Thursday, June 12, 2008

<080612>日経平均の今後の見通し

[市況]
11日のNYSEと、NASDAQが大幅下落したことを受けて、日経平均は170円ほど安く寄りつき、その後下げに転じ、前場は一時30円ほど安くなる場面も有りましたが、後場戻し、結局162円高で引けました。外人は1020万株の売り越しで、出来高は22.2億株と低水準でしたが、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅を拡大し、個別銘柄は"売り"有利な状況です。
11日の米国株式市場では、原油在庫の減少幅が予想を上回ったことなどを受け、原油が一時138ドル台に上昇したことで、改めて景気や企業収益への悪影響が意識され、景気敏感株が売られました。さらに、金融機関の財務懸念も根強く、金融株もさえない展開でした。FRBベージュブックの発表内容は「経済活動は引き続き全体的に弱い」との総括判断でしたが、サプライズはありませんでした。
12日の日本市場では、米国の大幅下落が嫌気され、朝方に比べると円安・ドル高となったものの、上海株が大きく下落するなどアジア株安への警戒感は強く、前場は主力株への押し目買いは限られました。後場は若干円安に振れたこともあり、先物買いが入り底堅い展開でした。

[テクニカル視点]一目均衡表では雲の上に在り、総合乖離率は-3.6%とマイナス転換、200日線との乖離率は-5.4%とマイナス幅が拡大しました。3つの内2つがマイナスとなりましたので、中期的トレンドは、"黄信号"となりました。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は2.1ポイントに拡大しましたが、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.7ポイント下回わるレベルに縮小し、ほとんど売られ過ぎ感はなくなりました。
NY Dowは、昨日の下落で一目均衡表の雲の350ドルほど下になってしまいました。中期的に低迷することも考えておかなければなりません。Nasdaqも一目均衡表の雲の中に入ってしまいましたが、日経平均は25日線を割ったものの、一目均衡表の雲の上に在ります。

[ファンダメンタル視点]
米国市場では原油高と金融機関の財務懸念で大きく下落しました。今後もしばらく不動産下落も続きそうですので、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響も完全に払拭されてはいません。本格反転には公的資金を活用した、破綻懸念の払拭が必須と思われます。5,6月の2ヶ月の間に対策が出ないと6,7月の決算発表時に波乱も考えておかなければなりません。逆に有効な対策がでると、金融株の急騰も有り得ます。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティーの株価は依然として、3月の安値を下回って推移しています。一方、日本企業の3月期決算発表は終わりましたが、今日現在の日経平均の今期増益率は-2.3%で、予想PERは16.7となりました。

[今後の見通し]
今日は米国市場安に連動して、外人も大量売り越しとなり、日経平均も大幅下落したものの、3月とは違い米国市場が下落しても円安傾向である点です。その為か、下値では先物の大量買いも入ったようで、底堅い展開でした。今日の終値ではNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは約0.3%(50円)となり、プレミアムはほとんど無くなりました。ここ数日は出来高も減少し、外人を中心とした短期筋の資金の流入は顕著ではありません。米国株安の中での日本株上昇はあり得ませんが、米国市場も目先は、そろそろ、自立反発して良い時期と思われます。米国市場が反転してくれば、世界的なインフレ懸念の中、日本のスタグフレーション懸念は比較的少ないとの思惑が働いて、日本市場の相対的優位性が再び見直される可能性がありそうです。



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