Sunday, February 16, 2020

[2020/02/17]今後の日経平均の見通し

[市況]
214日、NYDowは小幅下落し、NASDAQは上昇しました。217日の日経平均先物は、前日比70円安で寄り付くと、午前中は60円安から310円安の間で上下し、午後は200円安から90円安の間でもみあって、結局90円安で取引を終えました。日経平均の終値は164円安の23523円で、出来高は11.66億株と比較的低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては「売り」が有利の状態です。

214日の米国市場では、中国で新型肺炎の感染者数の増加が続いていることから、景気への悪影響を懸念した売りが優勢となりました。ただ、企業業績の底堅さなどを背景とした相場の先高観から下値では買いも入り、株価指数の下げ幅は限定的でした。
217日の日本市場では、前週末の米株式相場の下落や、20191012月期のGDP速報値が市場予想を大きく下回ったことなどが投資家心理を冷やし、売りが先行しました。上海や香港などアジア株の上昇を支えに、売り一巡後は買い戻しが入りましたが、新型肺炎の感染拡大への警戒感は強く、戻りは限定的でした。日経平均は3日続落しました。

 [テクニカル視点]
日経平均は、9日線と25日線を下回りました。短期トレンドは青信号から赤信号に変わりました。
総合乖離率は+5.7%と前週末よりプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+6.1%と前週末よりプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドには青信号が点灯しています。
一方、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドにも青信号が点灯しています。

日米市場(日経平均とNASDAQ)200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前週末より0.9ポイント拡大して-10.5となり、中長期的には日本市場が米国市場より2470円ほど割安であることを示しています

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECD2021年予想実質GDP伸び率の日米差(-1.2ポイント)や金利差、予想PERを考慮すると、ファンダメンタル面では中長期的に日本市場が米国市場に比べて2.13ポイント(日経平均で10470円程度)割安であることを示しています。日本市場は長期的には大幅に割安です。

市場は現在、「新型肺炎などによる中国の景気減速と、中国の景気が世界経済や金・穀物・原油価格へ与える影響」「英国のEU離脱」「米中貿易摩擦」「トランプ政権の通商政策が金融市場全体へ与える影響」「アベノミクスによる日本経済のデフレ脱却の成否や、消費税増税が景気に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

米国の1012月期のGDP速報値は前期比年率2.1%増で、市場予想の2.1%増と一致しました。1012月期の米企業の決算発は、概ね好調でした。

経済指標を見てみます。
2月のミシガン大学消費者信頼感指数、1月のISM非製造業景況指数、12月の製造業受注、1月のISM製造業景況指数、1月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、12月の耐久財受注、1月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、1月のニューヨーク連銀製造業景況指数は市場予想を上回りました。また、1月の小売売上高は市場予想と一致しました。一方、1月の鉱工業生産指数、1月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を下回りました。経済指標は92負で、景気面では強気材料ですが、利下げしにくくなるという面では弱気材料です。

米国の1月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比22.5万人増で、市場予想の16万人増を上回りました。一方、失業率は3.6%で、先月の3.5%から悪化しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利下げしにくくなるという面では弱気材料です。

米国の住宅関連の指標を見てみます。
12月の中古住宅販売件数、12月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。また、1月の住宅市場指数は市場予想と一致しました。一方、12月の中古住宅販売仮契約指数、12月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。また、11月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+4.7%で、市場予想の+4.9%を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立材料です

先進国の財政赤字が根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうですが、先進国は大規模な財政出動を容認する方向に舵を切りつつあります。にもかかわらず、景気後退リスクが意識されており、長期金利が下降傾向にあることは気がかりです。直近では、景気後退の前兆とされる長短金利の逆転状態も見られます。

欧米日の金融政策をまとめてみます。
FRBは予防的利下げを3度おこない、当分、現行金利を維持する方針のようです。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%まで拡大し、国債の買い取りを含む量的緩和政策を201911月から再開しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、加えて20141031日からはマネタリーベースが年間約80兆円に相当するペースで増加するよう調整するとし、さらにETFを従来の2倍の6兆円まで買い入れ、マイナス金利も継続、長期金利操作と金融緩和の継続期間を明確化する、などの金融緩和策を実施しています。

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、20155月までの25か月は低下傾向にありましたが、その後は上昇に転じています。直近では、212 1.7037% 213 1.6916% 214 1.6917%と推移しています。世界的な短期金利の低下にともない、上昇は一服していますが、ギリシャ財政危機直前(201153日)の0.346%201215日につけたピークの0.5825%を大きく上回り、また、米国債3か月物の1.57%をも上回っており、世界的に債務が大きく膨らんでいることを暗示しています。金融システム危機はいつ再燃してもおかしくない水準と言えます。なお、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。

一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER14.5PBR1.13となっています。79月期の決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE7.8%となり、これは3か月前より0.4ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は-6.4%で、こちらは3か月前より1.0ポイント悪化しています。

[今後の見通し]
日経平均は、前週末のNYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.7%となり、日経平均の割安幅は370円から410円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-410円から-80円の間で推移しています。
また、中長期的に見ると、ファンダメンタル面では日本市場は米国市場よりかなり割安で、テクニカル面でも割安となっています。

日米の長期金利の差は、1.64ポイントから1.62ポイントに縮小しました。ドル円相場は小動きでした。

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に上昇トレンドです。日経平均は、短期的には下降トレンドで、中期的には上昇トレンドです。

ファンダメンタル面も見てみましょう。
LIBOR銀行間金利は、ここ5年来の最高値を更新して上昇しており、金融システム危機への懸念があることを示しています。欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。
上海銀行間取引金利は落ち着いていますが、今後も株価の急激な変化に注意が必要です。また、北京と上海の不動産価格は横ばいですが、引き続き国有企業・中国の地方政府を含めた不良債権問題に注意が必要です。
米国の経済指標は市場予想を上回るものが目立っています。長期金利は下降に転じましたが、目先は一服しています。対ドルで円高傾向にありますが、直近は円安ぎみです。
欧州市場では、マイナス金利政策が続いています。ECBはこのところの景気後退懸念を受けて量的緩和を再開し、各国政府に財政政策をうながしています。

214日の米国は、プレジデントデーの祝日で、株式相場は休場です。

今日の日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを330円ほど下回り、下値は想定ラインを110円ほど下回りました。目先は、25日線+100円(現在23750円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ(現在23300円近辺)が下値の目安になりそうです。



ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。

右のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら世界の市場のリアルチャート

Saturday, February 15, 2020

[2020/02/16]今週の日経平均の見通し

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場では、新型コロナウイルスに対する警戒感があるものの、世界的な金融緩和から先高観が根強く、株価指数は最高値を更新しました。一方、中長期的には、新型肺炎拡大、米国政治の混乱FRBの利上げ、欧州政治の混乱、欧州の銀行の信用力不足と信用収縮懸念中国など新興国の景気減速、貿易戦争などによる世界経済の減速懸念や、中東、朝鮮半島やウクライナの地政学的リスクに引き続き注意が必要です。

日米市場のイールド・スプレッドの差は、発表された2020年のOECDの実質GDP予想値を考慮すると、日本市場が2.07ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER19.4に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER14.6との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。
これは、現在の日経平均の価格に対して、2020年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに2.0%分拡がる(日本が下方修正又は米国が上方修正される)か、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER20.9程度になる(今期業績が下方修正されるか、又は、日経平均が33920円程度となる)と、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は10230円ほど割安です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP
③日米の金利差の拡大と一段の円安、
OECDによる日本の2021GDP予測値(現在+0.74%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、

最近の動きを見ると、
   先週のNYDowの週足は陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQの週足は陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。今週は住宅指標、四半期決算発表、2月のニューヨーク連銀景気指数、2月のフィラデルフィア連銀景気指数などが注目されそうです。NYDow25日線の上を維持出来るか否かに注目したいと思います。
   日経225採用銘柄の今期予想増益率は4-6月期の決算発表に伴い、ROE予想値は7.8%3ヶ月前に比べて0.4ポイント悪化しています。また、今期業績予想の利益伸び率は-6.4%3ヶ月前に比べて3.2ポイント悪化しています。
   米国の長期金利は変わらず、日米の金利差は 1.63%から1.62%と縮小し、為替は109円台から110円台で円安方向の動きでした。
   OECDの日米の2021年の実質GDP伸び率予測が発表されて、日本が+0.74%で、米国は+1.98%と予想されていますので、この面では日本市場の方が1.24ポイント劣ります。
   21週は買い越しで、22週は売り越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。
5つのポイントのうち、①が強気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に9.7ポイント(日経平均に勘算すると2300円程度)割安となっています。先週と比べ割安幅は拡大しました。

日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。総合乖離率は+7.9%となり先週と比較してプラス幅が縮小しました。200日移動平均線乖離率は+6.9%でプラス幅が縮小しました。3つの要素がプラスですので、中期トレンドは、"青信号"が点灯しています。
日経平均は、25日線と9日線の上に在ります。短期的トレンドには"青信号"が点灯しています。

米国市場ではNY Dow200日線・25日線・9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaq2200日線・25日線・9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。
短期的には青信号"で、中期的にも青信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
米国市場をファンダメンタル面で見ると米国の利上げ、米企業業績の伸び悩み、信用収縮に伴う金融市場混乱、北朝鮮の問題、原油相場の低迷、ハイイールド債市場の下落、世界的な長期金利低下傾向、などの懸念は後退しているものの、新型コロナウィルスによる肺炎の感染拡大、米中貿易摩擦、米国政治の不透明感、EU圏の銀行の信用力不足と政治情勢、貿易戦争に伴う世界経済減速懸念、中東やウクライナの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

中国の不動産価格は大都市では横ばいですが設備過剰など中国全体の不良債権問題は解消していません。処理を急ぐと目先の市場下落を招き、先延ばしすると景気後退が長引く懸念があります。

また、直近のLIBOR金利は低下傾向ですが、ここ5年は上昇を続け、世界全体の不良債務が増加を続けていることを暗示しており、金融不安再燃の可能性が意識されています。

一方、好材料としては米国の利下げ期待、トランプ大統領の政策期待、日銀による2%のインフレターゲットの設定やマイナス金利導入と80兆の国債・6兆円のETF購入などの金融緩和措置に加え、長期金利操作と金融緩和の継続期間明確化やECBによるマイナス金利の深堀と量的緩和の再開表明などが揚げられます。

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンドです。日本市場は中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンドです

先週の為替市場を分析すると、米国の長期金利は横ばいで、日米長期金利差は縮小したものの、為替は週間では円安でした。今週は109円台から110円台が想定されます。こからは、テクニカル指標、米国市場動向、為替の動き、外国人投資家動向を注目する必要があります。


先週の日経平均は、ほぼ想定レンジ内で推移しました。上値は想定ラインを440円ほど下回り、下値は想定ラインを50円ほど下回りました。今週の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド+1σ(現在24000円近辺)で、下値はボリンジャーバンド-1σ(現在23310円近辺)の間での動き想定されます


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。

右のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら世界の市場のリアルチャート

Thursday, February 13, 2020

[2020/02/14]今後の日経平均の見通し

[市況]
213日、NYDowNASDAQは下落しました。214日の日経平均先物は、前日比90円安で寄り付くと、午前中は210円安から60円安と下げ幅を縮め、午後は30円安から170円安と下げ幅を拡げて、結局160円安で取引を終えました。日経平均の終値は140円安の23687円で、出来高は13.52億株と比較的高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては「売り」が有利の状態です。

213日の米国市場では、売りが優勢となりました。中国政府が新型肺炎の感染認定基準を変更し、中国国内の感染者数が急増したことから、前日までの「感染拡大ペースは鈍化している」との楽観的な見方が後退し、問題収束に時間がかかるとの懸念が広がりました。
214日の日本市場では、日本国内での新型肺炎の感染拡大を懸念させる報道が相次いだことから、国内景気や企業業績への悪影響を警戒した売りが優勢となりました。一方で、個人投資家による押し目買いが相場の下値を支えました。日経平均は続落しました。

 [テクニカル視点]
日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。
総合乖離率は+7.9%と前日よりプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+6.9%と前日よりプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。
一方、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上にありますが、9日線と25日線を下回りました。

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドにも青信号が点灯しています。

日米市場(日経平均とNASDAQ)200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より0.3ポイント拡大して-9.6となり、中長期的には日本市場が米国市場より2270円ほど割安であることを示しています

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECD2021年予想実質GDP伸び率の日米差(-1.2ポイント)や金利差、予想PERを考慮すると、ファンダメンタル面では中長期的に日本市場が米国市場に比べて2.01ポイント(日経平均で9880円程度)割安であることを示しています。日本市場は長期的には大幅に割安です。

市場は現在、「新型肺炎などによる中国の景気減速と、中国の景気が世界経済や金・穀物・原油価格へ与える影響」「英国のEU離脱」「米中貿易摩擦」「トランプ政権の通商政策が金融市場全体へ与える影響」「アベノミクスによる日本経済のデフレ脱却の成否や、消費税増税が景気に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

米国の1012月期のGDP速報値は前期比年率2.1%増で、市場予想の2.1%増と一致しました。1012月期の米企業の決算発は、概ね好調でした。

経済指標を見てみます。
1月のISM非製造業景況指数、12月の製造業受注、1月のISM製造業景況指数、1月のミシガン大学消費者信頼感指数、1月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、12月の耐久財受注、1月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、1月のニューヨーク連銀製造業景況指数は市場予想を上回りました。また、12月の鉱工業生産指数、12月の小売売上高は市場予想と一致しました。一方、1月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を下回りました。経済指標は101負で、景気面では強気材料ですが、利下げしにくくなるという面では弱気材料です。

米国の1月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比22.5万人増で、市場予想の16万人増を上回りました。一方、失業率は3.6%で、先月の3.5%から悪化しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利下げしにくくなるという面では弱気材料です。

米国の住宅関連の指標を見てみます。
12月の中古住宅販売件数、12月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。また、1月の住宅市場指数は市場予想と一致しました。一方、12月の中古住宅販売仮契約指数、12月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。また、11月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+4.7%で、市場予想の+4.9%を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立材料です

先進国の財政赤字が根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうですが、先進国は大規模な財政出動を容認する方向に舵を切りつつあります。にもかかわらず、景気後退リスクが意識されており、長期金利が下降傾向にあることは気がかりです。直近では、景気後退の前兆とされる長短金利の逆転状態も見られます。

欧米日の金融政策をまとめてみます。
FRBは予防的利下げを3度おこない、当分、現行金利を維持する方針のようです。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%まで拡大し、国債の買い取りを含む量的緩和政策を201911月から再開しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、加えて20141031日からはマネタリーベースが年間約80兆円に相当するペースで増加するよう調整するとし、さらにETFを従来の2倍の6兆円まで買い入れ、マイナス金利も継続、長期金利操作と金融緩和の継続期間を明確化する、などの金融緩和策を実施しています。

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、20155月までの25か月は低下傾向にありましたが、その後は上昇に転じています。直近では、210 1.7131% 211 1.7072% 212 1.7037%と推移しています。世界的な短期金利の低下にともない、上昇は一服していますが、ギリシャ財政危機直前(201153日)の0.346%201215日につけたピークの0.5825%を大きく上回り、また、米国債3か月物の1.57%をも上回っており、世界的に債務が大きく膨らんでいることを暗示しています。金融システム危機はいつ再燃してもおかしくない水準と言えます。なお、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。

一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER14.6PBR1.14となっています。79月期の決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE7.8%となり、これは3か月前より0.4ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は-8.2%で、こちらは3か月前より3.2ポイント悪化しています。

[今後の見通し]
日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.5%となり、日経平均の割安幅は340円から370円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-370円から-80円の間で推移しています。
また、中長期的に見ると、ファンダメンタル面では日本市場は米国市場よりかなり割安で、テクニカル面でも割安となっています。

日米の長期金利の差は、1.63ポイントから1.64ポイントに拡大しました。ドル円相場は小動きでした。

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に上昇トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に上昇トレンドです。

ファンダメンタル面も見てみましょう。
LIBOR銀行間金利は、ここ5年来の最高値を更新して上昇しており、金融システム危機への懸念があることを示しています。欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。
上海銀行間取引金利は落ち着いていますが、今後も株価の急激な変化に注意が必要です。また、北京と上海の不動産価格は横ばいですが、引き続き国有企業・中国の地方政府を含めた不良債権問題に注意が必要です。
米国の経済指標は市場予想を上回るものが目立っています。長期金利は下降に転じましたが、目先は一服しています。対ドルで円高傾向にありますが、直近は円安ぎみです。
欧州市場では、マイナス金利政策が続いています。ECBはこのところの景気後退懸念を受けて量的緩和を再開し、各国政府に財政政策をうながしています。

214日の米国市場では、1月の小売売上高や、1月の鉱工業生産指数などが注目されるでしょう。当面、新型コロナウィルスによる肺炎の感染拡大への警戒感も株式相場に影響を与えそうです。

今日の日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを260円ほど下回り、下値は想定ラインを50円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ-100円(現在23900円近辺)が上値の目安に、25日線-200円(現在23460円近辺)が下値の目安になりそうです。



ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。

右のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら世界の市場のリアルチャート