[市況]
8月13日、NYDowとNASDAQは上昇しました。8月14日の日経平均先物は、前日比1030高で寄り付くと、午前中は1390円高から510円高と上昇幅を縮め、午後は750円高から230円高と上昇幅を縮めて、結局、430円高で取引を終えました。日経平均の終値は405円高の68713円で、出来高は24.49億株でした。
高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。
空売り比率は、5日平均を4日連続で上回りましたが、個別銘柄への信用の売り圧力は、やや弱まりました。
8月13日の米国市場では、7月の卸売物価指数(PPI)が市場予想を下回ったことから、FRBによる早期利上げ観測が後退し、株式には買いが優勢となりました。サンディスクやマイクロン・テクノロジーなどAI関連銘柄が買われたほか、中国のPC大手レノボの好決算を受け、同業のデル・テクノロジーズやHPが買われました。一方、シスコシステムズは決算発表を受けて売られ、指数の重石となりました。NYDowは4営業日ぶりに反発し、NASDAQは続伸しました。
8月14日の日本市場では、前日の米株高を受けてAI・半導体関連銘柄が買われ、指数を押し上げました。日銀による追加利上げが意識され、地銀株にも買いが向かいました。ただ、買い一巡後は持ち高調整の売りや利益確定の売りがかさみ、指数の重石となりました。それでも日経平均は4日続伸し、およそ1か月ぶりの高値水準で終えました。
[テクニカル視点]
日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。
総合乖離率は+27.7%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+18.9%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の中にあります。3つの要素のうち2つがプラスであり、中期トレンドには黄信号が点灯しています。
ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。
NYDowは、25日線と200日線の上にありますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。中期トレンドには青信号が点灯しています。
日経平均とNASDAQの200日移動平均乖離率の差は、+8.1ポイントとプラス幅を縮め、日平均が5570円ほど割高であることを示しています。一方、NYDowとの差は、+10.0ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が6870円ほど割高であることを示しています。
日経VIは30.96と前日より低下し、VIXは14.64と前日よりやや上昇しました。日経VIは、投資家が不安を強めているとされる目安の20を依然として大きく上回っています。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドは、日本-2.81、米国-0.04と日本が2.77ポイント割安ですが、OECDの2026年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.9、米国が+5.8)は2.9ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.13ポイント(日経平均換算で1520円)ほど割高です。
市場は現在、「AIへの大規模投資の合理性」「中東や南米、ウクライナをめぐる地政学的リスク」「米関税政策が世界経済に与える影響」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。
米国の4~6月期のGDP速報値は前期比年率1.5%増で、市場予想の2.0%増を下回りました。また、4~6月期の米企業の決算は、概ね好調です。
米国の経済指標は:
7月のISM製造業景況指数、7月のシカゴ購買部協会景気指数、7月のニューヨーク連銀製造業景況指数、5月の耐久財受注、6月のミシガン大学消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。また、7月の消費者物価指数は市場予想と一致しました。一方、7月のISM非製造業景況指数、6月の製造業受注、7月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、6月の鉱工業生産指数、6月の小売売上高、7月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標6勝6負で、景気・金利の両面で中立です。
米国の7月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比2.3万人減で、市場予想の8万人増を下回りました。一方、失業率は4.1%で、前月の4.2%からやや改善されました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが下がるという面では強気材料です。
米国の住宅関連の指標は:
6月の新築住宅販売件数、6月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、6月の中古住宅販売仮契約指数、7月の住宅市場指数、6月の中古住宅販売件数は市場予想を下回りました。5月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+1.6%で、市場予想の+1.3%を上回りました。住宅関連の指標は3勝3負で、景気・金利の両面で中立です。
欧米日の金融政策は:
FRBは、7月のFOMCでも政策金利を据え置きましたが、ウォーシュ議長は、インフレ目標はあくまで2%であると強調しました。ECBも、7月の会合では、中銀預金金利を2.25%に据え置きました。日銀も、7月の金融政策決定会合では政策金利を現在の1.0%程度に据え置きましたが、報道では10月利上げを視野に入れているとされています。
日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが17.65、PBRが1.93となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは10.9%となり、これは3か月前より0.5ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+17.9%で、こちらは3か月前より9.3ポイント改善されています。
[今後の見通し]
日経平均は、前日のNYDowの上昇と歩調を合わせて上げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+3.8%となり、日経平均の割高幅は2060円から2440円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、+460円~+2440円の間で推移しています。
日米の長期金利の差は、1.83ポイントから1.80ポイントに縮小しました。ドル円相場はもみあいました。
テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。日経平均は、短期的には上昇トレンドで、中期的にはもみあいです。
8月14日の米国市場では、7月の小売売上高や、8月のミシガン大学消費者信頼感指数などが注目されるでしょう。引き続き、長期金利や原油価格の推移も相場に影響を与えそうです。
きょうの日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを110円ほど上回り、下値は想定ラインを1050円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ-500円(現在69500円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ-400円(現在67530円近辺)が下値の目安となります。
日経平均は4日続伸しましたが、ボリンジャーバンド+2σに頭を押さえられる形となりました。日足は長い上ひげの十字線となっており、連騰の日数や上昇幅を考えると、目先、一服してもよさそうです。
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