Monday, November 10, 2008

<20081110>日経平均の今後の見通し

[市況]
7日のNY DowとNASDAQが大幅上昇したことを受けて、日経平均先物は前日比360円高で寄り付き、前場は一時460円高となる場面もありましたが、後場寄りにかけて260円高まで下げた後、上げに転じ、結局460円高で引けました。日経平均は498円高でした。寄付き前の外人は200万株の売り越しで、出来高は21.2億株と低水準でしたが、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラス幅が拡大し、個別銘柄は"買い"が有利な状況です。
7日の米国株式市場では、10月の雇用統計は前月比24万人減少と、10カ月連続で減少し、失業率は6.5%と前月から0.4ポイント上昇するなど、雇用の厳しさが増しているとの見方が広がりました。ただ、市場は大幅な雇用減をすでに織り込んでいたため、売りは限られましたた。FRBの追加利下げの思惑が強まったことや、前日まで大幅安となっていたたため買い戻しが優勢でした。
10日の日本市場では、米市場高や、円安方向に振れたこと、9月の機械受注が市場予想をやや上回る内容となったことなどから、輸出関連などの主力株を中心に幅広い銘柄が上昇しました。新たな空売り対策、GM支援の動き、中国の景気刺激策発表や、今週末開催予定の金融サミットへの期待などの好材料も支援したようです。

[テクニカル視点]
日経平均は大幅に上昇し、75日線の下に在りますが、9日線の上に在り、25日線を抜きましたので、短期トレンドは"青信号"となりました。一方、一目均衡表の雲の下に在り、総合乖離率は-47.0%とマイナス幅は縮小し、200日線との乖離率は-28.4%とマイナス幅が縮小しましたが、3つともマイナスですので、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの売られすぎ度はこのところの日本企業のPERの悪化により、0.8ポイントに縮小しました。市場は米国よりも日本の方が今後、企業業績の低下が大きいと見ていると解釈できます。テクニカルから見た割高・割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が1.3ポイント下回わるレベルとなり、売られ過ぎ度は大分縮小しました。
NY Dowは、上昇しましたが、75日線、25日線、、9日線、一目均衡表の雲の下に在ります。Nasdaqも、75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドはまだ、"赤信号"で、中期トレンドも、引き続き"赤信号"です。

[ファンダメンタル視点]
米国市場はここ2日の大きな下げの後とあって、雇用悪化発表にも関わらず上昇しました。市場テーマである①IMFは赤字国の通貨危機を救えるか、②世界的リセッションの対策は出るのか、③株安で新たな金融危機は来ないのか?という課題のうち①には改善が見られ、②についても各国の景気対策が徐々に出始め、決算発表もピークを過ぎ、金融サミットが近づくなど、不安感よりは、期待感が勝りつつあり、③はとりあえず、改善するなど、全体的に落ち着きが出てきたようです。一方、中長期的に見ると、世界景気の減速がいつ収まるかは不透明で、加えて、市場は不動産価格も2010年までは下げが続くと見ているようですので、銀行の損失拡大懸念と企業の資金調達への影響は根深そうです。先安感はまだ残っていると思われます。これからも、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティー グループの株価は、7日は上昇しました。(11月の年初来安値11.5ドルに対して現在11.8ドル)一方、今日現在の日経平均採用銘柄の今期予想増益率は-31.0%で、予想PERは15.3、PBRは1.08となりました。

[今後の見通し]
日本市場はNY Dowの上昇率以上に上げました。その結果、ドルベース(為替考慮後)の終値でのNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは+5.3%(460円の割高)とプラス幅が拡大しました。プレミアム値はここ2週間は-350~+460の範囲で動いています。グローバルな視点で見た日経平均の動きである、ドル換算チャートでは、9日線の上に在り、25日線を抜きました。日経平均は好材料に反応してプレミアムを増加させて上昇するなど強い動きでした。今夜の米国市場の上昇を織り込んだことになります。チャート的には9600円を抜けば逆三尊の買いサインが出る形となりますので、これが達成できるか否かに注目したいと思います。しかし、VIX (恐怖指数)は高水準ですので、市場心理はまだまだ、波乱が有ると読んでいるようですので、乱高下は続きそうです。


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