日経平均の予想

Sunday, November 06, 2022

[2022/11/07]今後の日経平均の見通し

[市況]

114日、NYDowNASDAQは大幅上昇しました。117日の日経平均先物は、前日比240円高で寄付くと、午前中は160円高から380円高と上昇幅を拡げ、午後は380円高から320円高の間でもみあって、結局、360円高で取引を終了しました。日経平均の終値は327円高の27527円で、出来高は12.34億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラスに転換しました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態となりました。

また、空売り比率は5日平均を下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり弱まりました。

 

114日の米国市場では、株式を買い直す動きが優勢となりました。10月の米雇用統計は、労働市場の引き締まりを示す内容でしたが、金融引き締めに対する警戒感を強めるほどではないと受け止められ、買い安心感につながりました。一方で、長期金利の上昇を受け、高PERのハイテク株の一角は売られました。NYDowNASDAQ5日ぶりに反発しました。

117日の日本市場では、前週末の米株高を受けて投資家心理が上向き、主力の値がさ株を中心に買い戻しの動きが優勢となりました。もっとも、先週末の下落の反動という側面が大きく、上値を追う新規の手がかりを欠き、午後は膠着した相場となりました。日経平均は3日ぶりに反発しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の上にあり、9日線を上回りました。短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。

総合乖離率は+2.9%と前週末よりプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+1.4%と前週末よりプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の中に入りました。3つの要素のうち2つがプラスであり、中期トレンドには黄信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の下にありますが、9日線と25日線を上回りました。

 

NYDowは、200日線の下にありますが、25日線の上にあり、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+15.9ポイントと前週末よりプラス幅をやや拡げ、日経平均が4380円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差も、+1.8ポイントと前週末よりプラス幅をやや拡げ、日経平均が500円ほど割高であることを示しています

 

日経VI21.08と前週末より低下し、VIX24.55と前週末より低下しました。VIXは、不安心理がかなり高まっているとされる25を下回りました。日米市場のボラティリティーの差は縮小しましたが、NYDowと比較して、日経平均の強さは拡大しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.7、米国-1.8と日本が5.9ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.5、米国が+4.9)1.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.55ポイント(日経平均換算で37460円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP速報値は前期比年率2.6%増で、市場予想の2.4%増を上回りました。また、79月期の米企業の決算は、ハイテク株の下方修正が目立ちます。

 

経済指標を見てみます。

10月のISM製造業景況指数、9月の鉱工業生産指数、10月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月の消費者物価指数は市場予想を上回りました。また、9月の製造業受注、9月の耐久財受注は市場予想と一致しました。一方、10月のISM非製造業景況指数、10月のシカゴ購買部協会景気指数、10月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、10月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、10月のニューヨーク連銀製造業景況指数、9月の小売売上高は市場予想を下回りました。経済指標は66負で、景気・金利の両面で中立材料です

 

米国の10月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比26.1万人増で、市場予想の20.5万人増を上回りました。一方、失業率は3.7%で、先月の3.5%から上昇しました。雇用は、景気面ではやや強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

9月の新築住宅販売件数数、9月の中古住宅販売件数は市場予想を上回りました。一方、9月の中古住宅販売仮契約指数、9月の住宅着工件数、10月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。8月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+13.1%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は24負で、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが落ち着くという面では強気材料です

 

新型コロナウイルス騒動による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末まで利上げを継続すると予想されています。また、量的引き締めも加速しています。ECBは、9月に0.75%の大幅利上げを実施し、量的引き締めの検討を開始しています。一方、日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、112 4.5084% 113 4.5315% 114 4.5502%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、2022114日に記録した4.5502%がここ5年間の最高金利です。市場金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇してきており、警戒が必要です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.68PBR1.16となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.2%となり、これは3か月前より0.2ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+5.3%で、こちらは3か月前より2.8ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前週末のNYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-3.3%となり、日経平均の割安幅は1160円から900円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-1570円から-900円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.90ポイントから3.91ポイントとやや拡大しましたが、ドル円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的にもみあいです。日経平均は、短期的には上昇トレンドで、中期的にはもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBは量的緩和政策を終了し、量的引き締めの検討を開始しています

 

117日の米国市場では、重要な経済指標の発表は予定されていません。個別の材料が注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向も株式市場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインとほぼ一致し、下値は想定ラインを530円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ-100円(現在27840円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ-300円(現在27190円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を下回りました。また、VIXは、不安心理がかなり高まっているとされる25を下回りました。日経平均は、NYDowと連動して上昇しました。目先は、上向きのボリンジャーバンド+1σを挟んだ動きが期待できそうです。



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Saturday, November 05, 2022

[2022/11/06]今週の日経平均の見通し

 [ファンダメンタルの現状認識]

先週の米国市場では、パウエル議長がFOMC後の会見で政策金利の終着点がFRBの従来予想より高くなる可能性を示唆したことが大きく影響して、株価指数は週間では下落しました。

週間変動率 NYダウ:-1.40% NASAQ:-5.65% S&P500:-3.35%.

 

一方、中長期的なリスクとしてはウクライナ紛争の長期化懸念、エネルギー・コスト、サプライチェーン混乱の長期化による世界経済の減速懸念、不動産バブル崩壊と中国の景気減速懸念があります。また、このことから、スタグフレーションの到来も懸念されています。さらに、東アジア、中東の地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、改定された2023年のOECDの名目GDP予想値を考慮すると、日本市場が4.65ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER16.9に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER12.5との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

これは、現在の日経平均の価格に対して、2022年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに4.65ポイント拡大するか(日本が下方修正又は米国が上方修正される)、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER30.0程度になるか、又は、日経平均が65200円程度となると、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は38000円ほど割安です。

 

ファンダメンタルからは、日本市場は米国市場に比べ、38000円分魅力に欠けるとも言えます。先週、日本市場の弱さは拡大しました。

      

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大による一段の円安

OECDによる日本の2023GDP予測値(現在+3.5%)の上方修正

⑤外人の買い越し

 

先週の動きを見ると、

  先週のNYDowの週足は陰線となりました。日足は200日線の下に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQの週足は陰線となりました。日足は200日線の下に在り、一目均衡表の雲の下に在ります。今週は、NYDow25日線の上を維持できるか否かに注目したいと思います。

  四半期決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は9.2%となりました。3ヶ月前に比べて0.1ポイント改善しています。また、利益伸び率は+5.3%3ヶ月前に比べて2.0%ポイント改善しています。

  米国の長期金利は上昇し、日米間の金利差は3.77から3.92と拡大したものの、ドル円は148円から145円の範囲で円高方向に動きました。ドル・インデックスは週間で+0.11%上昇しました。

  OECDの日米の2023年の名目GDP伸び率は、日本が+3.54%で、米国は+4.88%と予想されていますので、この面では日本市場の方が1.34ポイント劣ります。

  104週は買い越しでした。111週は売り越しだった可能性が高く、今週は買い越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、①が弱気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に14.6ポイント(日経平均に勘算すると3970円程度)割高です。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に0.5ポイント(日経平均に勘算する140円程度)割高です。

 

週間では米国市場に対する日本市場の強さは増しました。米国市場のボラティリティーを示す、VIX低下し、24.6投資家の不安心理示す25を下回っています。日経VI21.6

 

日経平均は、9日線の下にありますが、25日線の上にあります。短期トレンドには"信号”が点灯しています。

日経平均は、一目均衡表の雲の下に在ります。総合乖離率は-0.5%となり先週と比較しマイナス幅が縮小しました。 200日移動平均線との乖離率は+0.1%で、プラスに転換しました。2つの要素がマイナスですので、中期トレンドには、"黄信号"が点灯しています。

 

米国市場では、NYDowは、9日線・25日線の上にありますが、200日線の下にあります。一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表の雲の下に在ります。

短期的には黄信号で、中期的にも黄信号が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると新型コロナウイルス感染拡大に伴う世界経済減速懸念は後退しているものの、ロシア・ウクライナ戦争によるインフレと金利上昇とEU圏のエネルギー不足と政治情勢悪化などによる景気後退、米中貿易摩擦、中国の不動産バブルの崩壊と信用収縮に伴う金融市場混乱、中東や東アジアの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

 

直近のLIBOR金利は上昇傾向で、引き続き金融不安再燃に注意が必要です。

一方、好材料としては日銀による金融緩和政策の維持が挙げられます

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期もみあいで、短期ももみあいです。日本市場は中期もみあいで、短期ももみあいです。

 

為替市場を分析すると、2020年は、ゆるやかに円高方向に動いていましたが、2021年から円安トレンドが続いています。今週は146円台から144円台が想定されます。

 

今週、米国では、インフレ率のデータに続いて、FRB高官によるいくつかの講演と中間選挙が注目されます。欧州では、英国の第3四半期のGDP成長率とユーロ圏の小売売上高が注目されます。そのほか、中国が対外貿易とインフレ率を発表さする予定です。

 

先週の日経平均は、想定レンジ内で推移しました。上値は想定ラインを140円ほど下回り、下値は想定ラインを50円ほど上回りました。今週の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド+2σ(現在27910円近辺)で、下値が25日線(現在26980円近辺)の間での動きが想定されます。

 

先週の米国の株価指数は週末に大幅に上昇しました。ボラティリティーも週間では低下しました。今週の日経平均は上昇中のボリンジャーバンド+1σを挟んだ動となりそうです。


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Friday, November 04, 2022

[2022/11/04]今後の日経平均の見通し

[市況]

113日、NYDowNASDAQは下落しました。114日の日経平均先物は、前日比90円安で寄付くと、午前中は20円安から330円安と下落幅を拡げ、午後は270円安から140円安と下落幅を縮めて、結局、150円安で取引を終了しました。日経平均の終値は463円安の27199円で、出来高は16.39億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナスに転換しました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態となりました。

また、空売り比率は5日平均を4営業日ぶりに上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は強い状態です。

 

113日の米国市場では、金融引き締め長期化への警戒感が高まり、売りが優勢となりました。パウエル議長がFOMC後の会見でタカ派的な姿勢を示したことや、イングランド銀行が0.75%の利上げを決めたことなどが影響しました。一方で、10月の雇用統計を見極めたいとのムードも強く、午後にかけては下げ渋る展開となりました。NYDowNASDAQ4日続落しました。

114日の日本市場では、23日の米株式市場が下落した流れが引き継がれ、運用リスクを回避する目的の売りが優勢となりました。一方で、香港株の急伸は投資家心理の支えとなりました。もっとも、10月の米雇用統計の発表を前に様子見ムードが強く、積極的な売買は控えられる傾向でした。日経平均は続落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の上にありますが、9日線を下回りました。短期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。

総合乖離率は-0.5%とマイナスに転換し、200日線との乖離率は+0.1%と前営業日よりプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素のうち2つがマイナスであり、中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線の上にありますが、20

日線の下にあり、9日線を下回りました。

 

NYDowは、25日線の上にありますが、200日線の下にあり、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+15.8ポイントと前営業日よりプラス幅を拡げ、日経平均が4300円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差も、+1.7ポイントと前営業日よりプラス幅を拡げ、日経平均が460円ほど割高であることを示しています

 

日経VI21.57と前日より低下し、VIX25.30と前日より低下しました。日米市場のボラティリティーの差は縮小しましたが、NYDowと比較して、日経平均の強さは拡大しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.7、米国-1.7と日本が6.0ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.5、米国が+4.9)1.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.67ポイント(日経平均換算で38360円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP速報値は前期比年率2.6%増で、市場予想の2.4%増を上回りました。また、79月期の米企業の決算は、ハイテク株の下方修正が目立ちます。

 

経済指標を見てみます。

10月のISM製造業景況指数、9月の鉱工業生産指数、10月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月の消費者物価指数は市場予想を上回りました。また、9月の製造業受注、9月の耐久財受注は市場予想と一致しました。一方、10月のISM非製造業景況指数、10月のシカゴ購買部協会景気指数、10月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、10月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、10月のニューヨーク連銀製造業景況指数、9月の小売売上高は市場予想を下回りました。経済指標は66負で、景気・金利の両面で中立材料です

 

米国の9月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比26.3万人増で、市場予想の27万人増をやや下回りました。一方、失業率は3.5%で、先月の3.7%から改善されました。雇用は、景気面ではやや強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

9月の新築住宅販売件数数、9月の中古住宅販売件数は市場予想を上回りました。一方、9月の中古住宅販売仮契約指数、9月の住宅着工件数、10月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。8月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+13.1%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は24負で、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが落ち着くという面では強気材料です

 

新型コロナウイルス騒動による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末まで利上げを継続すると予想されています。また、量的引き締めも加速しています。ECBは、9月に0.75%の大幅利上げを実施し、量的引き締めの検討を開始しています。一方、日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、1031 4.4602% 111 4.4597% 112 4.5084%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、2022112日に記録した4.5084%がここ5年間の最高金利です。市場金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇してきており、警戒が必要です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.53PBR1.15となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.2%となり、これは3か月前より0.1ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+5.2%で、こちらは3か月前より2.0ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-4.2%となり、日経平均の割安幅は1340円から1160円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-1890円から-1160円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.81ポイントから3.90ポイントに拡大しました。ドル円相場はもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的にもみあいです。日経平均も、短期的・中期的にもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBは量的緩和政策を終了し、量的引き締めの検討を開始しています

 

114日の米国市場では、10月の雇用統計が注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向も株式市場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを520円ほど下回り、下値は想定ラインを210円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ+100円(現在27540円近辺)が上値の目安に、25日線-200円(現在26780円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を4営業日ぶりに上回りました。一方、日経VIVIXは低下傾向にあり、不安心理は緩和されつつあります。FOMCを通過しましたが、日経平均は予想ほど下ぶれしませんでした。米雇用統計やCPI次第ではありますが、ここからは、上向きの25日線を挟んだ動きが期待できそうです。



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Wednesday, November 02, 2022

[2022/11/02]今後の日経平均の見通し

[市況]

111日、NYDowNASDAQは下落しました。112日の日経平均先物は、前日比90円安で寄付くと、午前中は140円安から0円安と下落幅を縮め、午後は10円安から80円安の間でもみあって、結局、50円安で取引を終了しました。日経平均の終値は15円安の27663円で、出来高は14.31億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

また、空売り比率は、5日平均を3日連続で下回りましたが、個別銘柄への信用の売り圧力は、強まりました。

 

111日の米国市場では、FOMCの結果公表を前に投資家の慎重姿勢が強まり、積極的な売買は控えられました。ただ、9月の雇用動態調査で求人件数が市場予想を大幅に上回り、賃金上昇につながるとの見方が強まったことは、FRBのタカ派姿勢が続くとの観測につながり、心理的な重石となりました。一方で、景気敏感株の一角は買われました。NYDowNASDAQは続落しました。

112日の日本市場では、FOMCの結果公表を3日未明に控え、利益確定の売りがやや優勢となりました。3日が祝日とあって手控えムードが強まる中、ソニーなど好決算銘柄に買いが集まり、相場を支えました。日経平均は3日ぶりに反落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は+4.7%と前日よりプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+1.8%と前日よりプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素のうち2つがプラスであり、中期トレンドには黄信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の下にありますが、9日線と25日線の上にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、25日線の上にありますが、200日線の下にあり、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+13.2ポイントと前日よりプラス幅を拡げ、日経平均が3650円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+1.5ポイントと前日よりプラス幅を拡げ、日経平均が410円ほど割高であることを示しています

 

日経VI21.90と前日より低下し、VIX25.81と前日より低下しました。日米市場のボラティリティーの差は拡大し、NYDowと比較して、日経平均の強さは拡大しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.6、米国-1.8と日本が5.8ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.5、米国が+4.9)1.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.41ポイント(日経平均換算で35850円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP速報値は前期比年率2.6%増で、市場予想の2.4%増を上回りました。また、79月期の米企業の決算は、ハイテク株の下方修正が目立ちます。

 

経済指標を見てみます。

10月のISM製造業景況指数、9月の鉱工業生産指数、10月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月の消費者物価指数、9月のISM非製造業景況指数は市場予想を上回りました。また、9月の耐久財受注、8月の製造業受注は市場予想と一致しました。一方、10月のシカゴ購買部協会景気指数、10月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、10月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、10月のニューヨーク連銀製造業景況指数、9月の小売売上高は市場予想を下回りました。経済指標は75負で、景気面ではやや強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の9月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比26.3万人増で、市場予想の27万人増をやや下回りました。一方、失業率は3.5%で、先月の3.7%から改善されました。雇用は、景気面ではやや強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

9月の新築住宅販売件数数、9月の中古住宅販売件数は市場予想を上回りました。一方、9月の中古住宅販売仮契約指数、9月の住宅着工件数、10月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。8月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+13.1%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は24負で、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが落ち着くという面では強気材料です

 

新型コロナウイルス騒動による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末まで利上げを継続すると予想されています。また、量的引き締めも加速しています。ECBは、9月に0.75%の大幅利上げを実施し、量的引き締めの検討を開始しています。一方、日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、1027 4.4147% 1028 4.4395% 1031 4.4602%と、ここ5年の最高値を連日で更新しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20221031日に記録した4.4602%がここ5年間の最高金利です。市場金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇してきており、警戒が必要です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.80PBR1.17となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.1ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+4.6%で、こちらは3か月前より2.3ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-4.9%となり、日経平均の割安幅は1570円から1340円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-1890円から-890円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.79ポイントから3.81ポイントに拡大しましたが、ドル円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的にもみあいです。日経平均は、短期的には上昇トレンドで、中期的にはもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBは量的緩和政策を終了し、量的引き締めの検討を開始しています

 

112日の米国市場では、FOMCの結果公表およびパウエルFRB議長の会見や、10月のADP全米雇用リポートのほか、イーベイやクアルコムなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向も株式市場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを220円ほど下回り、下値は想定ラインを120円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ(現在27910円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ-200円(現在27230円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を3日連続で下回りました。日経VIは低下傾向にあり、不安心理は緩和されつつあります。日経平均は、緩やかな上昇が見込まれますが、FOMCの結果次第では、大きく上下に動く可能性もあります。



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Tuesday, November 01, 2022

[2022/11/01]今後の日経平均の見通し

[市況]

1031日、NYDowNASDAQは下落しました。111日の日経平均先物は、前日比70円高で寄付くと、午前中は110円高から30円安の間で上下し、午後は50円高から150円高と上昇幅を拡げて、結局、140円高で取引を終了しました。日経平均の終値は91円高の27678円で、出来高は12.33億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

また、空売り比率は、5日平均を2日連続で下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、弱い状態です。

 

1031日の米国市場では、目先の利益を確定する売りが優勢となりました。FOMCの結果発表を間近に控え、12月会合での利上げ幅について、パウエル議長の講演からヒントを得たいとの向きが強まり、買いは手控えられました。また、長期金利の上昇も重石となりました。NYDow7営業日ぶりに反落し、NASDAQも反落しました。

111日の日本市場では、前日の米株安が心理的な重石となった一方、香港市場でハイテク銘柄などが上昇したことが好感され、先物への買いが現物株を押し上げる展開となりました。もっとも、FOMCの結果発表を控えて様子見ムードも強く、積極的に上値を追う動きは限定的でした。日経平均は続伸しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は+5.1%と前日よりプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+1.9%と前日よりプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素のうち2つがプラスであり、中期トレンドには黄信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の下にありますが、9日線と25日線の上にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、200日線の下にありますが、9日線と25日線の上にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+12.7ポイントと前日よりプラス幅を拡げ、日経平均が3520円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+1.4ポイントと前日よりプラス幅を拡げ、日経平均が390円ほど割高であることを示しています

 

日経VI22.04と前日より低下し、VIX25.88と前日より上昇しました。日米市場のボラティリティーの差は拡大し、NYDowと比較して、日経平均の強さは拡大しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.6、米国-1.8と日本が5.8ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.5、米国が+4.9)1.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.38ポイント(日経平均換算で35400円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP速報値は前期比年率2.6%増で、市場予想の2.4%増を上回りました。また、79月期の米企業の決算は、ハイテク株の下方修正が目立ちます。

 

経済指標を見てみます。

9月の鉱工業生産指数、10月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月の消費者物価指数、9月のISM非製造業景況指数は市場予想を上回りました。また、9月の耐久財受注、8月の製造業受注は市場予想と一致しました。一方、10月のシカゴ購買部協会景気指数、10月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、10月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、10月のニューヨーク連銀製造業景況指数、9月の小売売上高、9月のISM製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は66負で、景気・金利の両面で中立材料です。

 

米国の9月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比26.3万人増で、市場予想の27万人増をやや下回りました。また、失業率は3.5%で、先月の3.7%から改善されました。雇用は、景気面ではやや強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

9月の新築住宅販売件数数、9月の中古住宅販売件数は市場予想を上回りました。一方、9月の中古住宅販売仮契約指数、9月の住宅着工件数、10月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。8月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+13.1%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は24負で、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが落ち着くという面では強気材料です

 

新型コロナウイルス騒動による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末まで利上げを継続すると予想されています。また、量的引き締めも加速しています。ECBは、9月に0.75%の大幅利上げを実施し、量的引き締めの検討を開始しています。一方、日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、1026 4.3738% 1027 4.4147% 1028 4.4395%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20221028日に記録した4. 4395%がここ5年間の最高金利です。市場金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇してきており、警戒が必要です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.82PBR1.16となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前と同水準です。一方、今期予想利益の伸率は+4.1%で、こちらは3か月前より1.1ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowが下落したにもかかわらず上昇しました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-5.8%となり、日経平均の割安幅は1890円から1570円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-1890円から-890円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.79ポイントから3.79ポイントと横ばいでした。ドル円相場はもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均も、短期的には上昇トレンドで、中期的にはもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBは量的緩和政策を終了し、量的引き締めの検討を開始しています

 

111日の米国市場では、10月のISM製造業景況指数のほか、ファイザーやアドバンスト・マイクロ・デバイシズなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向も株式市場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを250円ほど下回り、下値は想定ラインを260円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ(現在27830円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ(現在27370円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を2日連続で下回りました。日経VIは低下傾向にあり、不安心理は緩和されつつあります。日経平均は続伸しました。しばらくは緩やかな上昇傾向が続く可能性が高そうです。



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