Friday, August 20, 2010

[2010/08/20]日経平均の今後の見通し

[市況]
19日の、NYDowとNASDAQは大幅下落しました。20日の日経平均先物は、前日比150円安で寄り付きました。前場は70円安まで戻す動きとなりました。後場は210円安まで売り直され、最終的に200円安で終わりました。日経平均は183円安で引け、出来高は15.6億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、500万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス転換しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
19日の米国市場では、朝方発表された週間の新規失業保険申請件数が市場予想に反して増加したことや、マカフィーを買収すると発表したインテルが財務負担懸念から下落したことなどで、相場は売り先行で始まりました。さらに、フィラデルフィア連銀の製造業景気指数が市場予想に反して大幅に低下したことや、7月の景気先行指数も市場予想を下回ったことで、株価指数は急速に下げ幅を広げました。
20日の日本市場では、米景気の減速懸念が再び強まったことを受け、朝方から輸出関連株を中心に幅広い銘柄が売られました。売り一巡後は円安ぎもの動きが下支えしたものの、後場に入るとアジア市場の軟調推移を受けて再び下げ幅が拡大し、終盤にかけては一時200円近くまで下落する場面がありました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の下に在り、9日線を上回りました。短期トレンドは黄信号から赤信号に変りますた。総合乖離率は-17.3%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-9.5%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線の下に在りますが、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。NASDAQは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が5.3ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.2ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.33ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出てきました。経済指標では、7月の鉱工業生産指数、7月の小売売上高、7月のISM製造・非製造業景況感指数などは市場予想を上回りましたが、7月の景気先行指数、8月のニューヨーク連銀景気指数、7月の既存店売上高、6月の耐久財受注、は予想以下となりました。7月の失業率は9.5%と変わらないものの、雇用者数が事前予想以下となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上で、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。7月の景気指標と住宅関連指標はやや改善しましたが、8月はやや弱い内容です。中国の景気減速懸念も出てきました。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は08月17日 0.3522% → 08月18日 0.3455% → 08月19日 0.3391%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回りました。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は19日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.79ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.7、PBRが1.09、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下げに連動して下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.0%となり、日経平均は0円の割安で、割安幅は縮まりました。プレミアム値は、ここ1週間、-190円 ~ +130の間で推移しています。日本市場は、円高ぎみで推移し、米国市場とほぼ均衡しています。今夜の米国市場は、注目される経済指標の発表はなさそうです。米国市場は景気減速懸念が意識され下落しました。その結果、NYDowが一目均衡表の雲の中に入り、Nasdaqは一目均衡表の雲の下に出ました。引き続き、上か下か、どちらに動くかが注目点です。日本市場は、円高と米国市場安で冴えない動きとなりました。ただ、円は政府と日銀による円高阻止の具体策に対する期待で、8月11日の84.72円は下回りませんでした。ただ、具体策が実際に出ないと、さらなる円高が危惧されます。日米とも短期トレンドは赤信号が点灯していますので、テクニカルには目先は弱含みの展開が予想されます。この環境で相場が上向くには、市場の期待以上の日銀の対応策が必要と思われます。


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