Monday, October 19, 2020

[2020/10/20]今後の日経平均の見通し

[市況]

1019日、NYDowNASDAQは大幅下落しました。1020日の日経平均先物は、前日比100円安で寄り付くと、午前中は0円安から140円安の間でもみあい、午後は160円安から100円安の間でもみあって、結局130円安で取引を終えました。日経平均の終値は104円安の23567円で、出来高は9.24億株と低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。


1019日の米国市場では、追加の経済対策をめぐる与野党協議は難航するとの見方が強まり、売りが膨らみました。また、欧米で新型コロナウイルス感染が再拡大しており、経済活動が再び制限される可能性が意識されたことも重石となりました。NYDowは大幅に反落し、NASDAQ5日続落しました。

1020日の日本市場では、前日の米株安が投資家心理を冷やし、売りが優勢となりました。午後に入ると、アジア株の軟調さも重石となりました。ただ、米大統領選や追加の経済対策をめぐる協議の行方が依然として不透明であることから、商いは低調でした。日経平均は反落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の上にありますが、9日線を下回りました。短期トレンド青信号から黄信号に変わりました。

総合乖離率は+10.1%と前日よりプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+7.1%と前日よりプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドには青信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線と200日線の上にありますが、9日線を下回りました。

 

NYDowは、25日線と200日線の上にありますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の中に入りました。NASDAQも、25日線と200日線の上にありますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。中期トレンドも青信号から黄信号に変わりました。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より1.7ポイント縮小して-10.6となり、中長期的には日経平均がNASDAQより2500円ほど割安であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較は、日本市場が0.4ポイント(日経平均換算で90円)割安であることを示しています

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドの日米差(1.3ポイント)とOECD2021年予想実質GDP伸び率の日米差(-2.4ポイント)を勘案すると、中長期的には日本市場は米国市場より1.09ポイント(日経平均換算で4670円)割高となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「英国のEU離脱」「米中貿易摩擦」「トランプ政権の通商政策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否や、消費税増税が景気に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP確定値は前期比年率31.4%減で、改定値の31.7%減から上方修正されました。また、46月期の米企業の決算は、景気に敏感とされる企業の落ち込みは激しいものの、ハイテク株が好調で、全体としては市場の想定ほど悪化していません。

 

経済指標を見てみます。

9月の小売売上高、10月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、9月のISM非製造業景況指数、9月のシカゴ購買部協会景気指数、9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、9月のミシガン大学消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。一方、9月の鉱工業生産指数、10月のニューヨーク連銀製造業景況指数、8月の製造業受注、9月のISM製造業景況指数、8月の耐久財受注は市場予想を下回りました。経済指標は65負で、景気面ではやや強気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しにくいという面ではやや弱気材料です。

 

米国の9月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比661000人増で、市場予想の85万人増を下回りました。一方、失業率は7.9%で、先月の8.4%から改善されました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しやすいという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

8月の中古住宅販売仮契約指数、8月の新築住宅販売件数、9月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。また、8月の中古住宅販売件数は市場予想と一致しました。一方、8月の住宅着工件数は市場予想を下回りました。7月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+3.95%で、市場予想の+3.60%を上回りました。住宅関連の指標は51負で、景気面では強気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しにくいという面では弱気材料です。

 

先進国の財政赤字が根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうですが、先進国は大規模な財政出動を容認する方向に舵を切りつつあります。にもかかわらず、景気後退リスクが意識されており、長期金利が下降傾向にあることは気がかりです。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20216月までに13500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続していますが、加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大し、ETFを従来の6兆円の2倍の12兆円まで買い入れるとしています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、3月に急上昇しましたが、ここ5か月は低下しています。直近では、1014 0.2301 1015 0.2177 1016 0.2183と落ち着いており、金融不安の気配は見られません。これは、FRBがジャンク債買い取りを含む大規模な金融緩和を継続していることや大規模の財政支出の効果と思われます。なお、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER22.7PBR1.11となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE4.9%となり、これは3か月前より1.2ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は-20.9%で、こちらは3か月前より19.3ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.3%となり、日経平均の割安幅は260円から70円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-420円から-70円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は0.73ポイントから0.76ポイントに拡大し、ドル円相場はやや円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的にもみあいです。日経平均は、短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格下落のニュースが散見されており、引き続き国有企業や地方政府の不良債権問題に注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうです。長期金利も低い状態が続いており、対ドルで円高が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。ECBはマイナス金利政策を継続しており、また、新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、量的緩和を拡大しました。また、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。

 

1020日の米国市場では、9月の住宅着工件数のほか、ネットフリックス、トラベラーズ、TIP&G、フィリップ・モリスなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、新型コロナウイルスや米大統領選、米中対立などに関する報道も株式相場に影響を与えそうです。

 

15日の日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを200円ほど下回り、下値は想定ラインを80円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ(現在23770円近辺)が上値の目安に、25日線-100円(現在23330円近辺)が下値の目安になりそうです。



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[2020/10/19]今後の日経平均の見通し

[市況]

1016日、NYDowは上昇し、NASDAQは下落しました。1019日の日経平均先物は、前日比130円高で寄り付くと、午前中は120円高から280円高と上昇幅を拡げ、午後は210円高から280円高の間でもみあって、結局250円高で取引を終えました。日経平均の終値は260円高の23671円で、出来高は8.63億株と低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。


1016日の米国市場では、9月の小売売上高が市場予想を上回ったことから、経済の底堅さが意識され、買いが優勢となりました。また、製薬のファイザーが、11月下旬にも開発中のワクチンの使用許可をFDAに申請すると明らかにしたことも好感されました。一方で、主力ハイテク株は売られ、相場の重石となりました。NYDowは上昇しましたが、NASDAQは下落しました。

1019日の日本市場では、前週末の米株高や、米国の追加の経済対策をめぐる協議が進展するとの期待感が支えとなり、主力の値がさ株を中心とした幅広い銘柄が買われました。一方で、中国の79月期のGDPが市場予想を下回ったことは重石となりました。日経平均は3営業日ぶりに反発しました。

 

 [テクニカル視点]

日経平均は、25日線の上にあり、9日線を上回りました。短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。

総合乖離率は+11.6%と前週末よりプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+7.5%と前週末よりプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線と200日線の上にあり、9日線を上回りました。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドにも青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前週末より1.8ポイント縮小して-12.3となり、中長期的には日経平均がNASDAQより2910円ほど割安であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較は、日本市場が1.6ポイント(日経平均換算で380円)割安であることを示しています

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドの日米差(1.3ポイント)とOECD2021年予想実質GDP伸び率の日米差(-2.4ポイント)を勘案すると、中長期的には日本市場は米国市場より1.14ポイント(日経平均換算で4860円)割高となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「英国のEU離脱」「米中貿易摩擦」「トランプ政権の通商政策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否や、消費税増税が景気に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP確定値は前期比年率31.4%減で、改定値の31.7%減から上方修正されました。また、46月期の米企業の決算は、景気に敏感とされる企業の落ち込みは激しいものの、ハイテク株が好調で、全体としては市場の想定ほど悪化していません。

 

経済指標を見てみます。

9月の小売売上高、10月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、9月のISM非製造業景況指数、9月のシカゴ購買部協会景気指数、9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、9月のミシガン大学消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。一方、9月の鉱工業生産指数、10月のニューヨーク連銀製造業景況指数、8月の製造業受注、9月のISM製造業景況指数、8月の耐久財受注は市場予想を下回りました。経済指標は65負で、景気面ではやや強気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しにくいという面ではやや弱気材料です。

 

米国の9月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比661000人増で、市場予想の85万人増を下回りました。一方、失業率は7.9%で、先月の8.4%から改善されました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しやすいという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

8月の中古住宅販売仮契約指数、8月の新築住宅販売件数、9月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。また、8月の中古住宅販売件数は市場予想と一致しました。一方、8月の住宅着工件数は市場予想を下回りました。7月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+3.95%で、市場予想の+3.60%を上回りました。住宅関連の指標は51負で、景気面では強気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しにくいという面では弱気材料です。

 

先進国の財政赤字が根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうですが、先進国は大規模な財政出動を容認する方向に舵を切りつつあります。にもかかわらず、景気後退リスクが意識されており、長期金利が下降傾向にあることは気がかりです。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20216月までに13500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続していますが、加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大し、ETFを従来の6兆円の2倍の12兆円まで買い入れるとしています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、3月に急上昇しましたが、ここ5か月は低下しています。直近では、1014 0.2301 1015 0.2177 1016 0.2183と落ち着いており、金融不安の気配は見られません。これは、FRBがジャンク債買い取りを含む大規模な金融緩和を継続していることや大規模の財政支出の効果と思われます。なお、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER22.8PBR1.11となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE4.9%となり、これは3か月前より1.1ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は-20.9%で、こちらは3か月前より19.4ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

日経平均は、前週末のNYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.1%となり、日経平均の割安幅は380円から260円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-560円から-260円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は0.71ポイントから0.73ポイントに拡大し、ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に上昇トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格下落のニュースが散見されており、引き続き国有企業や地方政府の不良債権問題に注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうです。長期金利も低い状態が続いており、対ドルで円高が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。ECBはマイナス金利政策を継続しており、また、新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、量的緩和を拡大しました。また、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。

 

1019日の米国市場では、ハリバートンやIBMなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、新型コロナウイルスや米大統領選、米中対立などに関する報道も株式相場に影響を与えそうです。

 

15日の日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを120円ほど上回り、下値は想定ラインを290円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ+100円(現在23860円近辺)が上値の目安に、25日線(現在23420円近辺)が下値の目安になりそうです。



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Saturday, October 17, 2020

[2020/10/18]今週の日経平均の見通し

 [ファンダメンタルの現状認識]

先週の米国市場は、追加の経済対策合意への期待と新型コロナウイルスの感染急増で、株価指数はもみあいました。一方、中長期的には、新型肺炎拡大長期化による景気後退、ハイ・イールド債のディフォルトなどによる銀行の信用力不足と信用収縮懸念があります。また世界的な自国中心の政治状況から中国などの景気減速、貿易戦争などによる世界経済の減速懸念もあります。さらに、中東、朝鮮半島やウクライナの地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、発表された2021年のOECDの実質GDP予想値を考慮すると、日本市場が1.12ポイント割高となっています。割高の要因はS&P500PER25.9に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER22.7との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

これは、現在の日経平均の価格に対して、2021年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに1.12ポイント縮小するか(日本が上方修正又は米国が下方修正される)、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER18.1程度になるか、又は、日経平均が18670円程度となると、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は4740円ほど割高です。

 

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇、

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大と一段の円安、

OECDによる日本の2021GDP予測値(現在-0.5%)の上方修正、

⑤外人の買い越し、

 

最近の動きを見ると、

   先週のNYDowの週足は十字線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQの週足は十字線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NYDow25日線の上を維持できるか否かに注目したいと思います。

   四半期決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は4.9%となりました。3ヶ月前に比べて1.2ポイント悪化しています。また、利益伸び率は-20.9%3ヶ月前に比べて20.2ポイント悪化しています。

   米国の長期金利は低下し、日米の金利差は 0.75%から0.74%と縮小して、為替は105円台でやや円高でした

   OECDの日米の2021年の実質GDP伸び率予測が発表されて、日本が-.0.5%で、米国は+1.9%と予想されていますので、この面では日本市場の方が2.4ポイント劣ります。

   101週は買い越しで、102週は売り越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、⑤が弱気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に13.5ポイント(日経平均に勘算すると3160円程度)割安となっています。先週と比べ割安幅は拡大しました。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に2.8ポイント(日経平均に勘算すると660円程度)割安となっています。

 

日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。総合乖離率は+8.4%となり先週と比較してプラス幅が縮小しました。200日移動平均線乖離率は+6.3%でプラス幅が縮小しました。3つの要素がプラスですので、中期トレンドは、"青信号"が点灯しています。

日経平均は、25日線の上で、9日線の下にありますので、短期トレンドは、"黄信号"が点灯しています。

 

米国市場ではNY Dowは、200日線・25日線・9日線の上にあります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqも、200日線・25日線・9日線の上にあります。一目均衡表の雲の上に在ります。

短期的には青信号"で、中期的にも青信号"が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると米国の利上げ、米中貿易摩擦、米国政治の不透明感、北朝鮮の問題、などの懸念は後退しているものの、新型コロナウィルスによる肺炎の感染拡大、世界的な長期金利低下傾向、原油相場の低迷、米企業業績の悪化、ハイ・イールド債市場の下落、信用収縮に伴う金融市場混乱、EU圏の銀行の信用力不足と政治情勢、貿易戦争に伴う世界経済減速懸念、中東やウクライナの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

 

また、直近のLIBOR金利は低下しつつありますが、3月は、短期金利が低下しているにも関わらずLIBOR金利は上昇したことから、金融不安再燃の可能性が意識されていました。

 

一方、好材料としては米国のゼロ金利政策とジャンク債購入を含むFRBによる企業への直接的金融支援や3兆ドルの経済対策、トランプ大統領の政策期待。日銀による2%のインフレターゲットの設定やマイナス金利導入と無制限の国債・12兆円のETF購入などの金融緩和措置に加え、日本政府によるリーマンショック時を超える経済対策やEUによる92兆円のコロナ復興基金設立とECBによるマイナス金利の深堀と量的緩和の拡大表明などが揚げられます。

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンドです。日本市場は中期上昇トレンドで、短期はもみあいです

 

先週の為替市場を分析すると、米国の長期金利は低下し、日米長期金利差は縮小して、為替はやや円高方向に動きました。今週は105円台から104円台が想定されます。こからは、テクニカル指標、米国市場動向、為替の動き、外国人投資家動向を注目する必要があります。

 

今週はトランプとバイデンの間で最後の米国大統領選挙討論会が開かれ、第3四半期の決算シーズンは続き、IBMNetflix、テスラなどの企業がその結果を発表します。 また、米国、英国、ユーロ圏、日本、オーストラリアのPMI調査が注目され、中国、ロシア、トルコの中央銀行が金融政策を決定します。重要な経済指標データは、米国の建築許可と住宅着工、 英国のインフレデータと小売売上、 ユーロ圏の消費者信頼感指数、中国の第3四半期のGDPの数値、そして日本の貿易収支と消費者物価指数などがあげられます。

先週の日経平均は、ほぼ想定レンジ内で推移しました。上値は想定ラインを240円ほど下回り、下値は想定ラインにほぼ一致しました。今週の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド+1σ(現在23580円近辺)で、下値がボリンジャーバンド-2σ(現在23040円近辺)の間での動きが想定されます。


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Friday, October 16, 2020

[2020/10/16]今後の日経平均の見通し

[市況]

1015日、NYDowNASDAQは下落しました。1016日の日経平均先物は、前日比20円高で寄り付くと、午前中は30円高から40円安の間でもみあい、午後には130円安まで下げ幅を拡げて、結局90円安で取引を終えました。日経平均の終値は96円安の23410円で、出来高は9.18億株と低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。


1015日の米国市場では、新型コロナウイルスの感染者の増加を受けて英仏が外出規制などを強めたことが投資家心理を冷やし、売りが優勢となりました。割高感のある主力ハイテク株が下落したことも重石となりました。一方で、政府の追加経済対策はいずれまとまるとの期待感から景気敏感株などが買い直され、NYDowは下げ渋りました。

1016日の日本市場では、米国の追加の経済対策への期待感と、欧州経済の先行きに対する警戒感が交錯し、日経平均は方向感なく推移しました。午後に入ると、週末を前に持ち高を減らす動きが出て、相場の重石となりました。結局、日経平均は続落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の上にありますが、9日線の下にあります。短期トレンドには黄信号が点灯しています。

総合乖離率は+8.4%と前日よりプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+6.3%と前日よりプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドには青信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線と200日線の上にありますが、9日線を下回りました。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドにも青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より0.2ポイント縮小して-14.1となり、中長期的には日経平均がNASDAQより3300円ほど割安であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較は、両市場がほぼ均衡していることを示しています

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドの日米差(1.2ポイント)とOECD2021年予想実質GDP伸び率の日米差(-2.4ポイント)を勘案すると、中長期的には日本市場は米国市場より1.17ポイント(日経平均換算で4910円)割高となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「英国のEU離脱」「米中貿易摩擦」「トランプ政権の通商政策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否や、消費税増税が景気に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP確定値は前期比年率31.4%減で、改定値の31.7%減から上方修正されました。また、46月期の米企業の決算は、景気に敏感とされる企業の落ち込みは激しいものの、ハイテク株が好調で、全体としては市場の想定ほど悪化していません。

 

経済指標を見てみます。

10月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、9月のISM非製造業景況指数、9月のシカゴ購買部協会景気指数、9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、9月のミシガン大学消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。一方、10月のニューヨーク連銀製造業景況指数、8月の製造業受注、9月のISM製造業景況指数、8月の耐久財受注、8月の小売売上高、8月の鉱工業生産指数は市場予想を下回りました。経済指標は56負で、景気面ではやや弱気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しやすいという面ではやや強気材料です。

 

米国の9月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比661000人増で、市場予想の85万人増を下回りました。一方、失業率は7.9%で、先月の8.4%から改善されました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しやすいという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

8月の中古住宅販売仮契約指数、8月の新築住宅販売件数、9月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。また、8月の中古住宅販売件数は市場予想と一致しました。一方、8月の住宅着工件数は市場予想を下回りました。7月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+3.95%で、市場予想の+3.60%を上回りました。住宅関連の指標は51負で、景気面では強気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しにくいという面では弱気材料です。

 

先進国の財政赤字が根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうですが、先進国は大規模な財政出動を容認する方向に舵を切りつつあります。にもかかわらず、景気後退リスクが意識されており、長期金利が下降傾向にあることは気がかりです。直近では、景気後退の前兆とされる長短金利の逆転状態も見られました。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20216月までに13500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続していますが、加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大し、ETFを従来の6兆円の2倍の12兆円まで買い入れるとしています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、3月に急上昇しましたが、ここ5か月は低下しています。直近では、1012 0.2288 1013 0.2368 1014 0.2301と落ち着いており、金融不安の気配は見られません。これは、FRBがジャンク債買い取りを含む大規模な金融緩和を継続していることや大規模の財政支出の効果と思われます。なお、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER22.7PBR1.11となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE4.9%となり、これは3か月前より1.2ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は-21.5%で、こちらは3か月前より20.2ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.6%となり、日経平均の割安幅は350円から380円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-560円から-350円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は0.69ポイントから0.71ポイントに拡大しましたが、ドル円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に上昇トレンドです。日経平均は、短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、引き続き国有企業や中国の地方政府を含めた不良債権問題に注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうです。長期金利も低い状態が続いており、対ドルで円高が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。ECBはマイナス金利政策を継続しており、また、新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、量的緩和を拡大しました。また、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。

 

1016日の米国市場では、9月の小売売上高や、9月の鉱工業生産指数、10月のミシガン大学消費者信頼感指数などが注目されるでしょう。引き続き、新型コロナウイルスや米大統領選、米中対立などに関する報道も株式相場に影響を与えそうです。

 

15日の日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを120円ほど下回り、下値は想定ラインを90円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ(現在23580円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ(現在23220円近辺)が下値の目安になりそうです。



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