Saturday, November 17, 2018

[2018/11/18]今週の日経平均の見通し

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場では、アップルや半導体関連株が下落したことが影響して、売りが優勢となりました。一方、中長期的には、米国政治の混乱FRBの利上げ、欧州政治の混乱、欧州の銀行の信用力不足と信用収縮懸念中国など新興国の景気減速、貿易戦争などによる世界経済の減速懸念や、中東、朝鮮半島やウクライナの地政学的リスクに引き続き注意が必要です。

日米市場のイールド・スプレッドの差は、発表された2019年のOECDの実質GDP予想値を考慮すると、日本市場が3.61ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER16.7に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER12.2との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。
これは、現在の日経平均の価格に対して、2019年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに3.6%分拡がる(日本が下方修正又は米国が上方修正される)か、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER21.8程度になる(今期業績が下方修正されるか、又は、日経平均が38760円程度となる)と、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は17080円ほど割安です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP
③日米の金利差の拡大と一段の円安、
OECDによる日本の2019GDP予測値(現在+1.21%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、

最近の動きを見ると、
   先週のNYDowの週足は陰線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の下に在ります。NASDAQの週足は陰線となりました。日足は200日線の下に在り、一目均衡表の雲の下に在ります。今週は住宅指標、四半期決算発表、10月の耐久財受注、が注目されそうです。NYDow200日線の上を維持できるかか否かに注目したいと思います。
   日経225採用銘柄の今期予想増益率は4-6月期の決算発表に伴い、ROE予想値は9.3%3ヶ月前に比べて0.0ポイント改善しています。また、今期業績予想の利益伸び率は-1.9%3ヶ月前に比べて2.7ポイント改善しています。
   米国の長期金利は低下し、日米の金利差は3.07から2.97%と縮小し、為替は114台から112台で円高方向の動きでした。
   OECDの日米の2019年の実質GDP伸び率予測が改定されて、日本が+1.2%で、米国は+2.8%と予想されていますので、この面では日本市場の方が1.6ポイント劣ります。
   111週は買い越しで、112週は売り越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。
5つのポイントのうち、①③が弱気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に0.8ポイント(日経平均に勘算すると170円程度)割高となっています。先週と比べ割高幅が縮小しました。

日経平均は、一目均衡表の雲の下に在ります。総合乖離率は-8.7%となり先週と比較してマイナス幅が拡大しました。200日移動平均線乖離率は-2.9%でマイナス幅が拡大しました。3つの要素がマイナスですので、中期トレンドは、"赤信号"が点灯しています。
日経平均は、9日線、25日線の下にあります。短期的トレンドには"赤信号"が点灯しています。

米国市場ではNY Dow200日線、25日線の上に在りますが、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の下に在ります。Nasdaq200日線、25日線、9日線の下にあります。一目均衡表の雲の下に在ります。
短期的には黄信号"で、中期的にも黄信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
米国市場をファンダメンタル面で見ると米企業業績の伸び悩み、米国の景気減速、原油相場の低迷、信用収縮に伴う金融市場混乱、世界的な長期金利低下傾向、北朝鮮の情勢、ハイイールド債市場の下落などの懸念は後退しているものの、米国の利上げ、米国政治の不透明感、EU圏の銀行の信用力不足と政治情勢、中国など新興国の景気減速や貿易戦争に伴う世界経済減速懸念、中東やウクライナの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

中国の不動産価格は大都市では横ばいですが設備過剰など中国全体の不良債権問題は解消していません。処理を急ぐと目先の市場下落を招き、先延ばしすると景気後退が長引く懸念があります。

また、直近のLIBOR金利は上昇傾向で、ここ5年来の高値を更新し続け、世界全体の不良債務が増加を続けていることを暗示しており、金融不安再燃の可能性が意識されています。

一方、好材料としては米国の緩やかな利上げペースの可能性、トランプ新大統領の政策期待、日銀による2%のインフレターゲットの設定やマイナス金利導入と80兆の国債・6兆円のETF購入などの金融緩和措置に加え、長期金利操作と金融緩和の継続期間明確化やECBによる政策金利はマイナス金利と国債買い入れが維持されています。ただ、国債買い入れ枠は20174月から段階的に減額され、年末に終了する計画ですEUも金融正常化へ向かう方向です。

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期もみあいで、短期ももみあいです。日本市場は中期下降トレンドで、短期も下降トレンドです

先週の為替市場を分析すると、米国の長期金利は低下し、日米長期金利差は縮小して、為替は週間では円高でした。今週は111円台から113円台が想定されます。こからは、テクニカル指標、米国市場動向、為替の動き、外国人投資家動向を注目する必要があります。


先週の日経平均は、想定レンジを下回りました。上値は想定ラインを1060円ほど下回り、下値は想定ラインを480円ほど下回りました。今週の日経平均は、上値がボリンジャーバンド+1σ(現在22490円近辺)で、下値はボリンジャーバンド-1σ(現在21580円近辺)の間での動き想定されます


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Thursday, November 15, 2018

[2018/11/16]今後の日経平均の見通し

[市況]
1115日、NYDowNASDAQは上昇しました。1116日の日経平均先物は、前日比10円高で寄り付くと、午前中は60円高から140円安と下落に転じ、午後は10円安から170円安の間でもみあって、結局170円安で取引を終えました。日経平均の終値は123円安の21680円で、出来高は14.25億株と高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

1115日の米国市場では、売りが先行しましたが、「米国と中国がG20首脳会議において貿易戦争の休戦で合意する努力を強めている」とのフィナンシャル・タイムズの報道をきっかけに、買いが優勢となりました。
1116日の日本市場では、前日の米株高を受けて買いが優勢となる場面もありましたが、結局は売りが優勢となりました。米NVIDIAやアプライド・マテリアルズなどが慎重な業績見通しを発表したことを背景に半導体関連株が売られたことが重石となりました。米中の貿易交渉を見極めたいとして買いを手控える向きもあったようです。

 [テクニカル視点]
日経平均は9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。
総合乖離率は-8.7%とマイナス幅を拡げ、200日線との乖離率も-2.9%とマイナス幅を拡げました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドにも赤信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。
NYDowは、9日線と25日線の下にありますが、200日線を上回りました。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドは赤信号から黄信号に変わりました。

日米市場(日経平均とNASDAQ)200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より1.5ポイント縮小して+1.3ポイントとなり、中長期的には日本市場が米国市場より280円ほど割高であることを示しています

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECD2019年予想実質GDP伸び率の日米差(-1.6ポイント)や金利差、予想PERを考慮すると、ファンダメンタル面では中長期的に日本市場が米国市場に比べて3.67ポイント(日経平均で17580円程度)割安であることを示しています。日本市場の割安感は日米の金利差と今期予想増益率差によるもので、長期的には大幅に割安です。

市場は現在、「英国のEU離脱やトランプ政権の通商政策の金融市場全体への影響」「中国の景気と世界経済や金・穀物・原油価格への影響」「アベノミクスによる日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気、雇用状況、住宅市況」「米国の利上げに伴う新興国市場の減速懸念」「中東やウクライナ情勢を巡る地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

米国の79月期のGDP速報値は前期比年率3.5%増で、46月期の4.2%増から低下しました。また、79月期の米主要企業の決算には、貿易摩擦の影響が出始めています。

経済指標を見てみます。11月のニューヨーク連銀製造業景気指数、9月の小売売上高、10月のISM非製造業景況指数、9月の製造業受注、10月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、9月の耐久財受注、9月の鉱工業生産指数は市場予想を上回りました。一方、11月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、、10月のISM製造業景況指数、10月のシカゴ購買部協会景気指数、10月のミシガン大学消費者信頼感指数は市場予想を下回りました。経済指標は74負で、景気面では強気材料ですが、利上げしやすくなるという面では弱気材料です。

米国の10月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比25万人増で、市場予想の20万人増を上回りました。一方、失業率は3.7%で、先月の3.7%から横ばいでした。また、平均時給は+0.2%で、予想値の+0.2%と一致しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利上げしやすくなるという面では弱気材料です。

住宅関連の指標を見てみます。9月の中古住宅販売仮契約指数、10月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、9月の新築住宅販売件数、9月の中古住宅販売件数、9月の住宅着工件数は市場予想を下回りました。8月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年比+5.5%で、市場予想の5.8%を下回りました。住宅関連の指標は24負で、景気面では弱気材料ですが、利上げしにくくなるという面では強気材料です。

全世界的に景気後退リスクは縮小しているようですが、先進国の財政赤字が根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。ここにきて先進国は大規模な財政出動を容認する方向に舵を切りつつあり、景気は緩やかな上昇を続けています。金利は上昇傾向ですが、長短金利が縮小傾向にある点は要注意です。

欧米日の金融政策をまとめてみます。FRBは追加利上げ時期を模索中です。ECBは政策金利の一段の引き下げに加え、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.2%まで拡大し、国債の買い取りを含む量的緩和政策を維持しています。ただ、20181月からは、買い入れ額は600億ユーロから300億ユーロ規模に減額され、年内に終了予定です。日銀は2%のインフレ目標を設定し、加えて20141031日から、マネタリーベースが年間約80兆円に相当するペースで増加するよう調整し、さらにETFを従来の2倍の6兆円まで買い入れ、マイナス金利も継続、長期金利操作と金融緩和の継続期間を明確化する、などの金融緩和策を実施しています。

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、11122.6141% 1113 2.6161% 1114 2.6290%と推移しています。20155月までの25か月は低下傾向でしたが、その後は上昇傾向にあります。ギリシャ財政危機直前の201153日の0.346%を上回り、201215日につけたピークの0.5825%をも大きく上回っています。世界的に債務が大きく膨らんでいることを暗示しており、金融システム危機はいつ再燃してもおかしくない水準と言えます。なお、20181114日に記録した2.6290%が、ここ5年の最高金利です。

一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.2PBR1.12となっています。1月~3月期の決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.2%となり、これは3か月前と同水準です。また、今期予想利益の伸率は-1.9%で、これは3か月前より2.7ポイント改善されています。

[今後の見通し]
日経平均は、NYDowが上昇したにもかかわらず下落しました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.8%となり、日経平均の割安幅は140円から400円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-710円 から-140円の間で推移しています。
一方、中長期的に見ると、ファンダメンタル面では日本市場は米国市場よりかなり割安ですが、テクニカル面ではやや割高となっています。

日米の長期金利の差は3.03ポイントから3.01ポイントに縮小し、ドル円相場は円高方向に推移しました。

テクニカル面を見ると、米国市場は、短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的・中期的に下降トレンドです。

ファンダメンタル面も見てみましょう。LIBOR銀行間金利は、ここ5年来の最高値を更新して上昇しており、金融システム危機への懸念があることを示しています。欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。
上海銀行間取引金利は落ち着いていますが、今後も株価の急激な変化に注意が必要です。また、北京と上海の不動産価格は横ばいですが、引き続き国有企業・中国の地方政府を含めた不良債権問題に注意が必要です。
米国の経済指標は好転しており、米景気は今後も改善すると判断され、追加利上げが実施されると予想されます。また、目先の長期金利は上昇傾向にあります。これは対ドルで円安要因です。
欧州市場でも景気回復の兆しが見られます。ECBは量的緩和やマイナス金利政策を継続していますが、量的緩和は縮小されて年内で終了予定です。EUも金融正常化へ向かう様子です。

1116日の米国市場では、10月の鉱工業生産指数などが注目されるでしょう。

今日の日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを160円ほど下回り、下値は想定ラインを90円ほど上回りました。目先の日経平均は、上値が25日線-100(現在21930円近辺)、下値がボリンジャーバンド-1σ-100(現在21480円近辺)と想定されます。



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Wednesday, November 14, 2018

[2018/11/15]今後の日経平均の見通し

[市況]
1114日、NYDowNASDAQは下落しました。1115日の日経平均先物は、前日比140円安で寄り付くと、午前中は210 から10円高と一時上昇に転じ、午後は140円安から0円安の間でもみあって、結局、前日終値と同値で取引を終えました。日経平均の終値は42円安の21803円で、出来高は15.01億株と比較的高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

1114日の米国市場では、目先の戻りを期待した買いが先行しましたが、中国の10月の小売売上高が中国景気の減速を意識させる内容だったことから、世界景気の先行きに対する警戒感が広がり、結局は売りが優勢となりました。アップルや金融株の下げも重石でした。
1115日の日本市場では、前日の米国株安が投資家心理を悪化させ、リスク回避目的の売りが優勢となりました。外国為替市場で円相場が強含んだことも重石となりました。一方、アジア株高を受けて下値では買い戻しが入り、相場を下支えしました。

 [テクニカル視点]
日経平均は9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。
総合乖離率は-7.3%とマイナス幅を拡げ、200日線との乖離率も-2.4%とマイナス幅を拡げました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドにも赤信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。
NYDowは、9日線と25日線の下にあり、200日線を下回りました。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドも黄信号から赤信号に変わりました。

日米市場(日経平均とNASDAQ)200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より0.7ポイント拡大して+2.8ポイントとなり、中長期的には日本市場が米国市場より610円ほど割高であることを示しています

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECD2019年予想実質GDP伸び率の日米差(-1.6ポイント)や金利差、予想PERを考慮すると、ファンダメンタル面では中長期的に日本市場が米国市場に比べて3.63ポイント(日経平均で17550円程度)割安であることを示しています。日本市場の割安感は日米の金利差と今期予想増益率差によるもので、長期的には大幅に割安です。

市場は現在、「英国のEU離脱やトランプ政権の通商政策の金融市場全体への影響」「中国の景気と世界経済や金・穀物・原油価格への影響」「アベノミクスによる日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気、雇用状況、住宅市況」「米国の利上げに伴う新興国市場の減速懸念」「中東やウクライナ情勢を巡る地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

米国の79月期のGDP速報値は前期比年率3.5%増で、46月期の4.2%増から低下しました。また、79月期の米主要企業の決算には、貿易摩擦の影響が出始めています。

経済指標を見てみます。10月のISM非製造業景況指数、9月の製造業受注、10月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、9月の耐久財受注、10月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、9月の鉱工業生産指数、10月のニューヨーク連銀製造業景気指数は市場予想を上回りました。一方、10月のISM製造業景況指数、10月のシカゴ購買部協会景気指数、10月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月の小売売上高は市場予想を下回りました。経済指標は74負で、景気面では強気材料ですが、利上げしやすくなるという面では弱気材料です。

米国の10月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比25万人増で、市場予想の20万人増を上回りました。一方、失業率は3.7%で、先月の3.7%から横ばいでした。また、平均時給は+0.2%で、予想値の+0.2%と一致しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利上げしやすくなるという面では弱気材料です。

住宅関連の指標を見てみます。9月の中古住宅販売仮契約指数、10月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、9月の新築住宅販売件数、9月の中古住宅販売件数、9月の住宅着工件数は市場予想を下回りました。8月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年比+5.5%で、市場予想の5.8%を下回りました。住宅関連の指標は24負で、景気面では弱気材料ですが、利上げしにくくなるという面では強気材料です。

全世界的に景気後退リスクは縮小しているようですが、先進国の財政赤字が根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。ここにきて先進国は大規模な財政出動を容認する方向に舵を切りつつあり、景気は緩やかな上昇を続けています。金利は上昇傾向ですが、長短金利が縮小傾向にある点は要注意です。

欧米日の金融政策をまとめてみます。FRBは追加利上げ時期を模索中です。ECBは政策金利の一段の引き下げに加え、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.2%まで拡大し、国債の買い取りを含む量的緩和政策を維持しています。ただ、20181月からは、買い入れ額は600億ユーロから300億ユーロ規模に減額され、年内に終了予定です。日銀は2%のインフレ目標を設定し、加えて20141031日から、マネタリーベースが年間約80兆円に相当するペースで増加するよう調整し、さらにETFを従来の2倍の6兆円まで買い入れ、マイナス金利も継続、長期金利操作と金融緩和の継続期間を明確化する、などの金融緩和策を実施しています。

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、119 2.6181% 1112 2.6141% 1113 2.6161%と推移しています。20155月までの25か月は低下傾向でしたが、その後は上昇傾向にあります。ギリシャ財政危機直前の201153日の0.346%を上回り、201215日につけたピークの0.5825%をも大きく上回っています。世界的に債務が大きく膨らんでいることを暗示しており、金融システム危機はいつ再燃してもおかしくない水準と言えます。なお、2018119日に記録した2.6181%が、ここ5年の最高金利です。

一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.3PBR1.14となっています。1月~3月期の決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.3%となり、これは3か月前より0.1ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は-2.0%で、これは3か月前より2.6ポイント改善されています。

[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.6%となり、日経平均の割安幅は430円から140円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-890円 から-140円の間で推移しています。
一方、中長期的に見ると、ファンダメンタル面では日本市場は米国市場よりかなり割安ですが、テクニカル面ではやや割高となっています。

日米の長期金利の差は3.04ポイントから3.03ポイントに縮小し、ドル円相場は円高方向に推移しました。

テクニカル面を見ると、米国市場は、短期的・中期的に下降トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に下降トレンドです。

ファンダメンタル面も見てみましょう。LIBOR銀行間金利は、ここ5年来の最高値を更新して上昇しており、金融システム危機への懸念があることを示しています。欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。
上海銀行間取引金利は落ち着いていますが、今後も株価の急激な変化に注意が必要です。また、北京と上海の不動産価格は横ばいですが、引き続き国有企業・中国の地方政府を含めた不良債権問題に注意が必要です。
米国の経済指標は好転しており、米景気は今後も改善すると判断され、追加利上げが実施されると予想されます。また、目先の長期金利は上昇傾向にあります。これは対ドルで円安要因です。
欧州市場でも景気回復の兆しが見られます。ECBは量的緩和やマイナス金利政策を継続していますが、量的緩和は縮小されて年内で終了予定です。EUも金融正常化へ向かう様子です。

1115日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数や、10月の小売売上高、11月のニューヨーク連銀製造業景気指数、11月のフィラデルフィア連銀製造業景況感指数のほか、ウォルマート、NVIDIA、ノードストローム、アプライド・マテリアルズなどの四半期決算が注目されるでしょう。

今日の日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを250円ほど下回り、下値は想定ラインを110円ほど上回りました。目先の日経平均は、上値が25日線(現在22070円近辺)、下値がボリンジャーバンド-1σ(現在21610円近辺)と想定されます。



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Tuesday, November 13, 2018

[2018/11/14]今後の日経平均の見通し

[市況]
1113日、NYDowは下落し、NASDAQは小幅上昇しました。1114日の日経平均先物は、前日比70円高で寄り付くと、午前中は230円高から10円安の間でもみあい、午後は130円高から10円高の間でもみあって、結局60円高で取引を終えました。日経平均の終値は35円高の21846円で、出来高は14.32億株と比較的高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

1113日の米国市場では、「最新の飛行制御システムの潜在的な危険性を航空会社などに周知していなかった」と報じられたボーイングが2%下げ、1銘柄でNYDow50ドルあまり押し下げました。また、原油相場の下げが続いたことも重石となりました。
1114日の日本市場では、前日の大幅下落の反動で、押し目買いが優勢となりました。ただ、中国景気など外部環境への警戒感は根強く、1日を通して上値の重い相場となりました。

 [テクニカル視点]
日経平均は9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。
総合乖離率は-7.0%とマイナス幅を縮め、200日線との乖離率も-2.2%とマイナス幅を縮めました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドにも赤信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。
NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

日米市場(日経平均とNASDAQ)200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より0.2ポイント拡大して+2.1ポイントとなり、中長期的には日本市場が米国市場より460円ほど割高であることを示しています

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECD2019年予想実質GDP伸び率の日米差(-1.6ポイント)や金利差、予想PERを考慮すると、ファンダメンタル面では中長期的に日本市場が米国市場に比べて3.60ポイント(日経平均で17490円程度)割安であることを示しています。日本市場の割安感は日米の金利差と今期予想増益率差によるもので、長期的には大幅に割安です。

市場は現在、「英国のEU離脱やトランプ政権の通商政策の金融市場全体への影響」「中国の景気と世界経済や金・穀物・原油価格への影響」「アベノミクスによる日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気、雇用状況、住宅市況」「米国の利上げに伴う新興国市場の減速懸念」「中東やウクライナ情勢を巡る地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

米国の79月期のGDP速報値は前期比年率3.5%増で、46月期の4.2%増から低下しました。また、79月期の米主要企業の決算には、貿易摩擦の影響が出始めています。

経済指標を見てみます。10月のISM非製造業景況指数、9月の製造業受注、10月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、9月の耐久財受注、10月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、9月の鉱工業生産指数、10月のニューヨーク連銀製造業景気指数は市場予想を上回りました。一方、10月のISM製造業景況指数、10月のシカゴ購買部協会景気指数、10月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月の小売売上高は市場予想を下回りました。経済指標は74負で、景気面では強気材料ですが、利上げしやすくなるという面では弱気材料です。

米国の10月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比25万人増で、市場予想の20万人増を上回りました。一方、失業率は3.7%で、先月の3.7%から横ばいでした。また、平均時給は+0.2%で、予想値の+0.2%と一致しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利上げしやすくなるという面では弱気材料です。

住宅関連の指標を見てみます。9月の中古住宅販売仮契約指数、10月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、9月の新築住宅販売件数、9月の中古住宅販売件数、9月の住宅着工件数は市場予想を下回りました。8月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年比+5.5%で、市場予想の5.8%を下回りました。住宅関連の指標は24負で、景気面では弱気材料ですが、利上げしにくくなるという面では強気材料です。

全世界的に景気後退リスクは縮小しているようですが、先進国の財政赤字が根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。ここにきて先進国は大規模な財政出動を容認する方向に舵を切りつつあり、景気は緩やかな上昇を続けています。金利は上昇傾向ですが、長短金利が縮小傾向にある点は要注意です。

欧米日の金融政策をまとめてみます。FRBは追加利上げ時期を模索中です。ECBは政策金利の一段の引き下げに加え、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.2%まで拡大し、国債の買い取りを含む量的緩和政策を維持しています。ただ、20181月からは、買い入れ額は600億ユーロから300億ユーロ規模に減額され、年内に終了予定です。日銀は2%のインフレ目標を設定し、加えて20141031日から、マネタリーベースが年間約80兆円に相当するペースで増加するよう調整し、さらにETFを従来の2倍の6兆円まで買い入れ、マイナス金利も継続、長期金利操作と金融緩和の継続期間を明確化する、などの金融緩和策を実施しています。

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、118 2.6146% 119 2.6181% 1112 2.6141%と推移しています。20155月までの25か月は低下傾向でしたが、その後は上昇傾向にあります。ギリシャ財政危機直前の201153日の0.346%を上回り、201215日につけたピークの0.5825%をも大きく上回っています。世界的に債務が大きく膨らんでいることを暗示しており、金融システム危機はいつ再燃してもおかしくない水準と言えます。なお、2018119日に記録した2.6181%が、ここ5年の最高金利です。

一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.3PBR1.14となっています。1月~3月期の決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.3%となり、これは3か月前と同水準です。また、今期予想利益の伸率は-2.4%で、これは3か月前より2.2ポイント改善されています。

[今後の見通し]
日経平均は、NYDowが下落したにもかかわらず上昇しました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.9%となり、日経平均の割安幅は630円から430円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-890円 から-430円の間で推移しています。
一方、中長期的に見ると、ファンダメンタル面では日本市場は米国市場よりかなり割安ですが、テクニカル面ではやや割高となっています。

日米の長期金利の差は3.07ポイントから3.04ポイントに縮小し、ドル円相場はやや円高方向に推移しました。

テクニカル面を見ると、米国市場は、短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的・中期的に下降トレンドです。

ファンダメンタル面も見てみましょう。LIBOR銀行間金利は、ここ5年来の最高値を更新して上昇しており、金融システム危機への懸念があることを示しています。欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。
上海銀行間取引金利は落ち着いていますが、今後も株価の急激な変化に注意が必要です。また、北京と上海の不動産価格は横ばいですが、引き続き国有企業・中国の地方政府を含めた不良債権問題に注意が必要です。
米国の経済指標は好転しており、米景気は今後も改善すると判断され、追加利上げが実施されると予想されます。また、目先の長期金利は上昇傾向にあります。これは対ドルで円安要因です。
欧州市場でも景気回復の兆しが見られます。ECBは量的緩和やマイナス金利政策を継続していますが、量的緩和は縮小されて年内で終了予定です。EUも金融正常化へ向かう様子です。

1114日の米国市場では、10月の消費者物価指数のほか、メイシーズやシスコシステムズなどの四半期決算が注目されるでしょう。

今日の日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを110円ほど下回り、下値は想定ラインを240円ほど上回りました。目先の日経平均は、上値が25日線(現在22100円近辺)、下値がボリンジャーバンド-1σ-100(現在21530円近辺)と想定されます。



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