日経平均の予想

Wednesday, August 25, 2021

[2021/08/26]今後の日経平均の見通し

[市況]

8月25日、NYDowとNASDAQは上昇しました。8月26日の日経平均先物は、前日比50円高で寄り付くと、午前中は70円高から80円安と下落に転じ、午後は90円安から10円安の間でもみあって、結局50円安で取引を終えました。日経平均の終値は17円高の27742円で、出来高は8.61億株と比較的低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

 

8月25日の米国市場では、朝方は短期的な利益確定売りが先行しましが、新型コロナウイルスのワクチン普及が進むとの見方や、大型の財政支出への期待感を背景に、次第に買いが優勢となりました。ウエスタンデジタルやエヌビディア、アルファベット、フェイスブックなど、ハイテク株も堅調でした。結局、NYDowは4日続伸し、NASDAQは5日続伸しました。

8月26日の日本市場では、前日の米株高を受けて買いが先行しましたが、買い一巡後は国内政治の不透明感や新型コロナウイルスの感染拡大への警戒感が重石となり、次第に売りが優勢となりました。午後は材料難から動意に乏しい展開となりました。結局、日経平均は小幅に反発しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は-3.3%と前日よりマイナス幅を縮め、200日線との乖離率は-1.6%と前日比横ばいでした。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドには赤信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線の上にありますが、200日線の下にあり、25日線を下回りました。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドにも青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQの200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より0.1ポイント拡大して-11.9となり、中長期的には日経平均が3300円ほど割安であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較では、日経平均が9.6ポイント(日経平均換算で2660円)割安となっています。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.7、米国-3.2と日本が4.5ポイント割安ですが、OECDの2021年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.72、米国が+6.01)は3.29ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より1.32ポイント(日経平均換算で5090円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の4~6月期のGDP速報値は前期比年率6.5%増で、市場予想を下回りました。また、4~6月期の米企業の決算は、概ね好調です。

 

経済指標を見てみます。

7月の耐久財受注、7月の鉱工業生産指数、8月のミシガン大学消費者信頼感指数確報値、7月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、7月のISM非製造業景況指数、6月の製造業受注、7月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を上回りました。一方、8月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、7月の小売売上高、8月のニューヨーク連銀製造業景況指数、7月のISM製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は7勝4負で、景気面では強気材料ですが、金融緩和の早期縮小につながりかねないという面では弱気材料です。

 

米国の7月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比94.3万人増で、市場予想の87万人増を上回りました。また、失業率は5.4%で、先月の5.9%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、金融緩和の早期縮小につながりかねないという面では弱気材料です。

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

7月の新築住宅販売件数、7月の中古住宅販売件数は予想を上回りました。一方、7月の住宅着工件数、8月の住宅市場指数、6月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を下回りました。5月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+17.0%で、市場予想の+16.4%を上回りました。住宅関連の指標は3勝3負で、景気・金融緩和の両面から見て中立材料です。

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「2022年3月末までに1兆8500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れると変更しています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、8月20日 0.1283 → 8月23日 0.1292 → 8月24日 0.1217と上昇は一服していますが、注意が必要です。なお、2021年6月14日の0.1180が直近の最低金利で、2018年12月20日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが13.0、PBRが1.18なっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは9.1%となり、これは3か月前より0.3ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+35.9%で、こちらは3か月前より8.8ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.8%となり、日経平均の割安幅は90円から220円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-520円から-90円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.28ポイントから1.32ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に上昇トレンドです。日経平均は、短期的には上昇トレンドで、中期的には下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。国有企業や地方政府の不良債権問題の深刻化も経済成長の足かせとなりつつあり、注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうですが、銀行の資本規制緩和終了などの影響で、このところ長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続しています。

 

8月26日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数や、4~6月期GDP改定値のほか、ギャップやダラー・ゼネラルなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを180円ほど下回り、下値は想定ラインを230円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ+100円(現在28010円近辺)が上値の目安に、25日線-200円(現在27460円近辺)が下値の目安になりそうです。



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Tuesday, August 24, 2021

[2021/08/25]今後の日経平均の見通し

[市況]

8月24日、NYDowとNASDAQは上昇しました。8月25日の日経平均先物は、前日比40円高で寄り付くと、午前中は140円高から70円安と下落に転じ、午後は100円安から0円安と下落幅を縮めて、結局、前日終値と同値で取引を終えました。日経平均の終値は7円安の27724円で、出来高は9.13億株と比較的低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

 

8月24日の米国市場では、新型コロナウイルスのワクチン接種率が高まれば経済再開が進むとの見方から、景気敏感株を中心に買いが優勢となりました。もっとも、ジャクソンホール会議を前に、FRBの金融政策を見極めたいとのムードも強く、積極的に上値を追う動きは限られました。NYDowは3日続伸し、NASDAQは4日続伸しました。

8月25日の日本市場では、前日の米株式相場で主要な株価指数が上昇した流れを受けて景気敏感株などに買いが先行しましたが、前日までの急ピッチな上昇の反動で、次第に利益確定の売りが優勢となりました。香港ハンセン指数が下落したことも重石となりました。ジャクソンホール会議の内容を見極めたいとの思惑も強く、午後は積極的に持ち高を傾ける動きは限定的でした。結局、日経平均は3日ぶりに小反落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は-3.4%と前日比横ばいで、200日線との乖離率は-1.6%と前日よりマイナス幅を拡げました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドには赤信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の下にありますが、9日線と25日線の上にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQはも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドにも青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQの200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より0.5ポイント拡大して-11.8となり、中長期的には日経平均が3270円ほど割安であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較では、日経平均が9.5ポイント(日経平均換算で2630円)割安となっています。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.7、米国-3.3と日本が4.4ポイント割安ですが、OECDの2021年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.72、米国が+6.01)は3.29ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より1.28ポイント(日経平均換算で4990円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の4~6月期のGDP速報値は前期比年率6.5%増で、市場予想を下回りました。また、4~6月期の米企業の決算は、概ね好調です。

 

経済指標を見てみます。

7月の鉱工業生産指数、8月のミシガン大学消費者信頼感指数確報値、7月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、7月のISM非製造業景況指数、6月の製造業受注、7月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を上回りました。一方、8月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、7月の小売売上高、8月のニューヨーク連銀製造業景況指数、7月のISM製造業景況指数、6月の耐久財受注は市場予想を下回りました。経済指標は6勝5負で、景気面ではやや強気材料ですが、金融緩和の早期縮小につながりかねないという面ではやや弱気材料です。

 

米国の7月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比94.3万人増で、市場予想の87万人増を上回りました。また、失業率は5.4%で、先月の5.9%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、金融緩和の早期縮小につながりかねないという面では弱気材料です。

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

7月の新築住宅販売件数、7月の中古住宅販売件数は予想を上回りました。一方、7月の住宅着工件数、8月の住宅市場指数、6月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を下回りました。5月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+17.0%で、市場予想の+16.4%を上回りました。住宅関連の指標は3勝3負で、景気・金融緩和の両面から見て中立材料です。

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「2022年3月末までに1兆8500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れると変更しています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、8月19日 0.1307 → 8月20日 0.1283 → 8月23日 0.1292と上昇は一服していますが、注意が必要です。なお、2021年6月14日の0.1180が直近の最低金利で、2018年12月20日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが12.9、PBRが1.18なっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは9.1%となり、これは3か月前より0.4ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+35.4%で、こちらは3か月前より8.2ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowが上昇したにもかかわらず下落しました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.3%となり、日経平均の割安幅は110円から90円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-520円から-90円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.26ポイントから1.28ポイントに拡大しました。ドル円相場はもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に上昇トレンドです。日経平均は、短期的には上昇トレンドで、中期的には下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。国有企業や地方政府の不良債権問題の深刻化も経済成長の足かせとなりつつあり、注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうですが、銀行の資本規制緩和終了などの影響で、このところ長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続しています。

 

8月25日の米国市場では、7月の耐久財受注のはか、セールスフォース・ドットコムやネットアップなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを100円ほど下回り、下値は想定ラインを230円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ+100円(現在28000円近辺)が上値の目安に、25日線-200円(現在27450円近辺)が下値の目安になりそうです。



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Monday, August 23, 2021

[2021/08/24]今後の日経平均の見通し

[市況]

8月23日、NYDowとNASDAQは上昇しました。8月24日の日経平均先物は、前日比120円高で寄り付くと、午前中は90円高から260円高と上昇幅を拡げ、午後は260円高から190円高の間でもみあって、結局220円高で取引を終えました。日経平均の終値は237円高の27732円で、出来高は9.59億株と比較的高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラスに転換しました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

 

8月23日の米国市場では、ファイザーと独ビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスのワクチンがFDAに正式承認されたことから、接種率が高まるとの観測が強まり、前週まで売られていた景気敏感株が買い直されました。また、長期金利の低下を受けてハイテク株も幅広く買われました。NYDowは続伸し、NASDAQも3日続伸しておよそ2週間ぶりに過去最高値を更新しました。

8月24日の日本市場では、前日の米株式相場で主要な株価指数が上昇した流れが引き継がれ、先物主導で幅広い銘柄が買われました。日経平均の上昇幅は一時300円を超えましたが、前日にも急伸していたため短期的な過熱感も意識されやすく、午後は上値の重い展開となりました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線を上回りました。短期トレンドは赤信号から黄信号に変わりました。

総合乖離率は-3.4%と前日よりマイナス幅を縮め、200日線との乖離率も-1.5%と前日よりマイナス幅を縮めました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドには赤信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の下にありますが、9日線と25日線を上回りました。

 

NYDowは、25日線と200日線の上にあり、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線と200日線の上にあり、25日線を上回りました。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。中期トレンドにも青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQの200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より0.8ポイント拡大して-11.3となり、中長期的には日経平均が3130円ほど割安であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較では、日経平均が9.5ポイント(日経平均換算で2630円)割安となっています。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.7、米国-3.3と日本が4.4ポイント割安ですが、OECDの2021年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.72、米国が+6.01)は3.29ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より1.26ポイント(日経平均換算で4850円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の4~6月期のGDP速報値は前期比年率6.5%増で、市場予想を下回りました。また、4~6月期の米企業の決算は、概ね好調です。

 

経済指標を見てみます。

7月の鉱工業生産指数、8月のミシガン大学消費者信頼感指数確報値、7月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、7月のISM非製造業景況指数、6月の製造業受注、7月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を上回りました。一方、8月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、7月の小売売上高、8月のニューヨーク連銀製造業景況指数、7月のISM製造業景況指数、6月の耐久財受注は市場予想を下回りました。経済指標は6勝5負で、景気面ではやや強気材料ですが、金融緩和の早期縮小につながりかねないという面ではやや弱気材料です。

 

米国の7月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比94.3万人増で、市場予想の87万人増を上回りました。また、失業率は5.4%で、先月の5.9%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、金融緩和の早期縮小につながりかねないという面では弱気材料です。

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

7月の中古住宅販売仮契約指数は予想を上回りました。一方、7月の住宅着工件数、8月の住宅市場指数、6月の新築住宅販売件数、6月の中古住宅販売件数は市場予想を下回りました。5月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+17.0%で、市場予想の+16.4%を上回りました。住宅関連の指標は2勝4負で、景気面では弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面では強気材料です。

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「2022年3月末までに1兆8500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れると変更しています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、8月18日 0.1308 → 8月19日 0.1307 → 8月20日 0.1283と上昇は一服していますが、注意が必要です。なお、2021年6月14日の0.1180が直近の最低金利で、2018年12月20日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが12.9、PBRが1.18なっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは9.1%となり、これは3か月前より0.3ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+35.7%で、こちらは3か月前より8.3ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.4%となり、日経平均の割安幅は220円から110円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-520円から-110円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.26ポイントから1.26ポイントと横ばいでした。ドル円相場は前日よりやや円高ですが、日中は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に上昇トレンドです。日経平均は、短期的には上昇トレンドで、中期的には下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。国有企業や地方政府の不良債権問題の深刻化も経済成長の足かせとなりつつあり、注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうですが、銀行の資本規制緩和終了などの影響で、このところ長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続しています。

 

8月24日の米国市場では、7月の新築住宅販売件数のほか、ベストバイなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを50円ほど下回り、下値は想定ラインを450円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ+100円(現在28020円近辺)が上値の目安に、25日線-200円(現在27460円近辺)が下値の目安になりそうです。



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Sunday, August 22, 2021

[2021/08/23]今後の日経平均の見通し

[市況]

8月20日、NYDowとNASDAQは上昇しました。8月23日の日経平均先物は、前日比220円高で寄り付くと、午前中は180円高から470円高と上昇幅を拡げ、午後は430円高から520円高の間でもみあって、結局510円高で取引を終えました。日経平均の終値は480円高の27494円で、出来高は9.44億株と比較的高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

 

8月20日の米国市場では、投資家心理の悪化がひとまずやわらぎ、前日まで下げが目立っていた消費関連株や景気敏感株の一部に押し目買いが入りました。また、前日に業務ソフトの値上げを発表したマイクロソフトなどハイテク株が買われ、相場を押し上げました。NYDowは4営業日ぶりに反発し、NASDAQは続伸しました。

8月23日の日本市場では、前週の株安の反動で、幅広い銘柄に自律反発狙いの買いが入りました。前週末の米株式相場で主要3指数がそろって上昇したことや、取引時間中の米株価指数先物やアジア株が堅調に推移したことも支援材料となりました。日経平均は3営業日ぶりに反発しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-6.0%と前週末よりマイナス幅を縮め、200日線との乖離率も-2.3%と前週末よりマイナス幅を縮めました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、9日線の下にありますが、200日線の上にあり、25日線を上回りました。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、25日線の下にありますが、200日線の上にあり、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドは赤信号から黄信号に変わりました。中期トレンドには青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQの200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前週末より0.5ポイント縮小して-10.5となり、中長期的には日経平均が2890円ほど割安であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較でも、日経平均が9.7ポイント(日経平均換算で2670円)割安となっています。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.8、米国-3.3と日本が4.5ポイント割安ですが、OECDの2021年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.72、米国が+6.01)は3.29ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より1.26ポイント(日経平均換算で5110円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の4~6月期のGDP速報値は前期比年率6.5%増で、市場予想を下回りました。また、4~6月期の米企業の決算は、概ね好調です。

 

経済指標を見てみます。

7月の鉱工業生産指数、8月のミシガン大学消費者信頼感指数確報値、7月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、7月のISM非製造業景況指数、6月の製造業受注、7月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を上回りました。一方、8月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、7月の小売売上高、8月のニューヨーク連銀製造業景況指数、7月のISM製造業景況指数、6月の耐久財受注は市場予想を下回りました。経済指標は6勝5負で、景気面ではやや強気材料ですが、金融緩和の早期縮小につながりかねないという面ではやや弱気材料です。

 

米国の7月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比94.3万人増で、市場予想の87万人増を上回りました。一方、失業率は5.4%で、先月の5.9%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、金融緩和の早期縮小につながりかねないという面では弱気材料です。

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

7月の住宅着工件数、8月の住宅市場指数、6月の中古住宅販売仮契約指数、6月の新築住宅販売件数、6月の中古住宅販売件数は市場予想を下回りました。5月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+17.0%で、市場予想の+16.4%を上回りました。住宅関連の指標は1勝5負で、景気面では弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面では強気材料です。

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「2022年3月末までに1兆8500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れると変更しています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では8月18日 0.1308 → 8月19日 0.1307 → 8月20日 0.1283と上昇は一服していますが、注意が必要です。なお、2021年6月14日の0.1180が直近の最低金利で、2018年12月20日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが12.8、PBRが1.17なっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは9.1%となり、これは3か月前より0.4ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+35.8%で、こちらは3か月前より8.6ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前週末のNYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.8%となり、日経平均の割安幅は520円から220円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-760円から-220円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.24ポイントから1.26ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。日経平均は、短期的・中期的に下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。国有企業や地方政府の不良債権問題の深刻化も経済成長の足かせとなりつつあり、注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうですが、銀行の資本規制緩和終了などの影響で、このところ長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続しています。

 

8月23日の米国市場では、7月の中古住宅販売件数などが注目されるでしょう。引き続き、長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを140円ほど上回り、下値は想定ラインを360円ほど上回りました。目先は、25日線+100円(現在27790円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ-200円(現在27200円近辺)が下値の目安になりそうです。



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Saturday, August 21, 2021

[2021/08/22]今週の日経平均の見通し

 [ファンダメンタルの現状認識]

先週の米国市場では、FRBによるテーパリング実施の前倒しが、景気を冷やしかねないとの警戒感から、株価指数は下落しました。

一方、中長期的には、過剰流動の副作用によるインフレ懸念、ファンドなどのディフォルトによる銀行の信用力不足と信用収縮懸念があります。また、中国の不動産バブル崩壊懸念と景気減速、貿易戦争などによる世界経済の減速懸念もあります。さらに、東アジア、中東、ウクライナの地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、発表された2022年のOECDの名目GDP予想値を考慮すると、日本市場が1.35ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500のPERが22.0に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PERの12.6との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

これは、現在の日経平均の価格に対して、2021年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに1.35ポイント拡大するか(日本が下方修正又は米国が上方修正される)、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PERが15.2程度になるか、又は、日経平均が32540円程度となると、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は5520円ほど割安です。

 

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大と一段の円安

④OECDによる日本の2022年GDP予測値(現在+2.72%)の上方修正

⑤外人の買い越し

 

最近の動きを見ると、

①  先週のNYDowの週足は陰線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQの週足は陰線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NYDowが25日線の上を維持できるか否かに注目したいと思います。

②  四半期決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は9.1%となりました。3ヶ月前に比べて0.3ポイント改善しています。また、利益伸び率は+35.8%で3ヶ月前に比べて8.9ポイント改善しています。

③  米国の長期金利が低下したものの、日米間の金利差は1.26から1.26と変わらず、110円から109円の範囲でもみあいました。

④  OECDの日米の2022年の名目GDP伸び率予測が改定されて、日本が+2.72%で、米国は+6.01%と予想されていますので、この面では日本市場の方が3.29ポイント劣ります。

⑤  8月第2週は買い越しで、8月第3週は売り越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、①が弱気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に12.1ポイント(日経平均に勘算すると3270円程度)割安です。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に11.3ポイント(日経平均に勘算する3050円程度)割安です。

 

日経平均は、一目均衡表の雲の下に在ります。総合乖離率は-11.3%となり先週と比較してマイナス幅が拡大しました。200日移動平均線との乖離率は-3.9%で、マイナス幅が拡大しました。3つの要素がマイナスですので、中期トレンドは、"赤信号"が点灯しています。

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドは、"赤信号"が点灯しています。

 

米国市場ではNYDowは、200日線・25日線の上にありますが、9日線の下にあります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは、200日線・9日線の上にありますが、25日線の下にあります。一目均衡表の雲の上に在ります。

短期的には”黄信号”で、中期的には”青信号”が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると米国の利上げ、長期金利の上昇、原油相場の上昇、米中貿易摩擦、北朝鮮の問題、などの懸念は後退しているものの、ハイ・イールド債市場の下落、信用収縮に伴う金融市場混乱、EU圏の銀行の信用力不足と政治情勢、新型コロナウイルス感染拡大に伴う世界経済減速懸念、中東や東アジアの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

 

直近のLIBOR金利は上昇の気配があり、注意が必要です。2020年3月にも、短期金利が低下しているにも関わらずLIBOR金利は上昇したことから、金融不安再燃の可能性が意識されていました。

 

一方、好材料としては米国のゼロ金利政策と債券購入を含むFRBによる企業への直接的金融支援や2兆ドルの経済対策。日銀による2%のインフレターゲットの設定やマイナス金利導入と無制限の国債や0から12兆円のETF購入などの金融緩和措置に加え、日本政府によるリーマンショック時を超える経済対策や、EUによる92兆円のコロナ復興基金設立とECBによるマイナス金利の深堀と量的緩和の拡大表明などが揚げられます。

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期上昇トレンドで、短期はもみあいです。日本市場は中期下降トレンドで、短期も下降トレンドです。

 

為替市場を分析すると、2020年は、ゆるやかに円高方向に動いていましたが、2021年に入り、円安方向に反転しています。今週は109円台から110円台が想定されます。

 

今週、パウエルFRB議長は、金曜日にワイオミング州ジャクソンホールで開催される年次会議で講演を行い、投資家は大規模な資産購入プログラムのテーパリングに関するFRBの計画について詳細を知りたいと考えています。その他の重要な発表としては、ECBの議事録、米国、メキシコ、ドイツの第2四半期GDP、米国、英国、ユーロ圏、日本、オーストラリアのPMIなどがあります。また、米国の個人消費と耐久財受注などの発表も予定されています。

 

先週の日経平均は、想定レンジを下回りました。上値は想定ラインを420円ほど下回り、下値は想定ラインを440円ほど下回りました。今週の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド -1σ(現在27400円近辺)で、下値がボリンジャーバンド -3σ(現在26730円近辺)の間での動きが想定されます。


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