日経平均は米国市場の原油高を原因とするインフレ懸念による金利上昇と景気後退懸念による2ヶ月の下落(4月-6月)の後、一旦リバウンドして6月に200日線まで戻し、その後、ボリンジャー・バンドの下限と上限の範囲内で上下を繰り返し、直近は11月上旬に付けた安値を割って下落した後、ボリンジャー・バンドの上限近辺まで戻した状態です。昨日のNYSEとNASDAQの上昇を受け、日経平均は、100円ほど高く始まり、その後は17000を抜けず、もみ合いとなり、結局85円高で引けました。出来高は16.6億株と低水準ながら、外人は1350万株の買い越しとなり、高値更新銘柄数は連日増加となり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差はプラス幅を拡大しました、日経新聞の年内利上げなし報道で、来週の日銀の政策決定を先取りした形となり、高値更新銘柄数の動きから見たピークアウトを示す弱気材料は今日も引っ込みました。来週19日の日銀政策決定後に材料で尽くしで、一服するパターンになりそうです。中期の弱気材料はより少なくなりましので、年末にかけては更なる上昇も有りそうでが、チャート上からは10月高値の16902円を本日更新しましたので上昇トレンド維持を確認することができました。しかし、総合乖離率やサイコロジカル・ラインなどそろそろピークを示すサインが出始めましたので、いつ一服しても可笑しくない状態です。中間決算発表が終わった段階でも、期待に反して今期の増益率は2.8%と業績は下方修正気味であることも変わりませんので、今後は、下期業績悪化懸念との綱引きとなりそうです。中期的な展望ですが、中間決算は良好で経常益は今のところ前年同期比で+16%の増益ながら通期は2.8%の増益です。どうも通期予想に慎重な会社が多すぎます。下期がそんなに悪くなるようにも思えないと言う見方もあり、その場合、今期増益率はいずれ+10%程度に修正される可能性も有ると思われます。しかし、この結論は2月から3月の第三四半期決算発表を待たねばなりません。チャート的には、日経平均は目先、上昇に転じ、一目均衡表の雲を抜け、200日移動平均線の上へ抜け、総合乖離率もプラスに転換しましたので、中期的な上昇トレンドに復帰しました。今後、米国市場が強い動きが続き、外人買いが入り、決算発表により増益率が大幅改善されれば、日経平均は、上昇トレンドに復帰して、17000円を抜く上昇も考えられます。しかし、下期の業績予想に変化がなく、外人買いが入らない場合は、16500円を上限としたボックス相場となるとの見方が妥当でしょう。
《材料や参考銘柄、日経平均チャートについては左のLINKにある"YS総合研究所HP"も参考にしてください。》