日経平均の予想

Sunday, December 25, 2022

[2022/12/26]今後の日経平均の見通し

[市況]

1223日、NYDowNASAQは上昇しました。1223日の日経平均先物は、前日比60円高で寄り付くと、午前中は30円高から230円高の間で上下し、午後は110円高から220円高と上昇幅を拡げて、結局、220円高で取引を終了しました。日経平均の終値は170円高の26405円で、出来高は8.21億株と低水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

また、空売り比率は5日平均を下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は弱まりました。

 

1223日の米国市場では、朝方に発表された11月のコアPCE価格指数が市場予想を上回ったことから、長期金利が上昇し、売りが先行しました。しかしその後、12月の消費者態度指数(確報値)で、消費者が予想する1年先のインフレ率が1年半ぶりの低水準となったことが伝わると、インフレが縮小に向かうとの期待が高まり、次第に買いが優勢となりました。原油高も追い風となりました。NYDowNASDAQは反発しました。

1226日の日本市場では、前週の急速な相場下落を受け、下げのきつかった自動車株や半導体関連株を中心に見直し買いが入りました。また、資源高を手がかりに、鉱業や商社など関連銘柄が買われました。ただ、欧米などの株式市場が休場で市場参加者が少ないうえ、新たな材料にも乏しく、買い一巡後は膠着した相場展開となりました。日経平均は反発しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-11.2%とマイナス幅を縮め、200日線との乖離率も-3.1%とマイナス幅を縮めました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+7.9ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が2090円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、-5.5ポイントと横ばいで、日経平均が1450円ほど割安であることを示しています

 

日経VI19.37と前週末より低下し、VIX20.87と前週末より低下しました。日経VI20を下回り、不安心理はなくなりました。NYDowと比較して、日経平均は弱い状態であり、前週末比で弱さは横ばいでした。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.7、米国-2.0と日本が5.7ポイント割安ですが、OECD2024年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.5、米国が+3.5)1.0ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.66ポイント(日経平均換算で35470円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP確定値は前期比年率3.2%増で、改定値の2.9%増から上方修正されました。一方、79月期の米企業の決算は、ハイテク株の下方修正が目立ちます。

 

経済指標を見てみます。

12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、12月のミシガン大学消費者信頼感指数、11月の製造業受注、11月のISM非製造業景況指数は市場予想を上回りました。一方、11月の耐久財受注、12月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、11月の鉱工業生産指数、11月の小売売上高、12月のニューヨーク連銀製造業景況指数、11月の消費者物価指数、11月のISM製造業景況指数、11月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を下回りました。経済指標は48負で、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが落ちるという面では強気材料です

 

米国の10月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比26.1万人増で、市場予想の20.5万人増を上回りました。一方、失業率は3.7%で、先月の3.5%から悪化しました。雇用は、景気面ではやや強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

11月の新築住宅販売件数数、11月の住宅着工件数、10月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を上回りました。一方、11月の中古住宅販売件数、12月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。9月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+10.4%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立材料です

 

新型コロナウイルス騒動に端を発する景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB20233月まで利上げを継続すると予想されています。また、量的引き締めも加速しています。ECBは、12月に0.5%の利上げに原則し、資産圧縮を20233月から開始する予定です。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持していますが、長期金利の許容変動幅をプラスマイナス0.5%に拡大することを決めました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、1221 4.7290% 1222 4.7238% 1223 4.7264%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20221130日に記録した4.7785%がここ5年間の最高金利です。市場金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇してきており、警戒が必要です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.31PBR1.11となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.0%となり、これは3か月前より0.1ポイント悪化しています。一方、今期予想利益の伸率は+6.3%で、こちらは3か月前より2.2ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前週末のNYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.2%となり、日経平均の割安幅は130円から50円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-130円から+440円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.32ポイントから3.32ポイントと横ばいでした。ドル円相場はもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的・中期的に下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBは量的緩和政策を終了し、量的引き締めの検討を開始しています

 

1226日の米国はクリスマスの祝日で、株式市場は休場です。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを190円ほど下回り、下値は想定ラインを420円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ-200円(現在26780円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ-100円(現在26220円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を下回りました。また、日経VI20を下回り、不安心理はなくなりました。日経平均は、前週末の米株高を受けて反発しましたが、依然として、10月につけた安値(25622円)を下回るかどうかが、次の注目点です。



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Saturday, December 24, 2022

[2022/12/25]今週の日経平均の見通し

[ファンダメンタルの現状認識]

先週の米国市場では、FRBECBの利上げ継続が一段の景気悪化を招くとの懸念が根強い状態が続く中、自律反発の動きも見られ、株価指数は週間ではまちまちの動きとなりました。

週間変動率 NYダウ:+0.86% NASAQ:-1.94% S&P500:-0.20%.

 

一方、中長期的なリスクとしてはウクライナ紛争の長期化懸念、エネルギー・コスト、金利上昇による世界経済の減速懸念、不動産バブル崩壊と中国の景気減速懸念があります。また、このことから、スタグフレーションの到来も懸念されています。さらに、東アジア、中東の地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、改定された2023年のOECDの名目GDP予想値を考慮すると、日本市場が4.81ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER17.4に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER12.2との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

これは、現在の日経平均の価格に対して、2022年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに4.81ポイント拡大するか(日本が下方修正又は米国が上方修正される)、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER29.4程度になるか、又は、日経平均が63250円程度となると、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は37020円ほど割安です。

 

ファンダメンタルからは、日本市場は米国市場に比べ、37020円分魅力に欠けるとも言えます。先週、日本市場の弱さはやや縮小しました。

      

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大による一段の円安

OECDによる日本の2023GDP予測値(現在+3.5%)の上方修正

⑤外人の買い越し

 

先週の動きを見ると、

  先週のNYDowの週足は陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQの週足は陰線となりました。日足は200日線の下に在り、一目均衡表の雲の下に在ります。今週は、NYダウが25日線を上回れるか否かに注目したいと思います。

  四半期決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は9.0となりました。3ヶ月前に比べて0.1ポイント悪化しています。また、利益伸び率は+6.33ヶ月前に比べて2.2%ポイント改善しています。

  米国の長期金利は上昇し、日米間の金利差は3.24から3.38に拡大したものの、ドル円は137円から130円の範囲で円高方向に動きました。ドル・インデックスは週間で-0.49%下落しました。

  OECDの日米の2024年の名目GDP伸び率は、日本が+2.51%で、米国は+3.54%と予想されていますので、この面では日本市場の方が1.03ポイント劣ります。

  122週は売り越しでした。123週は売り越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、③が弱気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に7.3ポイント(日経平均に勘算すると1920円程度)割高です。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に6.1ポイント(日経平均に勘算する1600円程度)割安です。

 

米国市場に対する日本市場の強さは、この週に低下しました。 米国市場のボラティリティを示す指標である VIX は、1 週間で 20.9 まで低下しました。 日経 VI 1 週間で 20.2 まで上昇しました。両指数とも楽観と悲観の境界線である20以上です。

 

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには"信号”が点灯しています。

日経平均は、一目均衡表の雲の下に在ります。総合乖離率は-13.3%で、200日移動平均線との乖離率は-3.7%でした。3つの要素がプラスですので、中期トレンドには、"赤信号"が点灯しています。

 

米国市場では、NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表の雲の下に在ります。

短期的には赤信号で、中期的には黄信号が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると新型コロナウイルス感染拡大に伴う世界経済減速懸念は後退しているものの、ロシア・ウクライナ戦争によるインフレと金利上昇とEU圏のエネルギー不足と政治情勢悪化などによる景気後退、米中貿易摩擦、中国の不動産バブルの崩壊と信用収縮に伴う金融市場混乱、中東や東アジアの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

 

直近のLIBOR金利は上昇傾向で、引き続き金融不安再燃に注意が必要です。

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期もみあいで、短期は下降トレンドです。日本市場は中期もみあいで、短期は下降トレンドです。

 

為替市場を分析すると、2021年初頭から円安トレンドが続いていましたが、11月より円高方向へ転換しました。今週は134円台から130円台が想定されます。

 

今週は、2022 年の最後の週となりますが、重要な経済発表がほとんどないため、焦点は来年の株式市場の行方に移ります。 ただ、多くの投資家は休暇中で、市場にいくらかの休息をもたらすことを望んでいます。 米国では、住宅データといくつかの地域の PMI 測定値が注目を集めます。 また、日本は小売売上高、鉱工業生産、失業率を発表し、韓国、スペイン、ロシアはインフレ率に焦点を当てます。

 

先週の日経平均は、想定レンジを下ぶれしました。上値は想定ラインを180円ほど下回り、下値は想定ラインを380円ほど下回りました。今週の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド-1σ(現在27080円近辺)で、下値がボリンジャーバンド-3σ(現在25880円近辺)の間での動きが想定されます。

 

先週の米国のボラティリティは週間で上昇し、株価指数はまちまちでした。今週の日経平均はボリンジャーバンド-2σを挟んだ動となりそうです。


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Thursday, December 22, 2022

[2022/12/23]今後の日経平均の見通し

[市況]

1222日、NYDowNASAQは大幅下落しました。1222日の日経平均先物は、前日比320円安で寄り付くと、午前中は240円安から410円安の間で上下し、午後は320円安から220円安の間で上下して、結局、290円安で取引を終了しました。日経平均の終値は272円安の26235円で、出来高は11.63億株と比較的高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

また、空売り比率は5日平均を上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は強まりました。

 

1222日の米国市場では、前日にマイクロン・テクノロジーが発表した四半期決算や見通しが市場予想を下回ったことが嫌気され、半導体関連株を中心に売りが膨らみました。また、前日までの上昇を受け、景気敏感株にも利益確定の売りが出ました。一方で、業績が景気の影響を受けにくいディフェンシブ株の一角は買われました。NYDowNASDAQ3日ぶりに反落しました。

1223日の日本市場では、前日の米ハイテク株安を受け、運用リスクを回避する動きが優勢となりました。わけても、東京エレクトロンやアドバンテストなど、日経平均への影響度が大きい銘柄の下げが目立ちました。売り一巡後は、自律反発を見込んだ買いが相場を支えましたが、材料難から動意に乏しい展開となりました。日経平均は反落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-13.3%とマイナス幅を拡げ、200日線との乖離率も-3.7%とマイナス幅を拡げました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+7.6ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が1990円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、-5.5ポイントとマイナス幅をやや縮め、日経平均が1440円ほど割安であることを示しています

 

日経VI20.33と前日より上昇し、VIX21.97と前日より上昇しました。日経VIは、不安心理の高まりを示す20を上回りました。NYDowと比較して、日経平均は弱い状態ですが、前日より弱さは縮小しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.8、米国-1.9と日本が5.9ポイント割安ですが、OECD2024年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.5、米国が+3.5)1.0ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.90ポイント(日経平均換算で38710円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP確定値は前期比年率3.2%増で、改定値の2.9%増から上方修正されました。一方、79月期の米企業の決算は、ハイテク株の下方修正が目立ちます。

 

経済指標を見てみます。

12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、12月のミシガン大学消費者信頼感指数、11月の製造業受注、11月のISM非製造業景況指数は市場予想を上回りました。一方、12月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、11月の鉱工業生産指数、11月の小売売上高、12月のニューヨーク連銀製造業景況指数、11月の消費者物価指数、11月のISM製造業景況指数、11月のシカゴ購買部協会景気指数、10月の耐久財受注は市場予想を下回りました。経済指標は48負で、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが落ちるという面では強気材料です

 

米国の10月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比26.1万人増で、市場予想の20.5万人増を上回りました。一方、失業率は3.7%で、先月の3.5%から悪化しました。雇用は、景気面ではやや強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

11月の住宅着工件数、10月の中古住宅販売仮契約指数、10月の新築住宅販売件数数は市場予想を上回りました。一方、11月の中古住宅販売件数、12月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。9月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+10.4%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立材料です

 

新型コロナウイルス騒動に端を発する景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB20233月まで利上げを継続すると予想されています。また、量的引き締めも加速しています。ECBは、12月に0.5%の利上げに原則し、資産圧縮を20233月から開始する予定です。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持していますが、長期金利の許容変動幅をプラスマイナス0.5%に拡大することを決めました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、12月19日 4.7382% → 12月20日 4.7525% → 12月21日 4.7290%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20221130日に記録した4.7785%がここ5年間の最高金利です。市場金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇してきており、警戒が必要です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.17PBR1.10となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.0%となり、これは3か月前と同水準です。一方、今期予想利益の伸率は+6.5%で、こちらは3か月前より2.2ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.5%となり、日経平均は50円の割高から130円の割安に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-130円から+440円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.26ポイントから3.32ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的・中期的に下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBは量的緩和政策を終了し、量的引き締めの検討を開始しています

 

1223日の米国市場では、11月の耐久財受注、11月の個人消費支出・個人所得、11月の新築住宅販売などが注目されるでしょう。引き続き、長期金利や原油価格も株価に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを490円ほど下回り、下値は想定ラインを70円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド-2σ+300円(現在26780円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-3σ+200円(現在26080円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を上回りました。また、日経VIは不安心理の高まりを示す20を上回りました。日経平均は、米株安を受けて反落しました。10月につけた安値(25622円)を下回るかどうかが、次の注目点です。



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Wednesday, December 21, 2022

[2022/12/22]今後の日経平均の見通し

[市況]

1221日、NYDowNASAQは大幅上昇しました。1222日の日経平均先物は、前日比190円高で寄り付くと、午前中は210円高から10円高の間で上下し、午後は80円高から140円高の間でもみあって、結局、120円高で取引を終了しました。日経平均の終値は120円高の26507円で、出来高は11.51億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

また、空売り比率は5日平均を5日ぶりに下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、やや弱まりました。

 

1221日の米国市場では、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数が市場予想を上回ったことや、四半期決算が市場予想を上回ったナイキが急伸したことなどが投資家心理を上向かせ、景気敏感株を中心とした幅広い銘柄に買いが向かいました。NYDowNASDAQは続伸しました。

1222日の日本市場では、足元の相場下落の反動で、不動産株や自動車株など、このところ下げがきつかった銘柄に買い戻しが入りました。一方で、前日まで大きく上げていた金融株は売られました。日銀の金融政策に対する警戒感は根強く、相場の上値は限定的でした。日経平均は6日ぶりに反発しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-10.7%とマイナス幅を縮め、200日線との乖離率も-2.7%とマイナス幅を縮めました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+6.7ポイントとプラス幅を縮め、日経平均が1780円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、-5.6ポイントとマイナス幅を拡げ、日経平均が1480円ほど割安であることを示しています

 

日経VI19.69と前日より低下し、VIX20.07と前日より低下しました。日経VI20を下回り、投資家の不安心理はなくなりました。NYDowと比較して、日経平均は弱い状態であり、前日より弱さは拡大しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.8、米国-2.0と日本が5.8ポイント割安ですが、OECD2024年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.5、米国が+3.5)1.0ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.77ポイント(日経平均換算で37460円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP改定値は前期比年率2.9%増で、速報値の2.6%増から上方修正されました。また、79月期の米企業の決算は、ハイテク株の下方修正が目立ちます。

 

経済指標を見てみます。

12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、12月のミシガン大学消費者信頼感指数、11月の製造業受注、11月のISM非製造業景況指数は市場予想を上回りました。一方、12月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、11月の鉱工業生産指数、11月の小売売上高、12月のニューヨーク連銀製造業景況指数、11月の消費者物価指数、11月のISM製造業景況指数、11月のシカゴ購買部協会景気指数、10月の耐久財受注は市場予想を下回りました。経済指標は48負で、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが落ちるという面では強気材料です

 

米国の10月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比26.1万人増で、市場予想の20.5万人増を上回りました。一方、失業率は3.7%で、先月の3.5%から悪化しました。雇用は、景気面ではやや強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

11月の住宅着工件数、10月の中古住宅販売仮契約指数、10月の新築住宅販売件数数は市場予想を上回りました。一方、11月の中古住宅販売件数、12月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。9月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+10.4%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立材料です

 

新型コロナウイルス騒動に端を発する景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB20233月まで利上げを継続すると予想されています。また、量的引き締めも加速しています。ECBは、12月に0.5%の利上げに原則し、資産圧縮を20233月から開始する予定です。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持していますが、長期金利の許容変動幅をプラスマイナス0.5%に拡大することを決めました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、1216 4.7458% 1219 4.7382% 1220 4.7525%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20221130日に記録した4.7785%がここ5年間の最高金利です。市場金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇してきており、警戒が必要です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.27PBR1.11となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.0%となり、これは3か月前より0.1ポイント悪化しています。一方、今期予想利益の伸率は+6.5%で、こちらは3か月前より2.4ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.2%となり、日経平均の割高幅は290円から50円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+50円から+440円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.24ポイントから3.26ポイントに拡大しましたが、ドル円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的・中期的に下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBは量的緩和政策を終了し、量的引き締めの検討を開始しています

 

1222日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数や、79月期のGDP確報値、個人消費支出PCEなどが注目されるでしょう。引き続き、長期金利や原油価格も株価に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを220円ほど下回り、下値は想定ラインを170円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド-2σ+300円(現在27000円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ-300円(現在26400円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を5日ぶりに下回りました。また、日経VI20を下回り、不安心理はなくなりました。日経平均は反発しましたが、反発力は弱く、リバウンドが続くかどうかは微妙な地合いです。



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