[市況]
16日のNYDowとNASDAQは上昇しました。17日の日経平均先物は、前日比170円高で寄り付き、午前中は210円高から140円高の範囲でもみ合う動きでした。午後は狭い範囲で膠着した動きとなり、最終的に170円高で取引を終わりました。日経平均の終値は146円高の9384円で、出来高は26.26億株と高水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は530万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利な状況です。
16日の米国市場では、朝方発表の週間の新規失業保険申請件数が市場予想に反して減少したことや1月の住宅着工件数、2月のフィラデルフィア連銀景気指数も予想以上となったことが好感され株価指数は上昇しました。また、ECBは保有する500億ユーロのギリシャ国債を新規発行する同じ金額の同国国債に乗り換え、損失を避ける見通しと報じられたことも、支援材料となりました。
16日のNYDowとNASDAQは上昇しました。17日の日経平均先物は、前日比170円高で寄り付き、午前中は210円高から140円高の範囲でもみ合う動きでした。午後は狭い範囲で膠着した動きとなり、最終的に170円高で取引を終わりました。日経平均の終値は146円高の9384円で、出来高は26.26億株と高水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は530万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利な状況です。
16日の米国市場では、朝方発表の週間の新規失業保険申請件数が市場予想に反して減少したことや1月の住宅着工件数、2月のフィラデルフィア連銀景気指数も予想以上となったことが好感され株価指数は上昇しました。また、ECBは保有する500億ユーロのギリシャ国債を新規発行する同じ金額の同国国債に乗り換え、損失を避ける見通しと報じられたことも、支援材料となりました。
17日の日本市場では、米国市場が大幅高となったことや、円相場が約3ヶ月半ぶりに79円台まで下落したことで、輸出関連株を中心に大幅高となりました。
[テクニカル視点]
日経平均は25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+18.2%でプラス幅が縮まりました。200日線との乖離率は+3.7%でプラス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は200日線、25日線、9日線の上に在ります。
NYDowは200日線、25日線の上に在り、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。中期トレンドは青信号が点灯しています。
日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.6ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.4ポイント縮小しました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、改定されたOECDの2012年予想実質GDP伸び率の日米差(+2.0ポイント)と金利差、予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本企業の業績予想の下方修正で、日本市場が米国市場に比べ 1.61ポイント割高となりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、改定されたOECDの2012年予想実質GDP伸び率の日米差(+2.0ポイント)と金利差、予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本企業の業績予想の下方修正で、日本市場が米国市場に比べ 1.61ポイント割高となりました。
市場は現在、「震災復興の日本経済への影響」、「世界の景気と金・穀物・原油価格の動き」、「米国の景気、雇用状況、住宅市況と追加金融緩和の行方」、「欧州の債務問題による金融不安の再燃」、「新興国の景気と金利動向」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の10-12月期のGDPは年率で2.8%増となったものの予想値の3.0%を下回りました。10-12月期の米主要企業の決算発表は概ね好調でした。経済指標では、1月のISM製造業指数が予想をやや下回ったものの前月比プラスとなり2月のフィラデルフィア連銀景気指数、2月のNY連銀製造業景気指数、1月のISM非製造業景況感指数、12月の耐久財受注、12月のシカゴ連銀全米活動指数などは市場予想を上回りましたが、1月の鉱工業生産、1月の小売売上高、2月のミシガン大学消費者信頼感指数、1月のシカゴ購買部協会景気指数、1月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、12月の景気先行指標総合指数は予想以下となりました。
1月の雇用統計は就業者数が前月比24.3万人増で、市場予測の14万人増を大幅に上回り、失業率が前月の8.5%から8.3%に改善しました。
一方、住宅関連では1月の住宅着工件数、1月の住宅市場指数は予想以上となりましたが、12月の中古住宅販売件数は3ヶ月連続で増加したものの。予想ほど伸びず、12月の新築住宅販売件数は予想以下でした。11月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で3.7%低下しました。市場予想の3.3%低下より弱い結果でした。1月に入り景気後退懸念がでてきました。ただ、雇用と住宅関連は回復しつつあるものの、低水準で金融緩和継続の主な原因となっています。
ギリシャ、ポルトガル、イタリア、スペインなど欧州各国の財政赤字による国債の金利上昇が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。また、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBは不動産と雇用の回復の鈍さから、短期金利を2014年後半までは超低金利で維持する政策を継続することを発表しました。これは長期的な円高要因です。一方、中国を初めとする新興国の利上げは一服し、景気減速で逆に利下げ方向です。
金融不安の気配を知る上で、金融機関間の取引金利の推移に留意することが肝要です。ちなみに、指標となるLIBORドル3ヶ月物金利の推移は02月14日 0.4976% →
02月15日
0.4951% → 02月16日 0.4931%となり上昇が止まり、低下が続いています。2010年のギリシャ財政危機直前の一昨年05月03日の0.346%を超えていますが、ECBによる3年物オペで金融システム危機懸念は後退しています。ここ2年の最高金利は2012年1月5日の0.5825%です。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが21.4、PBRが1.05、ROEが4.9%と業績下方修正が顕著となっています。
[今後の見通し]
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが21.4、PBRが1.05、ROEが4.9%と業績下方修正が顕著となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの上昇に連動して上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は;+2.0%となり、日経平均は180円の割高で、割高幅がやや縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-70円 ~ +270円の間で推移しています。日本市場は、短期的にはドル・ベースでは米国市場に比べ強い動きが続いていますが、今日は強い動きがやや減速しました。
日経平均を中長期的に米国市場と比較すると、テクニカルには割安で、ファンダメンタルには割高です。
日経平均は、ここからも、米国市場をにらみながら、為替の動向が鍵となりそうです。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は1.04と拡大し、ドル円は円安方向でした。日米金利差は米国金利の上昇で拡大傾向ですので、この面では円高圧力は弱まりつつあります。
テクニカルには、米国市場は、中期上昇トレンドで、短期は上昇トレンドです。一方、日経平均は中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンドです。
ファンダメンタル面では、EUの政府債務問題が欧米の銀行の不良債権となり金融危機が再来するか否か、世界の景気後退が米国の主要企業の業績に影響するか否かが引き続き、今後のテーマとなりそうですが、LIBOR銀行間金利の上昇は止まり、低下が続いていますので、金融危機懸念は収まりつつあるものと思われます。今後もLIBOR金利の動きが注目されます。また、米国の経済指標はまちまちながら、雇用の回復期待が出てきました。ただ、世界景気の減速懸念は払拭出来ていません。このような相場環境の中、今夜の米国市場は1月のコンファレンスボード景気先行指標総合指数が注目されそうです。
今日の日経平均は想定以上に値上がりし、ボリンジャーバンド+2σの上で推移しました。目先は、上昇中のボリンジャーバンド+2σ(現在9320円)を挟んだ動き(9450~9250円)が想定されます。騰落レシオが130を超え、25日線乖離率が5%を超えましたので高値警戒感は強まりそうです。
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