[市況]
10月13日、NYDowとNASDAQは下落しました。10月14日の日経平均先物は、前日比90円高で寄り付くと、午前中は0円高から490円高と上昇幅を拡げ、午後は610円高から270円安と一時下落に転じて、結局、200円高で取引を終えました。日経平均の終値は33円安の67744円で、出来高は21.90億株でした。
高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナスに転換しました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態となりました。
空売り比率は、5日平均を2日連続で下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、弱い状態です。
10月13日の米国市場では、決算への失望感から、医療機器や製薬などヘルスケア関連株が目立って売られました。また、中国との競争激化への警戒感から、半導体メモリー関連の一角にも売りが出ました。市場予想を上回る四半期決算を発表したゴールドマン・サックスやユナイテッド・ヘルス・グループなどには買いが先行しましたが、買い一巡後は売りに押されました。結局、NYDowは4営業日ぶりに反落し、NASDAQは続落しました。
10月14日の日本市場では、前日までの下げの反動で、AI・半導体関連株に自律反発狙いの買いが入りました。海外勢によるものとみられる株価指数先物への買いも、相場の押し上げ要因となりました。しかし午後、オランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングの決算が伝わると、レーザーテックや東京エレクトロンなど関連銘柄が下げに転じ、指数を下押ししました。結局、日経平均は小幅に5日続落しました。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の上にありますが、9日線の下にあります。短期トレンドには黄信号が点灯しています。
総合乖離率は+14.6%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+11.1%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドには青信号が点灯しています。
ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線と200日線の上にありますが、9日線の下にあります。
NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQは、25日線と200日線の上にありますが、9日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。
日経平均とNASDAQの200日移動平均乖離率の差は、+1.9ポイントと前日比横ばいで、日経平均が1290円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+8.7ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が5890円ほど割高であることを示しています。
日経VIは28.09と前日より低下し、VIXは15.28と前日より上昇しました。日経VIは、投資が不安を強めているとされる目安の20を依然として大きく上回っています。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドは、日本-2.79、米国+0.09と日本が2.88ポイント割安ですが、OECDの2026年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.9、米国が+5.8)は2.9ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.02ポイント(日経平均換算で260円程度)割高の状態です。
市場は現在、「AIへの大規模投資の合理性」「中東や南米、ウクライナをめぐる地政学的リスク」「米関税政策が世界経済に与える影響」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。
米国の4~6月期のGDP確定値は前期比年率2.2%増で、改定値の1.5%増を大幅に上回りました。また、4~6月期の米企業の決算は、好決算を記録しています。
米国の経済指標は:
9月のシカゴ購買部協会景気指数、9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、9月のミシガン大学消費者信頼感指数、8月の耐久財受注、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、8月の小売売上高、8月のISM非製造業景況指数、7月の製造業受注は市場予想を上回りました。また、8月の消費者物価指数は市場予想と一致しました。一方、9月のISM製造業景況指数、8月の鉱工業生産指数、9月のニューヨーク連銀製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標9勝3負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です。
米国の9月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比2.9万人増で、市場予想の8.4万人増を下回りました。また、失業率は4.2%で、前月の4.1%から悪化しました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが下がるという面では強気材料です。
米国の住宅関連の指標は:
8月の新築住宅販売件数、8月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を上回りました。一方、8月の中古住宅販売件数、8月の住宅着工件数、9月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。7月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+2.5%で、市場予想の+2.2%を上回りました。住宅関連の指標は3勝3負で、景気・金利の両面で中立です。
欧米日の金融政策は:
FRBは、9月のFOMCで政策金利を0.25%引き上げ、政策金利見通しでは年内にさらに0.25%の利上げを示唆しました。ECBも、9月の理事会で0.25%の利上げを決定し、中銀預金金利を2.5%としました。日銀も、9月の金融政策決定会合で政策金利の0.25%引き上げを決定しました。
日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが17.30、PBRが1.89となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは10.9%となり、これは3か月前より0.4ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+17.3%で、こちらは3か月前より5.1ポイント改善されています。
[今後の見通し]
日経平均は、前日のNYDowの下落と歩調を合わせて下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.2%となり、日経平均の割高幅は510円から810円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、+510円~+3080円の間で推移しています。
日米の長期金利の差は、2.20ポイントから2.21ポイントに拡大しました。ドル円相場はもみあいました。
テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的にももみあいです。日経平均は、短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。
10月14日の米国市場では、9月の消費者物価指数(CPI)、地区連銀経済報告(ベージュブック)のほか、ASMLホールディング、ブラックロック、プログレッシブ、モルガン・スタンレー、ステート・ストリート、ファスナル、バンク・オブ・アメリカなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、長期金利や原油価格の推移も相場に影響を与えそうです。
きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを450円ほど下回り、下値は想定ラインを830円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ+100円(現在68760円近辺)が上値の目安に、25日線(現在66510円近辺)が下値の目安となります。
日経平均は5日続落しました。引き続き、25日線で下げ止まるかどうかが、次の注目点です。
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