[市況]
7月13日、NYDowとNASDAQは下落しました。7月14日の日経平均先物は、前日比450円安で寄り付くと、午前中は730円安から370円高の間で上下し、午後は1120円安から650円高と上昇幅を拡げて、結局、540円高で取引を終えました。日経平均の終値は500円高の67743円で、出来高は24.00億株でした。
高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。
空売り比率は、5日平均を2日連続で下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、弱まりました。
7月13日の米国市場では、トランプ大統領が「イランに対する海上封鎖を再開し、ホルムズ海峡を通航する船舶に対し、全貨物の20%に相当する金額を対価として受け取る」と表明したことを背景に原油先物相場が上昇したことから、株式には売りが優勢となりました。FRBのウォラー理事が利上げに言及したことも投資家心理の重石となりました。NYDowは3営業日ぶりに反落し、NASDAQは4営業日ぶりに反落しました。
7月14日の日本市場では、前日の米株式市場でAI・半導体関連株が売られた流れを受けて同種の銘柄の一角が売られ、指数を押し下げました。原油先物相場の急騰も投資家心理の重石となりました。ただ、午後にはKOSPI(韓国総合株価指数)が持ち直したことや原油先物相場が伸び悩んだことなどを手がかりに自律反発狙いの買いが入り、指数を押し上げました。結局、日経平均は反発しました。
[テクニカル視点]
日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。
総合乖離率は+27.1%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+21.4%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドには青信号が点灯しています。
ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。
NYDowは、25日線と200日線の上にありますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、200日線の上にありますが、9日線と25日線を下回りました。一目均衡表では雲の中に入りました。米国市場の短期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。中期トレンドも青信号から黄信号に変わりました。
日経平均とNASDAQの200日移動平均乖離率の差は、+13.0ポイントとプラス幅を拡げ、日平均が8810円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+13.7ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が9280円ほど割高であることを示しています。
日経VIは35.39と前日より低下し、VIXは17.15と前日より上昇しました。日経VIは、投資家が不安を強めているとされる目安の20を依然として大きく上回っています。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドは、日本-2.84、米国+0.02と日本が2.86ポイント割安ですが、OECDの2026年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.9、米国が+5.8)は2.9ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.05ポイント(日経平均換算で560円)割高となっています。
市場は現在、「AIへの大規模投資の合理性」「中東や南米、ウクライナをめぐる地政学的リスク」「米関税政策が世界経済に与える影響」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。
米国の1~3月期のGDP確定値は前期比年率2.1%増で、改定値の1.6%増から上方修正されました。また、1~3月期の米企業の決算は、概ね好調でした。
米国の経済指標は:
5月の耐久財受注、6月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、5月の小売売上高、6月のミシガン大学消費者信頼感指数、4月の製造業受注、5月のISM非製造業景況指数は市場予想を上回りました。また、5月の消費者物価指数は市場予想と一致しました。一方、6月のISM製造業景況指数、6月のシカゴ購買部協会景気指数、6月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、6月のニューヨーク連銀製造業景況指数、5月の鉱工業生産指数は市場予想を下回りました。経済指標は7勝5負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です。
米国の6月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比5.7万人増で、市場予想の11.5万人増を下回りました。一方、失業率は4.2%で、前月の4.3%からやや改善されました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが下がるという面では強気材料です。
米国の住宅関連の指標は:
3月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想と一致しました。一方、6月の中古住宅販売件数、6月の住宅市場指数、5月の新築住宅販売件数、5月の住宅着工件数は市場予想を下回りました。4月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+1.14%で、市場予想の+0.9%を上回りました。住宅関連の指標は2勝4負で、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが下がるという面では強気材料です。
欧米日の金融政策は:
FRBは、6月のFOMCでも政策金利を据え置きましたが、年内に利上げに転換する見通しを示しました。ECBは6月の会合で、およそ3年ぶりに0.25ポイントの利上げを実施し、中銀預金金利を2.25%としました。日銀も、6月の金融政策決定会合で政策金利を現在の0.75%程度から1.0%程度に引き上げることを決定しました。
日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが18.09、PBRが1.91となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは10.6%となり、これは3か月前より1.7ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+11.9%で、こちらは3か月前より13.5ポイント改善されています。
[今後の見通し]
日経平均は、前日のNYDowが下落したにもかかわらず上昇しました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-3.4%となり、日経平均の割安幅は3150円から2390円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-4080円~-1080円の間で推移しています。
日米の長期金利の差は、1.83ポイントから1.94ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安水準でもみあいました。
テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的にももみあいです。日経平均は、短期的には下降トレンドで、中期的には上昇トレンドです。
7月14日の米国市場では、6月の消費者物価指数(CPI)のほか、JPモルガン・チェース、シティグループ、バンク・オブ・アメリカ、ゴールドマン・サックス、ウェルズ・ファーゴなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、長期金利や原油価格の推移も相場に影響を与えそうです。
きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを520円ほど下回り、下値は想定ラインを200円ほど上回りました。目先は、25日線-400円(現在68520円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ-300円(現在66570円近辺)が下値の目安となります。
日経平均は反発しましたが、反転の兆しとはいえず、目先は弱含みの展開となる可能性が高そうです。
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