Tuesday, October 17, 2017

[2017/10/17]今後の日経平均の見通し

[市況]
16日のNYDowNASDAQは上昇しました。17日の日経平均先物は、前日比80円高で寄り付き、午前中は130円高から40円安と下げに転じましたが、午後は30円安から90円高と上昇に転じて、結局80円高で取引を終えました。日経平均の終値は80円高の21336で、出来高は15.94億株と高水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、340万株の売り越しでした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利な状況です。

1016日の米国市場では、買いが優勢となりました。企業業績の上ぶれ観測が買い安心感につながったほか、10月のニューヨーク連銀製造業景気指数が3年ぶりの水準に上昇したことなども好感されました。NYDow3営業日ぶりに過去最高値を更新しました。
1017日の日本市場では、米国の主要三指数がそろって史上最高値を更新したことが好感され、買いが先行しました。その後は過熱感を警戒する売りが出て、日経平均は一時マイナスに転じましたが、午後はじりじりと上昇幅を拡げる展開となりました。

 [テクニカル視点]
日経平均は9日線と25日線の上にあり、短期トレンドには青信号が点灯しています。総合乖離率は+19.7%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+8.8%とプラス幅を拡げました。日経平均は一目均衡表の雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差(日経平均とNASDAQ)0.2ポイントで、中長期的には日本市場が米国市場より40円ほど割高であることを示しています(前日比0.2ポイント拡大)。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、今年6月に更新されたOECD2018年予想実質GDP伸び率の日米差(-1.4ポイント)や金利差、予想PERを考慮すると、ファンダメンタル面では中長期的に日本市場が米国市場に比べて2.41ポイント(日経平均で11950円程度)割安であることを示しています。日本市場の割安感は日米の金利差と今期予想増益率差によるもので、長期的には、大幅に割安です。

市場は現在、「英国のEU離脱やトランプ大統領選出の金融市場全体への影響」「中国の景気後退と世界経済や金・穀物・原油価格への影響」「アベノミクスによる日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気、雇用状況、住宅市況」「米国の利上げに伴う新興国市場の減速懸念」「中東やウクライナ情勢を巡る地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

米国の4月~6月期のGDP確定値は前期比年率3.1%となり、改定値3.0%増を上回りました。4月~6月期の米主要企業の決算は、概ね良好です。

経済指標を見てみます。10月のニューヨーク連銀製造業景気指数、8月の製造業受注、9月のISM非製造業景況指数、9月のISM製造業景況指数、9月のシカゴ購買部協会景気指数、8月の耐久財受注、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況感指数、8月のミシガン大学消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。また、9月の小売売上高は市場予想とほぼ一致し、高い伸びを示しました。一方、9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、8月の鉱工業生産は予想を下回りました。経済指標は92負で、景気面では強気材料ですが、利上げしやすいという面では弱気材料です。

米国の9月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比3.3万人減で、市場予測の8.0万人増を下回りました。一方、失業率は先月の4.4%から4.2%に低下しました。また、賃金は上昇しました。雇用は景気面では強気材料ですが、利上げしやすいという面では弱気材料です。

一方、住宅関連では、8月の住宅着工件数は予想を上回りましたが、8月の中古住宅販売仮契約指数、8月の新築住宅販売件数、8月の中古住宅販売件数、9月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。また、6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年比+5.7%で、市場予想の+5.7%と一致しました。住宅関連の指標は24負で、景気面では弱気材料です。

全世界的に、景気は持ち直しつつあるようですが、先進国の財政赤字の根本的な解決にはかなり時間がかかりそうです。ここにきて先進国は大規模な財政出動を容認する方向に舵を切りつつあり、景気は回復傾向ですが、長期金利が上昇傾向に変わる気配はまだ顕著ではありません。

欧米日の金融政策をまとめてみます。FRBは追加利上げ時期を模索中です。ECBは政策金利の一段の引き下げに加え、民間銀行が中央銀行に預け入れる際の金利を-0.2%までマイナス幅を拡大し、国債の買い取りを含む量的緩和政策を維持しています。ただ、20174月からは、買い入れ額を800億ユーロから600億ユーロ規模に減額しています。日銀は2%のインフレ目標を設定し、加えて20141031日から、マネタリーベースが年間約80兆円に相当するペースで増加するよう調整し、さらにETFを従来の2倍の6兆円まで買い入れ、マイナス金利も継続、長期金利操作と金融緩和の継続期間を明確化する、などの金融緩和策を実施しています。

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3ヶ月物金利は、1011 1.3586 1012 1.3591 1013 1.3533 と推移しています。20155月までの25か月は低下傾向でしたが、その後は上昇傾向にあり、ギリシャ財政危機直前の20110503日の0.346%を上回り、201215日につけたピークの0.5825%をも大きく上回っているので、金融システム危機懸念はいつ再燃してもおかしくない水準と言えます。英国のEU離脱決定後に金利は一時低下しましたが、その後、上昇が続いています。なお、20171012日に記録した1.3591%が、ここ5年の最高金利です。

一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER14.9PBR1.29となっています。1月~3月期の決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.7%となり、これは3か月前より0.3ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は+7.3%で、こちらは3か月前より1.2ポイント悪化しています。

[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+2.3%となり、日経平均の割高幅は540円から470円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+100円 から+540円の間で推移しています。
一方、中長期的に見ると、ファンダメンタル面では日本市場は米国市場よりかなり割安ですが、テクニカル面ではやや割高となっています。

日経平均は、ここからも、米国市場をにらみながら、為替の動向が鍵となりそうです。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要です。長期金利差は2.23ポイントから2.25ポイントに拡大し、ドル円相場は円安方向に推移しました。直近の米国の長期金利は上昇し、円安圧力が強まりました。

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に上昇トレンドです。

ファンダメンタル面も見てみましょう。LIBOR銀行間金利は、ここ5年来の最高値を更新して上昇しており、金融システム不安への懸念があることを示しています。ドイツ銀行やイタリアの銀行の自己資本不足など欧州の金融機関の健全性への疑念が原因と思われます。
上海銀行間取引金利は落ち着いていますが、今後も株価の急激な変化に注意が必要です。また、北京と上海の不動産価格は横ばいですが、引き続き国有企業・中国の地方政府を含めた不良債権問題に注意が必要です。
米国の経済指標は好転しており、米景気は今後も改善すると判断され、追加利上げが実施されると予想されます。これは対ドルで円安要因です。ただ、目先の長期金利は低下傾向にあります。
欧州市場でも景気回復の兆しが見られます。ECBは量的緩和やマイナス金利政策を継続していますが、4月から量的緩和は縮小されました。EUも金融正常化へ向かう方向です。

1017日の米国市場では、9月の鉱工業生産指数のほか、IBMJ&J、ユナイテッドヘルス、モルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックスなどの四半期決算が注目されるでしょう。

今日の日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインの近辺で、60円ほど下回り、下値も想定ラインの近辺で、30円ほど上回りました。目先の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド+2σ+100(現在21460円近辺)、下値がボリンジャーバンド+1σ+300(現在21200円近辺)と想定されます。



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Monday, October 16, 2017

[2017/10/16]今後の日経平均の見通し

[市況]
13日のNYDowNASDAQは上昇しました。16日の日経平均先物は、前日比80円高で寄り付き、午前中は30円高から200円高の間でもみあい、午後は100円高から160円高の間でもみあって、結局110円高で取引を終えました。日経平均の終値は100円高の21255で、出来高は18.01億株と高水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、190万株の売り越しでした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利な状況です。

1013日の米国市場では、買いが優勢となりました。中国の輸出の伸びを示す経済指標が改善されたことを受け、世界経済に対する楽観的な見方が広がりました。9月の小売売上高と消費者物価指数はともに前月比で高い伸びを示しましたが、市場予想には届かなかったため、長期金利は上昇しませんでした。
1016日の日本市場では、米国市場高を受けて買いが先行しました。衆院選で与党優勢が伝えられていることや、懸念されていた北朝鮮の挑発行動がなかったことなども好感され、その後も買いが優勢となりました。

 [テクニカル視点]
日経平均は9日線と25日線の上にあり、短期トレンドには青信号が点灯しています。総合乖離率は+19.0%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+8.4%とプラス幅を拡げました。日経平均は一目均衡表の雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差(日経平均とNASDAQ)+0.0ポイントで、中長期的には日本市場と米国市場が均衡していることを示しています(前日比0.2ポイント縮小)。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、今年6月に更新されたOECD2018年予想実質GDP伸び率の日米差(-1.4ポイント)や金利差、予想PERを考慮すると、ファンダメンタル面では中長期的に日本市場が米国市場に比べて2.41ポイント(日経平均で11850円程度)割安であることを示しています。日本市場の割安感は日米の金利差と今期予想増益率差によるもので、長期的には、大幅に割安です。

市場は現在、「英国のEU離脱やトランプ大統領選出の金融市場全体への影響」「中国の景気後退と世界経済や金・穀物・原油価格への影響」「アベノミクスによる日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気、雇用状況、住宅市況」「米国の利上げに伴う新興国市場の減速懸念」「中東やウクライナ情勢を巡る地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

米国の4月~6月期のGDP確定値は前期比年率3.1%となり、改定値3.0%増を上回りました。4月~6月期の米主要企業の決算は、概ね良好です。

経済指標を見てみます。8月の製造業受注、9月のISM非製造業景況指数、9月のISM製造業景況指数、9月のシカゴ購買部協会景気指数、8月の耐久財受注、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況感指数、8月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月のニューヨーク連銀製造業景気指数は市場予想を上回り、9月の小売売上高は高い伸びで、ほぼ予想に一致しました。一方、9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、8月の鉱工業生産は予想を下回りました。経済指標は92負で、景気面では強気材料ですが、利上げしやすいという面では弱気材料です。

米国の9月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比3.3万人減で、市場予測の8.0万人増を下回りました。一方、失業率は先月の4.4%から4.2%に低下しました。また、賃金は上昇しました。雇用は景気面では強気材料ですが、利上げし易いという面では弱気材料です。

一方、住宅関連では、8月の住宅着工件数は予想を上回りましたが、8月の中古住宅販売仮契約指数、8月の新築住宅販売件数、8月の中古住宅販売件数、9月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。また、6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年比+5.7%で、市場予想の+5.7%と一致しました。住宅関連の指標は24負で、景気面では弱気材料です。

全世界的に、景気は持ち直しつつあるようですが、先進国の財政赤字の根本的な解決にはかなり時間がかかりそうです。ここにきて先進国は大規模な財政出動を容認する方向に舵を切りつつあり、景気は回復傾向ですが、長期金利が上昇傾向に変わる気配はまだ顕著ではありません。

欧米日の金融政策をまとめてみます。FRBは追加利上げ時期を模索中です。ECBは政策金利の一段の引き下げに加え、民間銀行が中央銀行に預け入れる際の金利を-0.2%までマイナス幅を拡大し、国債の買い取りを含む量的緩和政策を維持しています。ただ、20174月からは、買い入れ額を800億ユーロから600億ユーロ規模に減額しています。日銀は2%のインフレ目標を設定し、加えて20141031日から、マネタリーベースが年間約80兆円に相当するペースで増加するよう調整し、さらにETFを従来の2倍の6兆円まで買い入れ、マイナス金利も継続、長期金利操作と金融緩和の継続期間を明確化する、などの金融緩和策を実施しています。

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3ヶ月物金利は、1011 1.3586 1012 1.3591 1013 1.3533 と推移しています。20155月までの25か月は低下傾向でしたが、その後は上昇傾向にあり、ギリシャ財政危機直前の20110503日の0.346%を上回り、201215日につけたピークの0.5825%をも大きく上回っているので、金融システム危機懸念はいつ再燃してもおかしくない水準と言えます。英国のEU離脱決定後に金利は一時低下しましたが、その後、上昇が続いています。なお、20171012日に記録した1.3591%が、ここ5年の最高金利です。

一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER14.8PBR1.29となっています。1月~3月期の決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.7%となり、これは3か月前より0.3ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は+7.3%で、こちらは3か月前より1.1ポイント悪化しています。

[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+2.7%となり、日経平均の割高幅は430円から540円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、+80円 から+540円の間で推移しています。
一方、日本市場を中長期的に米国市場と比較すると、ファンダメンタル面ではかなり割安で、テクニカル面では均衡しています。

日経平均は、ここからも、米国市場をにらみながら、為替の動向が鍵となりそうです。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要です。長期金利差は2.27ポイントから2.23ポイントに縮小し、ドル円相場は円高方向に推移しました。直近の米国の長期金利は低下し、円高圧力が強まりました。

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に上昇トレンドです。

ファンダメンタル面も見てみましょう。LIBOR銀行間金利は、ここ5年来の最高値を更新して上昇しており、金融システム不安への懸念があることを示しています。ドイツ銀行やイタリアの銀行の自己資本不足など欧州の金融機関の健全性への疑念が原因と思われます。
上海銀行間取引金利は落ち着いていますが、今後も株価の急激な変化に注意が必要です。また、北京と上海の不動産価格は横ばいですが、引き続き国有企業・中国の地方政府を含めた不良債権問題に注意が必要です。
米国の経済指標は好転しており、米景気は今後も改善すると判断され、追加利上げが実施されると予想されます。これは対ドルで円安要因です。ただ、目先の長期金利は低下傾向にあります。
欧州市場でも景気回復の兆しが見られます。ECBは量的緩和やマイナス金利政策を継続していますが、4月から量的緩和は縮小されました。EUも金融正常化へ向かう方向です。

1016日の米国市場では、10月のニューヨーク連銀製造業景気指数のほか、ネットフリックスやチャールズ・シュワブなどの四半期決算が注目されるでしょう。

今日の日経平均は、想定範囲内をやや上ぶれしました。上値は想定ラインを40円ほど上回り、下値は想定ラインを150円ほど上回りました。目先の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド+2σ+100(現在21410円近辺)、下値がボリンジャーバンド+1σ+300(現在21140円近辺)と想定されます。



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Saturday, October 14, 2017

[2017/10/15]今週の日経平均の見通し

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場では、好調な決算や経済指標の発表が続き、買いが優勢でした。一方、中長期的には、米国政治の混乱FRBの利上げ、ドイツ銀行始め欧州の銀行の信用力不足と信用収縮懸念中国など新興国の景気減速、原油相場低迷などによる世界経済の減速懸念や、中東やウクライナの地政学的リスクに引き続き注意が必要です。

日米市場のイールド・スプレッドの差は、発表された2018年のOECDの実質GDP予想値を考慮すると、日本市場が2.40ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER19.4に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER14.8との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。
これは、現在の日経平均の価格に対して、2018年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに2.4%分拡がる(日本が下方修正又は米国が上方修正される)か、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER23.1程度になる(今期業績が下方修正されるか、又は、日経平均が32870円程度となる)と、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は11720円ほど割安です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP
③日米の金利差の拡大と一段の円安、
OECDによる日本の2018GDP予測値(現在+0.98%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、

最近の動きを見ると、
   先週のNYDowの週足陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQの週足は陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。今週は住宅指標、四半期決算発表、10月のNY連銀製造業景気指数、9月の鉱工業生産が注目されそうです。NYDow25日線の上を維持できるか否かに注目したいと思います。
   日経225採用銘柄の今期予想増益率は4-6月期の決算発表に伴い、ROE予想値は8.7%3ヶ月前に比べて0.3ポイント悪化しています。また、今期業績予想の伸び率は+7.3%3ヶ月前に比べて0.9ポイント悪化しています。
   米国の長期金利は低下して、日米の金利差は2.31から2.22%に縮小し、為替は112円台から111円台で円高方向の動きでした。今週は112円台から110円台が想定されます。
   OECDの日米の2018年の実質GDP伸び率は改定されて、日本が+1.0%で、米国は+2.4%と予想されていますので、この面では日本市場の方が1.4ポイント劣ります。
   101週は買い越しで、102週は買い越しだった可能性が高く、今週は買い越しが予想されます。
5つのポイントのうち、①⑤が強気材料でした。今週は、①③⑤が影響すると思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に0.4ポイント(日経平均に勘算すると80円程度)割安となっています。先週比割安幅が1.4ポイント縮小しました。

日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。総合乖離率は+18.0%となり先週と比較してプラス幅が拡大しました。200日移動平均線乖離率は+8.0%となりプラス幅は拡大しました。3つの要素がプラスですので中期トレンドは、"青信号"が点灯しています。
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期的トレンドは"青信号"が点灯しています。

米国市場ではNY Dow200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaq200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。
短期的には青信号"で、中期的にも青信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
米国市場をファンダメンタル面で見ると米企業業績の伸び悩み、米国の景気減速、原油相場の低迷、ハイイールド債市場の下落、英国のEU離脱に伴う金融市場混乱、世界的な長期金利低下傾向、などの懸念は後退しているものの、米国の利上げ、米国政治の不透明感、北朝鮮の情勢、EU圏の銀行の信用力不足と政治情勢、中国など新興国の景気減速に伴う世界経済減速懸念、中東やウクライナの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

中国の不動産価格は大都市では横ばいですが設備過剰など中国全体の不良債権問題は解消していません。処理を急ぐと目先の市場下落を招き、先延ばしすると景気後退が長引く懸念があります。

また、直近のLIBOR金利がここ5年来の高値を更新し続けており金融不安再燃の可能性が意識されています。

一方、好材料としては米国の緩やかな利上げペースの可能性、トランプ新大統領の政策期待、日銀による2%のインフレターゲットの設定やマイナス金利導入と80兆の国債・6兆円のETF購入などの金融緩和措置に加え、長期金利操作と金融緩和の継続期間明確化やECBによる政策金利はマイナス金利と国債買い入れが維持されています。ただ、国債買い入れ枠は20174月から段階的に減額されていますEUも金融正常化へ向かう方向です。

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンドです。日本市場は中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンドです。

先週の為替市場を分析すると、米国の長期金利は低下し、日米長期金利差は縮まり、為替は週間では円高方向の動きでした。こからは、テクニカル指標、米国市場動向、為替の動き、外国人投資家動向を注目する必要があります。


先週の日経平均は、想定レンジを上ブレしました。上値は想定ラインを180円ほど上回り、下値は想定ラインを360円ほど上回りました。今週の日経平均は、上値がボリンジャーバンド+2σ(現在21240円近辺)で、25日線(現在20300円近辺)の間での動き想定されます


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Friday, October 13, 2017

[2017/10/13]今後の日経平均の見通し

[市況]
12日のNYDowNASDAQは下落しました。13日の日経平均先物は、前日比10円高で寄り付き、午前中は90円高まで、午後は270円高まで上昇幅を拡げて、結局210円高で取引を終えました。日経平均の終値は200円高の21155で、出来高は18.48億株と高水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、600万株の買い越しでした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利な状況です。

1012日の米国市場では、目先の利益を確定する売りが優勢となりました。JPモルガン・チェースやシティグループの7月~9月期決算は市場予想を上回る増収増益となったものの、材料出尽くし感からいずれも株価は反落しました。ゴールドマン・サックスやディズニーの下落も重石となりました。
1013日の日本市場は、米国市場の下落を受け、午前中こそ小動きに終始しましたが、午後に入ると、海外投資家の指数先物への買いが現物株にも波及し、日経平均は急速に上昇幅を拡げました。日経平均は9日続伸となりました。

 [テクニカル視点]
日経平均は9日線と25日線の上にあり、短期トレンドには青信号が点灯しています。総合乖離率は+18.0%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+8.0%とプラス幅を拡げました。日経平均は一目均衡表の雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差(日経平均とNASDAQ)+0.2ポイントで、中長期的には日本市場が40円ほど割安となっています(前日比1.3ポイント縮小)。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、今年6月に更新されたOECD2018年予想実質GDP伸び率の日米差(-1.4ポイント)や金利差、予想PERを考慮すると、ファンダメンタル面では中長期的に日本市場が米国市場に比べて2.42ポイント(日経平均で11880円程度)割安であることを示しています。日本市場の割安感は日米の金利差と今期予想増益率差によるもので、長期的には、大幅に割安です。

市場は現在、「英国のEU離脱やトランプ大統領選出の金融市場全体への影響」「中国の景気後退と世界経済や金・穀物・原油価格への影響」「アベノミクスによる日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気、雇用状況、住宅市況」「米国の利上げに伴う新興国市場の減速懸念」「中東やウクライナ情勢を巡る地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

米国の4月~6月期のGDP確定値は前期比年率3.1%となり、改定値3.0%増を上回りました。4月~6月期の米主要企業の決算は、概ね良好です。

経済指標を見てみます。8月の製造業受注、9月のISM非製造業景況指数、9月のISM製造業景況指数、9月のシカゴ購買部協会景気指数、8月の耐久財受注、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況感指数、8月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月のNY連銀製造業景気指数は市場予想を上回りました。一方、9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、8月の小売売上高、8月の鉱工業生産は予想を下回りました。経済指標は83負で、景気面では強気材料ですが、利上げしやすいという面では弱気材料です。

米国の9月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比3.3万人減で、市場予測の8.0万人増を下回りました。一方、失業率は先月の4.4%から4.2%に低下しました。また、賃金は上昇しました。雇用は景気面では強気材料ですが、利上げし易いという面では弱気材料です。

一方、住宅関連では、8月の住宅着工件数は予想を上回りましたが、8月の中古住宅販売仮契約指数、8月の新築住宅販売件数、8月の中古住宅販売件数、9月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。また、6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年比+5.7%で、市場予想の+5.7%と一致しました。住宅関連の指標は24負で、景気面では弱気材料です。

全世界的に、景気は持ち直しつつあるようですが、先進国の財政赤字の根本的な解決にはかなり時間がかかりそうです。ここにきて先進国は大規模な財政出動を容認する方向に舵を切りつつあり、景気は回復傾向ですが、長期金利が上昇傾向に変わる気配はまだ顕著ではありません。

欧米日の金融政策をまとめてみます。FRBは追加利上げ時期を模索中です。ECBは政策金利の一段の引き下げに加え、民間銀行が中央銀行に預け入れる際の金利を-0.2%までマイナス幅を拡大し、国債の買い取りを含む量的緩和政策を維持しています。ただ、20174月からは、買い入れ額を800億ユーロから600億ユーロ規模に減額しています。日銀は2%のインフレ目標を設定し、加えて20141031日から、マネタリーベースが年間約80兆円に相当するペースで増加するよう調整し、さらにETFを従来の2倍の6兆円まで買い入れ、マイナス金利も継続、長期金利操作と金融緩和の継続期間を明確化する、などの金融緩和策を実施しています。

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3ヶ月物金利は、1009 1.3563 1010 1.3566 1011 1.3586 と推移しています。20155月までの25か月は低下傾向でしたが、その後は上昇傾向にあり、ギリシャ財政危機直前の20110503日の0.346%を上回り、201215日につけたピークの0.5825%をも大きく上回っているので、金融システム危機懸念はいつ再燃してもおかしくない水準と言えます。英国のEU離脱決定後に金利は一時低下しましたが、その後、上昇が続いています。なお、20171011日に記録した1.3586%が、ここ5年の最高金利です。

一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER14.8PBR1.28となっています。1月~3月期の決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.6%となり、これは3か月前より0.3ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は+7.6%で、こちらは3か月前より-0.9ポイント悪化しています。

[今後の見通し]
日経平均は、NYDowが下落したにもかかわらず上昇しました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+2.1%となり、日経平均の割高幅は160円から430円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-90円 から+430円の間で推移しています。
一方、日本市場を中長期的に米国市場と比較すると、ファンダメンタル面ではかなり割安で、テクニカル面でもやや割安となっています。

日経平均は、ここからも、米国市場をにらみながら、為替の動向が鍵となりそうです。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要です。長期金利差は2.27ポイントのままですが、ドル円相場は円高方向に推移しました。直近の米国の長期金利は低下し、円高圧力が強まりました。

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に上昇トレンドです。

ファンダメンタル面も見てみましょう。LIBOR銀行間金利は、ここ5年来の最高値を更新して上昇しており、金融システム不安への懸念があることを示しています。ドイツ銀行やイタリアの銀行の自己資本不足など欧州の金融機関の健全性への疑念が原因と思われます。
上海銀行間取引金利は落ち着いていますが、今後も株価の急激な変化に注意が必要です。また、北京と上海の不動産価格は横ばいですが、引き続き国有企業・中国の地方政府を含めた不良債権問題に注意が必要です。
米国の経済指標は好転しており、米景気は今後も改善すると判断され、追加利上げが実施されると予想されます。これは対ドルで円安要因です。ただ、目先の長期金利は低下傾向にあります。
欧州市場でも景気回復の兆しが見られます。ECBは量的緩和やマイナス金利政策を継続していますが、4月から量的緩和は縮小されました。EUも金融正常化へ向かう方向です。

1013日の米国市場では、9月の小売売上高のほか、バンク・オブ・アメリカやウェルズ・ファーゴなどの四半期決算が注目されるでしょう。

今日の日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを80円ほど下回り、下値は想定ラインの近辺で、70円ほど上回りました。目先の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド+2σ(現在21240円近辺)、下値がボリンジャーバンド+1σ+200(現在20970円近辺)と想定されます。



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