Wednesday, November 25, 2020

[2020/11/26]今後の日経平均の見通し

[市況]

1125日、NYDowは下落し、NASDAQは上昇しました。1126日の日経平均先物は、前日比60円安で寄り付くと、午前中は120円安から100円高と上昇に転じ、午後は20円高から200円高と上昇幅を拡げて、結局200円高で取引を終えました。日経平均の終値は240円高の26537円で、出来高は11.64億株と比較的高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。


1125日の米国市場では、NYDowが前日に初めて3万ドルの大台に乗せたこともあり、短期的な利益を確定する売りが優勢となりました。また、週間の新規失業保険申請件数が前週から3万件増え、市場予想を上回ったことも投資家心理を冷やしました。NYDow3営業日ぶりに反落しましたが、一方、ハイテク株の一角には買いが入り、NASDAQ3日続伸して過去最高値を更新しました。

1126日の日本市場では、短期的な過熱感から利益確定の売りが先行しましたが、前日の米ハイテク株高やワクチン普及への期待感、各国政府や中央銀行による景気下支え策への期待感などが投資家心理を支え、ほどなく運用リスクを取る動きが優勢となりました。日経平均は3日続伸し、年初来高値を更新しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は+39.4%と前日よりプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+19.9%と前日よりプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドにも青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より0.6ポイント縮小して-0.5となり、中長期的には日経平均がNASDAQより130円ほど割安であることを示しています。一方、日経平均とNYDowとの比較は、日本市場が5.7ポイント(日経平均換算で1510円)割高であることを示しています

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドの日米差(1.0ポイント)とOECD2021年予想実質GDP伸び率の日米差(-2.4ポイント)を勘案すると、中長期的には日本市場は米国市場より1.43ポイント(日経平均換算で6950円)割高となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「英国のEU離脱」「米中貿易摩擦」「トランプ政権の通商政策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否や、消費税増税が景気に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP改定値は前期比年率33.1%減で、速報値と変わりませんでした。また、79月期の米企業の決算は、大方の予想に反して堅調な内容です。

 

経済指標を見てみます。

10月の耐久財受注、11月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、10月の鉱工業生産指数、10月のISM製造業景況指数、10月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を上回りました。一方、11月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、10月の小売売上高、11月のニューヨーク連銀製造業景況指数、11月のミシガン大学消費者信頼感指数、10月のISM非製造業景況指数、9月の製造業受注は市場予想を下回りました。経済指標は56負で、景気面ではやや弱気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しやすいという面ではやや強気材料です。

 

米国の10月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比638000人増で、市場予想の53万人増を上回りました。また、失業率は6.9%で、先月の7.9%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しにくいという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

10月の新築住宅販売件数、10月の中古住宅販売件数、10月の住宅着工件数、10月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、9月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を下回りました。9月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+6.6%で、市場予想の+5.1%を上回りました。住宅関連の指標は51負で、景気面では強気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しにくいという面では弱気材料です。

 

先進国の財政赤字が根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうですが、先進国は大規模な財政出動を容認する方向に舵を切りつつあります。にもかかわらず、景気後退リスクが意識されており、長期金利が下降傾向にあることは気がかりです。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20216月までに13500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続していますが、加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大し、ETFを従来の6兆円の2倍の12兆円まで買い入れるとしています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、3月に急上昇しましたが、ここ7か月は低下しています。直近では、1120 0.2048 1123 0.2065 1124 0.2322と落ち着いており、金融不安の気配は見られません。これは、FRBがジャンク債買い取りを含む大規模な金融緩和を継続していることや、大規模な財政出動の効果と思われます。なお、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER24.8PBR1.21となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE4.9%となり、これは3か月前より0.1ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は-19.9%で、こちらは3か月前より2.3ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowが下落したにもかかわらず上昇しました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+2.9%となり、日経平均の割高幅は410円から720円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、+410円から+740円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は0.86ポイントから0.86ポイントと横ばいでした。ドル円相場はやや円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に上昇トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格下落のニュースが散見されており、引き続き国有企業や地方政府の不良債権問題に注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうです。長期金利も低い状態が続いており、対ドルで円高が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。ECBはマイナス金利政策を継続しており、また、新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、量的緩和を拡大しました。また、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。

 

1126日の米国は感謝祭の祝日で、株式市場は休場です。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを80円ほど下回り、下値は想定ラインを350円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ-300円(現在26640円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ+300円(現在26100円近辺)が下値の目安になりそうです。



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Tuesday, November 24, 2020

[2020/11/25]今後の日経平均の見通し

[市況]

1124日、NYDowNASDAQは上昇しました。1125日の日経平均先物は、前日比240円高で寄り付くと、午前中は240円高から490円高の間でもみあい、午後は340円高から30円高と上昇幅を縮めて、結局150円高で取引を終えました。日経平均の終値は131円高の26296円で、出来高は15.49億株と高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。


1124日の米国市場では、米政治の先行き不透明感が後退したことや、新型コロナウイルスのワクチン普及への期待感が高まったことなどが投資家心理を支え、景気敏感株を中心に買いが優勢となりました。NYDowは史上最高値を更新し、終値で初めて3万ドルを上回りました。主力ハイテク株も軒並み上昇し、NASDAQも続伸しました。

1125日の日本市場では、前日の米株式相場が大幅に上昇した流れが引き継がれ、景気敏感株を中心に買い注文が優勢となりました。ただ、午後に入り、「感染状況の悪化を受けて東京都は飲食店などに時短営業を要請する見込み」と伝わると、高値警戒感も手伝って、先物主導で利益確定の売りが広がりました。日経平均は伸び悩みましたが、2日連続で過去最高値を更新しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は+37.2%と前日よりプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+18.9%と前日よりプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドにも青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より0.9ポイント拡大して-1.1となり、中長期的には日経平均がNASDAQより290円ほど割安であることを示しています。一方、日経平均とNYDowとの比較は、日本市場が4.0ポイント(日経平均換算で1050円)割高であることを示しています

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドの日米差(1.0ポイント)とOECD2021年予想実質GDP伸び率の日米差(-2.4ポイント)を勘案すると、中長期的には日本市場は米国市場より1.39ポイント(日経平均換算で6710円)割高となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「英国のEU離脱」「米中貿易摩擦」「トランプ政権の通商政策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否や、消費税増税が景気に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP速報値は前期比年率33.1%減で、市場予想の32.0%減を上回りました。また、79月期の米企業の決算は、大方の予想に反して堅調な内容です。

 

経済指標を見てみます。

11月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、10月の鉱工業生産指数、10月のISM製造業景況指数、10月のシカゴ購買部協会景気指数、9月の耐久財受注は市場予想を上回りました。一方、11月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、10月の小売売上高、11月のニューヨーク連銀製造業景況指数、11月のミシガン大学消費者信頼感指数、10月のISM非製造業景況指数、9月の製造業受注は市場予想を下回りました。経済指標は56負で、景気面ではやや弱気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しやすいという面ではやや強気材料です。

 

米国の10月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比638000人増で、市場予想の53万人増を上回りました。また、失業率は6.9%で、先月の7.9%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しにくいという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

10月の中古住宅販売件数、10月の住宅着工件数、10月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、9月の中古住宅販売仮契約指数、9月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。9月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+6.6%で、市場予想の+5.1%を上回りました。住宅関連の指標は42負で、景気面では強気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しにくいという面では弱気材料です。

 

先進国の財政赤字が根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうですが、先進国は大規模な財政出動を容認する方向に舵を切りつつあります。にもかかわらず、景気後退リスクが意識されており、長期金利が下降傾向にあることは気がかりです。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20216月までに13500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続していますが、加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大し、ETFを従来の6兆円の2倍の12兆円まで買い入れるとしています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、3月に急上昇しましたが、ここ7か月は低下しています。直近では、1118 0.2237 1119 0.2126 1120 0.2048と落ち着いており、金融不安の気配は見られません。これは、FRBがジャンク債買い取りを含む大規模な金融緩和を継続していることや、大規模な財政出動の効果と思われます。なお、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER24.6PBR1.20となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE4.9%となり、これは3か月前より0.1ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は-19.9%で、こちらは3か月前より2.3ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.7%となり、日経平均の割高幅は740円から410円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+410円から+740円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は0.84ポイントから0.86ポイントに拡大しました。ドル円相場はもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に上昇トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格下落のニュースが散見されており、引き続き国有企業や地方政府の不良債権問題に注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうです。長期金利も低い状態が続いており、対ドルで円高が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。ECBはマイナス金利政策を継続しており、また、新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、量的緩和を拡大しました。また、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。

 

1125日の米国市場では、79月期のGDP改定値、10月の耐久財受注、10月の新築住宅販売件数、FOMC議事録などが注目されるでしょう。引き続き、新型コロナウイルスや米大統領選、米中対立などに関する報道も株式相場に影響を与えそうです。

 

25日の日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを280円ほど上回り、下値は想定ラインを320円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ-300円(現在26330円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ+100円(現在25730円近辺)が下値の目安になりそうです。



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Monday, November 23, 2020

[2020/11/24]今後の日経平均の見通し

[市況]

1123日、NYDowNASDAQは上昇しました。1124日の日経平均先物は、前日比460円高で寄り付くと、午前中は410円高から740円高と上昇幅を拡げ、午後は730円高から570円高の間でもみあって、結局690円高で取引を終えました。日経平均の終値は638円高の26165円で、出来高は13.99億株と高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラスに転換しました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。


1123日の米国市場では、アストラゼネカが「開発中の新型コロナウイルスのワクチンが臨床試験で最大90%の有効性を示した」と発表したことや、「ファイザーが開発中のワクチンの接種が1211日にも始まる見通し」と伝わったことなどを受け、ワクチンが普及すれば経済活動の正常化が進むとの期待感が高まり、景気敏感株を中心に買いが優勢となりました。NYDowNASDAQは反発しました。

1124日の日本市場では、新型コロナウイルスのワクチン普及への期待感から前日の米株式相場が上昇した流れが引き継がれ、運用リスクを取る動きが優勢となりました。バイデン次期米大統領がイエレン前FRB議長を財務長官に任命するとの報道や、トランプ米大統領が政権移行業務を容認する姿勢を示したとの報道も、米政治の先行き不透明感を払拭するものとして好感されました。日経平均は4営業日ぶりに反発し、年初来高値を更新しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の上にあり、9日線を上回りました。短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。

総合乖離率は+36.3%と前週末よりプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+18.4%と前週末よりプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。

 

NYDowは、25日線と200日線の上にあり、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。中期トレンドにも青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前週末より3.3ポイント縮小して-0.2となり、中長期的には日経平均がNASDAQより50円ほど割安であることを示しています。一方、日経平均とNYDowとの比較は、日本市場が5.3ポイント(日経平均換算で1390円)割高であることを示しています

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドの日米差(0.9ポイント)とOECD2021年予想実質GDP伸び率の日米差(-2.4ポイント)を勘案すると、中長期的には日本市場は米国市場より1.42ポイント(日経平均換算で6780円)割高となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「英国のEU離脱」「米中貿易摩擦」「トランプ政権の通商政策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否や、消費税増税が景気に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP速報値は前期比年率33.1%減で、市場予想の32.0%減を上回りました。また、79月期の米企業の決算は、大方の予想に反して堅調な内容です。

 

経済指標を見てみます。

11月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、10月の鉱工業生産指数、10月のISM製造業景況指数、10月のシカゴ購買部協会景気指数、9月の耐久財受注は市場予想を上回りました。一方、10月の小売売上高、11月のニューヨーク連銀製造業景況指数、11月のミシガン大学消費者信頼感指数、10月のISM非製造業景況指数、9月の製造業受注10月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を下回りました。経済指標は56負で、景気面ではやや弱気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しやすいという面ではやや強気材料です。

 

米国の10月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比638000人増で、市場予想の53万人増を上回りました。また、失業率は6.9%で、先月の7.9%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しにくいという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

10月の中古住宅販売件数、10月の住宅着工件数、10月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、9月の中古住宅販売仮契約指数、9月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。8月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+5.2%で、市場予想の+4.2%を上回りました。住宅関連の指標は42負で、景気面では強気材料ですが、さらなる金融緩和が期待しにくいという面では弱気材料です。

 

先進国の財政赤字が根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうですが、先進国は大規模な財政出動を容認する方向に舵を切りつつあります。にもかかわらず、景気後退リスクが意識されており、長期金利が下降傾向にあることは気がかりです。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20216月までに13500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続していますが、加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大し、ETFを従来の6兆円の2倍の12兆円まで買い入れるとしています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、3月に急上昇しましたが、ここ7か月は低下しています。直近では、1118 0.2237 1119 0.2126 1120 0.2048と落ち着いており、金融不安の気配は見られません。これは、FRBがジャンク債買い取りを含む大規模な金融緩和を継続していることや、大規模な財政出動の効果と思われます。なお、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER24.6PBR1.20となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE4.9%となり、これは3か月前より0.1ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は-20.1%で、こちらは3か月前より2.7ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+3.0%となり、日経平均の割高幅は440円から740円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+430円から+740円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は0.83ポイントから0.84ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に上昇トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格下落のニュースが散見されており、引き続き国有企業や地方政府の不良債権問題に注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうです。長期金利も低い状態が続いており、対ドルで円高が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。ECBはマイナス金利政策を継続しており、また、新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、量的緩和を拡大しました。また、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。

 

1124日の米国市場では、9月のS&Pコアロジック/ケース・シラー住宅価格指数や、11月のコンファレンスボード消費者信頼感指数のほか、ベストバイ、ダラー・ツリー、ギャップ、HPなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、新型コロナウイルスや米大統領選、米中対立などに関する報道も株式相場に影響を与えそうです。

 

24日の日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを480円ほど上回り、下値は想定ラインを520円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ-300円(現在25630円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ+300円(現在25780円近辺)が下値の目安になりそうです。



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Saturday, November 21, 2020

[2020/11/22]今週の日経平均の見通し

 [ファンダメンタルの現状認識]

先週の米国市場は、新型コロナウイルスのワクチンの普及への期待と感染再拡大への警戒感の間で揺れ動きました。一方、中長期的には、新型肺炎拡大長期化による景気後退、ハイ・イールド債のディフォルトなどによる銀行の信用力不足と信用収縮懸念があります。また世界的な自国中心の政治状況から中国などの景気減速、貿易戦争などによる世界経済の減速懸念もあります。さらに、中東、朝鮮半島やウクライナの地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、発表された2021年のOECDの実質GDP予想値を考慮すると、日本市場が1.33ポイント割高となっています。割高の要因はS&P500PER25.5に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER24.0との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

これは、現在の日経平均の価格に対して、2021年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに1.33ポイント縮小するか(日本が上方修正又は米国が下方修正される)、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER18.2程度になるか、又は、日経平均が19370円程度となると、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は6160円ほど割高です。

 

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇、

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大と一段の円安、

OECDによる日本の2021GDP予測値(現在-0.5%)の上方修正、

⑤外人の買い越し、

 

最近の動きを見ると、

   先週のNYDowの週足は陰線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQの週足は十字線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NYDow25日線の上を維持できるか否かに注目したいと思います。

   四半期決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は4.9%となりました。3ヶ月前に比べて0.1ポイント悪化しています。また、利益伸び率は-20.1%3ヶ月前に比べて2.5ポイント悪化しています。

   米国の長期金利は低下し、日米の金利差は 0.88%から0.82%と縮小して、為替は105円台から103円台で円高方向に動きました

   OECDの日米の2021年の実質GDP伸び率予測が発表されて、日本が-.0.5%で、米国は+1.9%と予想されていますので、この面では日本市場の方が2.4ポイント劣ります。

   112週は買い越しで、113週は売り越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、①③が弱気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に2.8ポイント(日経平均に勘算すると710円程度)割安となっています。先週と比べ割安幅は縮小しました。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に3.7ポイント(日経平均に勘算すると940円程度)割高となっています。

 

日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。総合乖離率は+28.9%となり先週と比較してプラス幅が縮小しました。200日移動平均線乖離率は+15.6でプラス幅が拡大しました。3つの要素がプラスですので、中期トレンドは、"青信号"が点灯しています。

日経平均は、25日線の上にありますが、9日線の下にありますので、短期トレンドは、"黄信号"が点灯しています。

 

米国市場ではNY Dowは、200日線・25日線の上にありますが、9日線の下にあります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqも、200日線・25日線・9日線の上にあります。一目均衡表の雲の上に在ります。

短期的には黄信号"で、中期的には青信号"が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると米国の利上げ、米中貿易摩擦、北朝鮮の問題、などの懸念は後退しているものの、新型コロナウィルスによる肺炎の感染拡大、米国政治の不透明感世界的な長期金利低下傾向、原油相場の低迷、米企業業績の悪化、ハイ・イールド債市場の下落、信用収縮に伴う金融市場混乱、EU圏の銀行の信用力不足と政治情勢、貿易戦争に伴う世界経済減速懸念、中東やウクライナの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

 

また、直近のLIBOR金利は低下しつつありますが、3月は、短期金利が低下しているにも関わらずLIBOR金利は上昇したことから、金融不安再燃の可能性が意識されていました。

 

一方、好材料としては米国のゼロ金利政策とジャンク債購入を含むFRBによる企業への直接的金融支援や3兆ドルの経済対策、トランプ大統領の政策期待。日銀による2%のインフレターゲットの設定やマイナス金利導入と無制限の国債・12兆円のETF購入などの金融緩和措置に加え、日本政府によるリーマンショック時を超える経済対策やEUによる92兆円のコロナ復興基金設立とECBによるマイナス金利の深堀と量的緩和の拡大表明などが揚げられます。

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期上昇トレンドで、短期はもみあい。日本市場は中期上昇トレンドで、短期はもみあいです

 

為替市場を分析すると、ここ半年は、ゆるやかに円高方向に動いています。今週は103円台から102円台が想定されます。こからは、テクニカル指標、米国市場動向、為替の動き、外国人投資家動向を注目する必要があります。

 

今週は、米国、英国、ユーロ圏、オーストラリアのPMIとともに、FRBECBの議事録が注目されます。また、米国では第3四半期GDP改定値、耐久財受注、個人所得と支出、住宅価格指数が発表されます。

 

先週の日経平均は、想定レンジを上回りました。上値は想定ラインを230円ほど上回り、下値は想定ラインを300円ほど上回りました。今週の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド +1σ+500円(現在25830円近辺)で、下値がボリンジャーバンド+1σ-500円(現在24830円近辺)の間での動きが想定されます。


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