日経平均の予想

Friday, June 25, 2021

[2021/06/25]今後の日経平均の見通し

[市況]

624日、NYDowNASDAQは上昇しました。625日の日経平均先物は、前日比220円高で寄り付くと、午前中は320円高から140円高の間でもみあい、午後は280円高から100円高の間でもみあって、結局240円高で取引を終えました。日経平均の終値は190円高の29066円で、出来高は9.04億株と比較的低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

 

624日の米国市場では、幅広い銘柄で買いが優勢となりました。S&P500が寄り付き直後に過去最高値を上回り、投資家心理を強気に傾けました。また、バイデン大統領が「超党派議員が提示した1兆ドルのインフラ投資計画で合意した」と表明したことも追い風となりました。NYDowは反発し、NASDAQ4日続伸しました。

625日の日本市場では、前日の米株高が投資家心理を上向かせ、景気敏感株を中心に買いが優勢となりました。アジアの主要な株価指数や米株価指数先物が堅調に推移したことも支えとなりました。ただ、国内固有の買い材料は乏しく、相場の上値は限定的でした。日経平均は続伸しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の上にあり、9日線を上回りました。短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。

総合乖離率は+7.2%と前日よりプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+6.6%と前日よりプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上に出ました。3つの要素すべてがプラスとなり、中期トレンドも黄信号から青信号に変わりました。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線の下にありますが、200日線の上にあり、9日線を上回りました。

 

NYDowは、25日線の下にありますが、200日線の上にあり、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の中にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は-4.7ポイントで、中長期的には日経平均が1370円ほど割安であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較では、日経平均が2.7ポイント(日経平均換算で780円)割安となっています

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.1、米国-3.0と日本が4.1ポイント割安ですが、OECD2021年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.72、米国が+4.35)1.63ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より2.43ポイント(日経平均換算で15050円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の13月期のGDP確定値は前期比年率6.4%増で、改定値と一致しました。また、13月期の米企業の決算は、概ね好調です。

 

経済指標を見てみます。

5月の鉱工業生産指数、6月のミシガン大学消費者信頼感指数速報値、5月のISM非製造業景況指数、5月のISM製造業景況指数、4月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を上回りました。一方、5月の耐久財受注、6月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、5月の小売売上高、6月のニューヨーク連銀製造業景況指数、4の製造業受注5月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を下回りました。経済指標は56負で、景気面ではやや弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面ではやや強気材料です。

 

米国の5月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比55.9万人増で、市場予想の65万人増を下回りました。一方、失業率は5.8%で、先月の6.1%から改善されました。雇用は、景気面ではやや弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面ではやや強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

5月の中古住宅販売件数は市場予想を上回りました。一方、5月の新築住宅販売件数、5月の住宅着工件数、6月の住宅市場指数、4月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を下回りました。3月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+13.3%で、市場予想の+12.3%を上回りました。住宅関連の指標は24負で、景気面では弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面では強気材料です

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。このところ、長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20223月末までに18500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れると変更しています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、3月に急上昇しましたが、ここ8か月は低下しています。直近では、621 0.1378 622 0.1337 623 0.1472と上昇傾向で、注意が必要です。なお、2021614日の0.1180が直近の最低金利で、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER14.1PBR1.25なっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.9%となり、これは3か月前より3.0ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+28.2%で、こちらは3か月前より22.6ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.0%で、両市場がほぼ均衡していることを示しています。プレミアム値は、ここ一週間、-10円から+80円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.44ポイントから1.45ポイントに拡大しました。ドル円相場はもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的にもみあいです。日経平均は、短期的・中期的に上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。国有企業や地方政府の不良債権問題の深刻化も経済成長の足かせとなりつつあり、注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうですが、銀行の資本規制緩和終了などの影響で、このところ長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続しています。

 

625日の米国市場では、5月の個人所得・個人消費支出などが注目されるでしょう。引き続き、仮想通貨の値動きや長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインとほぼ一致し、下値は想定ラインを400円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ+200円(現在29380円近辺)が上値の目安に、25日線-100円(現在28790円近辺)が下値の目安になりそうです。



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Thursday, June 24, 2021

[2021/06/24]今後の日経平均の見通し

[市況]

623日、NYDowは下落し、NASDAQは上昇しました。624日の日経平均先物は、前日比40円安で寄り付くと、午前中は100円安から90円高と上昇に転じ、午後は50円高から20円安の間でもみあって、結局10円安で取引を終えました。日経平均の終値は0.34円高の28875円で、出来高は8.42億株と低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

 

623日の米国市場は、前日までの2日間にNYDow650ドルあまり上げた後とあって、利益確定の売りが出やすい相場でした。5月の新築住宅販売件数が前月を下回ったことも、投資家心理の重石となりました。ただ、売り圧力は弱く、下値は限定的でした。結局、NYDow3営業日ぶりに反落し、NASDAQ3日続伸しました。

624日の日本市場では、目新しい取引材料がないなか、外国為替市場で円安ドル高が進んだことを受け、自動車や機械株の一部が買われました。また、景気の先行きに対する期待感から、景気敏感株の一部にも資金が向かいました。一方で、値がさの半導体株関連の一部や内需関連、ファストリなどが売られ、相場の重石となりました。結局、日経平均は小幅に反発しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線の下にありますが、25日線の上にあります。短期トレンドには黄信号が点灯しています。

総合乖離率は+5.4%と前日よりプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+6.0%と前日よりプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の中にあります。3つの要素のうち2つがプラスであり、中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線と25日線の下にありますが、200日線の上にあります。

 

NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の中にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より0.2ポイント拡大して-4.7となり、中長期的には日経平均が1360円ほど割安であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較では、日経平均が2.4ポイント(日経平均換算で690円)割安となっています

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.1、米国-3.0と日本が4.1ポイント割安ですが、OECD2021年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.72、米国が+4.35)1.63ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より2.46ポイント(日経平均換算で15150円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の13月期のGDP改定値は前期比年率6.4%増で、速報値と一致しました。また、13月期の米企業の決算は、概ね好調です。

 

経済指標を見てみます。

5月の鉱工業生産指数、6月のミシガン大学消費者信頼感指数速報値、5月のISM非製造業景況指数、5月のISM製造業景況指数、4月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を上回りました。一方、6月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、5月の小売売上高、6月のニューヨーク連銀製造業景況指数、4の製造業受注4月の耐久財受注、5月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を下回りました。経済指標は56負で、景気面ではやや弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面ではやや強気材料です。

 

米国の5月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比55.9万人増で、市場予想の65万人増を下回りました。一方、失業率は5.8%で、先月の6.1%から改善されました。雇用は、景気面ではやや弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面ではやや強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

5月の中古住宅販売件数は市場予想を上回りました。一方、5月の新築住宅販売件数、5月の住宅着工件数、6月の住宅市場指数、4月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を下回りました。3月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+13.3%で、市場予想の+12.3%を上回りました。住宅関連の指標は24負で、景気面では弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面では強気材料です

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。このところ、長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20223月末までに18500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れると変更しています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、3月に急上昇しましたが、ここ8か月は低下しています。直近では、618 0.1348 621 0.1378 622 0.1337と上昇の気配があり、注意が必要です。なお、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER14.0PBR1.24なっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.9%となり、これは3か月前より3.0ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+28.2%で、こちらは3か月前より22.7ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowが下落したにもかかわらず上昇しました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.0%で、両市場がほぼ均衡していることを示しています。プレミアム値は、ここ一週間、-10円から+490円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.42ポイントから1.44ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的にもみあいです。日経平均も、短期的・中期的にもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。国有企業や地方政府の不良債権問題の深刻化も経済成長の足かせとなりつつあり、注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうですが、銀行の資本規制緩和終了などの影響で、このところ長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続しています。

 

624日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数や、13月期のGDP確報値、5月の耐久財受注のほか、フェデックスやナイキなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、仮想通貨の値動きや長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを230円ほど下回り、下値は想定ラインを200円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ(現在29170円近辺)が上値の目安に、25日線-300円(現在28560円近辺)が下値の目安になりそうです。



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Tuesday, June 22, 2021

[2021/06/23]今後の日経平均の見通し

[市況]

622日、NYDowNASDAQは上昇しました。623日の日経平均先物は、前日比130円高で寄り付くと、午前中は220円高から60円高の間でもみあい、午後は120円高から60円高の間でもみあって、結局60円高で取引を終えました。日経平均の終値は9円安の28874円で、出来高は9.44億株と比較的高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

 

622日の米国市場では、FRBのパウエル議長が議会証言で早期利上げを懸念させる発言をしなかったことから、景気の先行きに対する過度な懸念が後退し、消費関連や景気敏感株の一角が買われました。また、長期金利の低下を受け、高PERの主力ハイテク銘柄が買われました。NYDowNASDAQは続伸しました。

623日の日本市場では、前日の米株式相場の上昇が投資家心理を支え、半導体関連などハイテク株を中心に買いが入りました。ただ、不安定な相場展開が続くなか、積極的に上値を追う動きは限定的で、戻り待ちの売りがやや優勢となりました。日経平均は小幅に反落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線の下にありますが、25日線の上にあります。短期トレンドには黄信号が点灯しています。

総合乖離率は+5.7%と前日よりプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+6.2%と前日よりプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の中にあります。3つの要素のうち2つがプラスであり、中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線と25日線の下にありますが、200日線の上にあります。

 

NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の中にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より0.9ポイント拡大して-4.5となり、中長期的には日経平均が1300円ほど割安であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較では、日経平均が2.5ポイント(日経平均換算で720円)割安となっています

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.0、米国-3.0と日本が4.0ポイント割安ですが、OECD2021年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.72、米国が+4.35)1.63ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より2.37ポイント(日経平均換算で14510円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の13月期のGDP改定値は前期比年率6.4%増で、速報値と一致しました。また、13月期の米企業の決算は、概ね好調です。

 

経済指標を見てみます。

5月の鉱工業生産指数、6月のミシガン大学消費者信頼感指数速報値、5月のISM非製造業景況指数、5月のISM製造業景況指数、4月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を上回りました。一方、6月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、5月の小売売上高、6月のニューヨーク連銀製造業景況指数、4の製造業受注4月の耐久財受注、5月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を下回りました。経済指標は56負で、景気面ではやや弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面ではやや強気材料です。

 

米国の5月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比55.9万人増で、市場予想の65万人増を下回りました。一方、失業率は5.8%で、先月の6.1%から改善されました。雇用は、景気面ではやや弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面ではやや強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

5月の中古住宅販売件数は市場予想を上回りました。一方、5月の住宅着工件数、6月の住宅市場指数、4月の中古住宅販売仮契約指数、4月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。3月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+13.3%で、市場予想の+12.3%を上回りました。住宅関連の指標は24負で、景気面では弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面では強気材料です

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。このところ、長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20223月末までに18500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れると変更しています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、3月に急上昇しましたが、ここ8か月は低下しています。直近では、617 0.1345 618 0.1348 621 0.1378と上昇の気配があり、注意が必要です。なお、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER14.1PBR1.24なっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.8%となり、これは3か月前より3.0ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+27.6%で、こちらは3か月前より22.3ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowが上昇したにもかかわらず下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.0%となり、日経平均は80円の割高から10円の割安に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-10円から+490円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.45ポイントから1.42ポイントに縮小しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的にもみあいです。日経平均も、短期的・中期的にもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。国有企業や地方政府の不良債権問題の深刻化も経済成長の足かせとなりつつあり、注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうですが、銀行の資本規制緩和終了などの影響で、このところ長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続しています。

 

623日の米国市場では、5月の新築住宅販売件数などが注目されるでしょう。引き続き、仮想通貨の値動きや長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを160円ほど下回り、下値は想定ラインを230円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ(現在29170円近辺)が上値の目安に、25日線-300円(現在28530円近辺)が下値の目安になりそうです。



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Monday, June 21, 2021

[2021/06/22]今後の日経平均の見通し

[市況]

621日、NYDowNASDAQは大幅上昇しました。622日の日経平均先物は、前日比680円高で寄り付くと、午前中は470円高から800円高の間でもみあい、午後は730円高から830円高の間でもみあって、結局730円高で取引を終えました。日経平均の終値は873円高の28884円で、出来高は11.73億株と高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラスに転換しました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

 

621日の米国市場では、前週の株安の反動で、景気敏感株を中心に自律反発狙いの買いや値ごろ感からの買いが入りました。FRBが利上げ前倒しを示唆した背景には経済活動の再開を受けた景気回復の加速があり、前週の売りは過剰反応であったとの見方が広がりました。NYDow6営業日ぶりに大幅に反発し、NASDAQも反発しました。

622日の日本市場では、前日の米株式相場が急反発した流れが引き継がれ、景気敏感株を中心とした幅広い銘柄に買い戻しが入りました。日経平均は5営業日ぶりに大幅反発し、前日の下げ幅を帳消しにすることはできませんでしたが、今年最大の上昇幅を記録しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線の下にありますが、25日線を上回りました。短期トレンドは赤信号から黄信号に変わりました。

総合乖離率は+6.0%とプラスに転換し、200日線との乖離率は+6.3%と前日よりプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の中に入りました。3つの要素のうち2つがプラスであり、中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線と25日線の下にありますが、200日線を上回りました。

 

NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の中にあります。NASDAQは、25日線と200日線の上にあり、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より2.4ポイント縮小して-3.6となり、中長期的には日経平均が1040円ほど割安であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較では、日経平均が2.3ポイント(日経平均換算で660円)割安となっています

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.0、米国-3.0と日本が4.0ポイント割安ですが、OECD2021年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.72、米国が+4.35)1.63ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より2.39ポイント(日経平均換算で14720円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の13月期のGDP改定値は前期比年率6.4%増で、速報値と一致しました。また、13月期の米企業の決算は、概ね好調です。

 

経済指標を見てみます。

5月の鉱工業生産指数、6月のミシガン大学消費者信頼感指数速報値、5月のISM非製造業景況指数、5月のISM製造業景況指数、4月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を上回りました。一方、6月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、5月の小売売上高、6月のニューヨーク連銀製造業景況指数、4の製造業受注4月の耐久財受注、5月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を下回りました。経済指標は56負で、景気面ではやや弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面ではやや強気材料です。

 

米国の5月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比55.9万人増で、市場予想の65万人増を下回りました。一方、失業率は5.8%で、先月の6.1%から改善されました。雇用は、景気面ではやや弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面ではやや強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

5月の住宅着工件数、6月の住宅市場指数、4月の中古住宅販売仮契約指数、4月の新築住宅販売件数、4月の中古住宅販売件数は市場予想を下回りました。3月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+13.3%で、市場予想の+12.3%を上回りました。住宅関連の指標は15負で、景気面では弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面では強気材料です

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。このところ、長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20223月末までに18500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れると変更しています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、3月に急上昇しましたが、ここ8か月は低下しています。直近では、616 0.1245 617 0.1345 618 0.1348と上昇の気配があり、注意が必要です。なお、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER14.1PBR1.24なっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.8%となり、これは3か月前より2.9ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+27.0%で、こちらは3か月前より21.9ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.3%となり、日経平均の割高幅は10円から80円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、+10円から+490円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.34ポイントから1.45ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的にもみあいです。日経平均も、短期的・中期的にもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。国有企業や地方政府の不良債権問題の深刻化も経済成長の足かせとなりつつあり、注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうですが、銀行の資本規制緩和終了などの影響で、このところ長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続しています。

 

622日の米国市場では、5月の中古住宅販売件数や、パウエルFRB議長の下院議会証言などが注目されるでしょう。引き続き、仮想通貨の値動きや長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを470円ほど上回り、下値は想定ラインを820円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ(現在29170円近辺)が上値の目安に、25日線-200円(現在28590円近辺)が下値の目安になりそうです。



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[2021/06/21]今後の日経平均の見通し

[市況]

618日、NYDowNASDAQは大幅下落しました。621日の日経平均先物は、前日比450円安で寄り付くと、午前中は450円安から1150円安と下落幅を拡げ、午後は1210円安から920円安の間でもみあって、結局920円安で取引を終えました。日経平均の終値は953円安の28010円で、出来高は13.01億株と高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

 

618日の米国市場では、景気敏感株や金融株を中心とした幅広い銘柄が売られました。FRBが利上げ開始を前倒しするとの観測が強まり、株式市場への資金流入が細りかねないとの懸念が広がりました。変動性指数(VIX)は21台とおよそ1か月ぶりの高水準をつけており、投資家の不安心理の高まりを示しています。NYDow5日続落し、NASDAQは反落しました。

621日の日本市場では、幅広い銘柄で売りが優勢となりました。利上げ前倒し観測を背景に前週末の米株式市場で主要な株価指数が大幅下落した流れを受け、投資家のリスク回避姿勢が強まりました。米株価指数先物やアジアの株式相場が下落したことも投資家心理を悪化させました。日経平均は大幅に4日続落し、およそ1か月ぶりの安値で終えました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線の下にあり、25日線を下回りました。短期トレンドは黄信号から赤信号に変わりました。

総合乖離率は-3.1%とマイナスに転換し、200日線との乖離率は+3.2%と前週末よりプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の下に抜けました。3つの要素のうちプラスは1つとなり、中期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線の下にあり、25日線と200日線を下回りました。

 

NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の中にあります。NASDAQは、25日線と200日線の上にありますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前週末より2.4ポイント拡大して-6.0となり、中長期的には日経平均が1680円ほど割安であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較では、日経平均が3.7ポイント(日経平均換算で1040円)割安となっています

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.3、米国-3.1と日本が4.2ポイント割安ですが、OECD2021年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.72、米国が+4.35)1.63ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より2.55ポイント(日経平均換算で14890円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の13月期のGDP改定値は前期比年率6.4%増で、速報値と一致しました。また、13月期の米企業の決算は、概ね好調です。

 

経済指標を見てみます。

5月の鉱工業生産指数、6月のミシガン大学消費者信頼感指数速報値、5月のISM非製造業景況指数、5月のISM製造業景況指数、4月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を上回りました。一方、6月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、5月の小売売上高、6月のニューヨーク連銀製造業景況指数、4の製造業受注4月の耐久財受注、5月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を下回りました。経済指標は56負で、景気面ではやや弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面ではやや強気材料です。

 

米国の5月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比55.9万人増で、市場予想の65万人増を下回りました。一方、失業率は5.8%で、先月の6.1%から改善されました。雇用は、景気面ではやや弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面ではやや強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

5月の住宅着工件数、6月の住宅市場指数、4月の中古住宅販売仮契約指数、4月の新築住宅販売件数、4月の中古住宅販売件数は市場予想を下回りました。3月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+13.3%で、市場予想の+12.3%を上回りました。住宅関連の指標は15負で、景気面では弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面では強気材料です

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。このところ、長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20223月末までに18500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れると変更しています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、3月に急上昇しましたが、ここ8か月は低下しています。直近では、616 0.1245 617 0.1345 618 0.1348と上昇の気配があり、注意が必要です。なお、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER13.6PBR1.19なっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.7%となり、これは3か月前より2.9ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+27.2%で、こちらは3か月前より21.8ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前週末のNYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.1%となり、日経平均の割高幅は490円から10円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+10円から+590円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.47ポイントから1.34ポイントに縮小しました。ドル円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的にもみあいです。日経平均は、短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。国有企業や地方政府の不良債権問題の深刻化も経済成長の足かせとなりつつあり、注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうですが、銀行の資本規制緩和終了などの影響で、このところ長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続しています。

 

621日の米国市場では、重要な経済指標の発表は予定されていません。個別の材料が注目されるでしょう。引き続き、仮想通貨の値動きや長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを750円ほど下回り、下値は想定ラインを880円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ(現在28400円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-3σ(現在27640円近辺)が下値の目安になりそうです。



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