日経平均の予想

Sunday, December 04, 2022

[2022/12/05]今後の日経平均の見通し

[市況]

122日、NYDowは小幅上昇し、NASAQは小幅下落しました。125日の日経平均先物は、前日比10円安で寄り付くと、午前中は80円安から100円高の間でもみあい、午後は10円安から100円高と上昇幅を拡げて、結局、80円高で取引を終了しました。日経平均の終値は42円高の27820円で、出来高は10.69億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態となりました。

また、空売り比率は5日平均を2日連続で上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、強い状態です。

 

122日の米国市場では、11月の雇用統計で非農業部門の雇用者数が市場予想を上回ったことから、賃金インフレによる物価上昇圧力が意識され、売りが先行しました。しかし、売りが一巡すると、長期金利の上昇一服を受けて主力株を買い直す動きが入り、相場を押し上げました。結局、NYDowは反発し、NASDAQ3日ぶりに反落しました。

125日の日本市場では、前週末の米ハイテク株安や円高ドル安が投資家心理の重石となり、売りをさそいました。一方で、前週末の大幅安の反動で値がさ株の一角に自律反発狙いの買いも入り、指数は方向感なく推移しました。結局、日経平均は小幅に反発しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は+2.8%と前週末よりプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+2.2%と前週末よりプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドには青信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線と25日線の上にありますが、200日線の下にあります。一目均衡表では雲の中にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+6.5ポイントと前週末よりプラス幅を拡げ、日経平均が1810円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は-4.0ポイントで、日経平均が1110円ほど割安であることを示しています

 

日経VI18.39と前週末より低下し、VIX19.06と前週末より低下しました。日経VI20を下回り、不安心理がないとされる水準に戻りました。NYDowと比較して、日経平均の弱さは横ばいでした。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.7、米国-1.9と日本が5.8ポイント割安ですが、OECD2024年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.5、米国が+3.5)1.0ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.7ポイント(日経平均換算で41250円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP改定値は前期比年率2.9%増で、速報値の2.6%増から上方修正されました。また、79月期の米企業の決算は、ハイテク株の下方修正が目立ちます。

 

経済指標を見てみます。

11月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月のミシガン大学消費者信頼感指数、10月の小売売上高、11月のニューヨーク連銀製造業景況指数は市場予想を上回りました。一方、11月のISM製造業景況指数、11月のシカゴ購買部協会景気指数、10月の製造業受注、10月の耐久財受注、11月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、10月の鉱工業生産指数、10月の消費者物価指数、10月のISM非製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は48負で、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが落ち着くという面では強気材料です

 

米国の10月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比26.1万人増で、市場予想の20.5万人増を上回りました。一方、失業率は3.7%で、先月の3.5%から悪化しました。雇用は、景気面ではやや強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

10月の中古住宅販売仮契約指数、10月の新築住宅販売件数数、10月の中古住宅販売件数、10月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、11月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。9月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+10.4%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は42負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

新型コロナウイルス騒動による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末まで利上げを継続すると予想されています。また、量的引き締めも加速しています。ECBは、9月に0.75%の大幅利上げを実施し、量的引き締めの検討を開始しています。一方、日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、1130 4.7785% 121 4.7650% 122 4.7325%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20221130日に記録した4.7785%がここ5年間の最高金利です。市場金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇してきており、警戒が必要です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.64PBR1.14となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.0%となり、これは3か月前より0.1ポイント悪化しています。一方、今期予想利益の伸率は+6.2%で、こちらは3か月前より1.8ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前週末のNYDowの上昇と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+2.1%となり、日経平均の割高幅は450円から560円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、+450円から+600円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.30ポイントから3.29ポイントに縮小しました。ドル円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的には下降トレンドで、中期的には上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBは量的緩和政策を終了し、量的引き締めの検討を開始しています

 

125日の米国市場では、11月のISM非製造業景況指数や、10月の製造業受注などが注目されるでしょう。引き続き、長期金利や原油価格も株価に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを210円ほど下回り、下値は想定ラインを250円ほど上回りました。目先は、25日線+200円(現在28060円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ-100円(現在27450円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を2日連続で上回りました。一方、日経VI20を下回り、不安心理がないとされる水準に戻りました。日経平均は、小幅に反発しました。円高傾向に変化がなければ、目先は25日線を挟んだ動きとなりそうです。



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Saturday, December 03, 2022

[2022/12/04]今週の日経平均の見通し

 [ファンダメンタルの現状認識]

先週の米国市場では、12月のFOMCでの利上げ縮小観測が強まり、株価指数は週間では上昇しました。

週間変動率 NYダウ:+0.24% NASAQ:+2.09% S&P500:+1.13%.

 

一方、中長期的なリスクとしてはウクライナ紛争の長期化懸念、エネルギー・コスト、金利上昇による世界経済の減速懸念、不動産バブル崩壊と中国の景気減速懸念があります。また、このことから、スタグフレーションの到来も懸念されています。さらに、東アジア、中東の地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、改定された2023年のOECDの名目GDP予想値を考慮すると、日本市場が4.69ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER18.4に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER12.6との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

これは、現在の日経平均の価格に対して、2022年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに4.69ポイント拡大するか(日本が下方修正又は米国が上方修正される)、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER31.0程度になるか、又は、日経平均が68130円程度となると、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は40350円ほど割安です。

 

ファンダメンタルからは、日本市場は米国市場に比べ、40350円分魅力に欠けるとも言えます。先週、日本市場の弱さは拡大しました。

      

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大による一段の円安

OECDによる日本の2023GDP予測値(現在+3.5%)の上方修正

⑤外人の買い越し

 

先週の動きを見ると、

  先週のNYDowの週足は陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQの週足は陽線となりました。日足は200日線の下に在り、一目均衡表の雲の中に在ります。今週は、NASDAQが一目均衡表の雲を上回れるか否かに注目したいと思います。

  四半期決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は9.0%となりました。3ヶ月前に比べて0.1ポイント改善しています。また、利益伸び率は+6.2%3ヶ月前に比べて2.2%ポイント改善しています。

  米国の長期金利は低下し、日米間の金利差は3.43から3.25と縮小して、ドル円は139円から133円の範囲で円高方向に動きました。ドル・インデックスは週間で-1.47%下落しました。

  OECDの日米の2024年の名目GDP伸び率は、日本が+2.51%で、米国は+3.54%と予想されていますので、この面では日本市場の方が1.03ポイント劣ります。

  114週は買い越しでした。115週は売り越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、③が弱気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に6.4ポイント(日経平均に勘算すると1780円程度)割高です。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に4.1ポイント(日経平均に勘算する1140円程度)割安です。

 

週間では米国市場に対する日本市場の強さは減少しました。米国市場のボラティリティーを示す、VIX19.1となり、週間で低下しました。楽観的心理示す20を下回っています。日経VI19.9と週間で上昇しました。

 

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには"信号”が点灯しています。

日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。総合乖離率は+2.3%で、200日移動平均線との乖離率は+2.1%でした。3つの要素がプラスですので、中期トレンドには、"青信号"が点灯しています。

 

米国市場では、NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQは、9日線・25日線の上にありますが、200日線の下にあります。一目均衡表の雲の中に在ります。

短期的には青信号で、中期的には黄信号が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると新型コロナウイルス感染拡大に伴う世界経済減速懸念は後退しているものの、ロシア・ウクライナ戦争によるインフレと金利上昇とEU圏のエネルギー不足と政治情勢悪化などによる景気後退、米中貿易摩擦、中国の不動産バブルの崩壊と信用収縮に伴う金融市場混乱、中東や東アジアの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

 

直近のLIBOR金利は上昇傾向で、引き続き金融不安再燃に注意が必要です。

一方、好材料としては日銀による金融緩和政策の維持が挙げられます

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期もみあいで、短期は上昇トレンドです。日本市場は中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンドです。

 

為替市場を分析すると、2021年初頭から円安トレンドが続いていましたが、11月より円高方向へ転換しました。今週は135円台から131円台が想定されます。

 

今週、米国では、ISM非製造業PMI、ミシガン大学消費者信頼感指数、PPIデータに注目が集まるでしょう。また、オーストラリア、カナダ、インドの金利決定や、中国、ロシア、オランダ、メキシコのインフレ率も注目されます。その他、ドイツの製造業受注と中国、カナダ、米国の貿易統計から、世界的な需要の実態を把握することができるでしょう。

 

先週の日経平均は、想定レンジを下ぶれしました。上値は想定ラインを90円ほど下回り、下値は想定ラインを180円ほど下回りました。今週の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド+1σ(現在28180円近辺)で、下値がボリンジャーバンド-1σ(現在27510円近辺)の間での動きが想定されます。

 

先週の米国のボラティリティーは週間で低下して、株価指数は上昇しました。今週の日経平均は25日線を挟んだ動となりそうです。


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Thursday, December 01, 2022

[2022/12/02]今後の日経平均の見通し

[市況]

121日、NYDowは下落し、NASAQは小幅上昇しました。122日の日経平均先物は、前日比220円安で寄り付くと、午前中は190円安から590円安と下落幅を拡げ、午後は560円安から480円安の間でもみあって、結局、490円安で取引を終了しました。日経平均の終値は448円安の27777円で、出来高は13.33億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナスに転換しました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態となりました。

また、空売り比率は5日平均を上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり強まりました。

 

121日の米国市場では、前日の大幅な株高の反動で、利益確定の売りや持ち高調整の売りが優勢となりました。11月のISM製造業景況指数が好不況の節目である50を下回ったことや、決算発表を受けてセールスフォースが大幅安となったことも重石となりました。一方で、長期金利の低下を受けて高PERのハイテク株は買われました。結局、NYDow3日ぶりに反落し、NASDAQは続伸しました。

122日の日本市場では、前日のNYダウの下落や、外国為替市場で円相場が上昇基調にあることなどが投資家心理を冷やし、景気敏感株や輸出関連株を中心にリスク回避の動きが優勢となりました。一方で、日銀のETF買い観測が投資家心理の支えとなりました。日経平均は波乱落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線を下回りました。短期トレンドは青信号から赤信号に変わりました。

総合乖離率は+2.3%と前日よりプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+2.1%と前日よりプラス幅を拡縮めした。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドには青信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線と25日線の上にありますが、200日線の下にあります。一目均衡表では雲の中にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+6.3ポイントと前日よりプラス幅を縮め、日経平均が1750円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、-4.0ポイントと前日よりマイナス幅を拡げ、日経平均が1110円ほど割安であることを示しています

 

日経VI20.00と前日より上昇し、VIX19.84と前日より低下しました。日経VIは不安心理の高まりを示す20を上回り、一方でVIX20を下回りました。NYDowと比較して、日経平均の弱さは拡大しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.7、米国-2.1と日本が5.6ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.5、米国が+4.9)1.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.24ポイント(日経平均換算で32060円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP改定値は前期比年率2.9%増で、速報値の2.6%増から上方修正されました。また、79月期の米企業の決算は、ハイテク株の下方修正が目立ちます。

 

経済指標を見てみます。

11月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月のミシガン大学消費者信頼感指数、10月の小売売上高、11月のニューヨーク連銀製造業景況指数は市場予想を上回りました。一方、11月のISM製造業景況指数、11月のシカゴ購買部協会景気指数、10月の製造業受注、10月の耐久財受注、11月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、10月の鉱工業生産指数、10月の消費者物価指数、10月のISM非製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は48負で、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが落ち着くという面では強気材料です

 

米国の10月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比26.1万人増で、市場予想の20.5万人増を上回りました。一方、失業率は3.7%で、先月の3.5%から悪化しました。雇用は、景気面ではやや強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

10月の中古住宅販売仮契約指数、10月の新築住宅販売件数数、10月の中古住宅販売件数、10月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、11月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。9月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+10.4%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は42負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

新型コロナウイルス騒動による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末まで利上げを継続すると予想されています。また、量的引き締めも加速しています。ECBは、9月に0.75%の大幅利上げを実施し、量的引き締めの検討を開始しています。一方、日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では1128 4.7348% 1129 4.7605% 1130 4.7785%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20221130日に記録した4.7785%がここ5年間の最高金利です。市場金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇してきており、警戒が必要です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.64PBR1.14となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.0%となり、これは3か月前と同水準です。一方、今期予想利益の伸率は+6.7%で、こちらは3か月前より2.2ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.7%となり、日経平均の割高幅は560円から450円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+350円から+600円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.37ポイントから3.30ポイントに縮小しました。ドル円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的には下降トレンドで、中期的には上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBは量的緩和政策を終了し、量的引き締めの検討を開始しています

 

122日の米国市場では、11月の雇用統計が注目されるでしょう。引き続き、長期金利や原油価格も株価に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを520円ほど下回り、下値は想定ラインを210円ほど下回りました。目先は、25日線+200円(現在28040円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ-100円(現在27410円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を上回りました。また、日経VIは、不安心理の高まりを示す20に達しました。日経平均は、円高の影響で大幅に反落しました。円高傾向に変化がなければ、当面、下げ圧力が続きそうです。



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