日経平均の予想

Tuesday, April 05, 2022

[2022/04/05]今後の日経平均の見通し

[市況]

44日、NYDowNASDAQは上昇しました。45日の日経平均先物は、前日比130円高で寄付くと、午前中は180円高から130円安と下落に転じ、午後は120円安から20円高とプラス圏に戻して、結局10円高で取引を終えました。日経平均の終値は51円高の27787円で、出来高は11.55億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

一方、空売り比率は、5日平均を3日連続で下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、弱い状態です。

 

44日の米国市場では、FRBの金融引き締めに積極的な姿勢を警戒する向きが強まる中、相対的に景気の影響を受けにくいとされるハイテク株が買われ、相場を押し上げました。わけても、イーロン・マスクが9.2%の株式を取得したことで注目されたツイッターの上昇が目立ちました。中国の証券監督当局が海外上場に関わる機密保持規則の改正を提案したとの報道も追い風となりました。NYDowNASDAQは続伸しました。

45日の日本市場では、前日の米ハイテク株高が好感され、半導体関連株の一部に買いが先行しました。しかしその後、外国為替市場で円相場が円高ドル安方向に推移すると、機械株や自動車株が売られて相場の重石となりました。目立った材料が見当たらず、午後は積極的に持ち高を一方に傾ける動きは見られませんでした。結局、日経平均は小幅に続伸しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線の下にありますが、25日線の上にあります。短期トレンドには黄信号が点灯しています。

総合乖離率は+3.7%と前日よりプラス幅を拡げ、200日線との乖離率は-1.3%と前日よりマイナス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素のうち2つがプラスであり、中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線の上にありますが、9日線と200線の下にあります。

 

NYDowは、200日線の下にありますが、25日線の上にあり、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、200日線の下にありますが、9日線と25日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+0.1ポイントと前日より縮小し、両指数がほぼ均衡していることを示しています。一方、NYDowとの差は-1.3ポイントで、日経平均が360円ほど割安であることを示しています

 

日経VI18.37VIX18.57と、日米市場のボラティリティーは下落しました。日経平均のNYDowに対する弱さは、前日よりやや拡大しました。両指数とも節目の20を下回っており、投資家の不安心理はやわらぎつつあります。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.3、米国-2.6と日本が4.7ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+1.8、米国が+4.9)3.1ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より1.66ポイント(日経平均換算で7890円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の1012月期のGDP値は前期比年率6.9%増で、改定値の7.0%増から小幅に下方修正されました。また、1012月期の米企業の決算は、好調な企業が目立ちます。

 

経済指標を見てみます。

3月のシカゴ購買部協会景気指数、3月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、3月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は上回りました。また、2月の製造業受注、2月の鉱工業生産指数、2月の小売売上高、2月の消費者物価指数は市場予想と一致しました。一方、3月のISM製造業景況指数、3月のミシガン大学消費者信頼感指数、2月の耐久財受注、3月のニューヨーク連銀製造業景況指数、2月のISM非製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は75負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが速まるという面では弱気材料です

 

米国の3月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比43.1万人増で、市場予想の46.0万人増をやや下回りました。また、失業率は3.6%で、先月の3.8%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利上げペースが速まるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

2月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、2月の中古住宅販売仮契約指数、2月の新築住宅販売件数、2月の中古住宅販売件数、3月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。1月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+19.1%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は24負で、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが遅くなるという面では強気材料です

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末までに3回利上げすると予想されています。また、テーパリングの加速が決定しています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、量的緩和政策を実施していましたが、これを転換し、量的緩和縮小を加速することを決めました。79月にも終了見込みです。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れるとしています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、昨年3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、330 0.9668% 331 0.9615% 41 0.9620%と一服しているものの、トレンドは上昇中であり、注意が必要です。なお、202199日の0.1141が直近の最低金利で、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER13.32PBR1.23となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.2%となり、これは3か月前より0.1ポイント改善されています。一方、今期予想利益の伸率は+29.3%で、こちらは3か月前より5.5ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

日経平均は、前週末のNYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.9%となり、日経平均の割安幅は290円から250円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-590円から-250円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、2.22ポイントから2.23ポイントに拡大しました。ドル円相場はもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的・中期的にもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化していますが、FRBの政策変更により金融緩和は収束方向に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続していますが、202112月の理事会で、新型コロナウイルス対応で実施している追加の債券購入を20223月で終了することを決定しました。

 

45日の米国市場では、2月の貿易収支や、3月のISM非製造業景況指数などが注目されるでしょう。引き続き、ウクライナ情勢や原油価格、長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを40円ほど下回り、下値は想定ラインを240円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ+100円(現在28000円近辺)が上値の目安に、25日線+700円(現在27420円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を3日連続で下回り、信用の売り圧力は弱い状態です。VIXは節目の20を下回っており、投資家の不安心理はやわらぎつつあります。日経平均は、引き続き強含みそうですが、もみあいが続くと思われます。



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Monday, April 04, 2022

[2022/04/04]今後の日経平均の見通し

[市況]

41日、NYDowNASDAQは上昇しました。44日の日経平均先物は、前日比50円安で寄付くと、午前中は90円高から90円安の間で上下し、午後は20円安から130円高と上昇幅を拡げて、結局130円高で取引を終えました。日経平均の終値は70円高の27736円で、出来高は10.09億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラスに転換しました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態となりました。

一方、空売り比率は、5日平均を2営業日連続で下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、さらに弱まりました。

 

41日の米国市場では、3月の雇用統計が堅調と受け止められ、消費関連株などへの買いにつながりました。新たな四半期に入り新規資金が流入しやすいとの見方も強まり、取引終了にかけて買いが強まる展開となりました。一方で、半導体株や金融株は売られました。NYDowNASDAQ3日ぶりに反発しました。

44日の日本市場では、前週末の米国市場で主要3指数がそろって上昇した流れが引き継がれ、買いが先行しましたが、その後は値がさの半導体関連株や自動車株など主力株の一角が売られ、相場の重石となりました。東証の市場区分見直しはさほど材料視されませんでしたが、新年度入りに伴う資金流入への期待に支えられ、結局、日経平均は4営業日ぶりに反発しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線の下にありますが、25日線の上にあります。短期トレンドには黄信号が点灯しています。

総合乖離率は+3.2%と前週末よりプラス幅を拡げ、200日線との乖離率は-1.8%と前週末よりマイナス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上に出ました。3つの要素のうち2つがプラスであり、中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線の上にありますが、9日線と200線の下にあります。

 

NYDowは、25日線の上にありますが、9日線と200日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線と25日線の上にありますが、200日線の下にあります。一目均衡表では雲の上に戻りました。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は+1.5ポイントで、日経平均が420円ほど割高であることを示しています。一方、NYDowとの差は-1.2ポイントで、日経平均が330円ほど割安であることを示しています

 

日経VI19.00VIX19.63と、日米市場のボラティリティーは下落しました。日経平均のNYDowに対する弱さは、前週末よりやや拡大しました。両指数とも節目の20を下回り、投資家の不安心理がやわらいだことを示しています。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.3、米国-2.6と日本が4.7ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+1.8、米国が+4.9)3.1ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より1.66ポイント(日経平均換算で7840円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の1012月期のGDP値は前期比年率6.9%増で、改定値の7.0%増から小幅に下方修正されました。また、1012月期の米企業の決算は、好調な企業が目立ちます。

 

経済指標を見てみます。

3月のシカゴ購買部協会景気指数、3月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、3月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、1月の製造業受注は上回りました。また、2月の鉱工業生産指数、2月の小売売上高、2月の消費者物価指数は市場予想と一致しました。一方、3月のISM製造業景況指数、3月のミシガン大学消費者信頼感指数、2月の耐久財受注、3月のニューヨーク連銀製造業景況指数、2月のISM非製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は75負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが速まるという面では弱気材料です

 

米国の3月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比43.1万人増で、市場予想の46.0万人増をやや下回りました。また、失業率は3.6%で、先月の3.8%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利上げペースが速まるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

2月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、2月の中古住宅販売仮契約指数、2月の新築住宅販売件数、2月の中古住宅販売件数、3月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。1月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+19.1%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は24負で、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが遅くなるという面では強気材料です

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末までに3回利上げすると予想されています。また、テーパリングの加速が決定しています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、量的緩和政策を実施していましたが、これを転換し、量的緩和縮小を加速することを決めました。79月にも終了見込みです。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れるとしています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、昨年3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、330 0.9668% 331 0.9615% 41 0.9620%と一服しているものの、トレンドは上昇中であり、注意が必要です。なお、202199日の0.1141が直近の最低金利で、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER13.31PBR1.23となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.3%となり、これは3か月前より0.2ポイント改善されています。一方、今期予想利益の伸率は+29.5%で、こちらは3か月前より5.7ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

日経平均は、前週末のNYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.0%となり、日経平均の割安幅は280円から290円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-720円から-280円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、2.17ポイントから2.22ポイントに拡大しました。ドル円相場はもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的にもみあいです。日経平均も、短期的・中期的にもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化していますが、FRBの政策変更により金融緩和は収束方向に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続していますが、202112月の理事会で、新型コロナウイルス対応で実施している追加の債券購入を20223月で終了することを決定しました。

 

44日の米国市場では、2月の製造業受注などが注目されるでしょう。引き続き、ウクライナ情勢や原油価格、長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを180円ほど下回り、下値は想定ラインを310円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ+100円(現在27930円近辺)が上値の目安に、25日線+700円(現在27370円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を2営業日連続で下回り、信用の売り圧力はさらに弱まりました。VIXは節目の20を下回り、投資家の不安心理がやわらいだことを示しています。日経平均は、ここからは強含みそうですが、もみあいが続くと思われます。



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Saturday, April 02, 2022

[2022/04/03]今週の日経平均の見通し

 [ファンダメンタルの現状認識]

先週の米国市場では、原油相場や長期金利の急上昇後の一服で、株価指数はまちまちな動きとなりました。

週間変動率 NYダウ:-0.12%, NASAQ:+0.65%, S&P500:+0.06%.

 

一方、中長期的なリスクとしてはウクライナ紛争の長期化懸念、エネルギー・コスト、サプライチェーン混乱の長期化による世界経済の減速懸念、不動産バブル崩壊と中国の景気減速懸念があります。また、このことから、スタグフレーションの到来も懸念されています。さらに、東アジア、中東の地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、発表された2023年のOECDの名目GDP予想値を考慮すると、日本市場が1.66ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER20.1に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER13.2との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

これは、現在の日経平均の価格に対して、2022年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに1.66ポイント拡大するか(日本が下方修正又は米国が上方修正される)、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER16.9程度になるか、又は、日経平均が35440円程度となると、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は7770円ほど割安です。

 

ファンダメンタルからは、日本市場は7770円分、魅力に欠けるとも言えます。

日経平均は週間で下落し、日本市場の弱さは拡大しました。

 

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大と一段の円安

OECDによる日本の2023GDP予測値(現在+1.8%)の上方修正

⑤外人の買い越し

 

先週の動きを見ると、

  先週のNYDowの週足は陰線となりました。日足は200日線の下に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQの週足は陽線となりました。日足は200日線の下に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。今週は、NYDow200日線の上に戻れるか否かに注目したいと思います。

  四半期決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は9.3%となりました。3ヶ月前に比べて0.1ポイント改善しています。また、利益伸び率は+29.5%3ヶ月前に比べて5.4ポイント悪化しています。

  米国の長期金利は低下し、日米間の金利差は1.24から2.17と縮小して、ドル円は125円から121円の範囲で円高方向に動きました。ドル・インデックスは週間で-0.24%下落しました。

  OECDの日米の2023年の名目GDP伸び率予測が公開されて、日本が+1.8%で、米国は+4.9%と予想されていますので、この面では日本市場の方が3.1ポイント劣ります。

  3月第4週は売り越しで、3月第5週は売り越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、⑤が弱気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に1.2ポイント(日経平均に勘算すると330円程度)割高です。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に1.5ポイント(日経平均に勘算する410円程度)割安です。

週間では米国市場に対する日本市場の弱さは拡大しました。米国市場のボラティリティーはやや高いものの、VIX19.63と先週から低下し、投資家の不安心理は改善しています。

 

日経平均は、25日線と9日線の上にあります。短期トレンドには”青信号”が点灯しています。

日経平均は、一目均衡表の雲の中に在ります。総合乖離率は+2.6%となり先週と比較しプラス幅は縮小しました。200日移動平均線との乖離率は-2.1%で、マイナス幅は拡大しました。1つの要素がプラスですので、中期トレンドには、"黄信号"が点灯しています。

 

米国市場ではNYDowは、25日線の上にありますが、9日線と200日線の下にあります。一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQは、9日線と25日線の上にありますが、200日線の下にあります。一目均衡表の雲の上に在ります。

短期的には黄信号で、中期的にも黄信号が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると新型コロナウイルス感染拡大に伴う世界経済減速懸念、EU圏の銀行の信用力不足と政治情勢、米中貿易摩擦、北朝鮮の問題、などの懸念は後退しているものの、ウクライナ紛争、米国の利上げ、長期金利の上昇、原油相場の上昇、中国の不動産バブルの崩壊と信用収縮に伴う金融市場混乱、中東や東アジアの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

 

直近のLIBOR金利は上昇傾向で、引き続き注意が必要です。20203月にも、短期金利が低下しているにも関わらずLIBOR金利は上昇したことから、金融不安再燃の可能性が意識されていました。

 

一方、好材料としては米国政府による大規模の経済対策があげられます。また、日銀による2%のインフレターゲットの設定やマイナス金利導入と無制限の国債と12兆円までのETF購入などの金融緩和措置に加え、日本政府による経済対策があります。

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期もみあいで、短期ももみあいです。日本市場は中期もみあいで、短期は上昇トレンドです。

 

為替市場を分析すると、2020年は、ゆるやかに円高方向に動いていましたが、2021年に入り、円安方向に反転しています。今週は121円台から124円台が想定されます。

 

今週は、米国のFOMC議事録が注目されそうです。また、オーストラリアの政策金利が発表されます。その他の経済指標では、米国の2月の製造業受注や3月の非ISM製造業景気指数、2月の貿易収支、ユーロ圏の小売り売上高が発表されます。

 

先週の日経平均は、想定レンジを下ぶれしました。上値は想定ラインを310円ほど下回り、下値は想定ラインを360円ほど下回りました。今週の日経平均の想定範囲は、上値が ボリンジャーバンド +1σ+400(現在28260円近辺)で、下値が25日線(現在26620円近辺)の間での動きが想定されます。

 

ボラティリティーは低下傾向ではあるものの、売り圧力は強い状態が続いていますので、今週の日経平均は、弱含みの動きとなりそうです。


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Friday, April 01, 2022

[2022/04/01]今後の日経平均の見通し

[市況]

331日、NYDowNASDAQは大幅下落しました。41日の日経平均先物は、前日比150円安で寄付くと、午前中は400円安から80円安と下落幅を縮め、午後は50円安から170円安の間でもみあって、結局130円安で取引を終えました。日経平均の終値は155円安の27665円で、出来高は11.90億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナスに転換しました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

一方、空売り比率は、5日平均を7日ぶりに下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、やや弱まったものの、依然として高い水準です。

 

331日の米国市場では、3月後半以降の急ピッチな相場上昇を受け、足元で株高を牽引してきた消費関連やハイテク株を中心とした幅広い銘柄に利益確定の売りが出ました。中国の上海市で実施される都市封鎖や、ウクライナ問題の長期化が世界経済に悪影響を及ぼすとの見方も投資家心理の重石となりました。NYDowNASDAQは続落しました。

41日の日本市場では、前日の米株安や、期初特有の需給要因の影響で、売りが先行しました。3月の日銀短観で、大企業・製造業の先行き業況判断指数(DI)が一段と悪化する見通しとなったことも投資家心理の重石となりました。ただ、売り一巡後は押し目買いなどが入って相場の下値を支えました。3月の米雇用統計を見極めたいとの思惑から、午後は膠着感の強い相場となりました。日経平均は3日続落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の上にありますが、9日線の下にあります。短期トレンドには黄信号が点灯しています。

総合乖離率は+2.6%と前日よりプラス幅を縮め、200日線との乖離率は-2.1%と前日よりマイナス幅を拡げました。一目均衡表では雲の中に入りました。3つの要素のうち1つがプラスであり、中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線の上にありますが、9日線と200線の下にあります。

 

NYDowは、25日線の上にありますが、9日線と200日線を下回りました。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、200日線の下にありますが、9日線と25日線の上にあります。一目均衡表では雲の中に入りました。米国市場の短期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+1.5ポイントと前日より拡大し、日経平均が410円ほど割高であることを示しています。一方、NYDowとの差は-1.1ポイントで、日経平均が300円ほど割安であることを示しています

 

日経VI21.27VIX20.56と、日本市場のボラティリティーは下落しましたが、米国市場のボラティリティーは上昇しました。日経平均のNYDowに対する弱さは、前日より改善されました。VIXは節目の20を上回り、投資家の不安心理が高まっていることを示しています。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.4、米国-2.7と日本が4.7ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+1.8、米国が+4.9)3.1ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より1.59ポイント(日経平均換算で7390円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の1012月期のGDP値は前期比年率6.9%増で、改定値の7.0%増から小幅に下方修正されました。また、1012月期の米企業の決算は、好調な企業が目立ちます。

 

経済指標を見てみます。

3月のシカゴ購買部協会景気指数、3月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、3月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、1月の製造業受注、2月のISM製造業景況指数は上回りました。また、2月の鉱工業生産指数、2月の小売売上高、2月の消費者物価指数は市場予想と一致しました。一方、3月のミシガン大学消費者信頼感指数、2月の耐久財受注、3月のニューヨーク連銀製造業景況指数、2月のISM非製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は84負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが速まるという面では弱気材料です

 

米国の2月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比67.8万人増で、市場予想の42.3万人増を大きく上回りました。また、失業率は3.8%で、先月の4.0%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利上げペースが速まるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

2月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、2月の中古住宅販売仮契約指数、2月の新築住宅販売件数、2月の中古住宅販売件数、3月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。1月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+19.1%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は24負で、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが遅くなるという面では強気材料です

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末までに3回利上げすると予想されています。また、テーパリングの加速が決定しています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、量的緩和政策を実施していましたが、これを転換し、量的緩和縮小を加速することを決めました。79月にも終了見込みです。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れるとしています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、昨年3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、328 0.9962% 329 1.0060% 330 0.9668%と上昇中であり、注意が必要です。なお、202199日の0.1141が直近の最低金利で、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER13.23PBR1.22となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.2%となり、これは3か月前より0.1ポイント改善されています。一方、今期予想利益の伸率は+29.3%で、こちらは3か月前より5.4ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.0%となり、日経平均の割安幅は590円から280円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-870円から-280円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、2.14ポイントから2.17ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的にもみあいです。日経平均も、短期的・中期的にもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化していますが、FRBの政策変更により金融緩和は収束方向に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続していますが、202112月の理事会で、新型コロナウイルス対応で実施している追加の債券購入を20223月で終了することを決定しました。

 

41日の米国市場では、3月のISM製造業景況指数や、3月の雇用統計などが注目されるでしょう。引き続き、ウクライナ情勢や原油価格、長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを420円ほど下回り、下値は想定ラインを60円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ+100円(現在27860円近辺)が上値の目安に、25日線+600円(現在27220円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を7日ぶりに下回り、信用の売り圧力はやや弱まったものの、依然として高い水準です。VIXは節目の20を上回り、投資家の不安心理は高まりつつあります。引き続き、弱含みなもみあいが続くと思われます。



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