日経平均の予想

Tuesday, April 06, 2021

[2021/04/07]今後の日経平均の見通し

[市況]

4月6日、NYDowとNASDAQは下落しました。4月7日の日経平均先物は、前日比20円高で寄り付くと、午前中は170円高から180円安の間で上下し、午後は20円安から110円高の間でもみあって、結局10円高で取引を終えました。日経平均の終値は34円高の29730円で、出来高は10.84億株と高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

 

4月6日の米国市場では、NYDowが前日に過去最高値を更新したことが意識され、近ごろ上昇が目立っていた銘柄を中心に短期的な利益確定売りが優勢となりました。ただ、ワクチンの普及にともなう経済正常化への期待は根強く、相場の下値は限定的でした。NYDowは3日ぶりに反落し、NASDAQは4日ぶりに反落しました。

4月7日の日本市場では、前日の株安の反動で、値ごろ感からの買いが先行しました。その後も、世界景気回復への期待感から、景気敏感株や半導体関連を中心に買われる展開となりました。一方で、年度初めの益出しの売りが相場の上値を抑えました。国内で新型コロナウイルスの新規陽性者数が増加傾向にあることも投資家心理の重石となりました。結局、日経平均は小幅に反発しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は20.7%と前日比横ばいで、200日線との乖離率も+16.2%と前日比横ばいでした。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドにも青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQの200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より0.2ポイント拡大して+2.8となり、中長期的には日経平均がNASDAQより830円ほど割高であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較は、日本市場が2.1ポイント(日経平均換算で620円)割高であることを示しています。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-4.3、米国-2.7と日本が1.6ポイント割安ですが、OECDの2021年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.72、米国が+4.35)は1.63ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.03ポイント(日経平均換算で190円)割高となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の10~12月期のGDP確定値は前期比年率4.3%増と、改定値の4.1%増から上方修正されました。また、10~12月期の米企業の決算は、まちまちな内容です。

 

経済指標を見てみます。

3月のISM非製造業景況指数、3月のISM製造業景況指数、3月のシカゴ購買部協会景気指数、3月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、3月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、3月のニューヨーク連銀製造業景況指数、3月のミシガン大学消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。一方、2月の製造業受注、2月の耐久財受注、2月の鉱工業生産指数、2月の小売売上高は市場予想を下回りました。経済指標は7勝4負で、景気面では強気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しにくいという面では弱気材料です。

 

米国の3月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比91.6万人増で、市場予想の67.5万人増を上回りました。また、失業率は6.0%で、先月の6.2%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しにくいという面では弱気材料です。

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

2月の中古住宅販売仮契約指数、2月の新築住宅販売件数、2月の中古住宅販売件数、2月の住宅着工件数、3月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。一方、1月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+11.1%で、市場予想の+11.0%を上回りました。住宅関連の指標は1勝5負で、景気面では弱気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しやすいという面では強気材料です。

 

新型コロナウイルスの蔓延による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。このところ、長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこれに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「2022年3月末までに1兆8500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れると変更しています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、3月に急上昇しましたが、ここ8か月は低下しています。直近は、3月30日 0.2016 → 3月31日 0.1942 → 4月1日 0.1997と落ち着きつつありますが、しばらくは金融不安の再燃に注意が必要です。なお、2018年12月20日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが22.7、PBRが1.32となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは5.8%となり、これは3か月前より1.1ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+5.6%で、こちらは3か月前より25.7ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowが下落したにもかかわらず上昇しました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.6%となり、日経平均の割安幅は800円から480円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-1040円から-320円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.59ポイントから1.57ポイントに縮小しました。ドル円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に上昇トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。国有企業や地方政府の不良債権問題の深刻化も経済成長の足かせになりつつあり、注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうですが、銀行の資本規制緩和終了などの影響で、このところ長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続しています。

 

4月7日の米国市場では、2月の貿易収支や、FOMC議事録、G20財務大臣・中央銀行総裁会議などが注目されるでしょう。引き続き、新型コロナウイルスの感染状況や長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを70円ほど下回り、下値は想定ラインを150円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ+200円(現在30040円近辺)が上値の目安に、25日線+100円(現在29480円近辺)が下値の目安になりそうです。



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Monday, April 05, 2021

[2021/04/06]今後の日経平均の見通し

[市況]

4月5日、NYDowとNASDAQは上昇しました。4月6日の日経平均先物は、前日比170円高で寄り付くと、午前中は190円高から270円安と下落に転じ、午後は200円安から410円安と下げ幅を拡げて、結局380円安で取引を終えました。日経平均の終値は392円安の29696円で、出来高は11.36億株と比較的高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナスに転換しました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

 

4月5日の米国市場では、3月の雇用統計で非農業部門の雇用者数が急回復したことや、3月のISM非製造業景況指数が大幅に伸びたことなどを受け、ワクチン普及に伴って景気が急速に回復しているとの見方が強まり、消費関連など景気敏感株に買いが集まりました。また、長期金利の落ち着きが好感され、ハイテク株にも資金が向かいました。NYDowは続伸し、NASDAQは3日続伸しました。

4月6日の日本市場では、日経平均が前日までの3日間で900円超上昇し、3万円の大台を回復したことから、目先の達成感が意識され、利益確定を目的とした売りが優勢となりました。今後本格化する国内企業の決算発表への警戒感が高まったことも相場の重石となりました。半導体不足による生産調整の悪影響が懸念される自動車株への売りも目立ちました。日経平均は4日ぶりに反落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は20.7%と前日よりプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+16.2%と前日よりプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上に抜けました。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。

 

日経平均とNASDAQの200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より3.4ポイント縮小して+2.6となり、中長期的には日経平均がNASDAQより770円ほど割高であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較は、日本市場が1.6ポイント(日経平均換算で480円)割高であることを示しています。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-4.3、米国-2.6と日本が1.7ポイント割安ですが、OECDの2021年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.72、米国が+4.35)は1.63ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.05ポイント(日経平均換算で310円)割高となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の10~12月期のGDP確定値は前期比年率4.3%増と、改定値の4.1%増から上方修正されました。また、10~12月期の米企業の決算は、まちまちな内容です。

 

経済指標を見てみます。

3月のISM非製造業景況指数、3月のISM製造業景況指数、3月のシカゴ購買部協会景気指数、3月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、3月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、3月のニューヨーク連銀製造業景況指数、3月のミシガン大学消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。一方、2月の製造業受注、2月の耐久財受注、2月の鉱工業生産指数、2月の小売売上高は市場予想を下回りました。経済指標は7勝4負で、景気面では強気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しにくいという面では弱気材料です。

 

米国の3月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比91.6万人増で、市場予想の67.5万人増を上回りました。また、失業率は6.0%で、先月の6.2%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しにくいという面では弱気材料です。

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

2月の中古住宅販売仮契約指数、2月の新築住宅販売件数、2月の中古住宅販売件数、2月の住宅着工件数、3月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。一方、1月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+11.1%で、市場予想の+11.0%を上回りました。住宅関連の指標は1勝5負で、景気面では弱気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しやすいという面では強気材料です。

 

新型コロナウイルスの蔓延による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。このところ、長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこれに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「2022年3月末までに1兆8500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れると変更しています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、3月に急上昇しましたが、ここ8か月は低下しています。直近は、3月30日 0.2016 → 3月31日 0.1942 → 4月1日 0.1997と落ち着きつつありますが、しばらくは金融不安の再燃に注意が必要です。なお、2018年12月20日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが22.7、PBRが1.32となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは5.8%となり、これは3か月前より1.0ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+5.4%で、こちらは3か月前より25.4ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowが上昇したにもかかわらず下落しました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.7%となり、日経平均の割安幅は320円から800円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-1460円から-320円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.60ポイントから1.59ポイントに縮小しました。ドル円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に上昇トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。国有企業や地方政府の不良債権問題の深刻化も経済成長の足かせになりつつあり、注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうですが、銀行の資本規制緩和終了などの影響で、このところ長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続しています。

 

4月6日の米国市場では、重要な経済指標の発表は予定されていません。個別の材料が注目されるでしょう。引き続き、新型コロナウイルスの感染状況や長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを90円ほど下回り、下値は想定ラインを70円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ+100円(現在29930円近辺)が上値の目安に、25日線(現在29370円近辺)が下値の目安になりそうです。



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Sunday, April 04, 2021

[2021/04/05]今後の日経平均の見通し

[市況]

4月2日、NYDowとNASDAQは休場でした。4月5日の日経平均先物は、前日比160円高で寄り付くと、午前中は280円高から100円高の間でもみあい、午後は210円高から140円高の間でもみあって、結局150円高で取引を終えました。日経平均の終値は235円高の30089円で、出来高は9.72億株と比較的低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラスに転換しました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

 

4月2日の米国は聖金曜日の祝日で、株式市場は休場でした。

4月5日の日本市場では、景気敏感株や主力の値がさ株を中心に買いが優勢となりました。前週末に発表された米雇用統計で非農業部門の雇用者数が大幅な伸びを示したことから、米景気回復への期待が高まり、日本市場の先高観にも弾みがつきました。一方で、日経平均が節目の3万円を上回ったため、利益確定の売りも出やすく、上値を追う動きは限定的でした。日経平均は3日続伸しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は25.3%と前週末よりプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+17.9%と前週末よりプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の中にあります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQの200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前週末より0.9ポイント拡大して+6.0となり、中長期的には日経平均がNASDAQより1810円ほど割高であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較は、日本市場が4.5ポイント(日経平均換算で1350円)割高であることを示しています。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-4.3、米国-2.6と日本が1.7ポイント割安ですが、OECDの2021年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.72、米国が+4.35)は1.63ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場とほぼ均衡しています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の10~12月期のGDP確定値は前期比年率4.3%増と、改定値の4.1%増から上方修正されました。また、10~12月期の米企業の決算は、まちまちな内容です。

 

経済指標を見てみます。

3月のISM製造業景況指数、3月のシカゴ購買部協会景気指数、3月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、3月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、3月のニューヨーク連銀製造業景況指数、3月のミシガン大学消費者信頼感指数、1月の製造業受注は市場予想を上回りました。一方、2月の耐久財受注、2月の鉱工業生産指数、2月の小売売上高、2月のISM非製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は7勝4負で、景気面では強気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しにくいという面では弱気材料です。

 

米国の3月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比91.6万人増で、市場予想の67.5万人増を上回りました。また、失業率は6.0%で、先月の6.2%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しにくいという面では弱気材料です。

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

2月の中古住宅販売仮契約指数、2月の新築住宅販売件数、2月の中古住宅販売件数、2月の住宅着工件数、3月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。一方、1月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+11.1%で、市場予想の+11.0%を上回りました。住宅関連の指標は1勝5負で、景気面では弱気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しやすいという面では強気材料です。

 

新型コロナウイルスの蔓延による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。このところ、長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこれに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「2022年3月末までに1兆8500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れると変更しています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、3月に急上昇しましたが、ここ8か月は低下しています。直近は、3月30日 0.2016 → 3月31日 0.1942 → 4月1日 0.1997と落ち着きつつありますが、しばらくは金融不安の再燃に注意が必要です。なお、2018年12月20日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが23.0、PBRが1.34となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは5.8%となり、これは3か月前より1.1ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+5.4%で、こちらは3か月前より25.4ポイント改善されています。


[今後の見通し]

前週末のNYDowは休場でしたが、きょうの日経平均は上昇しました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.0%となり、日経平均の割安幅は520円から320円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-1460円から-320円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.56ポイントから1.60ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的・中期的に上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。国有企業や地方政府の不良債権問題の深刻化も経済成長の足かせになりつつあり、注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうですが、銀行の資本規制緩和終了などの影響で、このところ長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続しています。

 

4月5日の米国市場では、3月のISM非製造業景況指数や、2月の製造業受注などが注目されるでしょう。引き続き、新型コロナウイルスの感染状況や長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを180円ほど下回り、下値は想定ラインを510円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ(現在30270円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ-100円(現在29720円近辺)が下値の目安になりそうです。



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Saturday, April 03, 2021

[2021/04/04]今週の日経平均の見通し

 [ファンダメンタルの現状認識]

先週の米国市場は、長期金利の上昇が一幅したことや、ワクチン普及による景況感の改善期待で、株価指数は上昇しました。一方、中長期的には、過剰流動の副作用によるインフレ懸念、ファンドなどのディフォルトによる銀行の信用力不足と信用収縮懸念があります。また、中国の不動産バブル崩壊懸念と景気減速、貿易戦争などによる世界経済の減速懸念もあります。さらに、中東、東アジアの地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、発表された2021年のOECDの名目GDP予想値を考慮すると、日本市場が0.01ポイント割安となっています。割高の要因はS&P500のPERが23.1に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PERの23.0との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

これは、現在の日経平均の価格に対して、2021年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに0.01ポイント拡大するか(日本が下方修正又は米国が上方修正される)、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PERが23.0程度になるか、又は、日経平均が29910円程度となると、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は60円ほど割安で、ほぼ均衡しています。

 

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇、

②従来以上の今期の予想増益率のUP、

③日米の金利差の拡大と一段の円安、

④OECDによる日本の2021年GDP予測値(現在+2.72%)の上方修正、

⑤外人の買い越し、

 

最近の動きを見ると、

①  先週のNYDowの週足は陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQの週足は陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の中に在ります。NYDowが25日線の上を維持できるか否かに注目したいと思います。

②  四半期決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は5.8%となりました。3ヶ月前に比べて1.0ポイント改善しています。また、利益伸び率は+5.4%で3ヶ月前に比べて25.7ポイント改善しています。

③  米国の長期金利は上昇し、日米の金利差は 1.61%から1.61%と変化しなかったものの、為替は109円台から110円台で円安方向に動きました。

④  OECDの日米の2021年の名目GDP伸び率予測が改定されて、日本が+2.72%で、米国は+4.35%と予想されていますので、この面では日本市場の方が1.63ポイント劣ります。

⑤  3月4週は売り越しで、3月5週は買い越しだった可能性が高く、今週は買い越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、①③が強気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に5.1ポイント(日経平均に勘算すると1520円程度)割高です。先週と比べ割高幅は縮小しました。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に3.6ポイント(日経平均に勘算する1070円程度)割高となっています。

 

日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。総合乖離率は+23.1%となり先週と比較してプラス幅が拡大しました。200日移動平均線乖離率は+17.2%でプラス幅は拡大しました。3つの要素がプラスですので、中期トレンドは、"青信号"が点灯しています。

日経平均は、25日線と9日線の上にありますので、短期トレンドは、"青信号"が点灯しています。

 

米国市場ではNY Dowは、200日線・25日線・9日線の上にあります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは、200日線・25日線・9日線の上にあります。一目均衡表の雲の中に在ります。

短期的には”青信号"で、中期的には”黄信号"が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると米国の利上げ、米中貿易摩擦、北朝鮮の問題、などの懸念は後退しているものの、長期金利の上昇傾向、原油相場の上昇、ハイ・イールド債市場の下落、信用収縮に伴う金融市場混乱、EU圏の銀行の信用力不足と政治情勢、貿易戦争に伴う世界経済減速懸念、中東や東アジアの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

 

直近のLIBOR金利は落ち着いており、金融不安の兆候はありません。2020年3月には、短期金利が低下しているにも関わらずLIBOR金利は上昇したことから、金融不安再燃の可能性が意識されていました。

 

一方、好材料としては米国のゼロ金利政策とジャンク債購入を含むFRBによる企業への直接的金融支援や2兆ドルの経済対策。日銀による2%のインフレターゲットの設定やマイナス金利導入と無制限の国債や0から12兆円のETF購入などの金融緩和措置に加え、日本政府によるリーマンショック時を超える経済対策や、EUによる92兆円のコロナ復興基金設立とECBによるマイナス金利の深堀と量的緩和の拡大表明などが揚げられます。

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期もみあいで、短期は上昇トレンドです。日本市場は中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンドです。

 

為替市場を分析すると、ここ1年は、ゆるやかに円高方向に動いていましたが、ここ2か月は急速に円安方向に反転しています。今週は109円台から111円台が想定されます。こからは、テクニカル指標、米国市場動向、為替の動き、外国人投資家動向を注目する必要があります。

 

今週は、前回のFOMCの議事録、世界のサービス業PMI、中国のインフレ率、RBAとRBIの金融政策決定が注目されます。また、ジョー・バイデン大統領の2兆ドル規模のインフラ計画をめぐる民主党と共和党の交渉や、特に欧州で感染者が増加し、各国が規制を強化しているコロナウイルスの動向にも注目が集まります。なお、月曜日は中国、ドイツ、英国、オーストラリアの市場が祝日のため休場となります。

 

先週の日経平均は、ほぼ想定レンジ内で推移しました。上値は想定ラインを90円ほど上回り、下値は想定ラインを290円ほど上回りました。今週の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド +2σ(現在30220円近辺)で、下値が25日線(現在29340円近辺)の間での動きが想定されます。


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Friday, April 02, 2021

[2021/04/02]今後の日経平均の見通し

[市況]

4月1日、NYDowとNASDAQは上昇しました。4月2日の日経平均先物は、前日比300円高で寄り付くと、午前中は290円高から440円高の間でもみあい、午後は310円高から530円高と上昇幅を拡げて、結局530円高で取引を終えました。日経平均の終値は465円高の29854円で、出来高は10.02億株と比較的低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

 

4月1日の米国市場では、長期金利の低下を受け、高PERの主力ハイテク株に買いが入りました。また、バイデン大統領が生産支援を表明した半導体株が上昇し、相場を支えました。3月のISM製造業景況指数が1983年12月以来の高水準となったことも好感されました。NYDowは3日ぶりに反発し、NASDAQは続伸しました。

4月2日の日本市場では、前日の米株式相場で主要3指数がそろって上昇した流れが引き継がれ、半導体関連や電子部品など値がさのグロース(成長)株を中心に買いが膨らみました。午後にはソフトバンクグループやファストリなどが一段高となり、相場を押し上げました。日経平均は大幅に続伸しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は23.1%と前日よりプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+17.2%と前日よりプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上に抜けました。3つの要素すべてがプラスとなり、中期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線と200日線の上にあり、25日線を上回りました。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の中にあります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQの200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より0.1ポイント縮小して+5.1となり、中長期的には日経平均がNASDAQより1520円ほど割高であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較は、日本市場が3.6ポイント(日経平均換算で1070円)割高であることを示しています。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-4.2、米国-2.8と日本が1.4ポイント割安ですが、OECDの2021年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.72、米国が+4.35)は1.63ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.14ポイント(日経平均換算で910円)割高です。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の10~12月期のGDP確定値は前期比年率4.3%増と、改定値の4.1%増から上方修正されました。また、10~12月期の米企業の決算は、まちまちな内容です。

 

経済指標を見てみます。

3月のISM製造業景況指数、3月のシカゴ購買部協会景気指数3月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、3月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、3月のニューヨーク連銀製造業景況指数、3月のミシガン大学消費者信頼感指数、1月の製造業受注は市場予想を上回りました。一方、2月の耐久財受注、2月の鉱工業生産指数、2月の小売売上高、2月のISM非製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は7勝4負で、景気面では強気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しにくいという面では弱気材料です。

 

米国の2月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比37.9万人増で、市場予想の21万人増を上回りました。一方、失業率は6.2%で、先月の6.3%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しにくいという面では弱気材料です。

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

2月の中古住宅販売仮契約指数、2月の新築住宅販売件数、2月の中古住宅販売件数、2月の住宅着工件数、3月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。一方、1月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+11.1%で、市場予想の+11.0%を上回りました。住宅関連の指標は1勝5負で、景気面では弱気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しやすいという面では強気材料です。

 

新型コロナウイルスの蔓延による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。このところ、長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこれに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「2022年3月末までに1兆8500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れると変更しています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、3月に急上昇しましたが、ここ8か月は低下しています。直近は、3月29日 0.2025 → 3月30日 0.2016 → 3月31日 0.1942と落ち着きつつありますが、しばらくは金融不安の再燃に注意が必要です。なお、2018年12月20日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが23.0、PBRが1.34となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは5.8%となり、これは3か月前より1.0ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+5.7%で、こちらは3か月前より25.7ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.7%となり、日経平均の割安幅は1040円から520円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-1510円から-520円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.62ポイントから1.56ポイントに縮小しました。ドル円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的・中期的に上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。国有企業や地方政府の不良債権問題の深刻化も経済成長の足かせになりつつあり、注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうですが、銀行の資本規制緩和終了などの影響で、このところ長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続しています。

 

4月2日の米国市場では、3月の雇用統計などが注目されるでしょう。引き続き、新型コロナウイルスの感染状況や長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを90円ほど上回り、下値は想定ラインを550円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ-100円(現在30120円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ-300円(現在29480円近辺)が下値の目安になりそうです。



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