日経平均は米国市場の原油高を原因とするインフレ懸念による金利上昇と景気後退懸念による2ヶ月の下落(4月-6月)の後、一旦リバウンドして200日線まで戻し(6月)、その後、ボリンジャー・バンド下限近くまで下落し(7月中旬)、再びリバウンドしてボリンジャー・バンド上限付近まで上昇(8月)した後、25日移動平均線まで下落(8月末)、三度リバウンドしてボリンジャー・バンド上限付近まで上昇(9月初旬)し、その後ボリンジャー・バンド下限近くまで下落し(9月下旬)、そこからボリンジャー・バンド上限付近までもどした状態です。昨日は、NYSE、NASDAQとともに反落したことを受けて、日経平均は100円ほど安く寄り付き、前日比マイナスで推移していましたが、後場から切り返し、結局41円高で引けました。内容としては出来高は16.0億株と低水準、外人は660万株の売り越し、高値更新銘柄数は減少し、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差はマイナスに転換と、どれも良く有りません。今日もNYSEに連動して先行して上昇していた国際優良株が下落しました。先導してきた銘柄が一服しています。そろそろ、外人が買いに転換かと思いきや、NYが安いと外人も売り越しになってしまいました。NYSEが一服したのに日経平均が少し上昇した点は評価できますが、内容が良くないので、あまり喜べません。NYSEの上昇でなんとか大型優良銘柄中心の日経平均だけは下げずに済んでいるという認識が正しそうです。しかし、日経平均は9月高値を抜きましたので、中期的な上昇トレンドは維持していると考えられます。そろそろ、中間決算発表が始まりますので現在5.0%である今期の予想増益率の変化次第では15500~16500のボックス相場から抜け出す可能性が有ります。今後の中期的な見通しについては、米国市場が強い動きが続き、決算発表により増益率が大幅改善されれば、日経平均は上昇トレンドを維持して、17000円を抜く上昇も考えられます。しかし、米国市場が弱く外人買いが入らない場合は、16500円が上限との見方が妥当でしょう。
《材料や参考銘柄、日経平均チャートについては左のLINKにある"YS総合研究所HP"も参考にしてください。》