月5日の0.5825%です。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.5、PBRが0.98、ROEが6.3%となっています。PBRが1.0以下ですので長期的には買い場と思われます。
[今後の見通し]
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.5、PBRが0.98、ROEが6.3%となっています。PBRが1.0以下ですので長期的には買い場と思われます。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの下落に連動して下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は;+1.4%となり、日経平均は110円の割高で、割高幅が拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、+30円 ~ +170円の間で推移しています。日本市場は、ドル・ベースでは米国市場に比べ強い動きが続いていますが、今日は強い動が加速しました。
日経平均を中長期的に米国市場と比較すると、テクニカルには割安で、ファンダメンタルにはやや割高です。
日経平均は、ここからも、米国市場をにらみながら、為替の動向が鍵となりそうです。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は0.97に縮小し、ドル円は円高方向の動きでした。日米金利差は米国金利の低下でやや縮小傾向ですので、この面では円高圧力は強まりつつあります。
テクニカルには、米国市場は、中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンドです。一方、日経平均は中期もみ合いで、短期は上昇トレンドです。
ファンダメンタル面では、EUの政府債務問題が欧米の銀行の不良債権となり金融危機が再来するか否か、世界の景気後退が米国の主要企業の業績に影響するか否かが引き続き、今後のテーマとなりそうですが、LIBOR銀行間金利の上昇は止まり、低下が続いていますので、金融危機懸念は収まりつつあるものと思われます。今後もLIBOR金利の動きが注目されます。また、米国の経済指標はまちまちで、雇用の回復は鈍く、世界景気の減速懸念も払拭出来ていません。このような相場環境の中、今夜の米国市場は10-12月期のGDP速報やフォード・モーター、アマゾン・ドット・コム、プロクター・アンド・ギャンブルなどの決算発表が注目されそうです。
今日の日経平均は、想定したようにボリンジャーバンド+2σを挟んだ動きとなりました。目先の上値の目安は、ボリンジャーバンド+2σ(現在8880円)近辺で、下値の目安は、ボリンジャーバンド+1σ(現在8710円)近辺が想定されます。
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