Wednesday, July 16, 2008

<080716>日経平均の今後の見通し

[市況]
15日のNYSEは下落しNASDAQは小幅上昇したことを受けて、日経平均は前日比30円ほど安く寄りつき、前場は一時前日比50円高もありましたが、中頃から反落しました。後場再び上昇に向かうも、結局6円高で引けました。外人は790万株の売り越しで、出来高は19.0億株と低水準で、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅が拡大し、個別銘柄は"売り"が有利な状況です。
15日の米国株式市場は、バーナンキFRB議長の議会証言で、エネルギー高や信用収縮の進行、住宅市場の低迷が続けばインフレの上振れリスクだけでなく成長見通しの下振れリスクにつながると指摘。また、6月の卸売物価指数が前月比上昇率が予想以上となり、6月の小売売上高が予想に届かなかったことで、米景気の先行き不安が強く意識されダウ平均は一時230ドル近く下げました。原油が一時135ドル台まで急落したことやSECが一部金融株の空売り規制を検討との報道で、買い戻しが入る場面もありましたが、金融機関の業績・財務懸念は根強く、取引終了にかけては株価指数を押し下げました。
16日の日本市場では、インテルの四半期決算で売上高が市場予想を上回ったことが評価され、国内の値がさハイテク株に物色の矛先が向かい、日経平均への寄与度の高い東エレクやアドテストが上昇し、日経平均は底堅い値動きとなりました。一方、米国の金融システム不安や国内外の景気減速に対する警戒感も根強く、下げに転じる場面もあり、方向感を欠く展開でした。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の下に抜け、総合乖離率は-23.8%とマイナス幅が縮小し、200日線との乖離率も-11.2%とマイナス幅が若干縮小しました。3つともマイナスですので、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は2.0ポイントで変化無く、テクニカルから見た割安・割高度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.4ポイント下回わるレベルとなり、若干割安ですが、ここのところ米国市場にほぼ連動した動きとなっています。
NY Dowは、一目均衡表の雲の下に在り、さらに、75日線、25日線、9日線の下でも在ります。15日は下落し、大きく安値更新しました。200日との乖離率は14.0%と拡大し下げ過ぎを示しています。Nasdaqも一目均衡表の雲の下に抜け、9日線、25日線、75日線の下で、15日は上げたものの、安値は3月の安値にかなり接近しましたが、3月の安値はまだ割っていません。日経平均は今日も直近の安値を更新し、9日線、25日線、75日線の下に在り、一目均衡表の雲の下に抜け雲とは大きく離れつつあります。短期間に戻れそうになく中期的に下降トレンド入りの可能性大となりました。

[ファンダメンタル視点]
米国市場は原油安にも関わらず地方銀行の破綻懸念が出て結局弱含みで終わりました。現在のリスクは流動性リスクではなく支払い力不足であることが明確になってきました。株価指数はテクニカルな視点で目先のリバウンドはあっても良い時期ですが、今後もしばらく不動産下落も続きそうですので、中長期的には、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響は根深そうです。反転するには公的資金を活用した破綻懸念の払拭が必須と思われます。第一弾の対策が出ましたが、不足のようです。今週から主要銀行の第一四半期の決算発表がありますので、様子見気分も有りそうです。ここからも、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティー グループの株価は、15日も安値更新しています。(3月安値18.6ドルに対して現在14.6ドル)一方、日本企業の3月期決算発表は終わりましたが、今日現在の日経平均の今期予想増益率は-2.3%で、予想PERは15.4となりました。

[今後の見通し]
日本市場は弱含みの米市場と円高にも関わらずそれほどは下げませんでした。その結果、ドルベースの終値でのNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは約+1.7%(+210円)と割高となりました。ドル換算チャートでは一目均衡表の雲の下に抜けて、3月の安値を割りましたが、ここ数日は安値更新とはならず、2月の安値に並んだ格好のまま下げ渋っています。しかし、引き続き中期的な低迷が危惧されます。円ベースの日経平均は今日も安値を更新し、売られすぎ感はあるものの、なかなか反転とはなりません。米銀行の決算発表が終わり、好材料が出るまでは、9日線を抜いて短期的な上昇転換を確認することは難しそうです。


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