日経平均の予想

Tuesday, February 23, 2021

[2021/02/24]今後の日経平均の見通し

[市況]

223日、NYDowは小幅上昇し、NASDAQは下落しました。224日の日経平均先物は、前日比130円安で寄り付くと、午前中は100円安から340円安の間でもみあい、午後は230円安から560円安と下げ幅を拡げて、結局530円安で取引を終えました。日経平均の終値は484円安の29671円で、出来高は15.70億株と高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナスに転換しました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。


223日の米国市場では、長期金利の上昇基調を受け、高PER銘柄が多いハイテク株を中心に売りが先行しました。ただ、FRBのパウエル議長が議会証言で金融緩和の長期化を改めて示唆すると、金利上昇への過度な懸念が和らぎ、買い安心感が広がりました。結局、NYDowは小幅に3日続伸し、NASDAQは続落しました。

224日の日本市場では。前日の米株式相場でNASDAQが一時急落したことが警戒感を呼び、ハイテク関連を中心に売りが先行しました。朝安後は押し目買いが相場を支えましたが、午後に入ると米株価指数先物やアジア株の軟調な推移が意識され、下値を探る展開となりました。結局、日経平均は大幅に反落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は25日線の上にありますが、9日線を下回りました。短期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。

総合乖離率は32.1%と前営業日よりプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+21.8%と前営業日よりプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドには青信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線と200日線の上にありますが、9日線を下回りました。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドには青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前営業日より1.7ポイント拡大して+5.2となり、中長期的には日経平均がNASDAQより1540円ほど割高であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較は、日本市場が10.4ポイント(日経平均換算で3090円)割高であることを示しています

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-4.4、米国-3.0と日本が1.4ポイント割安ですが、OECD2021年予想実質GDP伸び率の日米差(日本が+2.3、米国が+3.2)0.9ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.50ポイント(日経平均換算で3730円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の1012月期のGDP速報値は前期比年率4.0%増で、前期の33.4%増から市場予想以上に鈍化しました。また、1012月期の米企業の決算は、まちまちな内容です。

 

経済指標を見てみます。

2月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、1月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、1月の小売売上高、1月の鉱工業生産指数、1月のニューヨーク連銀製造業景況指数、12の製造業受注1月のISM非製造業景況指数、1月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を上回りました。一方2月のミシガン大学消費者信頼感指数、1月のISM製造業景況指数、12月の耐久財受注は市場予想を下回りました。経済指標は83負で、景気面では強気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しにくいという面では弱気材料です。

 

米国の1月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比4.9万人増で、市場予想の5万人増を下回りました。一方、失業率は6.3%で、先月の6.7%から改善されました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しやすいという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

1月の中古住宅販売件数、1月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、1月の住宅着工件数、12月の中古住宅販売仮契約指数、12月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。12月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+10.1%で、市場予想の+9.9%を上回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金融緩和期待の両面で中立材料です

 

新型コロナウイルスの蔓延による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。にもかかわらず、長期金利の下降傾向が今後も続きそうなことは気がかりです。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20223月末までに18500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続していますが、加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大し、ETFを従来の6兆円の2倍の12兆円まで買い入れるとしています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、3月に急上昇しましたが、ここ8か月は低下しています。直近は、218 0.1823 219 0.1752 222 0.1755と落ち着いており、金融不安の気配は見られません。20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER22.1PBR1.29となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE5.8%となり、これは3か月前より1.0ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+4.9%で、こちらは3か月前より24.7ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowが上昇したにもかかわらず下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.4%となり、日経平均は400円の割高から130円の割安に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-130円から+400円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.27ポイントから1.22ポイントに縮小しましたが、ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。日経平均も、短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。国有企業や地方政府の不良債権問題の深刻化も経済成長の足かせになりつつあり、注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうですが、このところ、長期金利は上昇傾向が続いており、円は対ドル安が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続しています。

 

224日の米国市場では、1月の新築住宅販売件数のほか、エヌビディア、ロウズ・カンパニーズ、エル・ブランズ、ネットアップなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、長期金利動向や新政権の経済対策も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを280円ほど下回り、下値は想定ラインを110円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ(現在29880円近辺)が上値の目安に、25日線+200円(現在29300円近辺)が下値の目安になりそうです。



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Sunday, February 21, 2021

[2021/02/22]今後の日経平均の見通し

[市況]

219日、NYDowNASDAQは小幅上昇しました。222日の日経平均先物は、前日比200円高で寄り付くと、午前中は410円高から100円高の間で上下し、午後は40円高から260円高の間でもみあって、結局130円高で取引を終えました。日経平均の終値は138円高の30156円で、出来高は12.50億株と比較的高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラスに転換しました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。


219日の米国市場では、買いが優勢となりました。イエレン財務長官が大規模な経済対策の必要性を改めて訴えたことや、ファイザーの新型コロナウイルスワクチンについて、1回の接種でも高い予防効果を得られるとの研究結果が公表されたことなどが好感されました。一方で、長期金利の上昇は市場心理の重石となり、相場の上値を抑えました。NYDowNASDAQは小幅に反発しました。

222日の日本市場では、前営業日までに日経平均が3日続落していたこともあり、値ごろ感から幅広い銘柄に買いが先行しました。その後も、景気回復への期待から、半導体関連や景気敏感株を中心に買いが優勢となりました。ただ、明日が祝日とあって利益確定の売りも出て、相場の上値を抑えました。日経平均は4営業日ぶりに反発しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は38.3%と前週末よりプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+24.0%と前週末よりプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、25日線と200日線の上にありますが、9日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドには青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前週末より0.5ポイント拡大して+3.5となり、中長期的には日経平均がNASDAQより1060円ほど割高であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較は、日本市場が12.4ポイント(日経平均換算で3740円)割高であることを示しています

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-4.3、米国-3.0と日本が1.3ポイント割安ですが、OECD2021年予想実質GDP伸び率の日米差(日本が+2.3、米国が+3.2)0.9ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.48ポイント(日経平均換算で3670円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の1012月期のGDP速報値は前期比年率4.0%増で、前期の33.4%増から市場予想以上に鈍化しました。また、1012月期の米企業の決算は、まちまちな内容です。

 

経済指標を見てみます。

1月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、1月の小売売上高、1月の鉱工業生産指数、1月のニューヨーク連銀製造業景況指数、12の製造業受注1月のISM非製造業景況指数、1月のシカゴ購買部協会景気指数、1月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。一方2月のミシガン大学消費者信頼感指数、1月のISM製造業景況指数、12月の耐久財受注は市場予想を下回りました。経済指標は83負で、景気面では強気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しにくいという面では弱気材料です。

 

米国の1月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比4.9万人増で、市場予想の5万人増を下回りました。一方、失業率は6.3%で、先月の6.7%から改善されました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しやすいという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

1月の中古住宅販売件数、1月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、1月の住宅着工件数、12月の中古住宅販売仮契約指数、12月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。11月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+9.1%で、市場予想の+8.1%を上回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金融緩和期待の両面で中立材料です

 

新型コロナウイルスの蔓延による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。にもかかわらず、長期金利の下降傾向が今後も続きそうなことは気がかりです。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20223月末までに18500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続していますが、加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大し、ETFを従来の6兆円の2倍の12兆円まで買い入れるとしています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、3月に急上昇しましたが、ここ8か月は低下しています。直近は、217 0.1813 218 0.1823 219 0.1752と落ち着いており、金融不安の気配は見られません。20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER22.5PBR1.31となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE5.8%となり、これは3か月前より0.9ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+4.5%で、こちらは3か月前より24.6ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前週末のNYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.4%となり、日経平均の割高幅は330円から400円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、+330円から+1030円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.21ポイントから1.27ポイントに拡大しました。ドル円相場はもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。日経平均は、短期的・中期的に上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。国有企業や地方政府の不良債権問題の深刻化も経済成長の足かせになりつつあり、注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうですが、このところ、長期金利は上昇傾向が続いており、円は対ドル安が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続しています。

 

222日の米国市場では、重要な経済指標の発表は予定されていません。個別の材料が注目されるでしょう。引き続き、長期金利動向や新政権の経済対策も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを130円ほど上回り、下値は想定ラインを450円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ-300円(現在30330円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ-100円(現在29740円近辺)が下値の目安になりそうです。



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Saturday, February 20, 2021

[2021/02/21]今週の日経平均の見通し

 [ファンダメンタルの現状認識]

先週の米国市場は、コロナワクチンの効果期待の買いと長期金利の上昇による売りでまちまちの値動きでした。一方、中長期的には、過剰流動の副作用によるインフレ懸念、ハイ・イールド債のディフォルトなどによる銀行の信用力不足と信用収縮懸念があります。また世界的な自国中心の政治状況から中国などの景気減速、貿易戦争などによる世界経済の減速懸念もあります。さらに、中東、東アジアの地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、発表された2021年のOECDの実質GDP予想値を考慮すると、日本市場が0.47ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER22.9に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER22.4との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

これは、現在の日経平均の価格に対して、2021年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに0.47ポイント縮小するか(日本が上方修正又は米国が下方修正される)、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER25.0程度になるか、又は、日経平均が33520円程度となると、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は3500円ほど割安です。

 

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇、

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大と一段の円安、

OECDによる日本の2021GDP予測値(現在-0.5%)の上方修正、

⑤外人の買い越し、

 

最近の動きを見ると、

   先週のNYDowの週足は陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQの週足は陰線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NYDow25日線の上を維持できるか否かに注目したいと思います。

   四半期決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は5.8%となりました。3ヶ月前に比べて0.9ポイント改善しています。また、利益伸び率は+4.5%3ヶ月前に比べて24.5ポイント改善しています。

   米国の長期金利は上昇し、日米の金利差は 1.15%から1.24%と拡大して、為替は104円台から106円台で円安方向に動きました

   OECDの日米の2021年の実質GDP伸び率予測が改定されて、日本が+2.3%で、米国は+3.2%と予想されていますので、この面では日本市場の方が0.9ポイント劣ります。

   22週は買い越しで、23週売り越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、①②が強気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に3.1ポイント(日経平均に勘算すると930円程度)割安です。先週と比べ割安幅は拡大しました。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に12.1ポイント(日経平均に勘算すると3630円程度)割高となっています。

 

日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。総合乖離率は+37.6%となり先週と比較してプラス幅が拡大しました。200日移動平均線乖離率は+23.7でプラス幅は拡大しました。3つの要素がプラスですので、中期トレンドは、"青信号"が点灯しています。

日経平均は、25日線と9日線の上にありますので、短期トレンドは、"青信号"が点灯しています。

 

米国市場ではNY Dowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは、25日線・200日線の上にありますが、9日線を下にあります。一目均衡表の雲の上に在ります。

短期的には青信号"で、中期的には青信号"が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると米国の利上げ、米中貿易摩擦、北朝鮮の問題、などの懸念は後退しているものの、長期金利の上昇傾向、原油相場の上昇、ハイ・イールド債市場の下落、信用収縮に伴う金融市場混乱、EU圏の銀行の信用力不足と政治情勢、貿易戦争に伴う世界経済減速懸念、中東や東アジアの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

 

直近のLIBOR金利は落ち着いており、金融不安の兆候はありません。20203月には、短期金利が低下しているにも関わらずLIBOR金利は上昇したことから、金融不安再燃の可能性が意識されていました。

 

一方、好材料としては米国のゼロ金利政策とジャンク債購入を含むFRBによる企業への直接的金融支援や3兆ドルの経済対策、トランプ大統領の政策期待。日銀による2%のインフレターゲットの設定やマイナス金利導入と無制限の国債・12兆円のETF購入などの金融緩和措置に加え、日本政府によるリーマンショック時を超える経済対策やEUによる92兆円のコロナ復興基金設立とECBによるマイナス金利の深堀と量的緩和の拡大表明などが揚げられます。

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期上昇トレンドで、短期はもみあいです。日本市場は中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンドです

 

為替市場を分析すると、ここ半年は、ゆるやかに円高方向に動いています。今週は105円台から106円台が想定されます。こからは、テクニカル指標、米国市場動向、為替の動き、外国人投資家動向を注目する必要があります。

 

今週米国は、耐久財受注、個人所得と支出と並んで、第4四半期GDPの第2次推計値を発表します。その他には、ユーロ圏の景気調査や英国の雇用統計、中国の住宅価格、日本の鉱工業生産と小売売上高などが注目されます。韓国とニュージーランドの中央銀行は、金融政策を決定する予定です。

 

先週の日経平均は、想定レンジを上回りました。上値は想定ラインを680円ほど上回り、下値は想定ラインを870円ほど上回りました。今週の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド +2σ(現在30500円近辺)で、下値が25日線(現在28980円近辺)の間での動きが想定されます。


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Thursday, February 18, 2021

[2021/02/19]今後の日経平均の見通し

[市況]

218日、NYDowは上昇し、NASDAQは下落しました。219日の日経平均先物は、前日比210円安で寄り付くと、午前中は70円安から490円安と下落幅を拡げ、午後は430円安から190円安と下げ幅を縮めて、結局190円安で取引を終えました。日経平均の終値は218円安の30017円で、出来高は12.24億株と高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナスに転換しました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。


218日の米国市場では、売りが優勢となりました。週間の新規失業保険申請件数が市場予想を上回ったことから、雇用情勢の回復が遅れているとの見方が広がりました。また、長期金利の先高観測を背景に、PERが高いハイテク株などが売られ、相場の重石となりました。NYDowは反落し、NASDAQ3日続落しました。

219日の日本市場では、前日の米株式市場でハイテク株を中心に売りが優勢となった流れが引き継がれ、売りが先行しました。その後も、短期的な過熱感が意識され、値がさ株を中心に売られる展開となりました。もっとも、景気回復への期待は根強く、下値では買いが入りました。日経平均は3日続落しましたが、終値では3万円台を維持しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は37.6%と前日よりプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+23.7%と前日よりプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、25日線と200日線の上にありますが、9日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドには青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より0.1ポイント縮小して+2.9となり、中長期的には日経平均がNASDAQより870円ほど割高であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較は、日本市場が11.9ポイント(日経平均換算で3570円)割高であることを示しています

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-4.4、米国-3.1と日本が1.3ポイント割安ですが、OECD2021年予想実質GDP伸び率の日米差(日本が+2.3、米国が+3.2)0.9ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.42ポイント(日経平均換算で3130円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の1012月期のGDP速報値は前期比年率4.0%増で、前期の33.4%増から市場予想以上に鈍化しました。また、1012月期の米企業の決算は、まちまちな内容です。

 

経済指標を見てみます。

1月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、1月の小売売上高、1月の鉱工業生産指数、1月のニューヨーク連銀製造業景況指数、12の製造業受注1月のISM非製造業景況指数、1月のシカゴ購買部協会景気指数、1月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。一方2月のミシガン大学消費者信頼感指数、1月のISM製造業景況指数、12月の耐久財受注は市場予想を下回りました。経済指標は83負で、景気面では強気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しにくいという面では弱気材料です。

 

米国の1月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比4.9万人増で、市場予想の5万人増を下回りました。一方、失業率は6.3%で、先月の6.7%から改善されました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しやすいという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

1月の住宅市場指数、12月の中古住宅販売件数は市場予想を上回りました。一方、1月の住宅着工件数、12月の中古住宅販売仮契約指数、12月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。11月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+9.1%で、市場予想の+8.1%を上回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金融緩和期待の両面で中立材料です

 

新型コロナウイルスの蔓延による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。にもかかわらず、長期金利の下降傾向が今後も続きそうなことは気がかりです。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20223月末までに18500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続していますが、加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大し、ETFを従来の6兆円の2倍の12兆円まで買い入れるとしています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、3月に急上昇しましたが、ここ8か月は低下しています。直近は、215 0.1915 216 0.1886 217 0.1813と落ち着いており、金融不安の気配は見られません。20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER22.4PBR1.30となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE5.8%となり、これは3か月前より0.9ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+4.5%で、こちらは3か月前より24.5ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.2%となり、日経平均の割高幅は350円から330円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+330円から+1030円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.20ポイントから1.21ポイントに拡大しましたが、ドル円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。日経平均は、短期的・中期的に上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。国有企業や地方政府の不良債権問題の深刻化も経済成長の足かせになりつつあり、注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうです。長期金利も低い状態が続いており、対ドル安が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続しています。

 

219日の米国市場では、1月の中古住宅販売件数が注目されるでしょう。引き続き、新型コロナウイルス感染拡大への対応や新政権の経済対策も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを330円ほど下回り、下値は想定ラインを100円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ-300円(現在30200円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ-200円(現在29540円近辺)が下値の目安になりそうです。



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