Tuesday, November 11, 2008

<20081111>日経平均の今後の見通し

[市況]
10日のNY DowとNASDAQが下落したことを受けて、日経平均先物は前日比220円安で寄り付き、前場は一時430円安となる場面もありましたが、後場中頃りにかけて160円安まで戻した後、下げに転じ、結局340円安で引けました。日経平均は272円安でした。寄付き前の外人は40万株の売り越しで、出来高は20.8億株と低水準となり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラス幅が縮小しましたが、個別銘柄は"買い"が有利な状況です。
10日の米国株式市場では、アジアや欧州の株式市場が上昇したことで、朝方はNY Dowが200ドルほど上げる場面がありましたが、アナリストがGMの目標株価をゼロに引き下げたこと、GSの9―11月期の赤字見通しを示したこと、家電量販店大手サーキット・シティー・ストアーズが連邦破産法11条の適用申請を発表するなど、企業業績やマクロ景気の不安が重しとなったほか、ヘッジファンドの換金売りが引き続き意識され、株価指数は下落して終わりました。
11日の日本市場では、米市場の下落で、世界的な企業業績の悪化懸念が改めて強まり、下落して始まりました。オバマ氏による米自動車メーカーへの緊急支援策の支持要請が伝えられ、アジア株が値を戻すと下げ幅を縮小する場面もありましたが、その後は戻り売り圧力に加え、ムーディーズが農林中央金庫の格付けをネガティブに変更したことが市場心理を冷やし、再び安値圏に落ち込んで引けました。

[テクニカル視点]
日経平均は大幅に下落し、75日線の下に在り、9日線と、25日線を割りましたので、短期トレンドは"赤信号"となりました。一方、一目均衡表の雲の下に在り、総合乖離率は-53.1%とマイナス幅は拡大し、200日線との乖離率は-30.4%とマイナス幅が拡大しました。3つともマイナスですので、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの売られすぎ度はこのところの日本企業のPERの悪化により縮小ぎみですが、今日は0.9ポイントに拡大しました。テクニカルから見た割高・割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が2.1ポイント下回わるレベルとなり、売られ過ぎ度は若干拡大しました。
NY Dowは、下落し、75日線、25日線、、9日線、一目均衡表の雲の下に在ります。Nasdaqも、75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドはまだ、"赤信号"で、中期トレンドも、引き続き"赤信号"です。

[ファンダメンタル視点]
米国市場は改めて景気の悪化を嫌気して下落しました。市場テーマである①IMFは赤字国の通貨危機を救えるか、②世界的リセッションの対策は出るのか、③株安で新たな金融危機は来ないのか?という課題のうち①には改善が見られ、②についても各国の景気対策が徐々に出始め、決算発表もピークを過ぎ、金融サミットが近づくなど、期待感も有りますが、急激な景気悪化を示すデータも相次ぎ出てきている点は懸念材料です。③はとりあえず、改善していますが、全体的には強弱拮抗してきたようです。一方、中長期的に見ると、世界景気の減速がいつ収まるかは不透明で、加えて、市場は不動産価格も2010年までは下げが続くと見ているようですので、銀行の損失拡大懸念と企業の資金調達への影響は根深そうです。先安感はまだ残っていると思われます。これからも、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティー グループの株価は、10日は下落し年初来安値を更新しました。(11月の年初来安値11.5ドルに対して現在11.2ドル)一方、今日現在の日経平均採用銘柄の今期予想増益率は-30.9%で、予想PERは14.7、PBRは1.04となりました。

[今後の見通し]
日本市場はプレミアムが付いていましたので、NY Dowの下落率以上に下げました。その結果、ドルベース(為替考慮後)の終値でのNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは+3.3%(280円の割高)とプラス幅が縮小しました。プレミアム値はここ2週間は-350~+460の範囲で動いています。グローバルな視点で見た日経平均の動きである、ドル換算チャートでは、25日線の上に在るものの、9日線を割りました。日経平均は昨夜の米国市場の上昇を織り込んでいた分下げがきつくなりましたが、相対的には強い動きが続いています。チャート的には9600円を抜けば逆三尊の買いサインが出る形となりますので、これが達成できるか、又は11月7日の安値8260を割るか、どちらに行くかに注目したいと思います。一方、現物取引の出来高は低水準で、VIX (恐怖指数)は高水準のままです。市場はまだまだ、波乱が有ると読んでいるようですので、先物主導の乱高下は当面続きそうです。


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