日経平均の予想: September 2022

Friday, September 30, 2022

[2022/09/30]今後の日経平均の見通し

[市況]

929日、NYDowNASDAQは下落しました。930日の日経平均先物は、前日比110円安で寄付くと、午前中は80円安から420円安と下落幅を拡げ、午後は550円安から330円安の間で上下して、結局、330円安で取引を終了しました。日経平均の終値は484円安の25937円で、出来高は15.20億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

また、空売り比率は、5日平均を2日連続で下回りましたが、個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり強まりました。

 

929日の米国市場では、前日に急低下した長期金利が再び上昇したことが重石となり、高PERのハイテク株や景気敏感株を中心に売りが優勢となりました。週間の新規失業保険申請件数が市場予想を下回ったことや、ドイツの9月の消費者物価指数(CPI)の伸び率が加速したことなども、インフレ観測を強めるものとして嫌気されました。NYDowは反落し、NASDAQ3日ぶりに大幅に反落しました。

930日の日本市場では、前日の米株式市場で主要3指数がそろって下落した流れが引き継がれ、リスク回避の売りが優勢となりました。世界的な金融引き締めにより企業業績が悪化するとの観測も重石となりました。日経平均は反落し、心理的な節目の26000円を終値で下回りました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-16.5%と前日よりマイナス幅を拡げ、200日線との乖離率も-5.2%と前日よりマイナス幅を拡げました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+10.8ポイントと前日よりプラス幅を拡げ、日経平均が2800円ほど割高であることを示しています。一方、NYDowとの差は、+6.7ポイントと前日よりプラス幅を縮め、日経平均が1740円ほど割高であることを示しています

 

日経VI26.33と前日より上昇し、VIX31.84と前日より上昇しました。日経VIは、不安心理がかなり高まっているとされる25を上回りました。また、VIXは、不安心理が極めて高いとされる30を上回っています。日米市場のボラティリティーの差は縮小し、NYDowと比較して、日経平均の強さは縮小しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-8.1、米国-2.3と日本が5.8ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.5、米国が+4.9)1.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.47ポイント(日経平均換算で29830円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP確定値は前期比年率0.6%減で、改定値の0.6%減と変わりませんでした。また、46月期の米企業の決算は、下方修正が目立ちました。

 

経済指標を見てみます。

9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、8月の耐久財受注、8月の小売売上高、9月のニューヨーク連銀製造業景況指数、8月の消費者物価指数、8月のISM非製造業景況指数、8月のISM製造業景況指数、8月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を上回りました。一方、9月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、8月の鉱工業生産指数、7月の製造業受注は市場予想を下回りました。経済指標は84負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の8月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比31.5万人増で、市場予想の30万人増をやや上回りました。また、失業率は3.7%で、先月の3.5%から悪化しました。雇用は、景気面ではやや弱気材料ですが、利上げペースが落ち着くという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

8月の新築住宅販売件数数、8月の中古住宅販売件数、8月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、8月の中古住宅販売仮契約指数、9月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。6月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+16.1%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立材料です。

 

新型コロナウイルス騒動による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末まで利上げを継続すると予想されています。また、テーパリングの加速が決定しています。ECBは、7月に0.5%利上げし、マイナス金利と量的緩和策を終了しました。一方、日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、昨年3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、926 3.6408% 927 3.6418% 928 3.6741%と、ここ5年の最高値を連日で更新しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、2022928日に記録した3.6741%がここ5年間の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER11.96PBR1.09となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.1ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+4.3%で、こちらは3か月前より3.9ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.7%となり、日経平均の割安幅は320円から200円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-320円から+20円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.59ポイントから3.54ポイントに縮小しました。ドル円相場はもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に下降トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBはゼロ金利政策を続けていますが、量的緩和政策は終了に向かいつつあります

 

930日の米国市場では、9月のミシガン大学消費者信頼感指数や、8月の個人所得・個人消費支出などが注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向も株式市場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを460円ほど下回り、下値は想定ラインを180円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ-300円(現在26540円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ-300円(現在25790円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を2日連続で下回りましたが、売り圧力はかなり強まりました。また、日経VIは、不安心理がかなり高まっているとされる25を上回りました。日経平均のリバウンドは続かず、一昨日の安値を下回りました。下げ止まりはまだ先となりそうです。



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Thursday, September 29, 2022

[2022/09/29]今後の日経平均の見通し

[市況]

928日、NYDowNASDAQは大幅上昇しました。929日の日経平均先物は、前日比500円高で寄付くと、午前中は570円高から320円高と上昇幅を縮め、午後は340円高から560円高と上昇幅を拡げて、結局、420円高で取引を終了しました。日経平均の終値は248円高の26422円で、出来高は14.04億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

また、空売り比率は、5日平均を6日ぶりに下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、弱まりました。

 

928日の米国市場では、イングランド銀行が英長期国債を購入すると発表し、欧米の長期金利が大幅に低下したことから、株式の相対的な割高感が薄れ、幅広い銘柄に買いが入りました。また、ドルが主要通貨に対して下落したことも買いを誘いました。NYDow7営業日ぶりに反発し、NASDAQは続伸しました。

929日の日本市場では、欧米の金利低下を背景に前日の米株式市場が上昇した流れが引き継がれ、主力銘柄やグロース(成長)株の一角に買い戻しが入りました。短期的な売られ過ぎ感も強まっており、自律反発狙いの買いも入って相場を支えました。日経平均は反発しました。ただ、きょうは9月の配当権利落ち日にあたり、日経平均は約223円下押しされました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-11.6%と前日よりマイナス幅を縮め、200日線との乖離率も-3.4%と前日よりマイナス幅を縮めました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+10.3ポイントと前日よりプラス幅を縮め、日経平均が2720円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差も、+7.2ポイントと前日よりプラス幅を縮め、日経平均が1900円ほど割高であることを示しています

 

日経VI24.94と前日より低下し、VIX30.18と前日より低下しました。日経VIは、不安心理がかなり高まっているとされる25を下回りました。一方、VIXは、不安心理が極めて高いとされる30をまだ上回っています。日米市場のボラティリティーの差は縮小し、NYDowと比較して、日経平均の強さは縮小しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-8.0、米国-2.3と日本が5.7ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.5、米国が+4.9)1.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.40ポイント(日経平均換算で30280円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP改定値は前期比年率0.6%減で、速報値の0.9%減から改善されました。また、46月期の米企業の決算は、下方修正が目立ちました。

 

経済指標を見てみます。

9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、8月の耐久財受注、8月の小売売上高、9月のニューヨーク連銀製造業景況指数、8月の消費者物価指数、8月のISM非製造業景況指数、8月のISM製造業景況指数、8月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を上回りました。一方、9月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、8月の鉱工業生産指数、7月の製造業受注は市場予想を下回りました。経済指標は84負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の8月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比31.5万人増で、市場予想の30万人増をやや上回りました。また、失業率は3.7%で、先月の3.5%から悪化しました。雇用は、景気面ではやや弱気材料ですが、利上げペースが落ち着くという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

8月の新築住宅販売件数数、8月の中古住宅販売件数、8月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、8月の中古住宅販売仮契約指数、9月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。6月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+16.1%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立材料です。

 

新型コロナウイルス騒動による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末まで利上げを継続すると予想されています。また、テーパリングの加速が決定しています。ECBは、7月に0.5%利上げし、マイナス金利と量的緩和策を終了しました。一方、日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、昨年3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、923 3.6284% 926 3.6408% 927 3.6418%と、ここ5年の最高値を連日で更新しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、2022927日に記録した3.6418%がここ5年間の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.13PBR1.10となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.1ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+4.0%で、こちらは3か月前より3.4ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.1%となり、日経平均の割安幅は280円から320円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-320円から+20円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.73ポイントから3.59ポイントに縮小しました。ドル円相場はもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に下降トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBはゼロ金利政策を続けていますが、量的緩和政策は終了に向かいつつあります

 

929日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数や、46月期のGDP確定値のほか、ナイキやマイクロン・テクノロジーなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向も株式市場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを60円ほど下回り、下値は想定ラインを490円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ-100円(現在26900円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ-100円(現在26220円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を6日ぶりに下回りました。日経VIは、不安心理がかなり高まっているとされる25を下回りました。日経平均はリバウンドしました。ここからは、200日線に向けた動きが期待できそうです。



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Wednesday, September 28, 2022

[2022/09/28]今後の日経平均の見通し

[市況]

927日、NYDowは下落し、NASDAQは上昇しました。928日の日経平均先物は、前日比20円安で寄付くと、午前中は20円安から640円安と下落幅を拡げ、午後は600円安から330円安と下落幅を縮めて、結局、400円安で取引を終了しました。日経平均の終値は397円安の26173円で、出来高は15.55億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態ですが、売られ過ぎの水準です。

また、空売り比率は、5日平均を5日連続で上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり強い状態が続いています。

 

927日の米国市場では、午前中こそ短期的な売られ過ぎを意識した買いが優勢となる場面もありましたが、買い一巡後は、長期金利の上昇やドル高を嫌気した売りが優勢となりました。米株の変動性指数(VIX)は、不安心理が極めて高いとみなされる30を超えており、投資家の先安観は依然として強い状態です。結局、NYDow6日続落し、NASDAQ6日ぶりに小反発しました。

928日の日本市場では、米株の弱さが嫌気され、景気敏感株を中心にリスク回避の売りが優勢となりました。アップルがiPhoneの増産計画を撤廃したとの報道も、関連銘柄の重石となりました。ただ、日経平均が心理的な節目の26000円を下回ると、内需株やディフェンシブ株に買い戻しが入りました。機関投資家による配当債投資への期待も支えとなりました。日経平均は反落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-14.7%と前日よりマイナス幅を拡げ、200日線との乖離率も-4.4%と前日よりマイナス幅を拡げました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+11.2ポイントと前日よりプラス幅を縮め、日経平均が2930円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差も、+7.9ポイントと前日よりプラス幅を縮め、日経平均が2070円ほど割高であることを示しています

 

日経VI26.30と前日より上昇し、VIX32.60と前日より上昇しました。日経VIは、不安心理がかなり高まっているとされる25を上回りました。一方、VIXは、不安心理が極めて高いとされる30を上回っています。日米市場のボラティリティーの差は縮小し、NYDowと比較して、日経平均の強さは縮小しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-8.1、米国-2.1と日本が6.0ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.5、米国が+4.9)1.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.64ポイント(日経平均換算で32830円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP改定値は前期比年率0.6%減で、速報値の0.9%減から改善されました。また、46月期の米企業の決算は、下方修正が目立ちました。

 

経済指標を見てみます。

9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、8月の耐久財受注、8月の小売売上高、9月のニューヨーク連銀製造業景況指数、8月の消費者物価指数、8月のISM非製造業景況指数、8月のISM製造業景況指数、8月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を上回りました。一方、9月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、8月の鉱工業生産指数、7月の製造業受注は市場予想を下回りました。経済指標は84負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の8月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比31.5万人増で、市場予想の30万人増をやや上回りました。また、失業率は3.7%で、先月の3.5%から悪化しました。雇用は、景気面ではやや弱気材料ですが、利上げペースが落ち着くという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

8月の新築住宅販売件数数、8月の中古住宅販売件数、8月の新築住宅着工件数、7月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を上回りました。一方、9月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。6月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+16.1%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は42負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

新型コロナウイルス騒動による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末まで利上げを継続すると予想されています。また、テーパリングの加速が決定しています。ECBは、7月に0.5%利上げし、マイナス金利と量的緩和策を終了しました。一方、日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、昨年3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、922 3.6414% 923 3.6284% 926 3.6408%と、ここ5年の最高値近辺で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、2022922日に記録した3.6414%がここ5年間の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER11.99PBR1.09となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.1ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+4.4%で、こちらは3か月前より3.8ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.0%となり、日経平均は20円の割高から280円の割安に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-290円から+20円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.62ポイントから3.73ポイントに拡大しました。ドル円相場はもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に下降トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBはゼロ金利政策を続けていますが、量的緩和政策は終了に向かいつつあります

 

928日の米国市場では、8月の中古住宅販売仮契約指数などが注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向も株式市場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを400円ほど下回り、下値は想定ラインを230円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド-2σ+200円(現在26670円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-3σ+100円(現在25920円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を5日連続で上回りました。また、VIXは、不安心理が極めて高まっているとされる30を上回っています。日経平均は、目先の安値をつけた可能性が高そうですが、リバウンドの勢いを見極めたいところです。



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Tuesday, September 27, 2022

[2022/09/27]今後の日経平均の見通し

[市況]

926日、NYDowNASDAQは下落しました。927日の日経平均先物は、前日比130円高で寄付くと、午前中は90円高から250円高の間で上下し、午後は200円高から100円高の間でもみあって、結局、120円高で取引を終了しました。日経平均の終値は140円高の26571円で、出来高は11.46億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

また、空売り比率は、5日平均を4日連続で上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり強い状態が続いています。

 

926日の米国市場では、欧米の積極的な金融引き締め方針や長期金利の上昇が引き続き重石となり、売りが優勢となりました。ポンドの急落を受けてイングランド銀行が利上げ加速を示唆する声明を出したことや、米長期金利がおよそ12年ぶりの水準まで上昇したことが悪材料視されました。ドル高も嫌気されました。NYDowNASDAQ5日続落しました。

927日の日本市場では、短期的な自律反発を見込んだ買いが優勢となりました。米株価指数先物が上昇し、一段のリスクオフムードが薄れたことも買い安心感につながりました。ただ、景気後退への懸念は根強く、積極的にリスクをとる動きは限定的でした。午後は手掛かり難で膠着した相場となりました。日経平均は反発しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-10.8%と前日よりマイナス幅を縮め、200日線との乖離率も-2.9%と前日よりマイナス幅を縮めました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+13.0ポイントと前日よりプラス幅を拡げ、日経平均が3450円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差も、+9.1ポイントと前日よりプラス幅を拡げ、日経平均が2420円ほど割高であることを示しています

 

日経VI24.48と前日より低下し、VIX32.26と前日より上昇しました。日経VIは、不安心理がかなり高まっているとされる25を下回りました。一方、VIXは、不安心理が最高レベルに高まっているとされる30を上回りました。日米市場のボラティリティーの差は拡大し、NYDowと比較して、日経平均の強さは拡大しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-8.0、米国-2.2と日本が5.8ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.5、米国が+4.9)1.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.40ポイント(日経平均換算で30710円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP改定値は前期比年率0.6%減で、速報値の0.9%減から改善されました。また、46月期の米企業の決算は、下方修正が目立ちました。

 

経済指標を見てみます。

8月の小売売上高、9月のニューヨーク連銀製造業景況指数、8月の消費者物価指数、8月のISM非製造業景況指数、8月のISM製造業景況指数、8月のシカゴ購買部協会景気指数、8月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。一方、9月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、8月の鉱工業生産指数、7月の製造業受注、7月の耐久財受注は市場予想を下回りました。経済指標は75負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の8月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比31.5万人増で、市場予想の30万人増をやや上回りました。また、失業率は3.7%で、先月の3.5%から悪化しました。雇用は、景気面ではやや弱気材料ですが、利上げペースが落ち着くという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

8月の中古住宅販売件数、8月の新築住宅着工件数、7月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を上回りました。一方、9月の住宅市場指数、7月の新築住宅販売件数数は市場予想を下回りました。6月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+18.6%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立材料です。

 

新型コロナウイルス騒動による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末まで利上げを継続すると予想されています。また、テーパリングの加速が決定しています。ECBは、7月に0.5%利上げし、マイナス金利と量的緩和策を終了しました。一方、日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、昨年3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、921 3.6038% 922 3.6414% 923 3.6284%と、ここ5年の最高値近辺で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、2022922日に記録した3.6414%がここ5年間の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.17PBR1.11となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.1ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+4.0%で、こちらは3か月前より3.3ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowが下落したにもかかわらず上昇しました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.1%となり、日経平均は290円の割安から20円の割高に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-430円から+20円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.53ポイントから3.62ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に下降トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBはゼロ金利政策を続けていますが、量的緩和政策は終了に向かいつつあります

 

927日の米国市場では、8月の耐久財受注や、7月のS&Pケース・シラー住宅価格指数、9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、8月の新築住宅販売件数などが注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向も株式市場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを200円ほど下回り、下値は想定ラインを440円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ-200円(現在27080円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ-300円(現在26380円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を4日連続で回りました。また、VIXは、不安心理が最高レベルに高まっているとされる30を上回りました。日経平均はリバウンドしましたが、勢いはなく、下げ止まったとは言えそうもありません。



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