日経平均の予想: <080815>日経平均の今後の見通し

Friday, August 15, 2008

<080815>日経平均の今後の見通し

[市況]
14日のNYSEとNASDAQが上昇したことを受けて、日経平均は前日比30円ほど高く寄り付き、その後は小幅で方向感のとぼしい展開となり、結局62円高で引けました。出来高は17.9億株と低水準ながら、寄付き前の外人は120万株の買い越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅を縮小しました。個別銘柄は"売り"が有利な状況です。
14日の米国株式市場では、7月のCPIが前月比0.8%上昇と、市場予想を上回り、インフレ警戒感から売り先行で始まり、週間の新規失業保険申請件数も45万件と高水準だったことも重しになったものの、原油が一時1バレル112ドル台まで下げたことで、金融株を中心に急速に買い戻されました。4―6月期に主要都市のほぼ4分の1にあたる地区の一戸建て中古住宅販売価格が前年同期比で上昇したと発表したことで、住宅株などにも買いが入り、相場を押し上げました。
15日の日本市場では、米市場の上昇や円安基調などを背景に、主力株に買い戻す動きが見られ、海運株や自動車株、電機株などが高いくなりましたが、値動きは鈍く、商いも売買代金が今年最低となるなど低調でした。

[テクニカル視点]
日経平均は、75日線、9日線と25日線の下に在りますので、短期的には"赤信号"です。一方、一目均衡表の雲の下に在り、総合乖離率は-12.3%とマイナス幅は縮小し、200日線との乖離率も-6.8%とマイナス幅を縮小しましたが、3つともマイナスですので、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの売られすぎ度は2.6ポイントに縮小しましたが、テクニカルから見た割高・割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.3ポイント下回わるレベルとなり、売られ過度は拡大しました。
NY Dowは、上昇し、75日線の下に在りますが、25日線の上で、9日線を抜きました。一目均衡表の雲接近しています。Nasdaqは9日線、25日線、一目均衡表の雲と75日線の上に在り、200日線も抜きました。米国市場の短期トレンドは"青信号"ですが、中期トレンドは、引き続き"黄信号"です。

[ファンダメンタル視点]
米国市場は原油高で上昇しました。Nasdaqの戻りが大きく、ハイテク株に注目が集まっている証になっています。しかし、今後もしばらく不動産下落は続きそうですので、中長期的に見ると、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響は根深そうです。反転するにはさらなる公的資金を活用した破綻懸念の払拭策が必須と思われますが8月中は議会も夏休みの為、動きはなさそうです。ここからも、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティー グループの株価は、14日は若干上昇しました。(7月安値14.0ドルに対して現在18.1ドル)一方、今日現在の日経平均採用銘柄の今期予想増益率は-5.8%で、予想PERは15.6となりました。

[今後の見通し]
日本市場は米国市場の上昇に連動して上げましたが、上げ幅は限定的でした。その結果、ドルベースの終値でのNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは-4.6%(-630円)と割安度は増加しました。ドル換算チャートでは25日線と9日線の下に在り、今日も直近安値を下回わってしまい、日経平均はドル・ベースでは短期下降トレンドを確認しました。割安感からの上昇余地はあるものの、弱い地合いが続いています。日経平均は円ベースの日足は、三角持合の中で煮詰まった動きとなっています。ドル換算チャートを見る限り下離れが懸念されます。その場合の目安はボリンジャーバンドの-2σ(現在12700円)が下値の目安と思います。


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