Saturday, October 20, 2018

[2018/10/21]今週の日経平均の見通し

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場では、世界的な株安懸念と四半期決算への期待が共存して、売り買いが交錯しました。一方、中長期的には、米国政治の混乱FRBの利上げ、欧州政治の混乱、欧州の銀行の信用力不足と信用収縮懸念中国など新興国の景気減速、貿易戦争などによる世界経済の減速懸念や、中東、朝鮮半島やウクライナの地政学的リスクに引き続き注意が必要です。

日米市場のイールド・スプレッドの差は、発表された2019年のOECDの実質GDP予想値を考慮すると、日本市場が3.30イント割安となっています。割安の要因はS&P500PER17.1に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER13.0との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。
これは、現在の日経平均の価格に対して、2019年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに3.3%分拡がる(日本が下方修正又は米国が上方修正される)か、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER22.9程度になる(今期業績が下方修正されるか、又は、日経平均が39570円程度となる)と、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は17040円ほど割安です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP
③日米の金利差の拡大と一段の円安、
OECDによる日本の2019GDP予測値(現在+1.21%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、

最近の動きを見ると、
   先週のNYDowの週足は陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の中に在ります。NASDAQの週足は陰線となりました。日足は200日線の下に在り、一目均衡表の雲の下に在ります。今週は住宅指標、四半期決算発表、9月の耐久財受注、7-9月期のGDP速報値が注目されそうです。NYDow200日線の上を維持できるか否かに注目したいと思います。
   日経225採用銘柄の今期予想増益率は4-6月期の決算発表に伴い、ROE予想値は9.3%3ヶ月前に比べて0.1ポイント改善しています。また、今期業績予想の利益伸び率は-4.1%3ヶ月前に比べて1.9ポイント改善しています。
   米国の長期金利は上昇し、日米の金利差は3.02から3.05%と拡大して、為替は111台から112台で円安方向の動きでした。
   OECDの日米の2019年の実質GDP伸び率予測が改定されて、日本が+1.2%で、米国は+2.8%と予想されていますので、この面では日本市場の方が1.6ポイント劣ります。
   102週は売り越しで、103週は売り越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。
5つのポイントのうち、③がやや強気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に1.0ポイント(日経平均に勘算すると230円程度)割高となっています。先週と比べ割高幅は縮小しました。

日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。総合乖離率は-4.5%となり先週と比較してマイナス幅が拡大しました。200日移動平均線乖離率は+0.1%でプラス幅が縮まりました。2つの要素がプラスですので中期トレンドは、"黄信号"が点灯しています。
日経平均は、25日線と9日線の下にあります。短期的トレンドには"赤信号"が点灯しています。

米国市場ではNY Dow200日線の上に在りますが、9日線、25日線の下にあります。一目均衡表の雲の中に在ります。Nasdaq200日線、25日線、9日線の下にあります。一目均衡表の雲の下に在ります。
短期的には赤信号"で、中期的には黄信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
米国市場をファンダメンタル面で見ると米企業業績の伸び悩み、米国の景気減速、原油相場の低迷、信用収縮に伴う金融市場混乱、世界的な長期金利低下傾向、北朝鮮の情勢、ハイイールド債市場の下落などの懸念は後退しているものの、米国の利上げ、米国政治の不透明感、EU圏の銀行の信用力不足と政治情勢、中国など新興国の景気減速や貿易戦争に伴う世界経済減速懸念、中東やウクライナの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

中国の不動産価格は大都市では横ばいですが設備過剰など中国全体の不良債権問題は解消していません。処理を急ぐと目先の市場下落を招き、先延ばしすると景気後退が長引く懸念があります。

また、直近のLIBOR金利は上昇傾向で、ここ5年来の高値を更新し続け、世界全体の不良債務が増加を続けていることを暗示しており、金融不安再燃の可能性が意識されています。

一方、好材料としては米国の緩やかな利上げペースの可能性、トランプ新大統領の政策期待、日銀による2%のインフレターゲットの設定やマイナス金利導入と80兆の国債・6兆円のETF購入などの金融緩和措置に加え、長期金利操作と金融緩和の継続期間明確化やECBによる政策金利はマイナス金利と国債買い入れが維持されています。ただ、国債買い入れ枠は20174月から段階的に減額され、年末に終了する計画ですEUも金融正常化へ向かう方向です。

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期はもみあいで、短期は下降トレンドです。日本市場は中期はもみあいで、短期は下降トレンドです

先週の為替市場を分析すると、米国の長期金利は上昇し、日米長期金利差は拡大して、為替は週間では円安でした。今週は111円台から113円台が想定されます。こからは、テクニカル指標、米国市場動向、為替の動き、外国人投資家動向を注目する必要があります。


先週の日経平均は、想定レンジ内の動きでした。上値は想定ラインを420円ほど下回り、下値は想定ラインを100円ほど上回りました。今週の日経平均は、上値が25日線 (現在23380円近辺)で、下値はボリンジャーバンド-2σ(現在22120円近辺)の間での動き想定されます


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Friday, October 19, 2018

[2018/10/19]今後の日経平均の見通し

[市況]
1018日、NYDowNASDAQは大幅下落しました。1019日の日経平均先物は、前日比260円安で寄り付くと、午前中は380円安から110円安と下げ幅を縮め、午後は230円安から40円安と下げ幅を縮めて、結局60円安で取引を終えました。日経平均の終値は126円安の22532円で、出来高は12.82億株と比較的高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

1018日の米国市場では、世界景気の先行き不透明感と金利の先高観を背景にハイテク株への売りが続き、株価指数は大幅安となりました。また、サウジアラビアと米国の関係悪化に対する警戒感も重石となりました。
1019日の日本市場では、世界的な株安基調を受けて売りが先行しました。しかしその後は日経平均の底堅さを意識した自律反発狙いの買いが相場を下支えしました。午後に入ると、日銀のETF買い観測や、上海市場の底堅い推移も支えとなりました。日経平均は続落しましたが、今日の高値圏で引けました。

 [テクニカル視点]
日経平均は9日線と25日線の下にあり、短期トレンドには赤信号が点灯しています。
総合乖離率は-4.5%とマイナス幅を拡げ、200日線との乖離率は+0.1%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素のうち1つがマイナスであり、中期トレンドには黄信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の中にあります。NASDAQは、25日線の下にあり、9日線と200日線を下回りました。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号から赤信号に変わりました。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

日米市場(日経平均とNASDAQ)200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+0.6ポイントとプラスに転換し、中長期的には日本市場が米国市場より140円ほど割高であることを示しています

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECD2019年予想実質GDP伸び率の日米差(-1.6ポイント)や金利差、予想PERを考慮すると、ファンダメンタル面では中長期的に日本市場が米国市場に比べて3.29ポイント(日経平均で16880円程度)割安であることを示しています。日本市場の割安感は日米の金利差と今期予想増益率差によるもので、長期的には大幅に割安です。

市場は現在、「英国のEU離脱やトランプ政権の通商政策の金融市場全体への影響」「中国の景気と世界経済や金・穀物・原油価格への影響」「アベノミクスによる日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気、雇用状況、住宅市況」「米国の利上げに伴う新興国市場の減速懸念」「中東やウクライナ情勢を巡る地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

米国の46月期のGDP確定値は前期比年率4.2%増で、改定値の4.2%増から変わりませんでした。また、46月期の米主要企業の決算は、概ね良好でした。

経済指標を見てみます。10月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、9月の鉱工業生産指数、10月のニューヨーク連銀製造業景気指数、8月の製造業受注、9月のISM非製造業景況指数、8月の耐久財受注、9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。一方、10月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月のISM製造業景況指数、9月の小売売上高、9月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を下回りました。経済指標は74負で、景気面では強気材料ですが、利上げしやすくなるという面では弱気材料です。

米国の9月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比14.3万人増で、市場予想の18.5万人増を下回りました。一方、失業率は3.7%で、先月の3.9%から大きく改善されました。また、平均時給は+0.3%で、予想値の+0.3%と一致しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利上げしやすくなるという面では弱気材料です。

住宅関連の指標を見てみます。10月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、9月の住宅着工件数、8月の中古住宅販売仮契約指数、8月の新築住宅販売件数、8月の中古住宅販売件数は市場予想を下回りました。7月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年比+5.9%で、市場予想の6.3%を下回りました。住宅関連の指標は15負で、景気面では弱気材料ですが、利上げしにくくなるという面では強気材料です。

全世界的に景気後退リスクは縮小しているようですが、先進国の財政赤字が根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。ここにきて先進国は大規模な財政出動を容認する方向に舵を切りつつあり、景気は緩やかな上昇を続けています。金利は上昇傾向ですが、長短金利が縮小傾向にある点は要注意です。

欧米日の金融政策をまとめてみます。FRBは追加利上げ時期を模索中です。ECBは政策金利の一段の引き下げに加え、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.2%まで拡大し、国債の買い取りを含む量的緩和政策を維持しています。ただ、20181月からは、買い入れ額は600億ユーロから300億ユーロ規模に減額され、年内に終了予定です。日銀は2%のインフレ目標を設定し、加えて20141031日から、マネタリーベースが年間約80兆円に相当するペースで増加するよう調整し、さらにETFを従来の2倍の6兆円まで買い入れ、マイナス金利も継続、長期金利操作と金融緩和の継続期間を明確化する、などの金融緩和策を実施しています。

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、1015 2.4488% 1016 2.4445% 1017 2.4496%と推移しています。20155月までの25か月は低下傾向でしたが、その後は上昇傾向にあります。ギリシャ財政危機直前の201153日の0.346%を上回り、201215日につけたピークの0.5825%をも大きく上回っています。世界的に債務が大きく膨らんでいることを暗示しており、金融システム危機はいつ再燃してもおかしくない水準と言えます。なお、20181017日に記録した2.4496%が、ここ5年の最高金利です。

一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER13.0PBR1.20となっています。1月~3月期の決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.2%となり、これは3か月前より0.1ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は-4.1%で、これは3か月前より1.9ポイント改善されています。

[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.4%となり、日経平均の割安幅は320円から90円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-320円 から+0円の間で推移しています。
一方、中長期的に見ると、ファンダメンタル面では日本市場は米国市場よりかなり割安ですが、テクニカル面ではやや割高となっています。

日米の長期金利の差は3.06ポイントから3.04ポイントに縮小しましたが、ドル円相場は小動きでした。

テクニカル面を見ると、米国市場は、短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均も、短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。

ファンダメンタル面も見てみましょう。LIBOR銀行間金利は、ここ5年来の最高値を更新して上昇しており、金融システム危機への懸念があることを示しています。欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。
上海銀行間取引金利は落ち着いていますが、今後も株価の急激な変化に注意が必要です。また、北京と上海の不動産価格は横ばいですが、引き続き国有企業・中国の地方政府を含めた不良債権問題に注意が必要です。
米国の経済指標は好転しており、米景気は今後も改善すると判断され、追加利上げが実施されると予想されます。また、目先の長期金利は上昇傾向にあります。これは対ドルで円安要因です。
欧州市場でも景気回復の兆しが見られます。ECBは量的緩和やマイナス金利政策を継続していますが、量的緩和は縮小されて年内で終了予定です。EUも金融正常化へ向かう様子です。

1019日の米国市場では、9月の中古住宅販売のほか、P&G、ステート・ストリート、カンザス・シティ・サザン、ハネウェルなどの四半期決算が注目されるでしょう。

今日の日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを300円ほど下回り、下値は想定ラインを200円ほど下回りました。目先の日経平均は、上値がボリンジャーバンド-1σ (現在22750円近辺)、下値がボリンジャーバンド-2σ(現在22120円近辺)と想定されます。



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Thursday, October 18, 2018

[2018/10/18]今後の日経平均の見通し

[市況]
1017日、NYDowNASDAQは下落しました。1018日の日経平均先物は、前日比10円安で寄り付くと、午前中は10円安から190円安と下げ幅を拡げ、午後は150円安から300円安と下げ幅を拡げて、結局300円安で取引を終えました。日経平均の終値は182円安の22658円で、出来高は12.29億株と比較的高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナスに転換しました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

1017日の米国市場では、前日に急騰した反動の売りがあったほか、FOMC議事録公開による追加利上げ観測も重荷となりました。IBMやホーム・デポが大幅安となり、NYDowを押し下げました。
1018日の日本市場では、前日の米国株安や、上海市場をはじめとするアジア市場の軟調な動きなどが嫌気され、売りが優勢となりました。また、9月の貿易統計で輸出額が前月比で減少したことや、10月の地域経済報告で全9地域のうち2地域の景気判断が引き下げられたことなど、国内景気の先行きを不安視させる材料が出たことも重石となりました。

 [テクニカル視点]
日経平均は9日線と25日線の下にあり、短期トレンドには赤信号が点灯しています。
総合乖離率は-2.8%とマイナス幅を拡げ、200日線との乖離率は+0.7%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素のうち1つがマイナスであり、中期トレンドには黄信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の中に入りました。NASDAQは、9日線と200日線の上にありますが、25日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

日米市場(日経平均とNASDAQ)200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より0.7ポイント拡大して-0.9ポイントとなり、中長期的には日本市場が米国市場より200円ほど割安であることを示しています

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECD2019年予想実質GDP伸び率の日米差(-1.6ポイント)や金利差、予想PERを考慮すると、ファンダメンタル面では中長期的に日本市場が米国市場に比べて3.30ポイント(日経平均で17110円程度)割安であることを示しています。日本市場の割安感は日米の金利差と今期予想増益率差によるもので、長期的には大幅に割安です。

市場は現在、「英国のEU離脱やトランプ政権の通商政策の金融市場全体への影響」「中国の景気と世界経済や金・穀物・原油価格への影響」「アベノミクスによる日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気、雇用状況、住宅市況」「米国の利上げに伴う新興国市場の減速懸念」「中東やウクライナ情勢を巡る地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

米国の46月期のGDP確定値は前期比年率4.2%増で、改定値の4.2%増から変わりませんでした。また、46月期の米主要企業の決算は、概ね良好でした。

経済指標を見てみます。9月の鉱工業生産指数、10月のニューヨーク連銀製造業景気指数、8月の製造業受注、9月のISM非製造業景況指数、8月の耐久財受注、9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は市場予想を上回りました。一方、10月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月のISM製造業景況指数、9月の小売売上高、9月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を下回りました。経済指標は74負で、景気面では強気材料ですが、利上げしやすくなるという面では弱気材料です。

米国の9月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比14.3万人増で、市場予想の18.5万人増を下回りました。一方、失業率は3.7%で、先月の3.9%から大きく改善されました。また、平均時給は+0.3%で、予想値の+0.3%と一致しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利上げしやすくなるという面では弱気材料です。

住宅関連の指標を見てみます。10月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、9月の住宅着工件数、8月の中古住宅販売仮契約指数、8月の新築住宅販売件数、8月の中古住宅販売件数は市場予想を下回りました。7月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年比+5.9%で、市場予想の6.3%を下回りました。住宅関連の指標は15負で、景気面では弱気材料ですが、利上げしにくくなるという面では強気材料です。

全世界的に景気後退リスクは縮小しているようですが、先進国の財政赤字が根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。ここにきて先進国は大規模な財政出動を容認する方向に舵を切りつつあり、景気は緩やかな上昇を続けています。金利は上昇傾向ですが、長短金利が縮小傾向にある点は要注意です。

欧米日の金融政策をまとめてみます。FRBは追加利上げ時期を模索中です。ECBは政策金利の一段の引き下げに加え、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.2%まで拡大し、国債の買い取りを含む量的緩和政策を維持しています。ただ、20181月からは、買い入れ額は600億ユーロから300億ユーロ規模に減額され、年内に終了予定です。日銀は2%のインフレ目標を設定し、加えて20141031日から、マネタリーベースが年間約80兆円に相当するペースで増加するよう調整し、さらにETFを従来の2倍の6兆円まで買い入れ、マイナス金利も継続、長期金利操作と金融緩和の継続期間を明確化する、などの金融緩和策を実施しています。

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、1012 2.4364% 1013 2.4488% 1014 2.4445%と推移しています。20155月までの25か月は低下傾向でしたが、その後は上昇傾向にあります。ギリシャ財政危機直前の201153日の0.346%を上回り、201215日につけたピークの0.5825%をも大きく上回っています。世界的に債務が大きく膨らんでいることを暗示しており、金融システム危機はいつ再燃してもおかしくない水準と言えます。なお、20181013日に記録した2.4488%が、ここ5年の最高金利です。

一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER13.1PBR1.21となっています。1月~3月期の決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.3%となり、これは3か月前より0.1ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は-4.1%で、これは3か月前より1.9ポイント改善されています。

[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.3%となり、日経平均の割安幅は40円から320円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-320円 から+360円の間で推移しています。
また、中長期的に見ると、ファンダメンタル面では日本市場は米国市場よりかなり割安で、テクニカル面でもやや割安となっています。

日米の長期金利の差は3.02ポイントから3.04ポイントに拡大し、ドル円相場は円安方向に推移しました。

テクニカル面を見ると、米国市場は、短期的・中期的にもみあいです。日経平均は、短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。

ファンダメンタル面も見てみましょう。LIBOR銀行間金利は、ここ5年来の最高値を更新して上昇しており、金融システム危機への懸念があることを示しています。欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。
上海銀行間取引金利は落ち着いていますが、今後も株価の急激な変化に注意が必要です。また、北京と上海の不動産価格は横ばいですが、引き続き国有企業・中国の地方政府を含めた不良債権問題に注意が必要です。
米国の経済指標は好転しており、米景気は今後も改善すると判断され、追加利上げが実施されると予想されます。また、目先の長期金利は上昇傾向にあります。これは対ドルで円安要因です。
欧州市場でも景気回復の兆しが見られます。ECBは量的緩和やマイナス金利政策を継続していますが、量的緩和は縮小されて年内で終了予定です。EUも金融正常化へ向かう様子です。

1018日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数や、10月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数のほか、フィリップモリス、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン、トラベラーズなどの四半期決算が注目されるでしょう。

今日の日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを310円ほど下回り、下値は想定ラインの近辺で、20円ほど下回りました。目先の日経平均は、上値がボリンジャーバンド-1σ+100 (現在22860円近辺)、下値がボリンジャーバンド-2σ+300(現在22430円近辺)と想定されます。



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Wednesday, October 17, 2018

[2018/10/17]今後の日経平均の見通し

[市況]
1016日、NYDowNASDAQは大幅上昇しました。1017日の日経平均先物は、前日比440円高で寄り付くと、午前中は370円高から530円高の間でもみあい、午後は480円高から330円高の間でもみあって、結局470円高で取引を終えました。日経平均の終値は291円高の22841円で、出来高は12.91億株と高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は0となりました。個別銘柄に関しては、「売り」「買い」が中立の状態です。

1016日の米国市場では、買いが優勢となり、株価指数は大幅上昇しました。9月の鉱工業生産指数と10月の住宅市場指数が市場予想を上回ったことや、ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーが好決算を発表したことなどが好感されました。VIX指数が低下したことも追い風となりました。
1017日の日本市場では、前日の米国株高や円高ドル安の一服が投資家心理を改善させ、買いが優勢となりました。日経平均は一時400円あまり上昇しましたが、心理的な節目である23000円の付近では伸び悩み、午後は戻り売りが上値を抑えました。

 [テクニカル視点]
日経平均は9日線と25日線の下にあり、短期トレンドには赤信号が点灯しています。
総合乖離率は-0.3%とマイナス幅を縮め、200日線との乖離率は+1.5%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上に抜けました。3つの要素のうち1つがマイナスであり、中期トレンドには黄信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の上に戻りました。NASDAQは、25日線の下にありますが、9日線と200日線を上回りました。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドは赤信号から黄信号に変わりました。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

日米市場(日経平均とNASDAQ)200日移動平均線と株価の乖離率の差は、-0.2ポイントとマイナスに転換し、中長期的には日本市場が米国市場より50円ほど割安であることを示しています

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECD2019年予想実質GDP伸び率の日米差(-1.6ポイント)や金利差、予想PERを考慮すると、ファンダメンタル面では中長期的に日本市場が米国市場に比べて3.20ポイント(日経平均で16570円程度)割安であることを示しています。日本市場の割安感は日米の金利差と今期予想増益率差によるもので、長期的には大幅に割安です。

市場は現在、「英国のEU離脱やトランプ政権の通商政策の金融市場全体への影響」「中国の景気と世界経済や金・穀物・原油価格への影響」「アベノミクスによる日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気、雇用状況、住宅市況」「米国の利上げに伴う新興国市場の減速懸念」「中東やウクライナ情勢を巡る地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

米国の46月期のGDP確定値は前期比年率4.2%増で、改定値の4.2%増から変わりませんでした。また、46月期の米主要企業の決算は、概ね良好でした。

経済指標を見てみます。9月の鉱工業生産指数、10月のニューヨーク連銀製造業景気指数、8月の製造業受注、9月のISM非製造業景況指数、8月の耐久財受注、9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は市場予想を上回りました。一方、10月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月のISM製造業景況指数、9月の小売売上高、9月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を下回りました。経済指標は74負で、景気面では強気材料ですが、利上げしやすくなるという面では弱気材料です。

米国の9月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比14.3万人増で、市場予想の18.5万人増を下回りました。一方、失業率は3.7%で、先月の3.9%から大きく改善されました。また、平均時給は+0.3%で、予想値の+0.3%と一致しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利上げしやすくなるという面では弱気材料です。

住宅関連の指標を見てみます。10月の住宅市場指数、8月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、8月の中古住宅販売仮契約指数、8月の新築住宅販売件数、8月の中古住宅販売件数は市場予想を下回りました。7月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年比+5.9%で、市場予想の6.3%を下回りました。住宅関連の指標は24負で、景気面では弱気材料ですが、利上げしにくくなるという面では強気材料です。

全世界的に景気後退リスクは縮小しているようですが、先進国の財政赤字が根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。ここにきて先進国は大規模な財政出動を容認する方向に舵を切りつつあり、景気は緩やかな上昇を続けています。金利は上昇傾向ですが、長短金利が縮小傾向にある点は要注意です。

欧米日の金融政策をまとめてみます。FRBは追加利上げ時期を模索中です。ECBは政策金利の一段の引き下げに加え、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.2%まで拡大し、国債の買い取りを含む量的緩和政策を維持しています。ただ、20181月からは、買い入れ額は600億ユーロから300億ユーロ規模に減額され、年内に終了予定です。日銀は2%のインフレ目標を設定し、加えて20141031日から、マネタリーベースが年間約80兆円に相当するペースで増加するよう調整し、さらにETFを従来の2倍の6兆円まで買い入れ、マイナス金利も継続、長期金利操作と金融緩和の継続期間を明確化する、などの金融緩和策を実施しています。

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、1011 2.4363% 1012 2.4364% 1013 2.4488%と推移しています。20155月までの25か月は低下傾向でしたが、その後は上昇傾向にあります。ギリシャ財政危機直前の201153日の0.346%を上回り、201215日につけたピークの0.5825%をも大きく上回っています。世界的に債務が大きく膨らんでいることを暗示しており、金融システム危機はいつ再燃してもおかしくない水準と言えます。なお、20181013日に記録した2.4488%が、ここ5年の最高金利です。

一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER13.2PBR1.22となっています。1月~3月期の決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.2%となり、これは3か月前より0.1ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は-4.0%で、これは3か月前より2.1ポイント改善されています。

[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.2%となり、日経平均の割安幅は0円から50円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-260円 から+360円の間で推移しています。
また、中長期的に見ると、ファンダメンタル面では日本市場は米国市場よりかなり割安で、テクニカル面でもやや割安となっています。

日米の長期金利の差は3.03ポイントから3.02ポイントに縮小したものの、ドル円相場はやや円安方向に推移しました。

テクニカル面を見ると、米国市場は、短期的・中期的にもみあいです。日経平均は、短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。

ファンダメンタル面も見てみましょう。LIBOR銀行間金利は、ここ5年来の最高値を更新して上昇しており、金融システム危機への懸念があることを示しています。欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。
上海銀行間取引金利は落ち着いていますが、今後も株価の急激な変化に注意が必要です。また、北京と上海の不動産価格は横ばいですが、引き続き国有企業・中国の地方政府を含めた不良債権問題に注意が必要です。
米国の経済指標は好転しており、米景気は今後も改善すると判断され、追加利上げが実施されると予想されます。また、目先の長期金利は上昇傾向にあります。これは対ドルで円安要因です。
欧州市場でも景気回復の兆しが見られます。ECBは量的緩和やマイナス金利政策を継続していますが、量的緩和は縮小されて年内で終了予定です。EUも金融正常化へ向かう様子です。

1017日の米国市場では、9月の住宅着工件数や、92526日に開催されたFOMCの議事録のほか、ノーザン・トラストやUSバンコープなどの四半期決算が注目されるでしょう。

今日の日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを230円ほど上回り、下値は想定ラインを380円ほど上回りました。目先の日経平均は、上値が25日線-200 (現在23180円近辺)、下値がボリンジャーバンド-1σ-100(現在22630円近辺)と想定されます。



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