[ファンダメンタル視点]
先週の米国市場では、四半期決算発表銘柄に明暗が分かれたことや、次期FRB議長をめぐる思惑で、株価指数は週間ではまちまちとなりました。
週間変動率 NYダウ:-0.42%,NASDAQ:-0.17%,
S&P500:+0.34%.
一方、中長期的なリスクとしてはウクライナ紛争の長期化懸念、米政権の関税政策、金利上昇などによる金融不安と世界経済の減速懸念、不動産バブル崩壊と中国の景気減速懸念があります。また、このことから、スタグフレーションの到来も懸念されています。さらに、中南米、東アジア、中東の地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。
日米市場のイールド・スプレッドの差は、2026年のOECDの名目GDP予想値を考慮すると、日本市場が1.00ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500のPERが22.9に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PERの19.8との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。
日米市場が均衡するためには、次の条件が必要です。
現在の日経平均の価格に対して、2026年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに1.00ポイント拡大する。(日本が下方修正又は米国が上方修正される)。又は、日経平均採用銘柄の今期予想PERが24.6程度になる。又は、日経平均が66,390円程度となる。
結果的に、中長期的に日本市場は13,060円ほど割安です。
ファンダメンタルからは、日本市場は米国市場に比べ、13,060円ほど魅力に欠けるとも言えます。先週、日本市場の弱さは拡大しました。
[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇
②従来以上の今期の予想増益率のUP
③日米の金利差の拡大による一段の円安
④OECDによる日本の2026年GDP予測値(現在+3.2%)の上方修正
⑤外人の買い越し
先週の動きを見ると、
① 先週のNYDowの週足は陰線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQの週足は陰線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。今週は、NYダウが25日線の上に戻れるか否かに注目。
② 決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は+8.8%となりました。3ヶ月前に比べて同水準です。利益伸び率は-3.4%となりました。3ヶ月前に比べて+3.3%ポイント改善しています。
③ 米国の長期金利は上昇し、日米間の金利差は1.99から2. 00と拡大して、ドル円は152円台から155台の範囲で、やや円安方向に動きました。ドル・インデックスは週間でー+0.32%下落しました。
④ OECDの日米の2026年の名目GDP伸び率は、日本が+3.2%で、米国は+4.9%と予想されていますので、この面では日本市場の方が1.7ポイント劣ります。
⑤ 1月3週は買い越しで、1月4週は売り越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、①と③が弱気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。
[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に12.7%ポイント(日経平均に勘算すると6770円程度)割高です。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に13.6%ポイント(日経平均に勘算すると7250円程度)割高です。
日本市場はNYダウとNASDAQより強い状態です。米国市場のボラティリティーを示す指標である VIX は、週間で
17.4と上昇しました。 日経 VI は 週間で 34.7と上昇しました。米国市場は”やや楽観的”状態で日本市場は”高所恐怖症”状態です。
日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには"青信号”が点灯しています。
日経平均は一目均衡表の雲の上にあります。総合乖離率は+28.0%となり、200日移動平均線乖離率は+21.1%となりました。3つの要因がプラスですので、中期トレンドには"青信号“が点灯しています。
NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。
米国市場は、短期的には"赤信号”で、中期的には"青信号”が点灯しています。
[今週の見通し]
米国市場では、FRBによる今年の利下げ頻度、最高裁によるトランプ関税の違憲判断、ドンロー主義を推し進めることの市場への影響などが当面の強い関心事と考えられます。
テクニカルな面を見ると、米国市場は中期上昇トレンドで、短期は下降トレンドです。
日本市場は中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンドです。
為替市場を分析すると、2025年4月につけた139円をボトムに円安方向に転換しています。今週は153円台から157円台が想定されます。
今週の米国市場では、トランプ大統領がケビン・ウォッシュ氏次期FRB議長に指名したことの影響、貴金属価格の未曾有の変動、ドル安の影響などが関心事となります。経済指標では、雇用統計、JOLTS(求人調査)、ADP雇用統計、ISM製造業PMI、ミシガン大学消費者信頼感指数などが発表されます。決算発表で、アルファベットとアマゾン、AMD、パランティア、クアルコムなどが投資家のAI関連ビジネスに対する見解を更新する見通しです。一方、世界的には、ECB、BOE、RBAが政策金利を決定し、ユーロ圏のインフレ率、中国のPMIが注目されます。
先週の日経平均は想定範囲内で推移しました。上値は1360円下回り、下値は470円上回りました。
今週の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド+2σ(現在55130円近辺)で、下値が25日線(現在52450円)の間での動きが想定されます。
今週は日経平均は、ドル円や貴金属価格の動きに大きく影響される展開となりそうです。
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