Saturday, May 19, 2018

[2018/05/20]今週の日経平均の見通し

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場では、長期金利の上昇が警戒されて売り材料となりました。一方、中長期的には、米国政治の混乱FRBの利上げ、ドイツ銀行始め欧州の銀行の信用力不足と信用収縮懸念中国など新興国の景気減速、貿易戦争などによる世界経済の減速懸念や、中東、朝鮮半島やウクライナの地政学的リスクに引き続き注意が必要です。

日米市場のイールド・スプレッドの差は、発表された2019年のOECDの実質GDP予想値を考慮すると、日本市場が3.14ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER17.1に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER13.96との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。
これは、現在の日経平均の価格に対して、2019年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに3.2%分拡がる(日本が下方修正又は米国が上方修正される)か、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER24.8程度になる(今期業績が下方修正されるか、又は、日経平均が40820円程度となる)と、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は17890円ほど割安です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP
③日米の金利差の拡大と一段の円安、
OECDによる日本の2019GDP予測値(現在+0.96%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、

最近の動きを見ると、
   先週のNYDowの週足は陰線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の中に在ります。NASDAQの週足は陰線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。今週は住宅指標、四半期決算発表、FOMC議事録、4月の耐久財受注が注目されそうです。NYDowが一目均衡表の雲の上に抜けるか否かに注目したいと思います。
   日経225採用銘柄の今期予想増益率は1-3月期の決算発表に伴い、ROE予想値は9.1%3ヶ月前に比べて0.4ポイント悪化しています。また、今期業績予想の伸び率は-6.7%3ヶ月前に比べて28.2ポイント悪化しています。
   米国の長期金利は上昇し、日米の金利差は2.94から3.01%と拡大して、為替は109円台から111円台で円安方向の動きでした。今週は109円台から111円台が想定されます。
   OECDの日米の2019年の実質GDP伸び率予測が公開されて、日本が+1.0%で、米国は+2.1%と予想されていますので、この面では日本市場の方が1.1ポイント劣ります。
   52週は売り越しで、53週は買い越しだった可能性が高く、今週は買い越しが予想されます。
5つのポイントのうち、③が強気材料でした。今週は、①③⑤が影響すると思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に0.5ポイント(日経平均に勘算すると110円程度)割安となっています。先週比割安幅が縮小しました。

日経平均は、一目均衡表の雲のなか上に在ります。総合乖離率は+12.9%となり先週と比較してプラス幅が拡大しました。200日移動平均線乖離率は+5.8%となりプラス幅が拡大しました。3つの要素がプラスですので中期トレンドは、"青信号"が点灯しています。
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期的トレンドには"青信号"が点灯しています。

米国市場ではNY Dow200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の中に在ります。Nasdaq200日線、25日線の上に在りますが、9日線の下にあります。一目均衡表の雲の上に在ります。
短期的には黄信号"で、中期的にも黄信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
米国市場をファンダメンタル面で見ると米企業業績の伸び悩み、米国の景気減速、原油相場の低迷、英国のEU離脱に伴う金融市場混乱、世界的な長期金利低下傾向、北朝鮮の情勢、ハイイールド債市場の下落などの懸念は後退しているものの、米国の利上げ、米国政治の不透明感、EU圏の銀行の信用力不足と政治情勢、中国など新興国の景気減速や貿易戦争に伴う世界経済減速懸念、中東やウクライナの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

中国の不動産価格は大都市では横ばいですが設備過剰など中国全体の不良債権問題は解消していません。処理を急ぐと目先の市場下落を招き、先延ばしすると景気後退が長引く懸念があります。

また、直近のLIBOR金利がここ5年来の高値を更新し続けており、世界全体の不良債務が増加を続けていることを暗示しており、金融不安再燃の可能性が意識されています。

一方、好材料としては米国の緩やかな利上げペースの可能性、トランプ新大統領の政策期待、日銀による2%のインフレターゲットの設定やマイナス金利導入と80兆の国債・6兆円のETF購入などの金融緩和措置に加え、長期金利操作と金融緩和の継続期間明確化やECBによる政策金利はマイナス金利と国債買い入れが維持されています。ただ、国債買い入れ枠は20174月から段階的に減額されていますEUも金融正常化へ向かう方向です。

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期もみあいで、短期ももみあいです。日本市場は中期は上昇トレンドで、短期も上昇トレンドです

先週の為替市場を分析すると、米国の長期金利は上昇し、日米長期金利差は拡大し、為替は週間では円安方向の動きでした。こからは、テクニカル指標、米国市場動向、為替の動き、外国人投資家動向を注目する必要があります。


先週の日経平均は、想定レンジ内で動きました。上値は想定ラインに一致し、下値は想定ラインを450円ほど上回りました。今週の日経平均は、上値がボリンジャーバンド+2σ(現在23080円近辺)で、下値は25日線(現在22340円近辺)の間での動き想定されます


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Friday, May 18, 2018

[2018/05/18]今後の日経平均の見通し

[市況]
517日、NYDowNASDAQは下落しました。518日の日経平均先物は、前日比80円高で寄り付くと、午前中は20円高から110円高の間でもみあい、午後は100円高から60円高の間でもみあって、結局90円高で取引を終えました。日経平均の終値は91円高の22930円で、出来高は13.03億株と比較的高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利な状態です。

517日の米国市場では、トランプ米大統領の強硬発言を受けて米中の貿易交渉の先行き不透明感が高まったことや、長期金利が3.12%まで上昇したことなどが重荷となり、売りが優勢となりました。
518日の日本市場では、買いが優勢となりました。円安・ドル高の進行を受けて輸出関連株が買われたほか、原油先物相場の上昇を背景に石油株や鉄鋼株も堅調でした。ただ、日経平均が心理的な節目である23000円に近付いていることも意識され、上値は限定的でした。

 [テクニカル視点]
日経平均は9日線と25日線の上にあり、短期トレンドには青信号が点灯しています。
総合乖離率は+12.9%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+5.8%とプラス幅を拡げました。日経平均は一目均衡表の雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の中にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

日米市場(日経平均とNASDAQ)200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より0.6ポイント縮小して-1.0ポイントとなり、中長期的には日本市場が米国市場より230円ほど割安であることを示しています

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECD2019年予想実質GDP伸び率の日米差(-1.1ポイント)や金利差、予想PERを考慮すると、ファンダメンタル面では中長期的に日本市場が米国市場に比べて3.17ポイント(日経平均で18190円程度)割安であることを示しています。日本市場の割安感は日米の金利差と今期予想増益率差によるもので、長期的には大幅に割安です。

市場は現在、「英国のEU離脱やトランプ政権の政策の金融市場全体への影響」「中国の景気と世界経済や金・穀物・原油価格への影響」「アベノミクスによる日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気、雇用状況、住宅市況」「米国の利上げに伴う新興国市場の減速懸念」「中東やウクライナ情勢を巡る地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

米国の13月期のGDP速報値は前期比年率2.3%増で、予想2.0%増を上回りました。13月期の米主要企業の決算は、概ね良好です。

経済指標を見てみます。5月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、5月のニューヨーク連銀製造業景気指数、3月の製造業受注、3月の耐久財受注、4月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。また、4月の鉱工業生産指数、4月の小売売上高は市場予想と一致しました。一方、4月のISM非製造業景況指数、4月のISM製造業景況指数、3月のシカゴ購買部協会景気指数、4月のミシガン大学消費者信頼感指数速報値は市場予想を下回りました。経済指標は74負で、景気面では強気材料ですが、利上げしやすくなるという面では弱気材料です。

米国の4月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比16.4万人増で、市場予測の19.2万人増を下回りました。一方、失業率は3.9%で先月の4.1%から改善されました。雇用は、景気面ではやや弱気材料ですが、利上げしにくくなるという面ではやや強気材料です。

住宅関連の指標を見てみます。5月の住宅市場指数、3月の新築住宅販売件数、3月の中古住宅販売件数は予想を上回りました。一方、4月の住宅着工件数、3月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を下回りました。2月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年比+6.8%で、市場予想の+6.4%を上回りました。住宅関連の指標は42負で、景気面では強気材料ですが、利上げがしやすくなるという面では弱気材料です。

全世界的に、景気後退リスクは縮小しているようですが、先進国の財政赤字の根本的な解決にはかなり時間がかかりそうです。ここにきて先進国は大規模な財政出動を容認する方向に舵を切りつつあり、景気は回復傾向で、長期金利も上昇傾向です。

欧米日の金融政策をまとめてみます。FRBは追加利上げ時期を模索中です。ECBは政策金利の一段の引き下げに加え、民間銀行が中央銀行に預け入れる際の金利を-0.2%までマイナス幅を拡大し、国債の買い取りを含む量的緩和政策を維持しています。ただ、20181月からは、買い入れ額を600億ユーロから300億ユーロ規模に減額しています。日銀は2%のインフレ目標を設定し、加えて20141031日から、マネタリーベースが年間約80兆円に相当するペースで増加するよう調整し、さらにETFを従来の2倍の6兆円まで買い入れ、マイナス金利も継続、長期金利操作と金融緩和の継続期間を明確化する、などの金融緩和策を実施しています。

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、514 2.3300% 515 2.3206% 516 2.3256%と推移しています。20155月までの25か月は低下傾向でしたが、その後は上昇傾向にあります。ギリシャ財政危機直前の201153日の0.346%を上回り、201215日につけたピークの0.5825%をも大きく上回っています。世界的に債務が大きく膨らんでいることを暗示しています。金融システム危機懸念はいつ再燃してもおかしくない水準と言えます。英国のEU離脱決定後に金利は一時低下しましたが、その後、上昇が続いています。なお、201854日に記録した2.3690%が、ここ5年の最高金利です。

一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER14.0PBR1.27となっています。1月~3月期の決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.4ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は、決算発表の進捗にともない、現時点では前期比-6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、NYDowが下落したにもかかわらず上昇しました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.5%となり、割安幅は150円から120円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-200円 から-10円の間で推移しています。
また、中長期的に見ると、ファンダメンタル面では日本市場は米国市場よりかなり割安で、テクニカル面でもやや割安となっています。

日米の長期金利の差は3.06ポイントから3.06ポイントと横ばいですが、ドル円相場は円安方向に推移しました。米国の長期金利は小動きでした。

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的・中期的に上昇トレンドです。

ファンダメンタル面も見てみましょう。LIBOR銀行間金利は、ここ5年来の最高値を更新して上昇しており、金融システム不安への懸念があることを示しています。ドイツ銀行やイタリアの銀行の自己資本不足など、欧州の金融機関の健全性への疑念が原因と思われます。
上海銀行間取引金利は落ち着いていますが、今後も株価の急激な変化に注意が必要です。また、北京と上海の不動産価格は横ばいですが、引き続き国有企業・中国の地方政府を含めた不良債権問題に注意が必要です。
米国の経済指標は好転しており、米景気は今後も改善すると判断され、追加利上げが実施されると予想されます。また、目先の長期金利は上昇傾向にあります。これは対ドルで円安要因です。
欧州市場でも景気回復の兆しが見られます。ECBは量的緩和やマイナス金利政策を継続していますが、4月から量的緩和は縮小されました。EUも金融正常化へ向かう様子です。

518日の米国市場では、重要な経済指標の発表は予定されていません。個別の材料が注目されるでしょう。

今日の日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを130円ほど下回り、下値は想定ラインを160円ほど上回りました。目先の日経平均は、上値がボリンジャーバンド+2σ(現在23080円近辺)、下値がボリンジャーバンド+1σ(現在22710円近辺)と想定されます。



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Thursday, May 17, 2018

[2018/05/17]今後の日経平均の見通し

[市況]
516日、NYDowNASDAQは上昇しました。517日の日経平均先物は、前日比80円高で寄り付くと、午前中は100円高から52円高の間でもみあい、午後は80円高から140円高の間でもみあって、結局100円高で取引を終えました。日経平均の終値は121円高の22838円で、出来高は14.73億株と比較的高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利な状態です。

516日の米国市場では、四半期決算が市場予想を上回る増収増益となったメーシーズが買われ、大幅高となりました。これが小売株全般に波及し、相場を支えました。一方で、金利の上昇が重荷となりました。
517日の日本市場では、米国株高や円安が好感され、買いが優勢となりました。米長期金利の上昇を受けて金融株が買われたほか、ソニーや任天堂といった主力株が継続的に買われ、指数を支えました。ただ、日経平均の一日の値幅は小さく、膠着感は拭えませんでした。

 [テクニカル視点]
日経平均は9日線と25日線の上にあり、短期トレンドには青信号が点灯しています。
総合乖離率は+11.9%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+5.5%とプラス幅を拡げました。日経平均は一目均衡表の雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の中にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

日米市場(日経平均とNASDAQ)200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より0.1ポイント拡大して-1.6ポイントとなり、中長期的には日本市場が米国市場より370円ほど割安であることを示しています

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECD2019年予想実質GDP伸び率の日米差(-1.1ポイント)や金利差、予想PERを考慮すると、ファンダメンタル面では中長期的に日本市場が米国市場に比べて3.19ポイント(日経平均で18240円程度)割安であることを示しています。日本市場の割安感は日米の金利差と今期予想増益率差によるもので、長期的には大幅に割安です。

市場は現在、「英国のEU離脱やトランプ政権の政策の金融市場全体への影響」「中国の景気と世界経済や金・穀物・原油価格への影響」「アベノミクスによる日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気、雇用状況、住宅市況」「米国の利上げに伴う新興国市場の減速懸念」「中東やウクライナ情勢を巡る地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

米国の13月期のGDP速報値は前期比年率2.3%増で、予想2.0%増を上回りました。13月期の米主要企業の決算は、概ね良好です。

経済指標を見てみます。5月のニューヨーク連銀製造業景気指数、3月の製造業受注、3月の耐久財受注、4月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。また、4月の鉱工業生産指数、4月の小売売上高は市場予想と一致しました。一方、4月のISM非製造業景況指数、4月のISM製造業景況指数、3月のシカゴ購買部協会景気指数、4月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、4月のミシガン大学消費者信頼感指数速報値は市場予想を下回りました。経済指標は65負で、景気面ではやや強気材料ですが、利上げしやすくなるという面ではやや弱気材料です。

米国の4月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比16.4万人増で、市場予測の19.2万人増を下回りました。一方、失業率は3.9%で先月の4.1%から改善しました。雇用は、景気面ではやや弱気材料ですが、利上げしにくくなるという面ではやや強気材料です。

住宅関連の指標を見てみます。5月の住宅市場指数、3月の新築住宅販売件数、3月の中古住宅販売件数は予想を上回りました。一方、4月の住宅着工件数、3月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を下回りました。2月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年比+6.8%で、市場予想の+6.4%を上回りました。住宅関連の指標は42負で、景気面では強気材料ですが、利上げがしやすくなるという面では弱気材料です。

全世界的に、景気後退リスクは縮小しているようですが、先進国の財政赤字の根本的な解決にはかなり時間がかかりそうです。ここにきて先進国は大規模な財政出動を容認する方向に舵を切りつつあり、景気は回復傾向で、長期金利も上昇傾向です。

欧米日の金融政策をまとめてみます。FRBは追加利上げ時期を模索中です。ECBは政策金利の一段の引き下げに加え、民間銀行が中央銀行に預け入れる際の金利を-0.2%までマイナス幅を拡大し、国債の買い取りを含む量的緩和政策を維持しています。ただ、20181月からは、買い入れ額を600億ユーロから300億ユーロ規模に減額しています。日銀は2%のインフレ目標を設定し、加えて20141031日から、マネタリーベースが年間約80兆円に相当するペースで増加するよう調整し、さらにETFを従来の2倍の6兆円まで買い入れ、マイナス金利も継続、長期金利操作と金融緩和の継続期間を明確化する、などの金融緩和策を実施しています。

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、511 2.3425% 514 2.3300% 515 2.3206%と推移しています。20155月までの25か月は低下傾向でしたが、その後は上昇傾向にあります。ギリシャ財政危機直前の201153日の0.346%を上回り、201215日につけたピークの0.5825%をも大きく上回っています。世界的に債務が大きく膨らんでいることを暗示しています。金融システム危機懸念はいつ再燃してもおかしくない水準と言えます。英国のEU離脱決定後に金利は一時低下しましたが、その後、上昇が続いています。なお、201854日に記録した2.3690%が、ここ5年の最高金利です。

一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER13.9PBR1.27となっています。1月~3月期の決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.3ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は、決算発表の進捗にともない、現時点では-6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.6%となり、割安幅は170円から150円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-200円 から-10円の間で推移しています。
また、中長期的に見ると、ファンダメンタル面では日本市場は米国市場よりかなり割安で、テクニカル面でもやや割安となっています。

日米の長期金利の差は3.02ポイントから3.06ポイントに拡大し、ドル円相場は円安方向に推移しました。米国の長期金利は上昇し、円安圧力が強まりました。

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的・中期的に上昇トレンドです。

ファンダメンタル面も見てみましょう。LIBOR銀行間金利は、ここ5年来の最高値を更新して上昇しており、金融システム不安への懸念があることを示しています。ドイツ銀行やイタリアの銀行の自己資本不足など、欧州の金融機関の健全性への疑念が原因と思われます。
上海銀行間取引金利は落ち着いていますが、今後も株価の急激な変化に注意が必要です。また、北京と上海の不動産価格は横ばいですが、引き続き国有企業・中国の地方政府を含めた不良債権問題に注意が必要です。
米国の経済指標は好転しており、米景気は今後も改善すると判断され、追加利上げが実施されると予想されます。また、目先の長期金利は上昇傾向にあります。これは対ドルで円安要因です。
欧州市場でも景気回復の兆しが見られます。ECBは量的緩和やマイナス金利政策を継続していますが、4月から量的緩和は縮小されました。EUも金融正常化へ向かう様子です。

517日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数や、5月のフィラデルフィア連銀製造業景気指数のほか、ウォルマートやアプライド・マテリアルズなどの四半期決算が注目されるでしょう。

今日の日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインの近辺で、40円ほど下回り、下値は想定ラインを240円ほど上回りました。目先の日経平均は、上値がボリンジャーバンド+2σ(現在23020円近辺)、下値がボリンジャーバンド+1σ(現在22660円近辺)と想定されます。



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Wednesday, May 16, 2018

[2018/05/16]今後の日経平均の見通し

[市況]
515日、NYDowNASDAQは下落しました。516日の日経平均先物は、前日比110円安で寄り付くと、午前中は50高から120円安の間でもみあい、午後は30円安から120円安の間でもみあって、結局80円安で取引を終えました。日経平均の終値は100円安の22717円で、出来高は16.27億株と高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利な状態です。

515日の米国市場では、決算で売上高が市場予想を下回ったホーム・デポが売られ、相場の重荷になりました。また、長期金利の指標である10年物国債利回りが一時3.09%に上昇したことも嫌気されました。
516日の日本市場では、米国株安を受けて売りが先行しました。また、13月期のGDPの成長率がマイナスとなったことも買い手控えにつながりました。午後には下げ渋る場面もありましたが、買い戻しは続かず、日経平均は今日の安値圏で引けました。

 [テクニカル視点]
日経平均は9日線と25日線の上にあり、短期トレンドには青信号が点灯しています。
総合乖離率は+10.1%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+5.0%とプラス幅を縮めました。日経平均は一目均衡表の雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の中にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

日米市場(日経平均とNASDAQ)200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より0.5ポイント縮小して-1.5ポイントとなり、中長期的には日本市場が米国市場より340円ほど割安であることを示しています

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECD2019年予想実質GDP伸び率の日米差(-1.1ポイント)や金利差、予想PERを考慮すると、ファンダメンタル面では中長期的に日本市場が米国市場に比べて3.27ポイント(日経平均で18430円程度)割安であることを示しています。日本市場の割安感は日米の金利差と今期予想増益率差によるもので、長期的には大幅に割安です。

市場は現在、「英国のEU離脱やトランプ政権の政策の金融市場全体への影響」「中国の景気と世界経済や金・穀物・原油価格への影響」「アベノミクスによる日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気、雇用状況、住宅市況」「米国の利上げに伴う新興国市場の減速懸念」「中東やウクライナ情勢を巡る地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

米国の13月期のGDP速報値は前期比年率2.3%増で、予想2.0%増を上回りました。13月期の米主要企業の決算は、概ね良好です。

経済指標を見てみます。5月のニューヨーク連銀製造業景気指数、3月の製造業受注、3月の耐久財受注、4月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、3月の鉱工業生産指数は市場予想を上回りました。また、4月の小売売上高は市場予想と一致しました。一方、4月のISM非製造業景況指数、4月のISM製造業景況指数、3月のシカゴ購買部協会景気指数、4月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、4月のミシガン大学消費者信頼感指数速報値は市場予想を下回りました。経済指標は65負で、景気面ではやや強気材料ですが、利上げしやすくなるという面ではやや弱気材料です。

米国の4月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比16.4万人増で、市場予測の19.2万人増を下回りました。一方、失業率は3.9%で先月の4.1%から改善しました。雇用は、景気面ではやや弱気材料ですが、利上げしにくくなるという面ではやや強気材料です。

住宅関連の指標を見てみます。5月の住宅市場指数、3月の新築住宅販売件数、3月の中古住宅販売件数、3月の住宅着工件数は予想を上回りました。一方、3月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を下回りました。2月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年比+6.8%で、市場予想の+6.4%を上回りました。住宅関連の指標は51負で、景気面では強気材料ですが、利上げがしやすくなるという面では弱気材料です。

全世界的に、景気後退リスクは縮小しているようですが、先進国の財政赤字の根本的な解決にはかなり時間がかかりそうです。ここにきて先進国は大規模な財政出動を容認する方向に舵を切りつつあり、景気は回復傾向で、長期金利も上昇傾向です。

欧米日の金融政策をまとめてみます。FRBは追加利上げ時期を模索中です。ECBは政策金利の一段の引き下げに加え、民間銀行が中央銀行に預け入れる際の金利を-0.2%までマイナス幅を拡大し、国債の買い取りを含む量的緩和政策を維持しています。ただ、20181月からは、買い入れ額を600億ユーロから300億ユーロ規模に減額しています。日銀は2%のインフレ目標を設定し、加えて20141031日から、マネタリーベースが年間約80兆円に相当するペースで増加するよう調整し、さらにETFを従来の2倍の6兆円まで買い入れ、マイナス金利も継続、長期金利操作と金融緩和の継続期間を明確化する、などの金融緩和策を実施しています。

金融不安の気配を知るのに役立つのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、510 2.3550% 511 2.3425% 514 2.3300%と推移しています。20155月までの25か月は低下傾向でしたが、その後は上昇傾向にあります。ギリシャ財政危機直前の201153日の0.346%を上回り、201215日につけたピークの0.5825%をも大きく上回っています。世界的に債務が大きく膨らんでいることを暗示しています。金融システム危機懸念はいつ再燃してもおかしくない水準と言えます。英国のEU離脱決定後に金利は一時低下しましたが、その後、上昇が続いています。なお、201854日に記録した2.3690%が、ここ5年の最高金利です。

一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER13.7PBR1.25となっています。1月~3月期の決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.2%となり、これは3か月前より0.2ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は、決算発表の進捗にともない、現時点では-3.1%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.7%となり、割安幅は200円から170円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-200円 から-10円の間で推移しています。
また、中長期的に見ると、ファンダメンタル面では日本市場は米国市場よりかなり割安で、テクニカル面でもやや割安となっています。

日米の長期金利の差は2.97ポイントから3.02ポイントに拡大し、ドル円相場は円安方向に推移しました。米国の長期金利は上昇し、円安圧力が強まりました。

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的・中期的に上昇トレンドです。

ファンダメンタル面も見てみましょう。LIBOR銀行間金利は、ここ5年来の最高値を更新して上昇しており、金融システム不安への懸念があることを示しています。ドイツ銀行やイタリアの銀行の自己資本不足など、欧州の金融機関の健全性への疑念が原因と思われます。
上海銀行間取引金利は落ち着いていますが、今後も株価の急激な変化に注意が必要です。また、北京と上海の不動産価格は横ばいですが、引き続き国有企業・中国の地方政府を含めた不良債権問題に注意が必要です。
米国の経済指標は好転しており、米景気は今後も改善すると判断され、追加利上げが実施されると予想されます。また、目先の長期金利は上昇傾向にあります。これは対ドルで円安要因です。
欧州市場でも景気回復の兆しが見られます。ECBは量的緩和やマイナス金利政策を継続していますが、4月から量的緩和は縮小されました。EUも金融正常化へ向かう様子です。

516日の米国市場では、4月の住宅着工件数や、4月の鉱工業生産指数のほか、メイシーズ、プログレッシブ、シスコシステムズなどの四半期決算が注目されるでしょう。

今日の日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを180円ほど下回り、下値は想定ラインを80円ほど上回りました。目先の日経平均は、上値がボリンジャーバンド+2σ-100(現在22880円近辺)、下値がボリンジャーバンド+1σ-100(現在22510円近辺)と想定されます。



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